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そだ☆シス  作者: Mie
乳児編
11/744

9 現実の壁

挿絵(By みてみん)





 改めまして、魔法である。

 たかだか一度や二度くらいの挫折で諦めてはいけない。

 諦めたらそこでシューリョーですよ! 星ひとつですよ!!

 立て、立つんだ、俺ーっ!!

 って、脳内でなに意味のないことをやってるんだよ……。


 一人で沈んでいると、メイドちゃんズやお袋達、そして妹様にも慰められて即復活。

 美人&美少女&美幼女の涙目×四とか、反則でしょでしょ?

 例え墓の中からだって蘇って見せるさ! 額に黄色いお札を貼ってな。



 ま、いい加減に冗談はこのくらいにして、冷静に何をすべきか思い返してみた。

 ……つーか、既に魔力感知してるじゃん、俺!


 今はOFFになっているが、今も見ている天井の照明。

 あの、ONの時には『ブゥゥゥゥゥン……!』という、ライト○ーバーみたいな音が聞こえてきそう(・・・)な感じのするアレですよ。 実際には無音だが。

 ちなみに口元がωの某キャラクターとは一切関係ございません。


 魔力感知と言えば、異世界モノでは定番中の定番ではないですか!

 あの時の感覚を思い出せ!!



 目を(つむ)り、自分の身体の内部に意識を向ける。


 心臓の鼓動、血液の流れを感じる。


 とく、とく、とく、とく――。


 そして血液とは違う、身体の中を駆け巡るような――いや、身体の中を満たす、大きなかたまりだ。 これが魔力だ!


 それに手を伸ばすイメージ。 伸ばす、伸ばす、伸ばす。


 届け、届け、届け……。




 ――――っ!? 届いたっ!?


 何とか、魔力……らしいモノ? に触れることに成功!

 よっしゃーーっ! テンション上がって来たぁーーーーーーっ!!

 よし、次は、ここから魔力を指先に集めてみるんだ。

 摘むように。 摘んで、腕に流すように。


 ……。



 …………。



 ………………。


 ・

 ・

 ・


 ぜーーーーはーーーーーぜーーーーはーーーー。



 無理!!

 コレ、絶対無理っ!!!


 いつの間にか夕方になってるし、全身汗びっしょりになってるし。

 また、お袋達に心配されるぞ……?

 それにしても、まるで見えない壁を引っかいてるような感じがした。

 引っかいても傷一つ付かないし、押しても、てんでビクともしない。


 ……でも今は、これ以外にできる事がないしな。

 万が一、傷が付いて何かあったら困るし、取り敢えず押し出して動かすことを目標にしよう。

 筋力トレーニングでも、全力で動かない壁を押し続ける事で鍛える方法もあるらしいし、続けてりゃ何か変化があるかもしれん。

 何もやらんよりはマシだろ。


 どうせ、時間はたっぷりあるんだ。

 身体も少しずつ動くようになってきたし、起きていられる時間も延びてきたしなー。


 気長にやるさ。





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