待望の世界樹の育て方
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さて、待望の植物知識Lv20がやって来ました。漸くだ。待ちわびたぞ。どれだけ待ったことか。実際はそこまで待っていないんだけどな? 漸くとこれで色々と解るんじゃないかと思う訳だ。Lv19の時は失望したんだけどな。毎回やっている気がするが。
そして、脳内で検索していく。探していく。世界樹の育て方を。お? おお? あった! あったぞ! これで量産化が進むな。
そして、その育て方なんだけど、これは解らないって。昔の人もこんな育て方だとは思わなかっただろうな。まあ、出来るか出来ないかで言えば出来る。
肝心の育て方なんだけど、まずはトレントを倒します。根元から伐採します。トレントはこれで死ぬわけなんだけど、トレントってどっちなんだろうって感じなんだよな。伐った方なのか、残った切り株なのか。それが問題なんだけど。
答えは残った切り株がトレントなんだそうだ。ただ、指令を出す部分は実は葉っぱらしい。太陽の光を浴びて思考をして攻撃をしてくるんだそうだ。
だから、伐ったら根は動かなくなる。で、トレント自体は切り株の方だから、実質的には動かなくなったトレントが切り株なんだそうだ。
因みに上の葉っぱが付いている方は使ってやったら良いらしい。それで良いんだそうだ。使うのは切り株の方。動かなくなったトレントの方なんだと。
そのトレントの切り株部分に穴を空けます。そして、世界樹の実を放り込みます。そこに魔力ポーションをなみなみ注いで成長させるらしい。
そんな方法が解って堪るか! というか、どうやったら世界樹が増えているのかが解らない。トレントが自分で世界樹の実を取り込むんだろうか。そして、世界樹になっていくと? そんな不思議なことがあっても良いんだろうか。よく解らない。
まあ、長年の謎が解けたわけだ。世界樹の増やし方が解った訳だ。……問題はどうやってという所なんだけど。トレントが必要なんだよな?
都市内でトレントを発生させないといけないんだろうか。どうやってだ? そもそも魔物がどうやって生まれるのかも解ってないのに、どうやってトレントを発生させるんだろうか。
魔境にいるトレントを少しずつ都市内に誘導しないといけないのか? それは難易度が高すぎないかね? 冒険者も防御と移動をひたすらに繰り返さないといけないんだけど。
1本育てるのに、どの位の時間がかかるんだろうか。途方もないぞ。世界樹畑を作りたい訳なんだけど、それには大量のトレントが必要になってくる。
……いっそ、魔境の側に世界樹畑を作るか? いやでもなあ。農家にそこまで行ってもらわないといけないからな。なるべく畑は近い方が嬉しいんだけど。
ラウレーリンと相談だな。魔境に世界樹を沢山育てるという方法もあるからな。自然に増やすのではなく、人工的に増やすんだけど。世界樹だらけになりそうだけどな。
「という訳なんだよ。今は金額を上げてトレントを倒していると思うんだけど、そこに世界樹を増やす作業も付け加えたい。魔境を世界樹でいっぱいにすれば、エリクサーも沢山作れると思うんだけど、どうだろうか?」
「魔境で増やすの? どうして都市の中でやらないの? その方が農家や他の職業持ちがスキルを使えるでしょう? 場所は確保してあったんだし、そっちでやれば良いじゃない」
「いや、トレントを移動させる方法がまずもって難しいだろう? そもそも遅いトレントを誘導してってする労力を考えると、……最終的には都市内でやった方がプラスになるんだろうけど、時間がかかり過ぎると思うんだよな」
「なんでトレントに移動させるのよ。切り株を掘り起こして持ってくればいいだけの話でしょう? 今でもやっているんだから、出来ない訳が無いじゃない」
「……あ」
