戦争の間に第3子、女の子です
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国境にはそれ程遠くないから連絡員も派遣しているが、割と大規模にやっているらしい。辺境伯軍が展開している場所が多い。聞いた話では30か所くらいで攻防が繰り広げられているそうだ。
戦略、戦術に素人なのでよく解らないんだが、そんなに大規模に広がって良いのかという疑問があるんだが、どうなんだろうな。普通は戦場を絞るんじゃないのか?
辺境伯が2家あるんだが、何処も似たような感じらしい。数が少ないほど、防衛側に有利になるという事らしいんだけど、向こうは何を考えているんだろうか。
駒で模擬戦をやったりもするんだが、基本的には少数で砦を落とすことは出来ないんだよな。だからと言って大規模であればいいのかと言われるとそうでもないんだが。戦場には限界人数というものがあるんだ。
例えば100万人の兵士がいたとしよう。それで1つの砦を攻め落とそうと思った場合、戦場に立てるのは10万人が限度なんだ。場所的な事があって、残りの90万人は入れないんだよな。
だからと言って10万人ギリギリで攻めるのかと言われるとそうではない。この場合だと、30万の軍隊を3つ作って3つの砦を攻めさせるのが良い。負傷者1人に付き、2人いれば撤退が出来るんだ。それを考えると、戦場限界の3倍の人数がいることが望ましい。
10万人が余るんだが、指揮官が優秀であれば、25万で4か所攻められるんだろうが、俺は指揮官としては優秀じゃないからな。3か所で残りを遊軍にする方が良いと思う。
で、それを大規模にやっているのが、今回の戦争な訳だ。砦というものは、基本的に守り側に有利な所に建築する。戦場限界で少ない、大人数入れない様な所に作るのが普通なんだ。
だから圧倒的に守り側が有利になるんだよな。元々有利になるための場所に砦があるんだから当然の話ではあるんだけど、幾らなんでも戦場を分けすぎじゃないか?
聞き取った話を纏めると、24か所を攻められていて、6か所で攻めているみたいなんだよな。戦争を吹っ掛けられてたのに攻めるってどういうことだとは思うんだけど。
準備はしていたらしいから、防御の緩そうな所に攻め込んだんだろうと思うんだけどな。でも、そういう所ほど攻めに来るものだと思うんだけど。
しっかりと防衛が出来ている場所を攻める様な事はしないと思うんだけどな。よく解らん。勝てる見込みがあるから攻め込むんだろうけど、全体の数を聞くと、殆ど同数らしいんだよな。結構長い事戦争をしているから、派閥の軍隊は既に集まっているぞ。
なんなら子供が産まれてしまったからな。女の子だったぞ。5月11日生まれだ。名前はフランチェスカとなった。可愛いぞ。まあ、毎度の事ながら抱くと泣くんだけど。
金髪碧眼の俺に似た子になった。いい子に育ってくれると良いんだけど、戦争中に産まれるってのもなあ。厳しい時代に産まれてしまったものだ。
戦争の方は本当に戦力が同じくらいなんだよな。兵士の数も冒険者の数も、奴隷や難民の数も似たような感じなんだよな。全部合わせて500万人くらいなんだ。
500万対500万で戦場が30もある。……1つに15万人くらいか。戦場限界の事を考えると、ちょっと少ないのかもしれない。場所的な事も考えないといけないんだろうけど。
文官の話によると、1つの場所に10万人くらいが限界なんだそうだ。そういう所にわざわざ砦を立てているんだとの事。大軍対大軍にはならない様になっているんだと。場所を選ぶことが戦争の第一歩という事らしいんだよ。
だから、文官も疑問に思っているんだそうだ。まあ、戦争に詳しい訳ではないんだけど、感覚的にはこんなに戦場を分けない方が良いと思うと言っていた。
500万人なら良くても20か所。自信がないなら15か所くらいにしておくべきなんじゃないかと言っていた。この数だと、防衛側が圧倒的に有利になるそうだからな。
