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レノバとの別れ

 レノバが剣を抜き男たちに向かって構える。

「これが本当に探していた人物なのか?」


「あぁ俺の鼻は誤魔化せない」

 その男たちは目深にフードを被っていたため、顔などはわからないがどうやら犬系の亜人もいるようだった。人間と亜人のチームってところか。


「間違ったところで2人この国から消えるだけで問題はない」

「それもそうか」

「お前ら、隠蔽する俺らのことも少しは考えろ」


 男たちは見える範囲で10人以上はいる。

 気配の消し方、統率のとれた動き、かなりの手練れのようだ。


「レノバのファンにしてはだいぶ物騒な話をしているな」

「まったく過激なファンには困ってしまいますね」

 レノバはクネクネと動きながら答える。


「さて、冗談はさておきレノバ背中は任せるぞ」

 遠巻きに見ていた刺客から小さな手裏剣のようなものが投げつけられる。


「ピギュ」

 クラウドが魔力障壁をはり防ぐ。

 

「雑魚にしては少しはやるようだな」

「雑魚は雑魚だよ」


 男たちはゆっくりと距離をつめてくる。

「ねぇあんたたちの狙いは私なんでしょ? 大人しく私が投降したらアルス様だけは助けてくれない?」


「あぁいいぞ。俺たちの目的はお前だけだからな。それにお前を捕まえるのにこちらもかなりの数を犠牲にする覚悟できたからな。雑魚」

「約束よ。でもあなたたち勘違いしてるわね。私よりアルス様の方が100倍強いんだからね」

「おいっレノバ何を言ってるんだ!」

 俺が振り返ろうとすると、肩に乗っていたクラウドが急に空高く舞い上がる。

 レノバがクラウドを掴んで空へ向かって投げたのだ。


「レノバ何をする!」

 クラウドに目を奪われた俺は一瞬空を見上げる。


 顎があいたその一瞬でレノバは俺の顎をさらに上方へと蹴り上げる。

「んがっ」

 なんでこんなことを……。

「アルス様ごめんさい。今までありがとうございました」

 俺はそのまま意識を失ってしまった。

 ここがすべての終わりの始まりだった。

 

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コロナウイルスで外出がしにくなかではありますがご購入して頂きありがとうございます。

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小説書籍化しています。 ぜひ手に取ってもらえればと思います。 テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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