ミッチェルハーロウ公爵家の夜会、正式にマクラーレン侯爵家になる
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数日後、ミッチェルハーロウ公爵家の夜会が始まった。今日ここでとんでもない発表がされるんだが、まあそれを知っているのはごく少数だからな。
ここに集まっているのはミッチェルハーロウ公爵派閥の貴族だけ。それ以外の貴族家は参加することは許されていない。つまりは、ここで話した情報は他派閥には漏れないという事なんだ。
勿論だが、これは派閥を移ると情報が出てしまう事になるんだが、現状のミッチェルハーロウ公爵派閥は1位。それも圧倒的な1位だ。これが2位に転落してもまだ大丈夫だ。その位では派閥を抜けるという事にはならないだろう。
現実的には無理な話なんだけどな。他派閥がミッチェルハーロウ公爵派閥を追い抜くためには、ミッチェルハーロウ公爵派閥よりも大魔境を開拓しなければならない。
もしくは戦争で圧倒的な勝利を収めないといけない。しかし、戦争は不可能。今後50年くらいは不戦協定を結んでしまったらしいからな。
その分、王家には多額の賠償金が入ってきたんだから、良しとするしかないんだろうが。なので、後40数年は戦争が出来ない。
後は大魔境を開拓しないといけないんだけど、他派閥にはノウハウがないんだ。失敗の実績はあれど、成功の実績がない。
勿論だが、成功させないと意味がない。が、ミッチェルハーロウ公爵派閥は今回の10年の開拓で、侯爵家が10以上入るだけの成功を収めている。これを大成功と言わずして何を大成功と呼ぶのだろうか。今後はこれ以上があるかもしれないが、現状ではこれ以上は無いのである。
今回の成果を簡単に超えられるのであれば、派閥の順位が逆転することもあるだろう。だが、事実上不可能だ。向こうにはポーションの量産方法が無いんだから。
ポーションを売りはしている。売っているが、自前で作れないというのは、大きなデメリットだ。作れないという訳ではないが、大量にというのは不可能なんだよ。
それを可能にしてしまったのがミッチェルハーロウ公爵派閥なんだ。ポーションを大量に補給しながら大魔境を順調に開拓していった結果、こうなってしまったんだよ。
バズビーテイラー辺境伯家の領地が爆発的に広がり、開拓民を他派閥から買わないといけないという事態にまでなったのだから。マクファウスト子爵家は、自分たちの領土の為に奴隷と称して購入していたが、ミッチェルハーロウ公爵家はバズビーテイラー辺境伯家に送り込むためである。
そんな訳で順調に開拓出来すぎてしまった結果、他派閥の追従を許さない程度には順位を上げていっている。
圧倒的な1位とはそういう事だ。しかも先の戦争で勝ったのはミッチェルハーロウ公爵派閥だけなのだ。このことからも、色々とおかしい事になっているんだけど。
原因の一端を担うものとしては、気恥ずかしいものなんだけどな。まさかこんな事態になるとは思ってもみなかったんだから。
こんなにもポーションが貢献してくるなんて、解ってはいた。ポーションが無いと何も出来ないんだから、当然の話なんだけど。
それもこれも魔道具がおかしい所為なんだけどな。魔道具無しではこんなにも簡単には出来なかったことなんだから。
昔ながらの製法では、魔道具に頼らない製法では、ここまでの量産は無理だっただろう。それもこれも全部魔道具の所為だ。大きく言うと職業の所為だ。魔道具師というよく解らない職業がある所為なんだよ。全部神様が悪いという事になる。
ポーションは必須の物だ。それを無くしては大魔境の開拓なんて無理だ。その量産方法を確立してしまった本人としては、ここまでやるつもりは無かったんだよ。
環境が状況と一致しすぎてしまったんだ。爺さんが魔道具師で無かったら、こんなことにまではなっていなかったと思う。
