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レノバの高速スキップ

 冒険者ギルドへいくとすでに冒険者たちが出かけたあとなのかギルド内は閑散としていた。

 リズさんに調査結果を聞いてみたがやはり、そのような情報はないということだった。


「アルス様お役に立てず申し訳ありません。他の冒険者にも今度聞いてみますね」

「ありがとうございます」


 何か聞き込みしながらこなせる依頼があるか見て見たが、ほとんどが街の外や片手間にできるものではなかった。

 冒険者ギルドをでると入口のところでレノバがいた。


「あらアルス様今日はどうされたんですか?」

「ちょっと人を探しててギルドに情報がないか聞きにきたんだけどダメだったところ」

「へぇーどんな人探してるんですか?」


 探している人間の特徴をレノバに伝える。

 こんな情報で探してるなんて馬鹿なんですかとか言われると思ったが、

「ヘーソウデスカ。タイヘンデスネー」

 なぜか全く心のこもっていない抑揚のない返事がきた。


「レノバ大丈夫か? 急に声の感じが変わったけど」


「大丈夫ですよ。んーそもそも本当にこの国にその人いるんですか? 青い髪の人なんてそこらへんにいますけど……そんな情報で探しによこす国も国ですけどアホばかりなんですかね?」


「そこは……俺も否定できないところが悲しい。ただ、親父が帰ってくるちょっと前にこの国からその子の魔力を感じたらしいから、まだこの国ににはいると思うんだよね。暗殺者が命を狙っているなんて話もあるから早く見つけてあげたいんだ」


「相変わらずアルス様はお優しいんですね。じゃあもしその子がこの国へ来たとしてどういう行動をするのか想像して聞き込みをしてみるしかないですね」


「女性の行動か……」

 おっさんと俺の二人で異国から来た女の子がどういう行動をしたのかを想像したところで意味があるのだろうか。俺がレノバの方をチラッと見ると、


「アルス様、今すごく失礼なことを考えてますね。顔に書いてありますよ。失礼ですが私以上に女性心を理解している人なんていませんよ。なんなら手伝いましょうか?」

 レノバが満面の笑みで俺に聞いてくる。

 いつもなら断るところだが、今のところなんの手がかりもない。

 レノバの意見というのも新鮮でいいかもしれない。


「いいのか? 時間があれば手伝って欲しいけど」


「えっ? 今までの流れなら断られると思ったんですが」


「断って欲しかったのか? それなら無理にはいいぞ」


「いえ、そういうわけではないです。じゃあそのお嬢様がこの国へきたとするなら、まず行くと思われる場所へいきましょう。私が案内しますわ」

 レノバ怖い顔が近い。

「わかった。頼むよ」

 レノバはくるっと向きをかえると街の中央に向かって嬉しそうにスキップしだした。

 

 あれ大丈夫か。


 レノバの高速スキップ見た子供が大泣きしていたがもう触れるのはやめておいた。

 今さらだけど相談する相手を間違えたかもしれない。

明日は『テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件』の第1巻の発売日になります。


ぜひ応援のため10冊……とは言いません。5冊……ともいいません。


できれば1冊でもご協力を頂きたいですが、それも難しかった場合には、近くの書店の目立つ位置へ移動して頂けるように店員さんへお願いして頂ければと思います。

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小説書籍化しています。 ぜひ手に取ってもらえればと思います。 テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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