ロレシオが帰ってきたぞ
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「母上、父上。ただいま戻りました」
「お帰りなさい。学校ではどうだったかしら? 多くの事を学べたとは思うけれど、ロレシオが一番勉強になったと思う事は何かしら?」
「そうですね……。思った以上に開拓に成功するという夢を見ている人が多かったように思います。母上は成功はしないと仰っていたと思いますが、皆成功したかのような事を言っていました。早い者だと、もうその領地を貰う事を考えていたものもいました」
「そう。ハインリッヒはどう思うかしら? 他派閥の開拓は成功すると思って?」
「無理だろうな。こっちが人手が欲しくて買っている訳なんだが、快く売ってくれるからな。特に食料が厳しい貴族家なんてありがたがる事は見せないけど、不良在庫を処分できてよかったみたいな感覚で平民を売り買いしているから、開拓は失敗するんだろうな。絶対に開拓が終わった後に住民を送り込むんだから、その人員を売り買いしたら駄目だろう」
開拓はほぼ間違いなく失敗すると思われる。何処までを失敗というのかにも因るんだけど、準男爵の土地が1つ出来る事を成功と考えると、まあ無理だろうなと。開拓しても、そこに住まわせる人が居なければ、魔境に帰ってしまうからな。
難しい所だろうとは思う。他の貴族家に余裕があるのであれば良いんだけど、この周辺の貴族家からは出せないだろうからな。沢山買ったし。
まず間違いなく人手不足になる。そして、食料不足にもなるだろう。他の貴族家は農業に力を入れている訳では無いからな。
領地が増えると、住民が増えるのと同じなんだよ。そうなると必然的に食料の消費量が増える。勿論農地も作るんだろうが、それでも1年目の畑でどの位の収穫が見込めるのかだよな。
農業についても勉強をしている訳なんだ。植物知識のお陰である程度の情報は解っているんだけど、現地の話とは違う可能性があるからな。
大抵、土が馴染んでくるまでは、食料生産に向かないみたいなんだよ。何でなのかまでは解らないが、そういう事らしい。
現実的に考えると、人口増加分をどうやって養っていくのかを考えないといけないはずなんだけど、その辺をどう考えているのかだよな。食料が簡単に買えるのは、ミッチェルハーロウ公爵派閥が食料生産を行っているからなんだよな。
そのことを忘れていないのかが心配だな。売らないという選択肢は無いんだけど、売って貰って当然と思ってないのかだけだな。
「そう言えば、ロレシオには王都の裏社会を見て来いって言っていたな。どうだった? 思った以上に黒い部分があっただろう?」
「はい。ここが本当に王都なのかと疑いたくなるくらいの場所が、かなりありました。何に使うのかも解らない物もありましたし、人を殺す専門の人もいるくらいにはおかしな場所でした」
「そうだろうな。あの空気はそういう感じだったし。アルローゼンには無い部分だ。きちんと内政をしていたら、あんなところは出来ないはずなんだよ」
そうなんだよな。普通に内政をしていたら、あんな場所は出来ないんだ。スラムが出来ることは仕方がない部分があるんだけど、裏のギルドなんかを作られるというのは無い筈なんだよな。そこまで王都は面倒を見ていないという事になる。
ああいうのは、見ておかないといけない部分だと思うからな。実際どうするのかは決めないといけないんだろうけど、基本的に作らせないのが正解だろう。
これからどうしていくのかはロレシオが決めることだ。俺たちの時代は作らせないという事で決めている。と言うか、そこまでの人員が集まらないだろうと思っている。
スラムがないという事は、そういう組織を作らせないという事にも繋がるからな。無いのは人手不足だからなんだけど。それが何時まで続くのかだよな。
その内スラムは出来ると思う。今は無いと言うだけで、その内できてくると思われる。その時に、スラムをどう管理するのかを決めないといけない。
本当であれば、仕事を与えてやれば良いんだけど、そういう状況になっているのかなんだよな。仕事が無いといけないし。仕事を作り出すことをしないといけないんだけど、出来るのかどうかだよな。簡単に考えて良い訳ではない。
「さて、色々と聞いたけれど、しっかりと勉強をしてきたみたいで安心したわ。これなら内政の仕事も任せられそうね」
「そうだな。ロレシオには新領地に行ってもらうから、まずはそこで、現実を見て貰う事になる。内政がどんなものなのかを見て貰う。期間は、こっちに婚約者が来るまでの間と考えて貰えばいい。移動にはあれを使うからな」
「新領地に行くのですか? 確か、60日くらいかかると聞いています。それだと勉強が余りできないように思うのですが?」
「そこは心配しなくても大丈夫よ。検証した結果、2日で飛んでいけることが解ったから。操縦士も2人用意しないといけないけれど、行く事は出来るわね」
「そうだな。音が五月蠅いから寝るには余り良い環境じゃないけど、2日で移動できることを思ったら、かなり良い方だと思うぞ」
「あの、話が見えないのですが、2日で行けるのですか? 何かそういうものが作られたという話は聞いていないのですが?」
「言っていないもの。これは今後は使われて行く予定の物なの。だから試験的に何度か使ったわ。快適では無いけれど、今の所大丈夫だと思うわよ?」
「安全装置が作動しなければならない事態にはなっていないし、使えるものだとは思うから、安心して行ってくると良い」
ヘリコプターは便利だ。2日で60日の道のりを飛んでいけるんだから。魔石を沢山使うんだけど、それは別に構わない。どんどんと消費すれば良いのだ。商人たちは流石に乗合馬車に乗せているけどな。流石に商人をヘリコプターに乗せる気はない。
きっと驚くだろう。俺も自分で考えておいてなんだが、驚いたからな。何でそんなものが必要なのかって、戦争のせいである。万が一があっては困るからな。
形にしてきただけでも凄いというのに、実用段階にまで踏み込んでしまったんだから恐ろしい。こんなものが普及すると色々と見直しが必要なんだよな。
防衛の基本が変わってくるんだよ。砦を飛び越えられたらそりゃあ苦労をする。補給路の分断をされるだけで、砦が落ちる可能性もあるんだから。こんなものを戦争に使わないといけない日が来ない事を祈るばかりだ。
「ロレシオには、向こうの内政をしっかりと見て貰うわ。そして、何か1つでも改善できるところがあれば指示してもいいわ。そういう権限を持たせて新領地に行ってもらうから。別に何かを変えないといけない訳ではないわ。しっかりと見てきなさい」
「はい、母上。良い所を学び、悪いと思ったところを変えれば良いのですよね?」
「そうよ。悪いと思ったところがあれば、大胆に変えても構わないわ。私たちとは視点が違うでしょうから、その辺の判断は任せるわね。もしも間違っていても、ハインリッヒが何とかしてくれるから、思い切ってやって見なさい」
「失敗を恐れるなよ。誰だって失敗するんだから。俺も何度も失敗しているし、1つの失敗を気にしていたら内政は出来ない。今は良くても今後が駄目という事もあるからな。こればかりは経験と慣れが必要になってくる。だから、今の内に思いっきり失敗をしておくように」
失敗することは悪い事じゃない。失敗をした後に何をするのかが問題になってくるんだよ。それを何度も繰り返すのはよろしくない。
ロレシオはまだ確職も終わっていないんだから、まだまだ失敗しても良いんだ。何の職業を貰うのかは解らないが、失敗したことも生きる可能性はある。
まあ、そんなに気張らなくても大丈夫だ。失敗してもやり直しは出来ると思うからな。最悪元に戻せば良いんだし。




