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ギルドのお姉さんからゴミ虫を見るような目で見られました。

 スラボウを連れて学校へ戻ると早速マリアから呆れられてしまった。

「アルス……朝の先生の話聞いてた? ビッグボールスライムは最終進化だからテイムするのには向かないって」


「そうなんだけどね」

 マリアに先生とのやりとりを教える。

「そういうことならいいけど……」

 マリアがスラボウの方を見るとスラボウは一度頭を下げるようにペコリとするとマリアの足にすり寄っていく。


「アルス……この子すごく可愛いんだけど」

 フフフ……マリアもスラボウの魅力に気が付いたようだな。


「そうなんだよ。スラボウはすごく可愛いんだよ」

「アルス、この子もらって……いや一晩だけでも……」

「ダメ」

 スラボウは誰にも渡さないよ。


 クラスに戻るとクラスの奴らにもマリアを同じような反応をされたが、愛嬌をふりまき賢さをアピールしたりしてクラスの奴らからも受け入れられている。スラボウ俺よりもコミュニケーション能力高いんだけど。


 夕方、一度家に帰ってからギルドへ情報収集しにいく。

 スラボウも連れていこうと思ったが、母さんにスラボウが気に入られ、スラボウは触手のようなものをのばして皿洗いの手伝いや箒を持ってはき掃除を始めたので置いて来た。


 あの万能感は半端ない。いったいどこで覚えたのだろう。


 俺はギルドへ行きダルーン王の娘の情報がないかを聞いてみる。

「リズさんこんにちは。ちょっと人を探してて情報が欲しいんですけど」

「アルスさんこんにちは。どんな方ですか?」

 俺は父さんからもらった情報をリズさんに話す。

 リズさん辞めて、そのゴミ虫を見るような目で見るの。


 俺だってわかってる。

 そんな情報で人探しができるほどこの国は狭くないってこと。


「アッアルスさん。その情報で人を探すのは非常に難しいかと思いますよ。髪の毛とかも染めてしまうと変わってしまいますし。一応1年以内の登録者であればすぐに調べられますが、それ以前ですと明日また来てもらうようになりますが、お時間は大丈夫ですか?」


「大丈夫です。ちょうど明日は学校も休みなので。何時頃来ればいいですか?」


「今日中には調べておきますので午前中に来てくだされば大丈夫ですよ」


 冒険者ギルド内で顔見知りになった冒険者にも聞き込みなどをしてみるが、他の冒険者も知らないということだった。


 この国の中から一人の女の子を探すなんて……。

 父さんもとんだ依頼を受けてきたもんだ。


 家に帰ると、スラボウがちょうど料理をテーブルに運んでいた。

「アルスお帰り。ちょうどご飯ができたところよ」

「ただいま母さん。ちょうどお腹空いてたんだ」


 色々聞き込みをしていたせいでお腹が空いてしまった。

 スラボウは俺を見ると走ってかけよってくる。

「スラボウただいま」

 スラボウが足元ですりすりと身体をすりよせてくる。

 懐き方が可愛すぎる。


 スラボウは俺へのあいさつが終わると、なぜか俺がいつも座っている席に座り器用に触手を使ってご飯を食べ始めている。


「あれ? 母さん、スラボウがご飯食べてるけど」

「あっ! スラボウちゃんの分は別に作ったのよ! それはアルスの分」

 スラボウはビックッ! と身体を震わせると身体を縮め反省をあらわしている。


「いいよ。スラボウ知らなかったなら仕方がないよ。母さん他に残ってる?」

「アルスごめん。今日特売だったから人数分しかなかったの」


 スラボウ……食事の恨みは……。

「ピギュ!」

 クラウドから大人げないといわんばかりにほっぺをぺチぺチと叩かれる。


 はぁ。スラボウできる子だからな。

 今後に期待ってことで今日の食事は先行投資だ。

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小説書籍化しています。 ぜひ手に取ってもらえればと思います。 テイマー養成学校 最弱だった俺の従魔が最強の相棒だった件
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