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【書籍化】庭師の錬金術師【★10月10日★販売!】  作者: ルケア


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どうしてそうなったんだ?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 さて、戦争から既に1か月ほど経っている。戦力を送り込み、砦で対立をしている状態が殆どの場所で起きているはずだ。


 そう、起きている筈である。実際に見たわけじゃないってのと、流石に全部の戦域の状況を知るのは不可能だ。それだけの人員を割かなければならなくなる。


 王国から報告を受けているのを正しいとするのであれば、全部で192か所で戦闘が発生しているらしい。随分と大軍で攻めてきたものだ。


 そして、俺たちの受け持った砦でも、相手側の攻撃を受けつつ、防御をしている筈だった。そう、筈だったのである。


 戦争が始まって1か月。準備も色々としてきたし、防御の準備も万端だという兵士長の言葉を伝えてきた10日後の事、何がどうしてなのかは知らないが、開戦10日目で砦を落としたという知らせが舞い込んできた。


 正直な話、よく解っていない。どうして開戦して10日目で砦が、しかも相手側の砦が落ちているのか。その辺がさっぱりと解らない。


 報告は5日毎に送られてくる予定だった。5日目の報告では、「防御が完全に機能し、こちら側の作戦も滞りなく進めている。吉報を待たれたし」だったはずである。


 それがどうして10日目で落ちたのかの説明がまるでない。作戦を色々と動かしていたのは解る。色々と作戦を考えたのは俺と兵士長だ。その辺の事も踏まえて、話し合いはしていたとは思うんだけど、10日で砦が落ちるとは何事なのかという。


 そして、終いにはラウレーリンから「激励も兼ねて戦地に行ってきたら?」と言われてしまったので、20日かけて、護衛を伴い戦場にやってきた。


 すると、最低限度の兵士を残し、砦が残されていた。前線は既に向こうの砦にあるらしい。しかし、ここの砦は酷いほどに魔改造されていた。


 今回戦争に派遣した5000人は魔法を使える。それをフル活用したんだろう。砦がもう砦をしていなかった。まるで要塞の様になっていたのだ。


 見ただけで何重にもなった土壁が、まるで迷路を作っているかのように入り組んでおり、どうやって攻めるのかという風貌になっていた。確かにこうした方が防御力が上がるんじゃないかとは言い合っていたが、まさか本当にやるとは思ってもみなかった。


 これでは通常の攻城兵器では、迷路部分を壊すだけに留まるだろうし、迷路に破城追なんかの攻城兵器を入れる隙間はない。


 これは敵も驚いただろうな。攻城兵器が役に立たない砦を作られては堪ったものではない。いくら威力の高い魔導砲とて、迷路の壁の3枚4枚を崩す程度では割に合わないからだ。


 だが、この砦も既に用済み。戦線は相手側の砦にあるという。とりあえず、行くしかあるまい。ここに居たって仕方がないんだからな。


 そんな訳で1時間も経たずに相手側の砦にやってきたんだけど……何も損害が見当たらない。戦闘痕がまったくなかった。


 普通はあり得ないだろうな。こちらから攻めたのは当然のことだからだ。砦の正面が一番防御がしっかりしているはずだから、戦闘痕がまったくないのは異様だ。


 しかし、砦の外から見えるように立てられている王国の旗は、確かに落としたのだろうという証拠として見える場所に沢山立てられている。これでもし囮だった場合は、敵の方が上手だったと言う事だろう。まあ、そんな事は無かったわけだが。


 門番が普通に立っており、こちら側が雇った冒険者と、地竜魔銀製の装備を着こんだ兵士だった。見間違う筈がない。あの装備はこちら側の装備だからな。


 砦の中を案内してもらい、兵士長の元まで案内してもらう。どうやら色々と作戦中らしい。時間があるのかと問うたが、兵士長は作戦を考えるだけで暇をしているとのことだったので通してもらった。


「まったく、いつの間にか砦の攻略が終わっていると知らせが来たから、ラウレーリンに陣中見舞いに言って来いと言われてしまったぞ。一体どうなっているんだ?」


「おお、ハインリッヒ様。よくぞお越しになられた。いやあ、相手側が余りにも不甲斐ないばかりで、簡単に落とせてしまった。ここまで簡単に落とせるとは思ってもいなかったのでな。作戦は順調と5日目に連絡したのだが、10日目には既に落とせてしまった」


