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【書籍化】庭師の錬金術師【★10月10日★販売!】  作者: ルケア


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レースが始まった

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「そろそろ始まるけれど、客の入りも凄いわね。初めてなのだから当然なのかもしれないけれど、初めてを見に来るって相当だとも思うのよ」


「だな。8割以上席も埋まっているし、人気が出てくれて本当に良かったよ。……もっとも、これからなんだけどな。物珍しさだけで客が集まりましただけでは駄目だからな。毎回のレースで5割以上は客が来てくれないと商会も売り上げが少なくなるだろうからな」


「でも私たちだけ、こんな特等席を作って貰って良いんでしょうか? ここだとゆったりと見えるので、とても嬉しいですけど」


「こういうものは貴族には特別な席が設けられて当然だと思いますわよ? 王都でも演劇には貴族用の席がありますし、こういう場所も必要なのです」


「そうね。こういうことは必要よ。特に私たちはお金を出している立場だもの。特別な席が用意されていても当然と言う訳ね」


「しかもこれ、ウェンリー兵士長が増設も考えて作ってあるからな。具体的にはあの辺とかあのへんだな。増設できるように用地を確保している。他家の貴族家も巻き込む気満々だな。何年後になるのかは解らないが」


「他の貴族家も参加してくるんですか? 僕にはそこまで大きなメリットが無い様にも思えるんですけど、何かあるんですか?」


「そうね。メリットが全く無い訳では無いけれど、一番は娯楽として楽しめるかという所になるわね。ミッチェルハーロウ公爵派閥の貴族家はヘリコプターを持っているから、移動も簡単に出来るわ。それを使って観戦というのはありでしょうね」


「それに、自分の所の商会の有能さも示せます。優勝が他家の貴族家の商会の場合は、それだけそういう事に力を入れていると言う宣伝にもなります」


「私たちがその貴族家を頼る可能性も出てくるのよ。車は魔道具だもの。良い車を作る事が出来るのであれば、他の魔道具も期待が出来るわね。今はピーチモーア準男爵家が作っているだけだけれど、他の貴族家も商売になるのであれば、作る可能性はあるわね」


「なるほど。そんな理由もあるのですね」


「クラークも日々勉強をしていかないといけないぞ。何が関係して来るのかは解らないからな。一見無意味に見える事もやっていると、意味が出てくることもある。まあ、それは珍しい事なんだけど、無駄だとばかりに切り捨てるだけでは領地の運営も出来ないからな」


「はい。解りました!」


「まあ、ハインリッヒも沢山失敗してきたもの。これが偶々上手くいっただけの話よ。失敗することも悪い事ではないわ。挑戦することが大事なの」


「父上も失敗を多くしてきていたんですね。私はなんだかんだ成功していると言う話しか聞いていませんでしたが」


「失敗は結構しているぞ。何度か大きい事もやらかしたからな。人間、そうそう成功ばかりでは居られないんだよ。失敗ばかりでは駄目だが、失敗を恐れていたら何も出来なくなるからな。やってみて駄目なら戻せばいいだけだ。戻せない時もあるけど」


 戻せる失敗は多数。戻せない失敗も結構している。ラウレーリンが何とかしてくれたけどな。まあ、失敗を恐れていたら何も出来なくなるからな。


 失敗するか成功するかは運にも左右される。あの時であれば成功していたという事もあるし、あれが無ければ失敗していたという事もある。


 やる事をやれば成功するというのは、成功しかしてきていない人の言い分だ。そういう人は運が良いだけなんだよ。基本的には、成功の倍は失敗する。


 ただ、成功しなければならない時には成功させるように動かないといけないんだよ。それ以外であれば、割と取り返しが効くからな。


 ロレシオもクラークもエミリアも、失敗はすると思うぞ。成功ばかりでは無いんだ。たとえ失敗しても、その失敗を元に組み上げていって、最終的に成功すれば十分に成功とも言えるんだよ。失敗したから放置ではそれも出来ないからな。


