都市中に配って料理大会
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とりあえず、言える事は1つ。めっちゃ寒い! ちょっと寒過ぎやしませんかね!? 支給品に毛皮のコートを作らせました。この施設のなかだけ極寒の地になっている。
そして、咲き誇るロズマリーフ。大体ですけど、1日にポーション瓶に5000本くらい採れる。農家の力はやっぱりすごいわ。その分肥料をもの凄く使うんだけどな?
定期的に土を入れ替えているくらいにはやばい。普通は肥料って適量と言うか、いい感じに与えれば良いんだけど、ロズマリーフは肥料を与えれば与えただけ甘い雫を作る。
肥料を追加して、成長促進して収穫する。この無限ループ。ガンガンと肥料が減っていく。勿論魔物を肥料にしたものを使っているぞ。そうしないと育たないからな。魔物はなんでも良いので、ゴブリンでも大丈夫だぞ。
ゴブリンの存在意義が確認されたな。良かったなゴブリン。今までも優秀な肥料になっていたけど、ラウレーリンの評価が少しだけ上がったと思う。
でもな、ちょっとだけラウレーリンががっかりしているんだよな。ちょっとだけな。機嫌自体はもの凄く良い。だって、甘味が取れたんだもの。そりゃあ機嫌が良いですよ。
ちょっとだけがっかりしているのは、ユキポヨの飴玉の味を超えられなかったからだな。あの飴は本当に美味しかったんだよ。ロズマリーフの雫も十分に美味しいんだけどさ。
甘味の中の深みが違うんだよな。単純に甘いだけじゃないんだよ。ロズマリーフの雫はその深みがない。どうしてなのかは解らない。ユキポヨしか知らないんじゃないかな。ユキポヨは敵対してくるから話も出来ないんだけどな。
あと、問題はもう1つあって、液体なんだよな。砂糖みたいに粉じゃないんだよ。料理には使いやすいんだけど、ね? 色々とあるみたいでさ。
さらさらとしたものじゃなくて、粘りつくような液体なんだけど、どうにかならないかと色々と試行錯誤をしていたみたいなんだよな。
その1つとして、加熱してみようって話になった。料理人が焦がさないように色々とやってくれたんだよ。そうしたら塊になった。粉じゃないけど。固まったんだよな。
よく解らないけど、売りに出すとしてもポーション瓶で売る方が都合がいいんじゃないかという事で、このままになったんだよな。ラウレーリンは何とか粉にしたかったみたいなんだけど、無理だったみたいでさ。
という事で、大々的に輸出って事にはならず、ラウレーリンは市中に流した。割と破格で流したんだよな。そして、やりだしたのが料理大会である。
新しい甘味という物を得た。これを使った料理を作って比べようって事で、第1回料理大会が開催されることが決定した。
今は2月の中頃なんだけど、時期は7月1日。多分子供が産まれた後くらいにやりたかったのではないだろうかというのが俺の予想だ。
うん。お腹が大きくなっているし、今はそれどころじゃないんだろうな。ラウレーリン曰く、5月の中頃に産まれる予定らしい。次はどっちだろうな?
で、料理大会なんだけど、参加者は既に500人を超えているんだよなあ。普段料理屋をやっている人から、その辺の主婦まで。本当に色んな人が参加をしている。まだまだ増えている最中なんだよなあ。これは、どうするんだろうか。
料理大会のルールは簡単なんだよ。審査員が居るだろう? 料理を1口だけ食べるんだ。そして、どちらの方が美味しかったのかを言う。それを延々と繰り返す予定だ。
審査員は普段お仕事をしてくれている文官たちが行う。多分だけど、1人で10回くらいは審査をしないといけないんじゃないかな?
