マクファウスト侯爵家の夜会の前に
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「ほう。では4つの準男爵家を寄子にするわけだな? こちらが引き剥がそうとしていた貴族家とは違う故に、競合することは無いだろう」
「そうなのね。てっきりブラウンスミス準男爵家とチョークステイト準男爵家辺りは狙うものだと思っていたのだけれど」
「ブラウンスミス準男爵家は主要産業が似ているが、アンジェリオニジ公爵家からの多額の援助を受けておる。それを切るかどうかは不明だからな。靡かない可能性もあるのだ。そういう所を侯爵家が狙うと色々とあるのだよ。向こう側が恐縮しすぎて引き剥がせないと言う事もあるのだ」
「なるほど、それではこちらにもつかない可能性もあるのですね?」
「あるだろうな。そこは交渉次第だ。ラウレーリンはまだ子爵家だからな。爵位が低い方が交渉は成功しやすいだろう」
「そうね。それに、向こうにとってもお荷物だもの。貰ってくれるのであれば貰ってくれた方がありがたいって思われるかもしれないわね。どう考えても支援なしじゃ存続できないもの。私たちは可能性も見つけているけれど」
「可能性は大事なことだ。それがない貴族家は引き剥がすつもりはない。無能なものは向こう側に持っていて貰った方がいいからな。わざわざこちらに引き剥がす事もないだろう。その辺りはよく解っているだろう?」
「ええ、可能性を見出だした所だけを引き剥がすつもりです。要らない所まで引き剥がす予定はありませんわね」
だと。数よりも質が大事だよねって事だよな。数だけ揃えても意味がないという感じだ。準男爵家に発言力を求めるのは間違っているからな。
欲しいのは主要産業と、その貴族家のやる気だ。準男爵が派閥を変えることは、正直な所、良くある話なんだそうだ。
ミッチェルハーロウ公爵派閥も、結構入れ替わりが多いらしい。30年ごとに派閥を変える貴族家もあるくらいには、子爵位以下の貴族家は動くんだそうだ。
頼られた側が断ることはまず無い。余程悪名高い貴族家でなければ受け入れるだろう。だが、そんな貴族家を引き剥がそうとする者もいないと言う事なんだよ。支援で大詰めになったところで、逃げられても困るからな。
今回選んだ貴族家は、一番短い所でも40年は同じ派閥にいる。貰い逃げは殆ど考えなくても良いと考えているんだ。
逃げられたらそれはそれで良いんだが。今後関わり合いにならない様になるだけなんだよ。少なくとも30年は断絶するだろうな。
今後も続いて行くだろう貴族家なんだけど、無くなる事もよくあるからな。アワーバック伯爵家の様な事は例外だが。普通は外面だけは取り繕うんだがな。
まあ、無くなっても問題ない貴族家ばかりなんだけどな? 正直な所、子爵家以下は無くなろうが関係ないと言うのがな。
重要な家は伯爵家からなんだよ。その伯爵家が無くなったのがアワーバック伯爵家事件なんだけどさ。あれは仕方がない所だったからな。
そんな訳だから、アンジェリオニジ公爵派閥とは表面下では険悪である。表面上は知らんふりをしているが、内心ではかなりきているらしいからな。やらかしがあったアワーバック伯爵家にもそうだが、全派閥とも仲が余りよろしくない。
自爆なのでどうしようもないとは思うんだけどな。アワーバック伯爵家を野放しにしていたアンジェリオニジ公爵家が悪い。
「さて、今後の事も考えておかねばならない。マクファウスト子爵家が寄子を持った時、今回のように夜会に呼ぶかどうかだ。合同で夜会を行うのか、それとも単独で夜会を行うのかだ」
「そうですわね。正直な所、次の夜会は合同でお願いしたいところです。夜会をする会場なんかの準備は終わっていますが、分ける旨の説明もしないといけないでしょうから。それに、引き剥がした貴族家の顔合わせもあるでしょう? そちらは幾つ引き剥がす予定ですか?」
