自白剤を使ってみた
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密売人は捕まえた。話によると結構な数の薬を持ち込んでいたらしい。……他の町でスルーされたのはどういう事なんだろうか。単純に見逃したって訳でも無さげなんだが。
村はまあ、解る。厳重にしている訳ではないからな。そこで見逃したのであれば解らないでもないんだけど、町はどうやって見つからない様にしたんだろうか。
結構厳しく取り締まっていたはずなんだけどな。その辺は解らないな。どういったルートでここまで来たのかも解らないからな。これから取り調べをするんだけど。
「放せ! 解放しろ! 私を誰だと思っているんだ! クノップス騎士爵家の者だぞ! これはれっきとした外交問題だ! とっとと解放しろ!」
「とまあ、こんな状況でして。叫び疲れるのを待っている状態なんです。どうやら貴族家の方らしいのですが、騎士爵家は多いのでよく解らないという感じですね」
「まあ、俺も全員知っている訳でもないしな。同じ派閥の貴族家の名前も怪しい。そんな中で騎士爵家と言われてもな。どうでもいいから、とっととあれを飲ませてくれ」
「解りました。あれを飲ませろ。鼻を摘まんで強制的に飲ませるんだ。やり方はよく解っているだろう? やれ」
そんな訳で、兵士たちが例の薬と暗視ポーションを飲ませる。そうすると、ぎゃあぎゃあ騒いでいたのに、妙に大人しくなっていき最終的には上の空になってしまった。
さてと、この薬は即効性のある物だから本当に自白剤としては優秀だよな。策略に使うのは躊躇われるよな。こんな使い方をされたら洗いざらい吐かされるんだもの。
「あー? なんだー? ここは何処だー? 私はアルローゼンに向かっていたはずだが、ここは何処なんだろう。もう着いたのかー?」
「ああ、着いたぞ。ここがアルローゼンだ。お前の名前はなんだ?」
「私の名前かー? 私はワットン=クノップスだー。歴史あるクノップス家の4男になるんだぞー。商家で騎士爵を貰っている中ではー、一番大きな商会なのだー。アワーバック伯爵家の御用商人も勤めているんだぞー。どうだー、凄いだろうー? 因みに私はー、チョッポンという町でー支店長をしているのだー。これでも偉いんだぞー。今回も直接マゼル様から依頼を受けてー、アルローゼンにやってきたのだー。密命だぞー。どうだー、凄かろうー。私は次期当主様からも一目を置かれているのだー。兄を差しおいてー、次期商会長になるのは私なのだー。解ったかー? 私は偉いんだぞー? だから今の内に覚えておいた方がいいぞー」
「素晴らしい人材だな。これほどの人材は放置しておかないだろう。流石はマゼル様だな。それでどうなのだ? 密命の方は。難しいとは思うが、なに、お前には簡単な仕事だろう? 優秀なお前の事だ。既に密命を何度も熟していることだとは思うが、今一度説明をしてくれないか? なるべく詳しく教えてくれると助かる」
「良いぞ良いぞー。マゼル様は先を見通す力があるのだー。私を抜擢したのだから当然だなー。何、密命もそこまで難しい訳ではないー。あの薬、フランチをアルローゼンに売る事なのだー。あの薬は凄いんだぞー。酒と一緒に飲むとなー、全てを忘れられるくらい凄いものなのだー。そしてー、一度使った人間はー、何度も何度もその薬を求めてしまうのだー。その薬が無いとー、何もしたくなくなるらしいのだー。私は使っておらんぞー? 使うなと厳命されているからなー。次期商会長の私が使うとー、面倒な事になってしまうからなー。それにー、マゼル様はー、アルローゼンまでの安全な道筋を教えてくれているのだー。村から村へと続く道のりをー、私に伝えてくれたのだー。町を通っても良いとは思うのだがー、マゼル様が念のためと言っていたからなー。私は出来る支店長なのだー。部下には任せられないからなー。私が直々にー命令を熟していたのだー。信ある私は未来の商会長なのだー。マゼル様との繋がりがあればー、兄を押しのけることも可能なのだー。だが、何度も何度も依頼を熟していた訳ではないのだー。薬を作るにはー、マゼル様の力が必要なのだー。私では到底考えられないことをやってのけるのがマゼル様なのだー」
「ほうほう。流石の優秀なお前も薬が無ければ商売は出来ないと言う事なのだな?」