 絶対に成功するなんてことはない。何かしらの失敗はやらかすのだ。その失敗を活かすも殺すもその人次第。


「失敗を切り捨てることも、切り捨てない事も判断としてはあるんだ。問題はそれをどうやって活かすのかが重要になってくる。成功ばかりではないという事なんだよ」


「そうね。致命的な失敗をやったことは1度くらいしか無いと思うわ。だから皆も大いに失敗しなさい。当たる方が珍しいのよ。内政も同じね」


「なんだかんだ言いつつも、失敗の連続だからな。成功が連続することの方が少ない。けど、成功しなければならない時は最善を尽くせよ。失敗できない事もあるからな」


「さて、そろそろレースが始まるわ。今日のレースは直線とカーブが交互にくるタイプのコースね。ここが一番実力が試されると思っても良いわ」


「そうだな。それと運もある。スタート地点はくじ引きだからな。そして、何よりも魔石が足りない。コースを12周するんだが、魔石は効率の良い動力でも1回は魔石を補充しなければ走り切れないように設計されている。それを如何に早く行うのかも鍵になってくる」


「ギリギリを攻めるのかが重要になって来るわ。私の商会は2回の魔石補充を行う事になっているみたいだし、その速さも求められるわね」


「そういう事だな。俺の商会も2回の魔石の補充を考えている。というよりも、動力の出力を考えると、どうしても2回か3回の補充は必要になってくるんだよな」


「そうね。余程の無茶をしない限りは、今年はまだ大きな差が出ないと思うわね。来年以降が楽しみね。どれだけの差が出るのかしら?」


 まったくだな。俺も色々と案を考えてあるし、それを実行してくれるのかどうかだな。面白い事になると思うぞ。今回はよく解らないかもしれないけど。


 だって、殆どの車体が同じなんだもんな。仕方がない部分もあるんだけど。でも、ここから個性が出てくるからな。さて、始まるぞ。一気に始まって一気に終わるからな。時間は短いと思っても良い。3、2、1、始まった!


「「「「「わあああぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」」


 歓声が上がった。……思ったよりも加速が無いな。やはり車体が大きすぎるのかね? あれだと6人から8人は乗れるもんな。レースには必要ない部分になってくる。1人乗りで良いんだよな。そうすると、動力の小型化から始まって、魔石の補充回数まで関係してくるだろうけど。


 直線、カーブ、カーブ、直線、カーブ、カーブとどんどんと車が走っていく。だが、徐々に離されて行く車もある。これは運転技術の所為だな。車はそこまで関係ないはず。加速と減速の使い方が上手い運転手が前に出ている。


 俺の商会は……6番手だな。まずまずだろう。試験走行も何度も何度も繰り返したそうだからな。それは上手くなってくれないといけないだろう。5位以内が目標だぞ。頑張ってくれよな。


 1周するのに大体6分から8分。これを12周走るのだ。運転手の疲労も考えないといけないだろう。だが、その程度の疲労で能力が落ちても困る。練習でもっと厳しい状況を想定していないといけないだろうからな。


 お行儀よくとはいかない。いつの間にか俺とロレシオは立って応援していた。気合が入ると立ってしまう。それは仕方がないと思うんだよ。疲れるだろうって? それが疲れないんだよな。完全にレースに見入っている証拠だ。


 1周目よりも2周目の方が速く、駆け引きも必要になってくる場面が増えてきている。これで何時魔石を補充するのかが勝負の分かれ目になるんだ。


 魔石の補充に手間取れば負ける。それはパーティー全員が共有していることだと思う。なるべく素早く、作業を終えないといけない。


 そして、気が付けば、8周、9周と終わっていき、順位も混戦模様ではあるが、上位のパーティーを下位のパーティーが分かれて来ていた。そして、気が付けば12周が終わっていた。

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