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コボルトたちに調査を依頼した。コボルトの成長が……

 よく朝起きると、前夜に一緒に寝たはずのスラボウがベットからいなくなっていた。

 スラボウは抱き枕としてもかなり優秀だった。

 あれは人をダメにするスライムだな。


 スラボウは俺がいなくても平気なのか、かなり自由だ。

 クラウドは後追いは終わったが俺からは離れたがらず寝る時も起きる時もほぼ一緒にいる。


「おはよう。母さん」

「おはようアルス。スラボウちゃん本当に優秀ね。家の手伝いもするし気が利くし、誰かに爪の垢でも飲ませてあげたいわ」

「母さんスライムに爪はないからね」

「そういう意味じゃないのよ」


 俺が椅子に座るとスラボウが料理の皿を持ってあらわれる。

 今度は……大丈夫なようだ。

 スラボウは俺の席に料理をおくと母さんのところへ行き皿洗いをはじめた。

 なにこの子本当に優秀なんですけど。

 野生のスライムってこんなに優秀なら人材ならぬスライム派遣をはじめたら儲かるんじゃないだろうか。


 「スラボウ。手伝い助かるよ。ありがとうな」

 スラボウはプルンプルンと嬉しそうに上下している。

 褒められているのがわかっているようだ。


 スラボウは今日も母さんの手伝いを任せ、俺は最初にコボルトたちに会いに亜人街へ行く。


 コボルトの家はかなりキレイになっており、玄関脇には青いキレイな花が沢山植えられていたりした。

 花を育てる余裕ができるなんてかなり成長したようだ。


「マスターおはようございます。あっ花咲きましたね」

 俺が花を見ているとそう声をかけてきたのはピートだった。

「キレイに咲いたな。花を育てる余裕がでてきたみたいで俺も安心したよ」


「ん? あっこれ観賞用じゃないですよ。この花の根っこは痺れ薬の原料になるので、この花が咲いたって収穫です」


 家先でそんな痺れ薬の原料とか栽培していちゃダメなんじゃないのか?

 亜人街では大丈夫なのか?

 

「あっそうか……頑張れよ」

「はいっ!」

 ピートは嬉しそうに花を摘んでいく。


「そうだ、レオはいるか?」

「レオさんは今日は依頼の日なので朝一ででかけましたよ」

 どうやら少し来るのが遅かったようだ。

 コボルトたちは仕事をローテンションしながら、休みをとりつつ仕事をまわしている。


「レオに伝えておいて欲しいことがあるんだけど頼めるか?」

「もちろんですよ。でもマスター、わざわざ私たちの家まで来られなくても呼んで頂ければすぐにかけつけますよ。こんな風にワォーン!」


「ワオーン」

「ワォーン」

 街の遠くの方から鳴き声が聞こえる。

「マスターお呼びでしょうか?」

「マスター」

「マスター参上しました」

「マスターなんでも言いつけください」

「マスターお土産は骨付き肉でいいですよ?」


 最後に骨付き肉をそれとなく要求したコボルトがボコボコにされているが、呼びかけて数十秒で5人がかけつけてくれた。


「今近くにいたのは5人みたいですね。何かあればなんでもおっしゃってください」


「ありがとう。でもお前たちの仕事は大丈夫なのか?」

「大丈夫です。今日は見回りや炊き出しなどですので俺たちがいなくても回るので」


 コボルトたちは亜人街をよくするために色々な活動をしているとのことだった。

 なんだろう。立派になりすぎて目から汗がでそう。


 コボルトたちに今探している人間のことを伝えると、ちょっと難しそうですがマスターのためならと喜んで引き受けてくれた。一応暗殺者についても話をしておく。

 何かあっては遅いので注意だけはおこたらないようにと。


 ただ、あの情報だけではコボルトたちも難しいだろう。

「何かわかればすぐに報告にいきますので」

 とコボルトたちは言ってくれたが、雲をつかむような話だ。

 コボルトたちは

「サンッ!」

 と自分たちで言ったかと思うとすぐに姿が見えなくなった。

 どんな成長をしているのか確認するのが怖くなる。

 

 俺はギルドへ昨日の調査の結果を聞きに行くことにした。

早いところでは今日から本屋に並んでいるそうです。

できましたらお手にとって頂ければと思います。


よろしくお願い致します。

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小説書籍化しています。 ぜひ手に取ってもらえればと思います。 テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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