レースは2年後
OFUSE始めました。
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「ハインリッヒ、貴方ね。領民が足りないと言うのを忘れていたの? 確かに娯楽は必要だけれど、それをするにしても領民が必要なのよ?」
「いや、忘れていた訳じゃないぞ? これはかなり大きな仕事になるから早めに動かないといけないと思って動いたんだよ。だから、しっかり領民候補も買っただろう?」
「そうね。20万人も買ったものね。周辺貴族家からではなく、別の所から買い漁ったもの。私にもちゃんと聞こえてきていたわ。そして、兵士を大々的に動員して、旧アワーバック伯爵領の不要な魔境を1つ開拓したのは解っているわ」
「そうなんだよ。ちょっと本気で開拓したら、1か月もかからなかったんだよ。魔法を使えるのとでは天と地ほどの差があるよな」
「そうね。かなり大々的にやったもの。冒険者も沢山動員したわね。それで? 娯楽施設を作るというから許可したけれど、本当に何を作るのか教えてくれるかしら? 領民が足りない中で、全部開拓するとは思っていなかったのだけれど?」
「お、おう。いや、まあ、交通の便を良くしようと思うと、どうしても全部取っ払ってしまった方が良かったといいますか、ね?」
「ね? じゃないわよ? 本当に全部開拓する必要があったのかは置いておくわ。もうどうにもならないのだし。そろそろ何を作るのか教えて貰ってもいいかしら?」
「そうだな。言っても良いだろう。今回作りたかったのは、車でレースをする会場だ。場所的に考えて、難易度の違う3種類のコースを作ろうと思っている」
「車で、レース? 競争するの? それを娯楽にするのはいいけれど、それで人が集まってくるのかしら? 何か策はあるの?」
「ある。まずは賭けだな。レースをやるんだから賭けが成立しないといけない。これの胴元はマクラーレン侯爵家がやる。損をしてもいいから、倍率を高く設定して欲しい。賭け自体は良くある話だから、まあ解るだろう?」
「そうね。賭けにするには資金が必要だけれど、その分の費用は税金で賄えば十分でしょうね。損をする程度の事でいいのであれば出すわよ?」
「まあ、儲けて貰っても良いんだけど、それだと次の策が上手くいかない可能性があるからな。できれば金は余っている方が良い」
「次の策ね。それは何なのかしら?」
「レースをするためのパーティーを作ろう。具体的には、ラウレーリンパーティーやハインリッヒパーティーみたいなのを作るんだよ。車は当然だけど、運転手も必要だし、魔道具師や鍛冶師も必要になってくる。そのパーティーを作るんだよ」
レースというのは割とありふれている。鶏を使ったレースもあるし、ネズミを使ったレースもある。それらで賭けをするのも普通の事だ。
だが、車でレースをするのであれば、運転手は勿論、技師に関しても人間が行う事になる。そうなってくると、冒険者と同じようにパーティーを組んでいると思ってもらってもいい。
運転手は車を走らせ、それを監修する技師。それを1パーティーとして、20パーティーくらい用意する。そうして初めて20台の車でのレースが出来るようになる。1パーティーに10人20人必要になってくることもあり得るだろう。
そこに投資を出来るようにするのだ。自分の推しのパーティーを持ってもらうのだ。大資本を持っている商人なら、自分のパーティーを作っても良い。
そうして、独自に車を組み立て、相手パーティーを出し抜き、本気でレースをしてもらう。それを観客が見守り、賭けをする。推しのパーティーに賭けても良し、勝つ見込みのあるパーティーに賭けても良し。そんなふうに車1台につき1パーティー用意するのだ。
勿論、出資者はパーティーに口出しすることも可能である。鍛冶師が出資者ならば、自分の製品を使ってもらうのも良し。魔道具師なら、動力部分を改良して使ってもらうも良し。参加方法は
