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【書籍化】庭師の錬金術師【★10月10日★販売!】  作者: ルケア


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薬が横行していた

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 トレントの討伐報酬の増加はラウレーリンと話し合った結果、無事に可決された。初級冒険者の助けにもなるし、冒険者が金を持つという事は、経済的にも良いらしい。


 とりあえずは木材需要が衰えるまでは続けようという事になった。こっちはそれで解決。トレントが本当に異常発生した場合は、討伐隊を組んで、一掃することになるんだけど、トレントのスタンピードって聞いたことがないらしいんだよな。


 魔物の大氾濫の事をそう呼ぶんだそうだ。専門的な用語があるという事は、それだけ起こっているという事なんだろうな。昔は、そんな話を聞いたことがないんだが。何か魔境側でも変わったのかもしれないが、その辺は解らない。


 まあ、トレントに関しては良いんだ。対処できる案件だからな。問題はスラム化の方だ。原因調査に時間をかけたが、本気でやばい事態になっていることが解ってきた。


 スラム化している人たちは、基本的には王都からのスラム民なんだが、一部は初心者冒険者も含まれていた。こちらに来て、小金を稼いでいた人たちだな。その人たちがスラム化していた。


 薬。ポーションではない。昔からある薬だ。医療技術と共に無くなったのかと思ったんだが、薬はそのままなのか、スキルで作られたのかは知らないが、あったんだよ。


 これの何が悪いのかって、かなり悪い。昔でも医者しか使わせないって決められていたからな。今回スラム化した人たちが持っていたのは、飲むタイプの薬だ。


 その薬は、適切に使うと意識が朦朧としてきて、痛みなんかを忘れさせる効果があるんだが、とあるものと一緒に飲むと全く別の効果を生み出すことになる。


 それが、酒だ。その薬と酒を一緒に飲むと、頭の中が幸せで満たされるんだそうだ。使ったことは無いけど、医者が絶対に止めろと言っていた組み合わせなんだよ。


 そして更に悪いことに、その組み合わせは常習性があるんだよ。1度やると何度も何度もやりたくなるんだそうだ。何度も何度も幸せな気持ちになる代わりに、薬が切れるとやる気が無くなってしまう。働く意欲が無くなってしまうんだよ。


 これを治すポーションなんかは存在しない。研究はされていたが、未発見の筈だ。基本的には医者が厳重に管理しているので、作り方も殆ど知られていないはずなんだがな。


 勿論俺も知らない。錬金術師ではあるが、専門はポーションだ。薬ではないんだよ。ポーションと薬は別物。薬の領分は医者だ。そのはずなんだが。


 そんな厳重管理の薬が流行っている。いや、まだ流行っている訳ではない。狭い界隈で売られているという事なんだよ。普通はそんな薬までチェックすることは無い。


 そもそもの話、医療技術が昔よりも劣っている今なんだ。そんな薬を誰が持っていると思うのか。俺は知っていたが、作れるものではないし、そもそも使わないからな。


 色々と押収してきた中にそれがあった時は驚いだぞ。誰が見てもこれがおかしいとなる色をしているからな。青紫色の粉なんだよ。なんでそんな色をしているのかは知らないけど。


 この薬が何処から入ってきたのか。何の目的でここで売られたのか。それを調査しない事には話にならない。この薬は危険なんだよ。普通の人間に扱わせて良いものじゃない。


 幸いなことに、この薬の被害者は200人に満たないくらいしかいない。広まってなければの話にはなるんだが、まだ大丈夫じゃないかと思うんだよな。


 これを酒と一緒に飲まないといけないんだよ。その組み合わせを知っているのかに因るんだよな。普通は知らない。絶対に売ったやつが吹き込んだんだろうな。


 ラウレーリンは娯楽を用意できなかったことに悔いていたようだが、これは予想外だよ。こんな薬を出回らせている奴が悪い。そして、これが何処から来たのかが問題なんだよな。一番可能性が高いのが商人が持って来たって事なんだよ。


 そもそも商業ギルドも知らないだろうからな。こんな薬がある事なんて。意図的なのか、偶然なのか。俺は意図的にやられたと思っている。ラウレーリンもそうだろうと言っている。


