ひと段落したけど、まだまだ不穏な空気が…
おかげさまでハイファンタジー日間1位になることができました。
これもあなたの応援のおかげです。
あわせて誤字脱字後でなおそうと思っていて結構スルーしていたらば色々ご指摘頂きありがとうございました。
まだ残ってますが、未指摘の部分は更新がある程度区切りがついたら随時なおしていきます。
今後ともよろしくお願いします。
ここ最近いろいろと戦うことがあった。
レノバ、街の冒険者、ゴブリン、それに今回のオーク…。
その中で一番俺にダメージを与えることができたのは間違いなくアスリアだった。
まさか女の子から平手ではなくグーで殴られるとは思っていなかった。
幸いにも、クラウドがすぐにきて回復してくれたが…。
『王女様、グーパンチで異世界最強』
とかってタイトルの異世界冒険譚が書けるくらい一番強いのはアスリアではないかと思ってしまう。
あの後、オークたちは全員気絶したまま国の暗部の兵士たちに引き渡された。
レノバに殺さなかったのかと聞いたらば、
「無駄な殺生は嫌いなんだよね。それになんか彼らに違和感を感じたから。」
とキャラじゃないことを言っていた。
たまにオカマキャラじゃなくなるとどう反応したらいいのかわからなくなる。
冗談で、
「オークに求婚されて良かったな。」
と聞くと、
「ちょっと、もう!私が結婚したいのは一人だけだから。」
とこっちをチラチラ見てくる。
話題の振り方間違った気がする。
急いで話題を変えたが小声で、
「もう…アルス様ったら…。」
と言いながらモジモジ動いていた。
よし、見なかったことにしよう。
今回の件は、アスリアさんが第3王女ということで、オークに誘拐されたというのは世間体的に外に漏れるのはまずいということで内々で処理されることになった。
アスリアさんには、
「アルスさん今まで身分を隠していてごめんなさい。私…あなたに嫌われたくなかったの…。」
と言っていたが、あの右ストレートは嫌われたくない人間に放つストレートではなかったよ。
というのはさすがに空気を読んで言わなかった。そのかわりに、
「アスリアさんまた学校ではまた友人として一緒にご飯食べてくれますか?」
と聞くとアスリアさんは満面の笑みで、
「私でよければ喜んで。」
と言ってくれた。
後から聞いた話だが、オークがなぜアスリアさんを襲ったのかなどの詳しい原因については何もわからなかった。
城へ連れて行かれたあのオークたちはなぜか城の牢屋で記憶喪失になってしまい、今は自分のこともわからないらしい。
オークたちがやったことは犯罪でありもちろん悪いことだが、もしかしたら彼らも被害者だったのかも知れない。
それと今回活躍したコボルト十勇士だが…。
もちろん俺にこっぴどく怒られた。
「コボルト全員集合。」
「「「「「はいっ!!」」」」」
「今回の件で命を粗末にした行動についてなにか言いたいことはある?」
「ありません。私たちはどんな罰でもうけます。」
「うん。じゃあ全員クビ。」
「いや、マスターそれはやめてください。他の罰ならばどんな罰でも受けますから。」
「今回の件はみんなに助けてもらって正直ありがたかった。
でも自分の命を粗末しちゃダメ。
最重要なのは絶対に死なないこと。
これができないなら一緒に組むことはできない。
今回の戦いは当たり所が悪かったら死んでたかもしれないというのはわかる?
俺は誰一人にだって死んで欲しくない。
もし、誰かを助けたいと思うなら自分自身にしっかり力をつけること。
気持ちがなければ人を救うことはできないけど気持ちだけでは誰も救えないんだから。
技術と知識と心をきちんと育てていくこと。
わかった?」
少し説教くさくなってしまったが何よりも大切にしなければいけないのは命だ。
時には逃げることだって必要だ。
逃げて生きのびれば、まだ次がある。
でも死んでしまえば次とは言っていられなくなるのだから。
コボルトたちも
「わかりました。命を一番にして、俺たちもマスターのように誰かを守れるように強くなります。」
と言ってくれたので信じようと思う。
その後アスリアさんは護衛の人たちが迎えにきて家に帰っていった。
今回の件については非公式ながら国王からの褒美がでるだろうと言われた。
もちろん、同級生のことなのでと断ったが、口止め料を兼ねていると言われてしまったので断ることはできなかった。
お礼をもらいにお城に行くのか。
気軽にいける感じではないよな。
堅苦しい作法など詳しくないので緊張する。
詳細についてはまた後日連絡すると言われた。
アスリアさんは
「明日の朝練も一緒に頑張りましょうね。」
と言って帰っていった。
意外と元気そうで良かった。
レノバさんからは冒険者ギルドからの報酬の半分をもらえることになった。
今回のは、緊急クエストでなおかつ極秘任務ということでこちらもかなりの金額がもらえるらしい。
もらった金額の半分はコボルトたちに渡すつもりだが、それだけでもかなりの金額になる。
これで当分生活費には困らないだろう。
なにか不穏な動きがあるようだが、ひとまず今回は死人がでずに解決できてよかった。
ただ、次も同じように上手くいくとは限らない。
俺もクラウドもさらに強くならなければ。
ただ、今日はもう帰ってゆっくりしよう。
アルスの夢。
「ご主人様話せるようになったよ。」
「おぉそうかクラウド!すごいな。」
「話せるようになたったらばご主人様に聞こうと思ってたことがあるんだけど。」
「どうした?」
「僕って準主役くらいだよね?でもさ最初の卵割られた以外ほとんどメインの話しがないんだけどなんで?」
「えっ…それは…読者の方にお願いしてブックマークと評価が増えればきっと…。」
「じゃあそんな権限のないご主人様主役クビで。」
「えっいや、それは…ハァハァ夢か。」
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