「こちらは5つ引き剥がす予定だ。順当に行けば簡単に引き剥がせるだろうと思っている。他の家との調整はまだだが、それはラウレーリンも同じだろう? ミッチェルハーロウ公爵家には連絡は入れてあるが、解答は受け取っていない。違うか?」
「その通りですね。解答を受け取り次第、ハインリッヒを向かわせる予定です。日程の調整にもある程度は時間を使いますが、こちらの予定で動くつもりですから」
「恐らくだが、この夜会から帰った時には調整内容が伝えられていることだろう。そちらはそのまま動くことが出来る。思い切って交渉しなさい」
「ええ、ハインリッヒの腕の見せどころですもの。しっかりと動いてもらいますわ。ね? ハインリッヒ?」
「ああ、こちらも全力で動く次第です。交渉役は初めてですが、難しい交渉相手ではないと思っておりますから。強いのはこちらです。弱みを見せない程度の交渉はするつもりです」
お、おう。話をこっちに振らないでくれるかな? 一応、模範解答みたいな感じで返せたと思うけど、準備も何も無しにこっちに振られても困るからな?
とは言いつつも、殆ど勝ちが見えている交渉なんだよな。正直な所、先走りの使者は出しているんだよ。ミッチェルハーロウ公爵家からの許可が出る前にな。
余程駄目な家以外は許可してくれるだろうと思っているからなんだけど、面会の知らせは既に行っていて、会う事の約束は取り付けてあるんだ。
後は何時こちらが向かうのかを伝えるだけである。ラウレーリン曰く、公爵家が駄目だと言ってくる可能性のある家は殆どないらしい。
あるとするのであれば、2家は駄目だろうなって感じだったんだが、それを俺は選ばなかった。特に魅力を感じなかったからな。
その2家は10年前に引き剥がされた貴族家らしいのだ。故に却下されるだろうというのが予想だ。それくらいしか経っていないのであれば、確かに却下されるだろうな。ミッチェルハーロウ公爵が現役の時に引き剥がされているんだから。
その時くらいに何かがあったんだろうとは思うんだけど、何があったんだろう? 追い落とす気満々だったアンジェリオニジ公爵派閥が仕掛けてきたんだろうけどさ。
アンジェリオニジ公爵派閥は発言力で2位だ。策略があってもおかしくはない。そういう関係だからな。内部分裂をしている時では無いと思うんだけどな。
内部で争う暇があるのであれば、大魔境を開拓しろと言いたい。まだまだ未開拓の領域は大きいんだよ。王国の100倍は未開拓地があるんだぞ? 足の引っ張り合いは止めた方が良いと思うんだけどな。そうもいかないのが貴族なんだろう。
まあ、俺の交渉で何とかなる程度の家だから大丈夫だろうとは思うけどな。交渉力に自信がある訳でもないし。
むしろ不安しかない。本当に大丈夫なんだろうなとは思うんだよな。大丈夫の可能性が高いのは、余裕がある事にもなっているんだけど。
そう、余裕はあるんだ。駄目でもいいからな。必ず成功させないといけない交渉でも無いんだよ。失敗してもこちらが困ることは無い。向こうも困ることは無いかもしれないが、発展する目が費えるだけなんだよ。
発展させたいだろう? というのが今回の交渉内容だ。発展は要らないと言われたら、それまでなんだよな。こちらとしても、発展を望まない貴族家を寄子にするつもりはないので、交渉してみてからの話にはなるんだけど。
何方に転んでも大丈夫なんだよな。このままで甘んじるか、上を目指すのか。それは向こう次第だ。こっちが決める事でもない。
どんな交渉になろうが、こちらとしては問題ない。駄目なら他の貴族家に話を持ちかけるだけなんだから。失敗しても大丈夫。失敗できないとなると、余裕も無くなるんだが。




