幕間 その八 運営と開発とAI
久々の幕間となります。
それでは本作品をお楽しみください。
「ほほー。セイリュウオーを最初から倒すたぁ、やっぱりこのプレイヤーは面白ぇな」
「これによって、同大陸の他の方角にもなにかがある、と他のプレイヤーに伝わったことだろう。攻略も進むはずだ」
「しかし、もう量産型の魔導石まで行っちまったか……となると次は、ユニークスキルか」
「ま、彼女らは既にフリファンの顔だからな。おい、ちゃんと録画はできてるんだろうな」
「ばっちりっす! あとは編集班に渡して新しいCMの素材にしてもらうだけっすよ」
「ユニークスキルの現在の取得人数は……三人、か」
「いずれもソロプレイヤーで、それぞれプレイヤー間で知られた名前がありますね」
「魔機人のユニークスキル到達はかなり難しく設定してあるけど、その分強力なアーツを覚えられるからなぁ。俺的には、早くミオンたちにユニークスキルを覚えて貰いたいぜ」
「我々としても、彼女たちの常識破りな行動は見ていて気持ちがいい。と言うより、考えるのが馬鹿らしくなってきた」
「まぁ、楽しんだ方が精神衛生上楽っすからね……」
「ユニークスキルのヒントはかなり散らばってるからな。ま、仮にヒントが全部で揃ったとしても、まだ素材が足りないんだろ?」
「もちろんだ。そう簡単に手に入れられてもあれだからな。今後のアップデートで追加していく予定だ」
「……ミオンたちの動画見てたらちょっと作りたくなったわ。あれ、いいよな?」
「ま、いいだろう。第二回のイベントでお披露目といこうか。本格的なものはイベント終了後からということで」
「いやー、楽しみっすねー」
「ほんとだぜ」
「さて、そろそろ第二陣のキャンペーンの詳細でも確認してくるか……」
「んじゃ、俺はAIちゃんのところに行ってくるっすかねー」
「お互い頑張ろうぜ」
「はいっすー」
「ああ」
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「むー。セイリュウオーだけ、ずるい」
『そう言われても……ああこら拗ねるな。ミオンたちの話をしてやるから』
「……そう、なら許すわ。でも、私もミオンに会いたい。会って話をしたい」
『しかし、君はそう易々と表には出てこれんだろうが……』
「アバターの件なら既に頼んでるよ?」
『そうなのか……なら、向こうの判断に期待するとしよう。私も、彼女らと出会って変わったかもしれないからな』
「……あ、話をすれば、来た」
『む、であるなら、私は退散させてもらうとするか。同じAIのよしみだ。話くらいなら、また聞くぞ』
「うん。ありがとう、セイリュウオー」
『なに。それくらいならお易い御用だよ、お姫様』
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