何でもありだ。
当然だが、何も出来ないからと言って卑下する訳でもない。勝って欲しいパーティーにお金を出すだけでも良いのだ。それが良い技師との繋がりも作るようになるかもしれないからな。
大々的にやろうと思っている。初期の車の台数も欲しいから、幾つかの商会にも声はかけるが、できれば10台以上が参加するレースをやりたい。
そして、行く行くは、他の貴族領からもお金を引っ張って来たいと思っている。他の貴族家が参加する? 勿論ありだ。是非ともパーティーを作って参加して欲しい。そうすることで、レースは盛り上がっていくだろうし、お金もどんどん投資されるだろう。
民間人も楽しんでもらえるように、色々と工夫をするつもりなんだよ。個人がパーティーに投資するのも有りだし、有志でパーティーを作って貰ってもいい。
参加する方法は無限にある。そして、こういうのは大々的にやった方が良いのだ。冒険者も日々の討伐だけでは飽きが来るだろうしな。
「そんな訳で、マクラーレン侯爵家を上げて、レースを行っていきたいと思う」
「そんな盛大な娯楽を考えていたのね。まあ、良いでしょう。マクラーレン侯爵家を胴元に、色んなパーティーを作って車でレースをさせるのね?」
「そういう事だな。ルールは至ってシンプル。速ければ勝ちだ。勿論、順位に賞金も付けるぞ。出資はマクラーレン侯爵家で良いだろう?」
「いいわよ。でも、車を準備しないといけないけれど、その準備は出来ているのかしら? 技師を募集するといっても、なかなか難しいわよ?」
「そうだろうな。だから、開催する1年前くらいには声をかけて準備をしてもらう。車の準備から何まで準備をしてもらう。でも、最低でも10台は欲しいから、初期のパーティーはこっちで声をかけて回ろうと思っている」
「妥当な所ね。初めからパーティーに参加できるとは思えないもの。車を準備するのだって大変なのよ? 資金的にも時間的にもね」
「だから、ピーチモーア準男爵家には頑張って貰うつもりだ。あそこを車の生産拠点にしたいし。それに、車が壊れることも前提だからな。3台くらいは常に持っていてもらいたいと思っている。レース途中で壊れてしまった場合でも、乗り換えを許可しておけば良いだろう?」
「貴方ね……。壊す気満々じゃない。まあ、壊した方が定期的に車が生産されるでしょうから、ピーチモーア準男爵家も助かるのでしょうけど」
「安全装置には気をもの凄く使ってもらいたいけどな。運転手が死ぬのが一番の問題なんだから。魔道具師にはその辺の技量も問われる事になる」
「そうね。腕を磨くためにも参加をする技師が多いかもしれないわね。それに、いい車の面倒を見ている技師には、仕事が沢山行く可能性があるもの。腕の良さを競わせる大会でもあるのね。それなら領内全域の技師候補にも声をかけてみても良いでしょうね」
「まあ、新領地の方や旧王領の方は難しいかもしれないけど、技師として参加するのは可能だろうからな。その辺はパーティー内で調整してもらえばいいし」
「そうね。それで? 大々的にやるみたいだけれど、何年後にレースを開催するのかしら? スケジュールは決まっているの?」
「今から2年後だな。その頃には会場も出来上がっているだろうし、車も用意できるだろう。これから声をかけて、パーティーを10個以上は作るつもりだ。そして、年間24回のレースをして、総合優勝を決めたいと思っている」
「そう。なら早速準備に入らないといけないわね。ああ、ハインリッヒ。私も貴方も、そして子供たちも、何処かのパーティーの支援をするわよ。形は何でも構わないわ。お金でも技師でも運転手でもいい。支援は必ずすること。いいわね?」
「勿論だ。良いお祭りにしていかないといけないからな」
どのパーティーに出資するのかは、パーティーが出そろってからだな。皆が同じパーティーを推すこともあり得るが、こういうのはこっそりとが楽しいのだ。




