ちょっと音がおかしい
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「さて、こいつの扱いをどうするのかなんだが、とりあえず、斬ってみるしかないだろうな。適当に丸太かなんかに着せてみて、斬れるのかどうかの実験をしないといけない」
「それはそうでしょうけど、斬れたらどうするんですか? 普通に考えると、斬れるのが当然だと思う訳ですが、素材が素材ですからね……」
「ああ、素材が素材だからな。とりあえずは、耐久試験をしなければならないだろうな。普及させるにしても、その後でないと、色々と不味い。普通の服と変わらないとなるとは思えないが」
自分でしでかしたことに関しては、自分で責任を取るしかないのである。簡単に言えば、使えるものなのかどうなのか、試してみるのが手っ取り早い解決方法なんだよ。
その辺の兵士を捕まえて、丸太を訓練所に運ぶように伝える。まあ、訓練用に沢山あるからな。それを使うだけの話だ。人間を想定すればいいんだよ。
耐久テストをするのは、丸太じゃないからな。あくまでも、この謎の糸で作られた服の耐久試験なんだから。丈夫であれば、普及していくし、丈夫でなければ、そう判断するだけの事。
まあ、素材的に考えて、丈夫でない可能性の方が低いとは思うけどな。丈夫であれば、問題ないんだよ。ちょっと、いや、かなりの高級品ではあるんだけど、夜会に着ていくのはなあ。
流石に無いと思いたい。暗殺が日常であるのであれば、この服が重宝するという事態になりかねないんだが、流石にそんな事は無いはずだよ。特に俺を狙う理由が無いからな。
高級品ではあるが、丈夫なのだとしたら、兵士の鎧下にしてしまいたいんだよな。鎧の関節部分は、どうしても弱いんだ。それが斬撃から打撃になるくらいの性能であれば、上出来だと思う。
兵士の命は大切だからな。せっかく育てた兵士が、簡単に死なれるのは嫌だからな。当たり前だろう? 誰だって死ぬのは嫌だからな。使う側にしても、使われる側にしても、死なないに越したことは無い。捨て駒にはするつもりはないんだよ。
さて、とりあえず、訓練所にやってきた。丸太が準備し終わっているのを確認して、丸太に服を着せていく。普通に着せるだけだ。首は流石に通らないけどな。
しかし、伸縮もするんだな。不思議だ。材料から考えると、ガチガチの筈なんだけど、柔らかいんだよな。ヴェノムスパイダーの糸の様に艶と光沢があるのが特徴的だが。
しかし、防御力がどの位になるのかの試験なんだから、ガッチガチになってくれていると良いんだけど。それこそ金属鎧くらいの硬さがあっても良いとは思うんだけど。
解らんからなあ。どうなるのかは、斬ってみない事には解らない。どう考えても、普通の服と変わらないんだよな。素材だけで見たら、もの凄い防御力の筈なんだけどさ。
かなりの贅沢品だ。さて、これを斬って貰う訳だが、誰でも大丈夫だ。俺は自信が無いから、兵士にやって貰うとするか。適材適所だ。俺は、剣を持っていても、使えないからな。
「という訳でだ。君にはこの服を斬って貰う。武器は、そこの鉄の剣を使ってくれ。思いっきりやってくれ。そうしないと試験にならないからな」
「あの、本当に斬ってもよろしいんですか? 服ですよ? 生地からすると、高い服じゃないですかね? 良い感じの光沢がありますし、本当に良いんですか?」
「良いぞ。斬れたら斬れたで良いんだ。結果が欲しい。全力でやってくれ」
「……解りました。全力で斬らせてもらいます。っは!」
ガキン!
……は? 今どんな音が鳴った? 完全に金属音だったぞ? どうするも何も、兵士も固まっているし、なんぞあの布は。ガツンでもゴツンでも無い。ガキン! って良い音が鳴ったぞ。
「あー、とりあえずだ、一応斬れているのかを確認してくれ。それと、斬った君、剣を確認してくれ。聞こえてはいけない音がなった様な気がしたからな。一応だ、確認をしてくれ」
「……解りました。あ。すみません。刃が欠けたみたいです。申し訳ありません」
「服は、斬れていません。大丈夫です」
「そうか。……そうか。とりあえず、刃こぼれがあったのは解った。解ったが、今度は叩き切ってくれ。それも何度もだ。剣が折れても構わん。服に叩きつけてくれ」
「わ、解りました」
ガキン! ガキン! ガキン!
いや、おかしいだろ? まず何がおかしいって、音がおかしい。完全に金属音がするんだが? 何でそうなる。柔らかかっただろうよ。どうしてそうなるんだ?
おかしい事は解る。金属音が凄いが、何だろうな。あれは、一体なんなんだ? 布のはず、なんだが。金属音が鳴る布ってなんだよ。材料的には、おかしなことは無いんだけどさ。
重くなかった。普通の布と大差なかった。それなのに、金属音? 何がどうしたら、そんな事になるんだろうか。ちょっとどころではなく、訳が解らない。あ、終わったか?
「どうだ? かなり息が上がっているが、剣はどうなっている? 後、その服はどうなっているのか確認してくれ。……言いたいことは解るが、俺も解らん。研究の成果としか言えない」
「はぁ、はぁ、はぁ。け、剣は駄目です。もう使い物にならないです。鋳つぶして再度、剣にしてもらわないといけないですね。刃こぼれどころのものじゃないです」
「……服の方は、大丈夫ですね。全く傷がありません。あの、何がどうしたら、こんな服になるんですか? こんな変な服は、聞いたことが無いんですけど」
「大丈夫だ。俺にも解らん。触った感じも、普通の布だろう? どうして、そんな風になるのかが解らないんだよ。明らかに、金属鎧に攻撃しているのと、変わらなかったぞ?」
「ですよね。これがあれば、鎧は要らないんじゃないですか?」
「解らん。丸太の方を確認してみてくれ。傷が付いているようであれば、鎧は必要となる。……ちょっとどうなっているのかの興味はある」
「確認します。……ああ、傷が付いていますね。と言っても、凹みだけですが。そうすると、完全に攻撃が無力化されている訳では無いんですね」
打撃は通っているのか。余計に解らんな。音がおかしい。何でそうなったんだろうか。ただまあ、普通の鎧の下に着こむには、丁度いいよな。鎧下には、もの凄く優秀な服だぞ。
これも、ラウレーリンに相談だな。結果は出た。後は、判断してもらおう。ヴェノムスパイダーが乱獲されている今なら、特段問題は無いと思われる。多分だが。




