文官が足りない
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使用人は選び抜いたつもりではいるけれど、それでも心配事は尽きない。3人しか使用人を付けられないからな。厳選はしたつもりなんだけどな。
戦えるように訓練もしたし、そもそもそういう職業の人を選んだつもりだ。ラウレーリンも最終判断には参加したが、不安だ。
まだ9歳なんだもんな。正確にはまだ8歳なんだけど、9歳になる年からの入学だし、仕方がないんだけど、心配だ。
楽しんでこれるのかね? 色んなところを見てきて欲しいとは思うけどな。裏社会も覗いてくるくらいはしてもらいたい。流石に何かをしてこいとは言わないけど、ラウレーリンに聞いたところによると、そういうギルド的なものもあるらしいし。
知って来るだけでも十分だ。何かをしてくるとは思ってないし、して来いとも言えないからな。知る。これだけで十分なんだよ。
「かと言いつつも、結局は仕事なんだよなあ。ロレシオは上手くやれているのかね。そろそろ学校が始まっている時期だしな。どうしているのかねえ」
「ハインリッヒ様、流石に気にしすぎです。これでもう今日だけで10回目ですよ? 流石に心配しすぎかと思いますが」
「親の心配事というのは無くなりませんからね。どうしても知りたくなるのは解りますが、仕事はして下さい。ロレシオ様に顔向けできなくなりますよ?」
「どうしても考えてしまうのであれば、仕事を山積みにしましょうか? 仕事がないから他の事を考えるのです。仕事があれば、仕事の事しか考えられなくなりますよ。愚痴に関しては、夜にラウレーリン様に聞いてもらってください」
「仕事があるので、処理してもらっても良いですか? それとも、説明をしないといけないことがあるので、説明をしましょうか?」
「うーん。気分転換に説明を先にしてもらえるか? 仕事はその後にするから。気分を入れ替えたい。違う事を考えたい」
「それでは説明させていただきます。2月12日から視察をしてもらいます。場所は旧王都の領地ですね。そこで3つの都市を回って貰います。その際に領地の代官とも会うので、頭に入れておいてください。理由としては、色々とありますが、馴染めてない様な気がするから、だそうです」
「馴染めていない、か。どう言った理由で、どう言った点でというのは聞いているんだよな? 流石に色々とでは解らないからな」
「はい。まあ一番端的に言うと、忙し過ぎるだそうですよ。そこまでの仕事を与えていないつもりなんですけどね」
「は? 忙しいって言っても、そんなにだろう? 土地にしても子爵家1つ分の土地しか無いんだから、王領を管理するときのことを思うと、そんなに忙しい訳ではないと思うんだけど」
「向こうの言い分としては、税収が増えすぎて、やれなかった仕事が一気に進んで、数十か所で道路整備をしつつ、盗賊狩りをやらされているのです。前よりは忙しくなってます」
「良い事じゃないか。仕事に金がついて一気に進めても問題無いし、道路整備も報告書を読むだけだから良いだろうに。盗賊狩りは当然のことだし、何が問題なんだよ?」
「恐らくですが、文官が足りないのではないでしょうか? 文官が足りていた場合はこんなことにならないと思うんですよ。なので、文官不足に陥っている可能性があります。今までの仕事量に対して、文官が足りていないのです」
「文官ねえ。じゃあ、文官を増やせば良いだけだよな。まあ、1つの都市については、ライライジュエラリーのせいで文官が足りてないってのも頷ける話だからな」
「まあ、そうでしょうね。1つに関しては絶対に文官が足りていないのは確定です。もう2つに関しても、余剰の文官がいないのと、優秀な文官がいないのでしょうね」
「余剰の文官がいないのは、まあ解らないでも無いんだけど、優秀な文官が居ないって言い切れるのはなんでなんだ?」
「王都には文官の学校があるじゃないですか。文官の子は文官というのが相場です。ただ、優秀な文官であれば、文官の学校に通い、騎士爵を得てしまうと思うのです。ラウレーリン様はそもそも私ども文官に騎士爵になりに行けとは言いませんが、自分の子が騎士爵というのは、文官としても鼻高々になるのではないですか?」
「あー。そう言えばそんなのもあったな。という事は、文官は自分の子供を文官学校に送り込んで試験を受けさせるわけだ。そして、合格すれば騎士爵になれるし、合格せずとも仕事には困らないだけの文官としての能力はあるから、王都やその周辺で使われていると」
「恐らくそういう事なのではないかなと思います」
「失念してたな。そうか。王都には文官の学校があるんだった。しかもその中で試験に合格したら騎士爵だからな。もしかしたら旧王領に居たのかもしれないが……」
「騎士爵様は王族管理の方々ですからね。引き払ったのではないかと。それで、その時に一番偉かった人を代官に据えたのではないかと思います」
「無能が代官をしている訳ではないんだろうが、元々騎士爵の文官ありきで運営してたら、そりゃあ回らなくもなるな。その可能性は十分にある」
「恐らくですが、3都市全てが同じ状況なのではないかと。町ではそんな事になっていませんし、都市だけという所が引っかかります」
「騎士爵を町には置けないよな。置くなら都市だろう。そうなってくると、文官を何人か連れていかないといけないな。ラウレーリンに確認を取ってくれるか?」
「解りました。今すぐにでも取りに行きますか? それとも、もう少し状況を整理いたしますか? 懸念事項はそれだけではないので」
「先に全部洗い出してからにしよう。ラウレーリンに聞くのは全部決めてからでいい。その方が手間も少ないし、良いだろう。それで? 他の懸念事項は?」
「はい。言っては何ですが、現在のアルローゼンでも文官が足りているとはいえません。何とかなっているだけで、実際はギリギリの状態です。新規で雇用をしてますけど、文官の成り手が少ないのが問題としてあります」
「……そう来たか。そもそも仕事に人を宛がうのが難しいくらいには人手不足だったはずだ。それが文官にも当てはまっているのか。スラムが無いのがこういう所にも響いてきているのか。余剰の人間はある程度準備しておく方が良いという事なんだろうな」
「スラムが無いという事は、仕事があり過ぎるという事ですからね。その状態の方が好ましいとは言われますが、文官の成り手もいなくなるので難しい所です」
「ここで他の都市に文官として派遣する訳にはいかない、か。そりゃそうだ。アルローゼンが回らなくなるのは不味い。ただでさえ仕事が多いのに、増やすのは駄目だろうな」
「という訳でして、何か方策があればと思いまして。文官を欲しているのはマクファウスト子爵家全体です。これを解決しない事には領内全体の内政が回らなくなってきます。特に都市や町の外壁を拡張するという話ですが、今のままでは破綻します」
文官不足か。これは何とかしないといけないな。とりあえず、今の人員で何とかしないといけないのは確かなんだけど、どうするのが良いかね。
文官の成り手が不足しているのは、これはもうしょうがない。マクファウスト子爵家の構造的な問題だからだな。仕事があり過ぎて文官に人手が回らない。そうなってしまっていると。文官の給料を上げれば、問題は解決するんだろうが……。
それでも、文官になりたい人がなれずに、文官に適性がない人がなってしまう可能性もありうるんだよな。途中でお前は首だって言えるかって話だ。
使えないから首はあり得るが、あいつよりも能力的に劣ってそうだから首って訳にはいかないだろう。推論で首にする訳にはいかない。難しい問題だな。
誰でも出来る仕事であると言えば、その通りなんだけど、ある程度の能力は欲しい。しかも、即戦力が欲しいんだよな。どうすれば良いんだろうか。




