速い移動手段を考えていただけなのに
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馬車旅は辛い。既に30日くらい経過しているんだけど、まだ目的地に着かない。まだまだ半分なんだよなあ。俺は馬車だから良いけど、他の人は辛いだろうな。
歩きだし。特にこれから道路工事をしに行く人たちはさぞ大変だろうと思ったんだけど、どうやら余裕でついてきているらしい。
その位の体力はあるそうだ。体力がない人は乗合馬車に乗せるつもりだったんだけど、誰も乗らないからな。元気過ぎるだろ。
俺は馬車なんだけど、既に疲れている。やはり高速移動方法が必要だと思うんだよ。何か考えないといけないだろうな。いい方法があれば良いんだけど。
「なあ、まだまだ時間があるだろう? 今後の事も考えると、高速で移動する何かがあった方が良いと思うんだが、何か無いか?」
「そんな事を言われましてもねえ。馬で駆けるくらいしか無いでしょう。そりゃあ、お金も時間もあるってなると出来ることはあると思いますけど、今すぐ欲しいんでしょ? そんな都合の良いものがあるとは思えないんですよね」
「解ってはいるけどな。解ってはいるんだけど、こう、欲しくなるだろう? 画期的なアイディアで解決って訳にはいかないか?」
「画期的ですか。まあ、出来ない事を解って言いますけど、空を飛べたら速いとは思いますけどね。地形も何もかも無視して一直線に向かえる訳ですし、馬なんかよりも速く移動できるでしょうから。鳥なんかはもの凄く速いらしいですよ?」
「空なあ。魔道具で何とかならないかね? どうやってっていうのが抜けているんだけど。風属性を上手く使えれば何とかなる様な気もしているんだけど」
「大出力の魔道具になるんでしょうね。魔石を湯水の如く使うんでしょうけど。そうなると、魔石が無くなったら落ちる未来が見えるんですが、流石に落ちたら死にますからね? 普通に危険なので止めて貰いたいんですよ」
「出来ない訳じゃなさそうだよな。軍事的に使えないか? 兵の輸送手段として。それがあれば砦とか関係なくなるだろう?」
「軍事的には脅威ですよ? そんなものが出来たら、戦略を1から見直さないといけないです。いきなり領都に襲撃なんてことも出来てしまうんですよ? やばいですって」
「だよなあ。いきなり王城が落とされて終わりましたって事になりかねないよな。……でもさ、これって考えておくべきことだよな?」
「自分で言っておいてなんですが、防衛戦略には考えておかないといけない事でしょうね。そうなると色々と見直さないといけないですねえ」
「だよな? そんなものがあったら、戦争が変わってしまう。俺たちが欲しいと思っただけだが、これを相手側が作れない保証なんて無い訳だ」
「そうなんですよ。自分で考えたのは良いですが、魔道具で何とかなりそうなんですよね。要は飛べれば良いわけで。それだけなら作ることは出来ると思うんですよね」
「飛ぶだけなら、か。それが兵の輸送に使われたらまずもって勝てないだろうな。王城を兵士で固めておく必要が出てくる」
「いや、そんなレベルの話じゃないですよ。重要拠点への奇襲もそうですけど、1番の問題は戦場を選ぶことができるって事なんですよ。守りの薄い所に兵力を好きなように投入できるってのが一番のやばい所なんです。それだけで局地的に勝利を掴めるんですから」
「……王城以外に狙われるところが多数出てくるという事なのか。それは、例えばどんなところになると思う?」
「私なら補給路を分断しますね。かなりの数になりますけど、補給路を断たれると、砦の兵士が使い物にならなくなります。それでゆっくりと砦を攻めて、落とせるでしょうね。そうなったら今度は前にやったみたいに侵略するだけなんですよ」
「ああ、そうか。前回の戦争でやったのと同じことが出来るのか。地上だけで敵の補給路を断ちに行けると。そうなると、やばいよな。対策が絶対に必要だ」