「……考えが及んでいなかったのね。別にトレントを掘り起こしては駄目という訳でもないんでしょう? 掘り起こして持ってきて、埋め直せば良いと思うわ。丁度トレントが多いんだから、どんどんと移動をさせましょう?」
「そうだね……」
あっさりと解決してしまった。なんで考えてなかったんだろうか。抵抗しないんだから、掘り出して持ってくれば良いだけの話だったんだな。
そうしたら外に行かないといけないとかそんな事も関係なしに世界樹が沢山作れるようになるんだよな。これって、森系の魔境の近くで無くても世界樹の栽培が出来るんじゃないか? 切り株だけ持っていけば、色んなところで出来るよな。
ハイポーションや魔力ハイポーション、エリクサーにエリクシールも沢山作れるようになるし、これってもしかして大変な事になるんじゃないか? 領地内でエリクサーが大量生産出来てしまう? エリクサーの価値は何処まで落ちるんだろうか。
いや、値段設定は考えるけどな? 冒険者には10本くらいは持っておいて欲しいんだけど、それが実現可能になりそうなのが怖い。
中級冒険者がエリクサーを持つ時代がくるのか。訳解らんな。素材はそれだけ集められるからな。基本的にはハイポーションに世界樹の実を追加するだけだし。
ハイポーションの価格は下げる? 錬金術店マニュアルがあるけど、あれってどの範囲で適応されているんだろうか。
国が決めていたよな。国を動かすことは……ミッチェルハーロウ公爵派閥は最大派閥だな。発言力はもの凄く高い。実現可能なのでは?
「なあ、ハイポーションの価格って国で決められてたよな? 高く売る分には良かったと思うけど、安く売るのは駄目だったよな?」
「ええ、駄目ね。錬金術店では、という文言が付くけれど。考えていることは解るけど、出来るわよ。要はポーションを錬金術店が扱わなければ良いのよ。そうでしょう? あのマニュアルは錬金術店のものだもの。他の店舗でポーションを売る分には値段は関係ないわ」
「ええ……。でもさ、アトリエアリーチェは錬金術店になっているだろ? 何処か別の店舗を作るのか? 今までそこで売ってきたけど、それはどうするんだよ?」
「何言っているのよ。貴方が貴族になった時には、あの店は錬金術店では無くなっているわよ。私が変えたのだけれど。いずれこうなるだろうと思って雑貨屋に変えてあるわ。だから、ポーションの値段も何もかも変えても良いものなのよ?」
「は? え? アトリエアリーチェっていつの間にか雑貨屋になってたの⁉ それじゃあ、値段の改定も簡単にできたって事なのか? ポーションで暴利を貪っているように見えていた?」
「そもそもの話、ポーションはあの値段で納得のいくものなのよ。普通の錬金術店では、という話ではあるけども。納得が出来ないのはマクファウスト侯爵領とマクファウスト子爵領だけよ。あんなに作れるんですもの」
「そりゃあ、まあ、そうなんだけどさ。作れるようにしたのは俺だけど、ええ……。値段を下げようと思えば下げられたのか」
「でも、ポーションと魔力ポーションは値段を下げては駄目よ? ハイポーションと魔力ハイポーションは構わないけど。ポーションと魔力ポーションは村での収入源なの。それを安くするのは他の村や町に喧嘩を売る様なものだもの。それだけは駄目よ」
「……逆に言えば、ハイポーションや魔力ハイポーションは安くしてもいいと。エリクサーやエリクシールはそもそも値段の設定がないから関係ないと。そういう事なんだね?」
「そういう事ね。まあ、ハイポーションと魔力ハイポーションはマクファウスト侯爵領でも売っているから、足並みは揃えないといけないけれど」
「根回しはお願いできる? その間に世界樹の栽培の方に力を入れるから。そして、各町にも世界樹を届けるためにトレントも狩らないといけないか」
衝撃の事実。ハイポーションと魔力ハイポーションは高いと思っていたんだよ。安くできれば安定して冒険者が儲かると思っていたんだよ。抜け道が既にあるとは。




