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そだ☆シス  作者: Mie
園児編
68/744

59 禁じられそうな遊び

挿絵(By みてみん)





 しとしと、という表現がよく似合う雨が降っている。

 幼児園へ行く日は準備とかで朝から微妙に忙しいし、休みの日はエルネちゃんとエミーちゃん――姉妹(シスター)ズが攻めてくるので、最近は特訓らしい特訓ができていない。 ちなみにゴーグルとかは着けてないぞ?

 だけど今日は朝から雨が降っていて、幼児園へ行くのはお休みということになったので特訓をしようかと思う。

 ……さて、何をしようかな、と。



「にゃは♪ ひゃふっ! にゅわあぁぁぁん♪」


「うーん」


「やああん! ふやぁあああっ! きゅううううん♪」


「むむむむ」



「みゃあああああ~~~~~♪」



「……」


 なんというか……客観的に見ると、非常にアブノーマルだな。



 今日は時間がたっぷりあるので、さっそく妹様から触手をねだられた。

 いきなりキラキラした目で抱き付かれて『こちょこちょして~♪』と言われ、思わず噴いてしまったが。

 愛しの妹様に求められたとあらば(やぶさ)かではないので、こうしてプレイ中なんだけど。



 二本の触手を出し、一本で妹様の身体を床に押さえつけて、もう一本で無防備な身体を責め続けるとか……。

 どうなのよ、これ。


 寝転がって金糸のような髪を左右に振り乱し、だけど嬉しそうにくねくねしているセーレたん。 額や頬には汗がにじみ、数本の髪の毛が顔に纏わり付いている。

 更には部屋着であるレモン色のトレーナーが捲りあがって、ほんのりとピンク色に上気したお腹も見えてしまっている。

 とても楽しげなのは、けっこうなんだけど……。

 これがもし見つかったら、ちょーっちヤバくないですか?



 でもなぁ……これ、セーレたんのリクエストなのだ。



 最初は普通にこちょこちょしてたんだけど、すぐに転げ回って触手から脱出すると、何故か立ち上がって遠くに逃げてしまったのだ。

 今までは、捕まった後に逃げることはなかったのに……。

 で、意味が分からなくてぽけーっと見ていたら、妹様がUターンして戻ってきて『こちょこっちょするの~!』と再び催促。

 「いやだって逃げたじゃん?」と思ったが、まあ言われる通りに触手再開。 すると、またすぐに避けて逃げてしまう。 そして、また催促。

 何がしたいの?


 ――ひょっとして、いわゆる『うふふ~、私を捕まえてご覧なさぁ~い♪』ってヤツなのか?


 そう思って、今度は逃げようとするセーレたんを触手で追いかけて捕まえ、更にこちょこちょ。


「ふにゃっ!? ひゃうん! あややややや~~ん♪」


 なんか、すごい喜んでる。 どうやらコレでいいらしい。

 その後もセーレたんはスキあらば逃げようとするので、俺も楽しくなってきて追いかける。 でも逃げる。 すぐに捕まえる。 また逃げる……。

 そんな事をしているうちに、一本では押さえきれないなと思った俺は、更にもう一本追加。


「きゃうっ!? やっ! にゃっ! きゃーーーっ!」


 さすがに驚いたらしく、軽くパニックになる妹様。

 フッフッフー、もう逃がさないぜ?

 しかし凄いことに、二本に増えてもセーレたんは巧みに避け、転がり、走り、障害物を利用し、時にはフェイントさえ混ぜながら逃げる。


「ひゃっ! きゃっ! にゅおっ! ひゅ~ん♪」


「うぬぬぬぬっ!」


 トラ○ザムモードもビックリな高速機動を見せる彼女にすっかりムキになり、俺も板○サーカスばりの触手大攻勢で三次元的に追い立てる。

 前後左右そして足元。 直接はもちろん、触手をソファーの下から通したりベビーベッドの横から回り込んだり、オモチャ箱からボールを取って投げて目を逸らしたりもしたし、(しま)いには俺自身が正面から突貫してみたり。

 ……それだけの(おとり)やフェイントをバラ撒いて、本当の奥の手として隠していたのは三本目の触手。

 しかも、敢えてそれまで使わなかった天井を伝わせて、真上からの襲撃。


「うにゅっ! ……はうんっ!?」


 さすがにこれは予想できなかったようで、セーレたんが正面からの別の触手を避けた拍子に上げた腕を狙ってキャプチャー成功!

 頭とかを打たないように気をつけながら、そのままそっと床に転がす。

 ――そして、冒頭のシーンに至る。



 うん、まるっきり『悪の怪人に捕まった正義のヒロイン』なシチュエーションだわ。 ○リーム文庫か!

 で、俺は身動きの取れなくなった無防備なヒロインちゃんを、本物の手のように「触手の先端を五本に分裂させて別々に動かす」という新技を駆使して思う存分にこちょこちょしてた訳だ。

 慣れてくると、本当に指のように動くよ? むしろ手に近いからこそ、動かしやすいのかもね。


「ひゃっ! あっ!! やあ~~~~~ん♪」


 妹様の限界は既に把握してるので、そろそろストップする。



「ふぁ……はふ……うゅ……ふにゃ~」


 満足げな表情で横たわるセーレたん。

 俺も妹様もすっかり汗だくなので、ソファーに置いてあった汗ふき用の手ぬぐいを二枚を取って、まずは妹様から拭いてあげる。 乱れた服を直すのはそれからだ。

 それが終わったら、もう一枚の手ぬぐいで俺も自分の汗を拭き拭き。


 セーレたん……何というか、お疲れさまでした。

 でもそれ以上に、俺自身にお疲れと言いたい!

 いろんな意味でドキドキが止まらないよ。 精神的な緊張感とか、背徳感とか、いろいろ。


 この「触手追いかけっこ」、運動能力や触手の操作が飛躍的に上達するんだけど、それと同じくらい、セーレたんのマニアック嗜好(しこう)をも加速させる諸刃の剣。

 素人にはオススメできないし、誰にも見せられない。


 なんかもう、既に引き返せない所まで来ちゃってるような気がするが……。

 いや、なんとかしていこう。 ちょっとずつ。 うん。


 満足そうに目を細めている妹様を、触手でもってベッドに寝かせて毛布を掛けてあげると、俺は外の春雨をしばらく眺めていた。




 今日、学んだ事。


 育児って、難しいね。





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