「空からの奇襲の事まで考えないと行けなくなるとは思いませんでしたけど、考えておかないと次が怖いですよ。もし相手がそんな手を使ってきたら、今度は負けますからね」
「空を飛べるだけでそこまでの戦略が可能になるのか。こちらもその魔道具を作らないといけないよな? 少なくとも100年後には作っておかないと間に合わないか?」
「ですね。真剣に考えておく必要があるでしょう。ハインリッヒ様が移動を速くしたいって思うのは良いですが、そんなものを作られたらまず勝てない。同じものが必要になります。しかもですよ? その空を飛ぶもの同士で戦闘も考えておかないといけない」
「向こうも持っているから、こっちも持っているだろう。そしたら、空で衝突があるかもしれない。だから相手の空を飛ぶものを落とす必要がある。そういう事か」
「そういう事です。その空を飛ぶものに武装が必要になってきます。バリスタみたいなものなのか、魔導砲みたいなものなのかは解りませんけど、対抗手段が必要です」
「次の戦争は、空を制する者が勝つ可能性があるのか。国力は相手側の方が上だったよな? 広さだけだと5割くらい広かったと思うんだが」
「ええ。しかも空を飛ぶものが実用段階にあるのであれば、兵力の輸送が簡単になるんですから、遠くからも簡単に兵士を集められますね」
「……そういう事にも繋がるのか。空を飛ぶもの次第では、奇襲攻撃もやりたい放題出来るじゃないか。普通に宣戦布告してくると思うか?」
「貴族的に考えるのであれば、宣戦布告なしに戦争をすると言う事は、色々と言われそうですけど、勝てばそんな事は関係なくなりますからね。結局は結果が全てだと思う訳ですよ。卑怯と言われようとも、勝てばそれ以上の名声が手に入りますし」
「考え方によっては、今回そんなような物を考え付いた事が良かったとなる可能性があるな。これは派閥で大々的に研究をしてもらわないと、不味いかもしれない」
「そうでしょうね。少なくともハインリッヒ様と私の様な人が居れば、考え付く程度の事なんです。相手側も考えている、いや、既に考え付いていて動き出していると考えて動かないと、停戦協定が終わった瞬間に訳も解らず負けたなんてことになりかねないですね」
「ミッチェルハーロウ公爵に相談と言うか、嘆願と言うか、研究してもらう必要があるだろうな。移動を楽にしたいって話からこうなるとは思ってもみなかったが」
「まったくです。必要になってから考えるのでは遅いですからね。今回は良かったと思いますよ。まだ何とか巻き返しが出来ると思いますから」
「だよな。相手の方が進んでいる可能性もあるんだから、こういう事は気が付いた時に対策を練らないと手遅れになる」
「間に合うのかどうかは解らないですけど、取り越し苦労で済めば御の字で良いんですよ。そうなった場合、こちらが戦争を有利に進めるだけなんですから。相手は大国。こちらよりも強い国ですから、何があっても不思議じゃないと思っておかないと」
くっ、移動が楽になれば良いだろう程度の話で、こんなことになるなんて思ってもみなかった。確かに空を飛ぶものが開発されたら、堪ったものじゃない。
出来ないと決めつけるのは早すぎる。出来ると思っていた方が良い。作成で何人かは犠牲になるんだろうが、出来る可能性があるんだから、考えておかないと、作っておかないと手遅れになる可能性の方が高いんだから。
旅行のつもりだったのに。何でこう仕事が増えるんだろう。暇がいけないんだよな。時間があるというのがいけないんだよ。余計な事を考えるから。
しかし、手遅れになる前に何とかしないといけない。停戦が終わるまでは約50年。その時間で空を飛ぶものが出来上がるのかどうかだよな。
出来る方が速ければ良いんだが。間に合わなくても対策だけでも作れると良いんだが。空を飛ぶ相手に有効なのは飛び道具なんだけど、バリスタで落とせるのか?




