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ミッチェルハーロウ公爵とのお話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 11月の終わり、今年も終わりがきたかという頃、俺たちはミッチェルハーロウ公爵家の領都ヴァイスホルトにやってきていた。


 簡単に言うと、論功行賞までに何が欲しいのかの交渉である。既に派閥の他の貴族家には手紙等で約束を取り付けていた訳なんだけど、マクファウスト子爵家がやらかした事は、非常に大きかった。なので、個別に聞き取りをされることになったのだ。


 既に戦争は終結。12月20日には論功行賞が待っている。そこで勲一等を貰う事が確実となっているミッチェルハーロウ公爵家。そこで何を貰うのか、注目が集まる。


 要はミッチェルハーロウ公爵家が勲一等なのだ。それ以上は要求できない。だから、ミッチェルハーロウ公爵家としては、貰い過ぎないように貰う必要がある。


 それぞれの貴族家からの要求を聞き入れつつ、調整するのは当然の事。まあ、殆ど要求が通るとは思うんだけどな? 別段特別な要求をした家は無かったみたいだし。


 それなのにも関わらず、マクファウスト子爵家が呼び出されたのは、あの兵士長のせいである。単純にやり過ぎたのだ。それにまだ興したばかりの家である。過剰な要求をする恐れがあった。


「という訳です。前回の論功行賞で頂いた土地に隣接する準男爵家並の領地が1つ。牛や羊等の寄子たちへの褒美が1つ。金銭が1つ。そして、王族の5歳から10歳の娘を1つ。以上です」


「流石はラウレーリン嬢だな。過剰ではないだけの要求だ。しかし、これでもまだ不十分だ。戦勲に対してもまだ足りない」


「では、準男爵家並の土地を男爵家並の土地をという風に変えていただければ。それだけ貰えれば十分かと思いますが?」


「いや、それでもまだ不足する。子爵家分の領地を貰ってはくれないか? その分、金銭を少しばかり減らさせてもらう。それでよろしいか?」


「ええ、構いませんわ。それにしても意外ですね? 領地を子爵家並みに貰えることになるとは思ってもみませんでした。そうなると、新たに沿岸部も含まれるのでしょうし、貰い過ぎではないかと思ってしまうのですけれど?」


 いえ、嘘です。ラウレーリンと話を詰めていた時に、もしかしたらあるかもしれないとは言っていたからな。


 なんでも、今の王族には金銭が不足しているとのことなんだよ。通貨が発行できるんだから、足りなくなるわけがないだろうと思うんだが、それが足りないらしい。誰の所為かと言われたら、俺の所為なんだけど。


 要はポーションを使っての魔物討伐の資金が大きくなりすぎているとの事らしい。確かに王都から7割くらい支援金が入っているのは知っているが。


 それでも、通貨の供給量よりも、多くの通貨を発行出来ていたらしい。それを貯め込んでいたのだが、この戦争で半分以上を吐き出したそうなのだ。


 占領には金がかかる。砦で防衛するだけでも金がかかる。それの補填を試算したんだが、王城にある貯蓄の半分が消し飛ぶらしい。


 大体は、占領地を増やしたウェンリー兵士長のせいである。いや、彼は多分だけどこの展開も読んでいたんだろうな。だからサボっていた可能性がある。


 そんな訳で、金が足りない。だから領地を貰ってくれという状態なのだそうだ。現にミッチェルハーロウ公爵家、バズビーテイラー辺境伯家、マクファウスト侯爵家、マリンネグロ伯爵家は王領予定地のど真ん中に、伯爵家並の領地を飛び地で貰うらしい。


 計算では侯爵家2つ分である。ぶんどった領地は、侯爵家8つ分。つまりは侯爵家6つ分の領地が王領に加わる。それでも資金がかかる。


 更に、土地が増えたことによる魔物の討伐も資金に攻撃を加えてくる。王族の財布はダメージを負いすぎたのだ。


 そんな訳で、金よりも領地を貰ってくれという訳なのだ。……ポーションが普及している領地貴族が土地を持ったら、資金の流出に拍車をかけるのではないかと思うのだが、王族曰く、今回得た王領は、鉱山が豊富らしい。


