エミリアとお話
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「初めまして、マクラーレン侯爵様。わたくしの名前はエミリア、エミリア=ハースベックと言います。これから使用人ともども御厄介になります」
「私はラウレーリン=マクラーレンよ。これからの事もあるでしょうけれど、まずは仲良くしましょう。険悪になってもどうしようも無いもの」
「ハインリッヒ=マクラーレンだ。俺の方はあんまりな。ロレシオと仲良くしてくれているみたいで何よりだ。今後ともよろしく」
ラウレーリンから、余り下手に出るなと言われているからな。王族だが、こちらに降嫁してくる以上は、立場はこっちの方が上なんだと。詳しくは解らんが、そういう事なんだよ。弱みを見せるのはよろしくないらしい。
そんな事を気にしても仕方がない気がするんだけど、なんだかなあ。折角嫁に来てくれたんだから、歓迎するって話じゃ駄目なのかね?
これから内政をしてもらう訳なんだから、ある程度の事は教えないといけないんだし、よく解らんね。教えては駄目な事はあるのか?
全部見せる気で居るんだが。王族としてどう活動するのか、ってのはそこまで気にしなくても良いと思うんだけど。理解できた方が面白い発想が出てくるんじゃないかと思ってしまうんだよな。特に娯楽方面で。何かいい案があれば、採用するんだけど。
それでなんだかんだと腹の探り合いみたいな事をやっている。……これは、あれだな。空気を一度壊さないと話にならないな。ラウレーリンも信用してませんって構えを解かないし、エミリアもだし抜きますって空気を纏っている。
「それで? エミリアは何処までやるつもりなんだ? 敬称は要らないんだよな? 何処までここから、王都に持っていくつもりで居るんだ?」
「……」
「はぁ……。あのね、ハインリッヒ。今までのやり取りで解らなかったのかしら?」
「いや、解ったぞ。両方とも本音でいうつもりが無いって事は。俺が言いたいのは、自分の家に敵を作ってどうするんだって言いたい訳だ。別に秘密にしないといけないことは殆どないんだから、王族に持っていってもらえば良いじゃないか。真似できるのであればどうぞしてくれと言っても良いと思うんだけど、駄目なのか?」
「……解っているのであれば、そのままにしておいて欲しかったのだけれど?」
「そりゃあ無理だ。どっちも本音で語らないのであれば、この話自体が無駄になるだろう? 無駄にするくらいならしない方がマシだって事くらいは俺にも解る。もうちょっと有益な事について語った方が良いだろうに」
「だからと言って、建前があるでしょう? こちらとしてもどう扱うのか。向こうとしてもこれからの立ち振る舞いが関わってくるのよ?」
「いや、だから探り合いは止めようって話なんだよ。流石にあんなのを続けられたら胃が痛くなってくるし、ロレシオとも考え直した方がいいんじゃないかって言わないといけなくなるだろう? ここまで来てそれは嫌なんだが」
「……はぁ。エミリア、そういう事みたいよ。こういうのは苦手だと、ハインリッヒが答えているわ。私としてはそういう交渉も出来るのかどうかを確認しておきたかったんだけど、まあいいでしょう」
「そうですわね。建前を望まれないのでしたらそのようにしましょう。経歴も調べましたが、予想以上に面白い方ですわね?」
「ええ、よく予想を大きく超えられるもの。見ていて飽きないわよ? ロレシオはそんな事は無いとは思うけれど」
「そうですわね。ロレシオはその様な方では無かったです。しっかりとした貴族男性という印象を持ちましたわ。実務の方までは知りませんけれど、上に立つ者の器はしっかりと感じました。わたくしも選んでもらって有難いと思っています」
「そうね。歳の事も考えると、もう少し何かを言ってくるかもしれないとも思ったけれど、建前もしっかりと解っているのであれば、私からは大きく指示をすることは無いわね」
「ありがとうございます。では、本音の部分をお話しましょうか。どうもハインリッヒ様はまた同じことになるのではないかと心配しておられるようですし」
お、おう。心配だったぞ。段々と黒い話になっていきそうな感じがしたからな。建前って言っていたが、建前を気にする必要はないだろう? どうせ建前なんだし。
結局は何処までの情報を渡すのかって感じだろう。それを決めないといけないんだから、さっさと本題に入った方が良いんだよ。
俺の胃が持たないんだから、早く本音で語ってくれ。食べ物が美味しくなくなるような思いはしたくないんだ。勘弁してもらいたい。
「とはいっても、王族として何かの使命を与えられている訳ではないです。あくまでも友好を築くための輿入れなので。何かの情報を売り渡すような事はしないと約束しましょう。ここに居る使用人にも厳命してある事です」
「そうでしょうね。今の状態でミッチェルハーロウ公爵派閥から見捨てられるような事はしないでしょうね。そこは安心したわ」
「その様な狙いがあったのだとしたら、わたくしの方から断っております。今の情勢でその様なことは出来ないですし」
「でしょうね。王族としても仲良くやっていきたいという事は本当の様だし、こちらとしても問題はないわ。それで? 貴方の執務能力なのだけれど、代行したことはあって?」
「勿論ですが、実務の経験はありません。想定された内容に関して答えることはしてきましたが、しっかりとした事に関しては、まだまだです。学校も出ていない小娘の意見を通すことの方が問題でしょう。その程度の事は思い付いて欲しいと思っています」
「そうでしょうね。内政には関わらせないのが普通でしょうね。教材として使う事はあっても、その通りに内政を進めることは殆どないでしょうから」
「あって貰っては困ります。その程度の事も考えられない者が王になる資格はありませんわね。勿論、わたくしが王になるつもりもありませんが」
「そうね。そうなってしまっては、国が割れかねないわ。ミッチェルハーロウ公爵派閥の力が強くなりすぎるもの。今でもかなり危ういとは思う事があるから、これ以上の影響力は要らないわ。早く他の派閥も力をもってくれないかしら?」
「それは難しいでしょう。こちらで調べている内容では、戦後処理に忙しく何も出来ない派閥と、大魔境の開拓を急ぐ派閥がありますが、大魔境の開拓はそこまでの成功はしないという見立てです。ミッチェルハーロウ公爵派閥のように大成功とはいかないでしょう」
「そうね。こちらも足を引っ張りにはいっているけれど、それに素直に引っかかるのだから、どうかと思うわ。もう少し思慮深く無いと成功しないでしょうね」
「なあ、もしかしてエミリアの得意分野は、情報収集なのか? 聞いているとそんな感じに受け取れたんだけど」
「そうですね。わたくしの得意な分野の1つが情報を集めることです。ここに居る使用人3人も含めて、各地に人を派遣しておりました。マクラーレン侯爵家がポーションで成り上がったことも承知しております」
「へえ。でも、製法は盗まなかったんだな? 別にそう盗まれないようにしていた訳では無かったんだけど」
「盗もうとはしたのですが、よく解らないという解答が返ってきましたわね。特別な何かをしている風には見えないと」
「それはそうでしょうね。あれがポーションの作り方なんて思わないもの。特に魔力ポーションについては、何がなんだか解らないのも理解できるわ」
そこまで特殊か? 装置を見れば、ある程度何をしているのかが解ると思うんだが。……いや、殆ど自動化した後だから解らないのか。多分そうだろうな。