「そうなのだー。マゼル様が言うにはー、スキルで作れるのはごく少数でー、それも素材も貴重なんだそうだー。魔境で採ってこないといけないらしいからなー。冒険者に依頼をだしてもー、冒険者が間違えて採取してくることもあるのだー。それにー、届けるところはー、アルローゼンだけではないのだー。他の貴族の所にも出入りをしているのだー。マゼル様が言うにはー、やらないといけないことが多く有るらしいのだー。私では到底敵わないのだよー。何十手先も見通してー、策略を張り巡らすマゼル様は流石なのだよー。アルローゼンにしてもー、マクファウスト侯爵家のー発展の根幹といっていたのだー。冒険者が多く滞在しー、経済のけん引役を熟しているそうなのだー。その発展を見過ごすことはー、アワーバック伯爵家の相対的衰退へと繋がるのだよー。それを放置する事は出来ないとー、マゼル様は仰られていたのだー。これには私も感服せざるを得なくてなー。アワーバック伯爵家が衰退するのは困るのだー。私の商会長への道が遠のくばかりかー、なったとしてもー、衰退させた商会長としての名前が残って貰っては困るのだー。私は栄えあるクノップス騎士爵家の4男なのだー。商会を発展させー、今後を担っていくのが私なのだー。マゼル様には期待をされているー。これはもの凄い事なのだー」
「そうかそうか。未来の商会長という訳だな。ただ、部下に任せるという選択肢は無かったのか? 危険な役割だとは思うんだが」
「部下ではマゼル様の理念を解る事が出来ないのだー。この薬はー、娯楽に飢えている人には必ず売れるのだー。勿論ー、危険なことは承知しているー。だがー、だからと言って部下に任せて良いものでもないのだー。部下では騎士爵家の力を使う事はできないからなー。私は栄えあるクノップス騎士爵家の4男なのだー。だからこそー、強い権力を使う事が出来るのだー。口の悪い奴らはー、金で爵位を買ったという奴もいるのだー。それの何が悪いと言うのか―。買えるのだからー、皆も買えばいいのだー。買えない奴らの僻みなのだよー。金がないというのはー罪なのだー。金があればすべてが許されるのだー。例え人を買ったとしてもー、金があれば大丈夫なのだー。知っているとは思うがー、奴隷も立派な労働力なのだー。それをうまく使えるのかがー、才能の分かれ目なのだー。私は奴隷をうまく使えるのだー。だから支店長でありー、マゼル様からも一目を置かれるのだー。未来の商会長なのだよー。奴隷の扱いなどは簡単なのだー。言う事を利かせるための魔道具もあるのだからー、奴隷の扱いなどー、簡単な事なのだよー」
「なるほどな。マゼル様は賢く優秀なのだな。それに見出されたお前も優秀で素晴らしい人間という訳だ。その薬でどの位儲けたんだ?」
「どの位だろうなー。はっきりとは計算していないのだよー。ただ、白金板2000枚は堅いなー。薬の売り上げだけでそれだからなー。アルローゼンへは新規開拓という感じでやってきたのだー。まだまだ薬の虜になる者を増やしていかないといけないのだよー。因みにだがー、私の支店の売り上げは白金板3000枚となっているのだー。本店には負けるがー、それは仕方が無い事なのだー。本店はアワーバック伯爵領の領都に構えているからなー。顧客の数が違うのだー。だがー、支店でここまで儲けているのはー、私の店くらいなものなのだー。これもそれもマゼル様が色々と教えてくれているお陰なのだー。私を本店のー、クノップス騎士爵家の当主としてくれると思うのだー。私はその期待に答えないといけないのだー」
「なるほどな。という事は、アワーバック伯爵家がフランチという薬を売っているのだな?」
「そうだぞー。作れるのはー、マゼル様だけだと思うがなー。私としてはー、どんどんと顧客の開拓をしたいと思っているのだがなー。どうしても素材が集まらないみたいだぞー。貴重品だからなー。原価はどうしても高くなってしまうのだよー。それでも買いたいと思う客が居るのだー。娯楽がない所ではてき面に売れるからなー。特に金持ちほどー、金を余らせているからなー。そういう所から搾取すればいいのだー。楽しくなる薬を買えるのだからー、損をしていないのだー。高くても買ってくれるのだよー。金が無くなればー、見捨てればいいのだー。それが商売というものだからなー。金のある奴に買ってもらえれば良いのだー」
「そうか。よく解った。色々と話してくれてありがとう。まあ、このことも覚えていないんだろうが、そうだな。処置としては、目が覚めたら解放してやってくれ。この都市を追い出す形でいい。酒を飲んで暴れてたことにしておいてくれ。ああ、おい、酒は飲むのか?」
「私は酒は飲むぞー。薬とは一緒に飲むなと言われているからー、一緒には飲まないがなー。ただまー、飲むとつい楽しくなってしまうからなー。飲み過ぎることもあるのだー。それから――」
「だそうだ。飲み過ぎたことにしておいてくれ。適当にあしらって返すように」
「解りました!」
いやー、凄い効き目なんだが、必要な事は殆ど話さないな。無駄に沢山喋る何かが出来上がってしまっている感じだ。
とりあえず、黒幕は解ったというか、やっぱりなという感じなのか。マゼル=アワーバックが背後にいると言う事なんだろう。標的が多すぎる様な気もするが。
薬を仕掛けているのはここだけではないと言う事が解ってしまったからな。他の貴族家にも手を出していたのか。というか、マクファウスト侯爵家が標的になったのは最近なんだな。何かを掴んだのかもしれないが、何を掴んだんだろうか。