今は500人くらいな訳なんだけど、最終的には3000人くらいまで膨らむと予想しているんだよ。文官は500人くらいの筈。甘いものが苦手な人も居ると思うんだよな。
だから、最終的には300人くらいになるのでは? と思っている。そして、残りが4人になった段階で俺が味見をして、2人を選び、最後の2人をラウレーリンがジャッジする。そして、優勝した人には白金板10枚が送られる事になる。
そして、お抱えの料理人にどうやって作ったのかを教えるところまでがセットだ。なので、第2回は既に1月1日と決まっているんだよな。半年に1回やるつもりである。
外交カードとして切る前に、自分たちで食文化を広げよう作戦だ。最近、肉醤も広まってきたんだよな。そこにロズマリーフの雫を加える。結構いい戦いになると思うんだよ。
甘いロズマリーフの雫と塩気が強い肉醤。合わせてくる奴は居るんだろうか。居るんだろうな。料理って単純な足し算にならないことがあるからな。
その為、ロズマリーフの雫も肉醤もいい感じの値段で買えるんだよな。アルローゼンの中ではという話ではあるんだけど。外に持ち出すことは禁止してあるし、商業ギルドにもまだ早いと言い聞かせているんだよ。商業ギルドはそりゃあ売りたいだろうが。
マクファウスト侯爵家にも黙っているんだから、今広められたら困るんだよな。つい最近、ミッチェルハーロウ公爵家から貰った香辛料の種を3つ貰ったばかりだからさ。
お返しに求められることも考えないといけないんだよ。たとえそれがポーションのお陰であったとしてもだ。要求することは悪い事じゃないからな。
なので隠します。でも隠すと色々と発展が無いので、領地内、都市内には広めます。大々的に広めてしまうぞ。だから、料理に自信のある人はどんどん参加してね。
案外、こういうので勝つのは主婦だったりするんだよな。意外な所から刺客が現れる筈なんだよ。思ってもみない人が優勝したりするんだろうなあ。
因みに賭けもやっております。参加者は5月30日に閉めるんだけど、そこから優勝者を予想する賭けが行われる。胴元は勿論マクファウスト子爵家だ。
賭け金は1口銅貨1枚から。当たった人には1口金板1枚を贈呈します。複数人に賭けることも可能だし、1人に1万口賭けて貰っても大丈夫だ。ラウレーリンはこの賭けで、最終的に損益を出したいらしいが、無理じゃないか?
余談だが、自分に賭けることも出来るぞ。賭け札は領主館で買えるので、どうぞ買ってくれと言わんばかりに売り出し中だけどな。
もう買えるのである。参加者は張り出させているし、まだまだ参加者は増える見込みだが、優勝候補は出ていると思えば買っても良いのである。
まあ、今の所は親類が出るから買ってあげよう的な感じで買われているみたいだがな。ガチで賭ける人たちは6月30日に買うだろう。出そろってから自分の情報をフル活用して情報を収集し、本気で勝ちに来ている人を選ぶんだ。
そうして、ガチの人たちは負けるんだよな。思ってもみない伏兵が居たりするのが料理大会だからな。料理って毎日している人が有利って訳でもないんだよ。
ふとした閃きが大当たりをする事もあるのが料理だ。特に主婦層なんてものは、ありあわせの食材で、とんでもない料理を作ったりもする。
料理人には解らない感覚だと思うんだよな。料理人って出す料理が決まっているから、そればかりを作る達人にはなるんだけど、発想力勝負になると、案外弱かったりするんだよ。この辺がよく解らないポイントなんだよな。
なんでそんなに料理に詳しいのかだって? 昔を語らなければならないか。料理という名の何かを作る人が居たんだよ。
何度も何度もポーションを買いに来ていた客が居たんだよな。ポーションじゃあ治らんと言っていたんだけど、ポーションでも飲まないと紛れないって言うんだ。
発想力が飛びぬけている人の中には、舌が壊滅的な人が居るんだよ。そういう人が作る料理って、料理の様な何か、なんだよな。医者に行っても治らないんだよ。被害者は医者に掛かった方が良いんだけど、加害者はどうにもならんのだ。
過去は捨てておこう。文官が被害者にならないことを祈るしかないな。本当に美味しい料理を待ち望んでいるからな。是非に食べさせてくれ。