 だから本家にも連絡を取った。そして、各都市町村に広まっていないのかの確認と、商人が持っていないかの確認をしろと命令文を持たせて兵士に走らせた。


 分家ではあるものの、子爵家からの命令である。本気で取り組んでくれることを願う。割と取り返しのつかないことになるからな。この薬を使うと、もう普通の人間には戻れないんだよ。働く意欲さえ失われてしまうんだよ。


 だから、被害者が200未満で良かったと言ったんだ。……この人たちは、分類的には働かない者として処分される。まあ、胸糞悪いことに使うんだよ。


 子供がいなかったことが幸いなんだろうな。処分するにしても、子供だと罪悪感がもの凄いだろうからな。大人の処分でも精神的にくるものがあるんだから。


 もう被害者は出さないようにしないと。出入りする者の荷物検査を密にしないといけないんだろうな。マジックバッグの中身から全部だ。当分の間は厳重に管理するぞ。こんな薬を出回らせられたら、都市が終わってしまうからな。


 対処に回るしかないんだよ。ああ、この薬なんだが、他にも使い道があるのでこちらで預からせてもらった。折角の薬なんだ。正しい方法で使ってやろうじゃないか。


 この薬には酒以外の飲み合わせも存在する。医者か錬金術師か、一部の貴族しか知らないんだろうけどな。この薬を使って何かをしようと思った奴は知らないんだろうけど。


 知っていたら絶対に使わないんだよ。薬を飲んでから酒を飲むと、使えない人間を量産する事が出来るんだが、策略としても使わないのが普通なんだよな。


 もの凄く迂回すればバレないんだろうけど、迂回するにも限度があるし何よりも馬鹿正直に売る商人も少ないって話なんだよな。怪しいものを売るのかって話だからだ。


 商人は信用が何よりも大切だと思うものなんだよ。金が大事だと思っている商人は三流であると聞いたことがある。商品が大事だと思って二流。一流は信用を大事にすると。


 それは確かにそうなんだよな。錬金術師も信用が第一だ。どれだけの品をどの品質で用意できるのか。それが問題なんだよ。色だけ似せたポーションを作っても意味がないんだよな。


 因みにだが、その薬を酒ではなく、暗視ポーションと飲み合わせると自白剤が出来る。意識が朦朧として、世界が反転し、正直に喋ることしか出来なくなる。だから、これを流通させても犯人が簡単に見つかるんだよ。


 どんな拷問をしても話さない様な奴でも、これさえあれば、嘘偽りなく答えてしまう。まあ、嘘の情報を信じ込まされていた場合には嘘を話してしまうんだけどな。


 そこまでやり口を隠蔽し、色んな商人を迂回させる事で痕跡を消すことは可能なんだが正直な話、そこまでするのであれば、別の薬でやる方が賢いんだよ。


 あるかないかで言えばあるからな。知っているものだけでも後3種類くらいはあるんだよな。作り方までは知らないが。医者に聞けば解るかもしれないって所か。今の医者はポーション職人になっていたから、知らない可能性はあるんだけど。


 後は運び屋になっている商人を捕まえないといけないんだが、どうだろうな。粉で持ち歩いている可能性もあるし、酒の中に入れている可能性もある。


 因みに酒には溶けないので、ガラスなら見たら解る。樽なんかに入れられていたら解らないかもしれないが、底に溜まるからな。酒をかき混ぜない限りは入り込まないだろう。


 恐らく、酒に入れているというのは無いと思うんだよな。取り出すのが面倒だし。手間がかかり過ぎるんだよな。粉で売りたいだろうし、粉で持ち歩いていると思うんだが。


 なんにしても命令は出した。何処で引っかかるのかは解らないが、村ではスルーする可能性もあるし、町でも規模によっては見逃す可能性もある。


 面倒が一番無いパターンは、ここまで辿り着けてしまうのが一番だろう。自白させてしまうのが一番だ。何のためにそんな事をしているのかは知らないが、反撃を受けるとは思っていないんじゃないのか? この薬を選択したことを後悔させてやらないと。


 仕掛けられていると思っても良いと思うんだよな。誰が何のためになのかは知らないが、運び屋にそこまでの情報を教えているのかだよな。そこまでは知らないんだろうなあ。とりあえず、出所を調べないといけないから、捕まえたらこっちに欲しいよな。

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