同数なら防衛側が圧倒的に有利だ。全員が相討ちをしたら、防衛成功になるからだな。それに1人2人が残っても、砦の管理は出来ない。追加の軍に来られたら負けてしまうからな。
文官の話では、砦に籠る数というのはある程度決まっているんだそうだ。どれだけ詰め込んでも5万人。補給部隊に1万人、補給部隊を守るのに10万人の計16万人が最大だろうとのことだ。補給部隊が襲われるのが一番の負けなんだと。
そりゃそうだよな。砦に籠っている兵士も人間だ。どうしても食べ物は必要だし、水も必要なんだ。水は砦に井戸がある事も多いそうなんだが、無い所もあるらしい。
峡谷にある砦なんかは水が無くて、水も補給しないといけないんだそうだ。その代わり、補給部隊が襲われる事は殆どないらしいけど。
峡谷を遮るように砦を作るらしいからな。そうしておけば、補給部隊は襲われることがない。裏に回り込まれるという事が殆どないからだ。
裏に回り込まれないように、山を歩く兵士たちは必要らしいけどな。山越えという手段を取られると一気に崩される危険性があるんだそうだ。そんな事は砦を作った時点で解っていることだから、ちゃんと対策はするって話ではあるんだけど。
まあ、砦に16万の戦力がいると言う事は、攻め手側は難しい対応を迫られる。数が同数なら守り手が有利なのは先ほど話しただろう。
では、攻め手側は何人の兵士を用意すれば良いのか。答えは無い。が、目安はある。一般的には3倍の兵力を持っていないといけないらしい。
となると16万人の戦力が居るんだから、48万の兵力を集めないといけない訳だ。それだと500万人の内の1割と言う事になってしまう。
戦場は10か所でなければならない計算になってしまう。一般的にはだ。だが、500万対500万だという事だから、落ちないんじゃないか?
こっちも落とせないとは思うけど。守り手側が圧倒的に有利な状況、戦力をどう振り分けているのかにも因るんだろうが、負けることは無いんじゃないか? 少なくとも24の砦は守り切れる戦力はあると言う事だと思うぞ。
これで負けるパターンは、何通りかあるらしいんだけど、まずもって無い事だと思うとは文官が言っていた。流石にそれくらいには辺境伯が対応するだろうと。
負けパターンで一番怖いのが、30か所全部が囮である場合だそうだ。相手と同じ数だけ見せておいて、本命が別動隊で何処かにいる場合。これには対応が出来ないだろうと言っていた。だって、派閥の戦力を超えられているんだもの。
こうなった場合は、俺たちも駆り出される可能性があるんだそうだ。文官曰く、99%無いそうだがな。だって、向こうも派閥があるんだもの。
こっちに派閥がある様に、向こうにも同じような派閥があるとのことだ。それはそうか。王権がもの凄く強かろうが、派閥というものは存在する。
そして、囮になる派閥と、本命の派閥に分けることは不可能だそうだ。理由は簡単だな。誰も囮をしようとは思わないからだ。
当然だが、活躍をした派閥が領地を貰う事が出来る。囮に領地を貰えるだけの活躍を期待できるのかと言うのが問題だな。囮を囮として評価出来るのかと言われたら、難しいだろうと。一番難癖をつけやすいからだな。
囮がしっかりと機能していれば、これだけしか切り取れないことは無い筈だと強弁されれば、言い返すのも難しい。囮とはそういう役回りなんだ。
王権がもの凄く強く、かつ、色んな言いがかりを押さえつけられるのであれば話は変わってくるのかもしれないが、そうなった場合は、囮が囮と解るくらいには手を抜き始めるんだそうだ。誰だって損害を被る事は嫌だからな。
だから、99%無いんだよ。となるとこの戦争、かなり長いことになりそうだな。時間がどう考えても長くなる。決着が付かないんじゃないか?
暫くは戦争の話で持ちきりになるんだろうなあ。ラウレーリンは嬉々として商人をやっているぞ。必要な物資を寄子からも買い集めて割高で売るという事を平気でやってのけている。
寄子の経済状況も上振れるからありがたいことではあるんだけどな。寄子から高値で買い、更に高値で売り抜ける。これもある意味での才能だよな。




