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【書籍化】庭師の錬金術師【★10月10日★販売!】  作者: ルケア


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見えた思惑、見えない思惑

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「それで? 動きとしてはおかしい訳じゃないよな? ポーションを買い漁っているんだし、それの資金繰りとして奴隷売買と。まあ、奴隷を王都以外に誰が買うんだって話ではあるんだけどな? 誰が買っているんだ?」


「それが、ミッチェルハーロウ公爵家が買っているようです。ですが、ミッチェルハーロウ公爵派閥では奴隷は禁止されているのにです」


「まあ、解らんでも無いけどな。メラントスカーニ公爵派閥とダルバダラゴーナ公爵派閥から買い取っているんだろう? 明らかに支援しているようにしか見えないな」


「まあ、そうなんですけど。余りにも露骨すぎませんかね? 裏で売買しているのであれば解らなくもないんですが、表に出てきているので」


「確かになあ。支援している形にしたくないなら裏からだよな。それが表立って買っていると。うーん。何が目的なんだろうな。少なくとも大魔境の開拓を支援したって事にはしたくないはずなんだけど。ラウレーリンにも聞いてみたか?」


「はい。はっきりとは申し上げませんでしたが、解らなくもない、という表情でした。ラウレーリン様としては反対ではないようです」


「いや、うーん。まあ、反対する様な事でも無いのは解るんだけど、露骨だよなあ。それならもっと支援の方法があるはずだけど……」


「奴隷が欲しいというか、人手が欲しいのは解りますけどね。どう考えてもバズビーテイラー辺境伯家に送り込む人員の確保でしょうから。正直な所、王領にも今はそれ程要らない移民が居ないので、確かに人手が欲しいのは解るんですよ」


「だよな。人手は欲しいよな。大魔境の開拓に欲しいのはその通りだ。もっというのであれば、俺たちも欲しいくらいだ。冒険者として使えるのであればな」


「そうですね。旧王領の飛び地に関しては、スラム民が余っていますからね。もう少し冒険者が欲しい所です。それでも、後500人くらいで良いんですけどね。護衛にも100人もいれば足りますし、それくらいであれば、スラム民をほぼ全て使えますから」


「そうだな。冒険者の流入もそこまで大規模に宣伝できないしな。王族と手を組んだ手前、やり過ぎても意味が無いし」


「ですねえ。それの補填にミッチェルハーロウ公爵家が買っているというのも変な話です。正直な所、マクファウスト子爵家を支援する理由が見つかりません」


「放っておいても伸びている所よりも、弱い所に梃入れをする方がマシだよな。しかしだ、そんな支援が必要な貴族家があるのか?」


「ない、ですね。少なくとも立ち行かない貴族家があるとは聞いていません」


「うーん。解らん。普通なら奴隷売買は隠さないと支援になりかねない。なのに堂々と表で買っている。支援になると解ってもだ」


「アンジェリオニジ公爵派閥への牽制ではないですか? 敵対しているのは何方も同じですが、孤立するよりは手をある程度結んでおいた方が良いという考えでは?」


「それか、本当にミッチェルハーロウ公爵家が人手を欲している場合ですね。あの王領の中の飛び地を貰った結果、何かをしなければならなくなったのでは?」


「後は開拓が本当に順調に行き過ぎて、裏で買う余裕も無くなったのか、でしょうか? もしかしたら、開拓が10年であると言うのも止めて切り上げる可能性もあります」


「そもそも、意味などないのではないですか? 動きを見せているのはミッチェルハーロウ公爵家だけではなく、相手側の公爵家も同じではないですか。表で取引する、それを見せることによって、心理的な揺さぶりをしつつ、本当の所は意味なんてない。こんな所では?」


「……うーん。意味がないってのもあるんだよな。俺みたいに中途半端な奴にとっては、意味がある様にしか見えないからな」


「ラウレーリン様が静観するのであれば、それに倣うのも良いかとは思いますが、少なくとも、向こうの思惑を知っておきたいですね」


「こちらが勝手に動くと、足を引っ張る可能性がありますから、意味があるのかないのかを含めて、調べる必要があるのでは?」


「今回の件について、ラウレーリン様を頼れないでしょうからね。恐らくは試練の一環かと思われます。ラウレーリン様はハインリッヒ様に期待をされていますから。読み間違えても悪いようにはならないとは思いますが、正解を導いておきたいところですね」


 だろうな。ラウレーリンは俺を試していると思う。それほど重要ではないと言う事でもあるんだが、解って欲しいなって言うのが若干見える。


 ただ、今回の件については何が正しいのかが解らない。解らないでもないことが多すぎるんだよな。ただ、表でそれを演じる必要があるのかなんだよ。


 向こうの派閥を支援したいのも解る。1強になると問題が大きくなりすぎるからな。少なくとも2強にしておきたいってのも解るんだよな。どっちかが大成功を治めた場合、そこが台頭してくる可能性もあるんだから。


 人手が欲しいのも解る。マクファウスト子爵家も欲しいからな。領地が増えると人手が欲しくなるのは当然だ。


 それに大魔境の開拓が思ったよりも順調にいっているのは解っている。それに人員が欲しいのも解るんだよな。


 でも、だからと言って表でやるか? って話なんだよなあ。裏でこっそりとやればいい話なんだよ。それでこそ、アンジェリオニジ公爵派閥に見せつけるためか?


 はっきり言って意味なんてないと言われた方がスッキリとするんだよな。国全体への牽制を兼ねていると言われた方がまだ解る。が、本当にそれでいいのか?


 読み違えてないか。間違っていないか。確証が持てない。どうするのが正解なんだろうな? ラウレーリンは解っているって事なんだよな? 俺が知らないのもおかしいだろうしな。普通は身内の試練になんてしているとは思わんだろうし。


「解らん。考えたけど解らんね。正解が見えてこない。けど、座してみるのは違うって事も解っている。何かしないといけないんだろうなってのも解るんだけど、うーん」


「何をしても良いと思っているのではないかと思いますけど、何もしない選択肢は無いように思いますね。こちらも何か動きを見せた方が良いと思います」


「ですね。何もしないと言うのも選択肢の様に見えているのはそうなんですが、思いっきり間違いだと解っているだろうという罠ですね」


「動かないといけないのは確かでしょうけど、ラウレーリン様が何を考えているのかも解りませんからね。ただ、動かないのは無しです。でも、動いたとしても取り返しのつく動きしかできないと思っていると思います」


「ここはあえてハズレを引きに行くつもりで行動してみては? 案外、足を引っ張って貰いたいのかもしれないですよ?」


「足を引っ張る、ねえ。誰の足かって所だよな。ただ、言う通りに何もしないのは無しだな。ここで動かない選択肢は取れない。動かないといけない場面だ。そうなると、どうすればいいのかなんだけど、足を引っ張るか。いや、ここはもう割り切るか?」


 思惑が読めない以上、考えても解らない以上、どうせ間違いをしに行くのであれば、大きな間違いをしに行くのが正解にも見えてくる。


 だから、もう考えなくてもいいのでは? 無理に何かを考えるよりも、自分たちの利益に走った方が正解の気がしてきたな。特に今回は表でやっているんだ。こっちも表立って何かをしないといけないんだろうけど、それはなんでも良い気がする。


 そうなったら、やりたいことをやってみるか。大きな一手を考えてみるか。……そうだな。ならばこうするか。


「2人だな。ちょっと手紙を持っていってもらいたい所がある。内容は今から書くからちょっと待ってくれ。遠くまで行ってもらうから、馬で出てくれ」

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