「いや、悪い訳じゃないがな? 落とせたのであれば後は簡単だろうからな。とりあえずは、何をやったのか簡単にでいい。教えてくれるかな? ウェンリー兵士長?」


「いやなに、そんなに難しいことはしてないですよ。単に向こうの兵士が砦に入る前に襲撃を成功させただけの事。後はじっくりと物資を刈り取っていけば終わりましたよ」


「……じゃあなにか? そもそもあの改造された砦は使わなかったのか? と言うか、砦に入る前にって、一体どういうことだ?」


「こっちが先に砦入りしたんですよ。とりあえず、砦を強化する事に専念したわけですが、偵察したらまだ向こうが砦にも来てないって言うんで、向こうの砦に入る前に待ち伏せすれば良いじゃないかって事で待ち伏せをしてました」


「……」


「そしたら、3日目くらいに団体さんが来て、奇襲をかけたんですよ。無駄に時間がありましたからね。四方を囲むように誘導してやったんです。そうしたら向こうが大混乱になりまして。後は簡単ですな。丁寧に20万人ほどを狩り取ってやりましたよ」


 言っていることは、単純だな。砦に入る前の兵士なら簡単に殺せるだろう。そう考えるのも無理はない。そして、その策を実行したと。


 という事は、5日目の報告の時点で既に砦の兵士の掃除は終わっていたのか? 防御が完全に機能しってなんだよ? 防御してないじゃない。攻めているじゃないか。


「後は物資の補給に来る奴らを根こそぎ狩っていくと。そうすると、砦の中の兵士が飢えるでしょ? 飢えて飢えて仕方がない所に夜襲を繰り返したんです。まあ、見せかけですけど。それを5日くらい続けて、眠りも食事も何も取っていない兵士を無力化して終わりですわ」


「ああ、そうか。防御している筈だと思っていたら、何故か攻めていることになるとは思っても見なかった」


「攻めるって言っても、魔法が使える兵士が沢山いると楽でしょうがない。土魔法で上り坂を皆で作れば、簡単に乗り込めましたからな。こっちの兵士の損害は0。冒険者も軽傷者のみでここまでやれてしまって、本当にどうしたもんかと思ってますよ」


 開いた口が塞がらないとはこのことなんだろうな。簡単に言うが、結構えげつない事をやっているんだが。砦の最低限度の兵士を倒すのにも全力を尽くしてしまったのか。


 相手が可哀そうになってきた。戦争だから仕方がないんだけどな? 戦争を仕掛けてきた方が悪い。よって向こうの国、シュトナイザリオン王国が悪いのだ。


 よく解らない内に戦勲が付いたことになるんだけど、これをどうするのかだよな。全面戦争中なんだけど、ここだけ既に終わってしまっている。


「さて、落としたのは解った。いつもの通りに滅茶苦茶をやった訳だ。砦の防衛で砦の攻略をしてしまう方が簡単だという結論になったんだろう。まあ、そこはいい。あまりよくないのかもしれないが、置いておくとして、今は何をやっているんだ?」


「今は楽なもんですよ。とりあえずハインリッヒ様に馬を沢山用意してもらっていたでしょう? それを使って情報収集と商人の襲撃と敵の補給部隊の撃滅と隣の砦の補給部隊の殲滅とついでに砦の攻撃を行っております。北の方の砦は、今日にでも落ちますね」


「……あのなあ。いくら準備が良かったからって言っても、そこまでは出来ないだろう? なんでそんな事までやれているんだ?」


 からからと笑いながら誤魔化しているが、一体幾つの作戦を同時に実行しているんだこいつは。作戦を滞りなく進めている。これは確かにそうなんだろう。


 そうなんだろうが、同時並行的に全部の作戦をやっている訳ではないだろうな? いや、この分だと近くの村や町にも工作をかけているだろう。何をやっているんだこいつは。

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― 新着の感想 ―
[一言] 分隊の隊長がアッテンボローなパターンw どうせ 楽に隣の補給奪えるんでやっちゃいましょう。 とか言われて許可したんだろウエンリーw
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