今度は服飾職人
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「どうしてこうなった。いや、原因は俺なんだが、これの判断は、難しいぞ。こうなると予想はしていなかった。まさかこういったことになるなんて思ってもいなかった。てか、解るか!」
服飾職人に魔石を使ってくれないかと、商業ギルドを通じて配った所、想定外の衣服が出来上がってきて、悲鳴を上げている最中だ。こんなのを誰が予想できたと言うのか。
誰にも予想が出来ないだろうと思う。服飾職人が魔石を使うなんて思っても見なかったんだ。そもそもの話、スキルも把握していないんだから、仕方がないだろう?
絵に描いた物が出てくるなんてって感じだな。そんなものを予想出来る訳もなく。色々と困ったことになりそうな気がするんだが、どうだろうか。
また時は遡り、服飾職人に商業ギルドから魔石を使ってくれと触れを出したことから始まる。服飾職人39名が寄りあって話をしていた。そう。鍛冶師の時と同じだ。
そもそもの話、服飾職人に魔石を使う工程は無い。魔道具も存在しない。糸になる素材と染色する素材さえあれば、スキルで作れるのだから。魔石は必要なかった。
しかし、貴族様から、魔石を沢山頂いてしまった以上は、何かしらの成果を求められていると勘違いをした服飾職人たちが、鍛冶師の前例をなぞる様に、集結することになった。
「さて、目下の問題ですが、魔石を使わないといけないことになりました。正直な話、魔石なんて、家庭で使う魔道具以外に使ったことがありません。何かいい案が無いかと思いまして、こうやって声をかけさせて貰った次第です。鍛冶師の人たちもやったようですし、いい案が出ればと思います」
「と言いましても。そもそも、魔石を使う事なんて無いではないですか。スキルでどうにでもなる話ですし、流石に無理なのではないかと思っているのですが」
「鍛冶師は合金を作ったんだろう? なら、こっちは糸を作ればいいんじゃないか? という訳で、魔石を糸にしてみた。紡糸のスキルで魔石を糸に出来た。……出来ちまったんだよな」
「やっぱり試すわよね。私も出来たわ。でも、それだけで良いのかしら? って思って参加したのですが、それ以外に思い付いた人はいませんの?」
「そもそも、魔石を糸に出来たとか言う時点でおかしいんだけどな。どう考えても石じゃねえか。何でそれが糸になるのか解らねえ。しかもご丁寧に白くなっちまって」
「魔石を糸に出来たのですか。それは凄い発見だとは思うのですが、合成まではやっていないんですよね? 私は何方かと言うと、合成のスキルの方の職業なので、合成できるのか試したいんですが」
「合成か。職業はそっちの方向か。まあ、服飾職人って言っても色々とあるからなあ。じゃあよ、提案なんだが、ヴェノムスパイダーの糸と合成してみないか? そっちの方が良い気がしてな」
「あら、いい案じゃない。早速やってみましょうよ。ここにもヴェノムスパイダーの糸はあるんでしょ? 提供してくださいな」
「良いわよ。ちょっと待っててくれるかしら?」
そう言って、ヴェノムスパイダーの糸を取りに行った。やはり、色々な職業があればある程に色んな事が出来る。スキルの数が多い方が色々と出来るのだ。
因みに、合成のスキルを持っているのは、染色を専門にやっている人だったりもする。色々な色を合成して、好きな色も作り上げることが出来る職業だ。
職業はかなり多岐に渡る。それこそ、鍛冶師系統よりも多いのだ。服飾関係は、この都市にも結構な数がいるが、呼び集めたのは、その中でもヴェノムスパイダーの糸を扱える服飾職人だけだったりする。それでも、何人かは来てはいないのだが。
職人だからか、気難しい人もいるのだ。それでも、服飾職人は、かなりの数がいる。伊達に都市の衣服を全て作っている訳ではないのだ。ここにいるのが実力者ではあるんだが。
「持って来たわよ。このくらいあれば足りるでしょ? とりあえず、これに合成をしてもらえるかしら? 出来たら、それで良いのかを考えていかないといけないでしょうね」
「? 出来たら、それでいいのでは無いのですか? 魔石の消費にもなりますし、特にこれと言った目標がある訳では無いのですよね?」
「そりゃそうだけどよ。鍛冶師連中が凄え物を作ったって話だしよ。こっちにも、それなりの物を期待されているんじゃないのか? 具体的にって言われりゃあ、解らねえけど」
「とりあえず、合成してみましょうか。合成! ……出来ましたわね。糸がどう変わったまでは解りませんが、どうでしょうか? 何か違いが解りますか?」
「艶もそんなに変わってないな。無理して魔石を合成する意味が、特に無い気がするんだが。これで何か作ってみるか? これくらいなら、ニット帽くらいは出来るだろ」
「そうですね。とりあえず仕上げてみてから、感想をお願いします。染色は、とりあえずは無しで行きましょうか。それの方が解りやすいでしょうから。では、裁縫!」
「出来上がりましたわね。……これと言って、変わりが無い様に見えますが。肌触りが良くなった気がしないでもないですが、それでは、納得されませんわよね?」
「納得はしねえだろうなあ。ただ魔石を使っただけになったら、意味がないってか、成果としては、微妙だろう。何も変わってねえんだからよ」
「そうよねえ。変わるのであれば、艶なんかが解りやすいのだけど、そういう訳でも無いですしね。染色をしても、そう変わりは無さそうな気がします」
「……あの、思ったんですが、魔石を糸に出来るのであれば、金属も糸に出来ないんでしょうか? その、鍛冶師が作った金属を貰えないかなと思ったのですが」
「「「「「「……」」」」」」
思い付いたら、実行してみないといけないのが、生産職の定めと言ったところか。金属が糸になるのか。本当にそれで良いのか。まずは、その金属、地竜魔銀を手に入れるところから始まった。