魔道具について何も知らなければ、もっと遅かったと思う。知ってしまっていたからこうなってしまっただけでな。
さて、そろそろミッチェルハーロウ公爵家が壇上に上がるな。バズビーテイラー辺境伯家も一緒だ。マクファウスト侯爵家は別だ。マクファウスト子爵家も当然別だ。今回の発表には関係するが、立ち上げの関係者ではないからな。
「諸君、今宵は集まってくれて感謝する。あれから10年という月日が流れた。大魔境を開拓しようと勇士を募ったのもこの場所だ。5年前も大きな成果を獲得できたが、今回は違う。5年前以上の成果が上がったことをここに約束しよう」
5年前でも準男爵家が7つできるだけの領地が獲得できたんだ。今回は恐ろしいほど広い領地の確保が出来たんだよ。
これを知っている貴族家は、実は少ない。知っているのはミッチェルハーロウ公爵家とバズビーテイラー辺境伯家、マクファウスト侯爵家、マリンネグロ伯爵家、そしてマクファウスト子爵家だ。
その他の貴族家にも情報は届いているんだろうが、どの程度の開拓が出来たのかは、未発表のままの筈なんだよ。
「今回開拓できた領地は、……侯爵家12個分だ。どれだけ異常な事なのかは聞いてもらえば解って貰えると思う。もう一度言う。侯爵家12個分だ」
会場がざわざわとする。侯爵家12個分とは、相当な領地を開拓できたという事だからだ。普通ではあり得ない。前回の、5年前の数十倍の成功なのだ。
それを今から分けるんだけど、これは難しいだろうと誰もが思っているに違いない。これを分けるのは相当な労力がかかるし、転封も沢山の貴族が行わなければならないことを示唆している。
「静粛に。静粛に。皆の疑問ももっともだが、まずは領地を分かち合う事だ。貢献度はそれぞれあれど、10年前よりミッチェルハーロウ公爵派閥に属しているものは、全ての家が昇爵する事になる。それに伴い、大規模な転封を行う事を決めた」
一層ざわめきが大きくなる。自身が昇爵の対象者であったこともそうなんだろうが、大規模な転封。これは歓迎しても良いものなのかどうかという判断がある。
一見、領地が増えるんだから良いだろうと考えるかもしれない。だが、産業はおいて行かないといけない。
特に魔境をメインの産業に組み込んでいた家なんかは大変だ。これが転封になったら、産業を1から考えないといけない。
領地が増えるのは良い事だ。その分税収が増えるんだから。それでも、産業なしでは財政的に厳しいものになるし、外貨が入ってこない。それではじり貧になるしかないんだよ。何とかして主要産業を作らないといけない。
「静粛に。静粛に。では貢献度の大きかった者から順に領地の発表をしていくぞ。まずはバズビーテイラー辺境伯家だ。辺境伯家無しにはこの開拓は成功しなかった」
それはそうだろうな。そこは動かない。絶対に成功の立役者なんだから。そして、領地を侯爵家5個分貰って次の開拓に備えるとしてもらおう。
「そして、第3位はマクファウスト子爵家だ。この家には兵士と冒険者を多く出してもらい、更にはポーションの供給という貢献が大きかった。よって、第3位とし侯爵家3つ分の領地を与える。更には侯爵家へと昇爵し、家名をマクラーレンとすることを承認した」
きっちりとマクファウスト子爵家も評価され、この時からマクラーレン侯爵家になった。これで正式に侯爵家の仲間入りとなった訳だ。ラウレーリンの笑顔も若干深くなっている。喜びを隠しきれていない様子だな。
そんなこんなで、順番に昇爵と領地の配分を通達し、中には転封の貴族家も居た。俺たちが知っていたところとはちょっと変わったか?
白磁器のアキンボルト準男爵が男爵になり転封。化粧品のフェルポント男爵家が子爵家になり転封。知っている所だとそんなところだ。
マクラーレン侯爵家の寄子たちは10年前に派閥に居なかったから何もなしだ。何もないが、今後は何かあるんだろうと期待できる内容だったとは思うけどな。