 なので、ポーションを融通してくれと頼み込んできたらしい。王族に恩を売りたいミッチェルハーロウ公爵家が断る訳もなく。無事にポーションの取引が行われるようになった。


 そしてついでに王領の奴隷も貰ったそうだ。ミッチェルハーロウ公爵派閥では奴隷は禁止である。ただ、犯罪者は要らない。


 ミッチェルハーロウ公爵派閥では、犯罪者を奴隷にするのではなく処分している。なので、犯罪者以外の奴隷を貰い受けたらしい。


 これは新王領の奴隷も一律で貰えるとのことだ。ただし、職業の厳選はした後、という事になる。王領で必要な職業は抜かれていると言う事なのだ。


 それでも大魔境の開拓があるので、人手には困っている。奴隷が数十万人居るそうなんだが、それでも余裕で受け入れられるくらいには開拓が進んでしまっているのだ。ああ、勿論俺の所為って事になっている。半分以上事実だから仕方がないのだが。


 それでも、少なくない賠償金が入ってきているはずである。……向こうの方からほぼ全額を引っ張ったらしいのだが、それでも消費よりも少ないらしい。


「なに。向こうからの賠償金がそこまで無かったらしくてな。追加で交渉をしているところだが、今回の補填を考えると赤になるそうだ」


「それはそれは大変ですわね。承知しました。それでは、金銭の一部を減らす代わりに領土を貰い受ける事と致します」


「助かる。ああ、それと王族の件だが、王太子に娘が居たはずだ。歳は6歳だったと記憶しているが、その子で良いだろうか? 跡継ぎの嫁だろう?」


「ええ、ロレシオにと思っております。順調にいけば、あの子が跡取りとなりますからね。それも学校で大きな失点をしなければ、という話にはなりますが」


「そうそう無いとは思うがな。ただ、今回の件で我が派閥は大きくなりすぎた。何か仕掛けてくる可能性は無いとは言えない。7歳だったか? その頃には孫も入学している。頼りにしてくれればいい。策略には気を付けろとは言い含めておくが」


 ああ、その辺の事はあるんだな。そして、ロレシオの婚約については、ロレシオが大丈夫と言ってしまったからな。決まってしまった。


 1つ下の子か。どんな子なのかは学校で確かめてくれば良いだろう。王族も学校に通うからな。当然だが、階級は一番上である。問題を起こす王族もいるらしいが、大丈夫だとは思いたい。普通は派閥を超えての交流って余りないからな。


 ロレシオに関しては、あり得るので、頑張れとしか言えないが、教育が厳しくなるんだろうなあ。俺は気にしても仕方がないんだけど。


「こちらでも十分に気を付けるように教育をしておきます。何かありましたら頼るようには伝えておきますが、これも試練の1つでしょうからね。できれば自力で何とかして欲しいと思うのが親心と言う事でしょうか?」


「学校はある意味試練だ。特に上に立つ者たちにとってはな。そのことはラウレーリン嬢もよく解っておられるだろう」


「そうですわね。本来であれば、ロレシオも寄子を守る側ですから。しっかりと教育をしておかなければなりません。それと、名前を売る事も大切な事です。何もしない学校生活だけでは駄目なのです。問題を起こされても困りますが」


 ロレシオよ。ラウレーリンの期待は大きいぞ。頼むから平穏無事とは言わないが、及第点で学校生活を終えてくれよ。


 俺には祈ることくらいしかできないからな。神様が居るんだから、祈ることはできるさ。昔ならなんでそんな事をと思ったかもしれないが。


 そんな訳で、論功行賞までの時間をミッチェルハーロウ公爵家の領都で過ごすことになった。論功行賞まで帰る時間がないからな。

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