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第6話:生徒会室

評価や感想、待ってます。

僕は今、職員室の前にいる。生徒会室に来いと言われたけど、職員室の前にいる。理由は簡単、場所がわからない……。とりあえず職員室で聞こうと思い、来たのはいいけど……。職員室って入りにくいよね〜。なんかこう、変な威圧感と言うかなんと言うか。でも、ここで立ってても何にもならないし……。よし!入ろう!


コンコン


ガラガラガラ


「失礼します。」


「おや? こんな時間に誰ですか?」


近くに座ってる、やさしそうな男の先生(誰か知らない)が聞いてきた。そ〜いえば今、LHR中か……。


「あ、あの、1年の柿腋です。 生徒会室の場所を聞こうと思って、ここに来ました。」


「おや? あなたが柿腋君ですか。 生徒会室の場所ですね? 連れて行きましょうか?」


「え!? 先生のお時間を取らせるわけには……。」


「聞くだけではまた、迷子になるかもしれませんよ? そ〜なった方が余計に苦労するでしょう。 それに、連れていった方が確実です。」


「そ、そうですか……。 ならお願いします。」


結局、先生に付いていく形で行くことになった。なんだか悪いことをして、連れて行かれてるような感じがする……。はぁ〜。早く着かないかな〜。







「ここです。」


数分ぐらい歩いていたら、大きな扉の前まで来た。な、な、な、なんだこの扉!!バカみたいに大きいぞ!!ほんとにここは学校か!?


「どうかしましたか、柿腋君。」


「い、いえ、あまりに扉が大きいので、びっくりしてました……。」


「そうですか。 では、頑張ってください。」


何を頑張るの?って行っちゃった……。さて、入るか。


コンコン


「1年B組柿腋憂です。」


「……入ってきなさい。」


な、なんだか機嫌が悪いような気がしたけど……。気のせいだ。うん、気のせいに違いない!


「失礼します。」


ギイィィ


音がなんだかおかしいぞ!!ほんとに学校の扉なのか!?


「……ようやく来たか。」


部屋の中には1人の女性がいた。


「随分遅かったじゃないか? 早く来いと言わなかったか?」


怒ってるよ!怒ってますよ!ど、ど〜しよ〜……。


「すいません……。 場所がわからなくて……。」


「そうか。 ま〜まだ通い始めて2日目だからしょうがないか。」


意外にあっさり許してくれたな……。良かった。


「ありがとうございます。 それで、なんで呼ばれたんですか?」


「ここに呼ばれたんだから、大体の予想はついてるんじゃないのか?」


何だか少し雰囲気が重くなった気が……。


「な、何か怒られるようなことでもしてしまったんですか?」


「そうだ。 君は、やってはいけないことをしでかした。」


「えぇ!? な、何なんですか!?」


「ふふ、冗談だよ。 ちょっとした軽いジョークだ。」


「じ、冗談ですか……。」


よ、良かった。登校2日目にして、いきなり高校生活が終わるのかと思った……。


「さて、本題に入るか。 率直に言う。 生徒会に入れ。」


「………は?」


「『は?』じゃない。 入れと言っているんだ。 まさか、嫌なのか?」


「い、嫌とか言う以前に、突然過ぎて困ってるんです。」


「そうか、ま〜確かに突然ではあるな。 だが、できれば今すぐ入って欲しい。 でなければあいつが来てしまう。」


「あいつ?」


あいつって誰だろう?


「そうだ、あいつが来たらややこしいことに

「はっはっはっ!!」………遅かったか。」


何だか笑い声(?)が聞こえてきたら、目の前の女性が、すごくめんどくさそうな顔になった。


「茜君! 生徒会に入れる人なら、僕の方がピッタリではないか!」

「お前は嫌だ。 キモい。」


そ、そんなあっさりと……。


「ふっ、嫌よ嫌よも好きの内ってね。」


すごいプラス思考だ!さすがにあんな風には捉えられないよ……。


「はぁ〜。」


「僕こそが、茜君の側に仕えるに相応しい人なのだ!」


「それは私が決めることだ。 お前に決められる筋合いはない。」


「ならばみんなに聞いてみよう! それではっきりするはずさ!」


「みんなって……。 どうするつもりだ?」


「今からみんなにアンケートを配り、明日の朝礼でどっちが相応しいか、はっきりさせようじゃないか!」


「わかった。 では、今からアンケートを作る。」


なんか、僕を置いてどんどん話が進んでる!?


「ちょ、ちょっと待ってください!」


「ど〜した、柿腋。」


「ど〜したんだい君。」


「当事者の僕を置いて、勝手に話を進めないで下さい! それに、まだ生徒会に入るとは言ってませんよ。」


「おや? 逃げるのかな? まっ、僕が相手なら逃げ出したくなるのもわかるよ。 誰も君のことは責めはしないさ。 相手が悪かっただけの話さ。」


むっ、この人に負けてるなんて……。考えただけでムカついてきたぞ!


「逃げませんよ! あなたに負けるわけないじゃないですか!」


「ほう、言ったな。 ならば、明日を楽しみにしよう! 結果はわかりきっているけどね。 はーはっはっはっ!!」

いながら去って行った……。あぁ、ど〜しよ〜。勢い任せて言っちゃったよ。もう後戻りできないじゃん……。うぅ……。


「柿腋。」


「はい?」


自己嫌悪してたら、茜さんとやらに呼ばれた。


「すまなかった。 私のせいで面倒なことに巻き込んでしまって……。 本当にすまない。」


頭を下げられたよ!


「い、いえいえ! 気にしてませんから! 頭を上げて下さい!」


「そうか、ありがとう。」


「あの、それよりも、さっきの人とあなたは誰なんですか?」


今ままで機会がなかったから、今一番の疑問を聞いてみることにした。


「ん? まだ名乗ってなかったか。 私は2年の鞠維茜(まりいあかね)だ。 この学校の生徒会長をやっている。 そして、さっきの男も2年で阪麻伊槻(さかまいつき)、なぜか私につきまとうナルシストだ。」


この人、鞠維茜って言うのか〜。綺麗な人だな〜。波場白さんほど長くはないけど、サラサラしてて気持ちよさそうだな〜。……って生徒会長!?


「鞠維先輩って、生徒会長なんですか。」


確かに驚いたけど、なんだかピッタリな気がするな〜。


「そうだぞ。 それよりも憂、アンケートを作るようになったから、手伝ってくれないか?」


あれ?いつの間にか呼び名が憂になってる……。別にいいんだけど。それよりも、アンケートのこと忘れてた!?


「そ、そうだアンケート! ど〜しよ〜、まだ通い始めて2日目だから、誰も僕なんか選ばないじゃん……。」


そうだよ、まだ2日しか通ってないんだから、この勝負負けちゃうよ!


「大丈夫だ。 憂なら何もしなくても勝てるから。 さっ、手伝ってくれ。」


その自信はどこから来るんだ?でも、鞠維先輩が言うと、本当に勝つような気がするな〜。


「そ、そうですか? とりあえず手伝いますね、鞠維先輩。」


「憂、私のことは茜でいいぞ。 私も、君のことを憂と読んでいるし。」


「わかりました、茜先輩。」


それから、2人でアンケートを作って、クラス分の枚数を貰い、生徒会室を出た。これを教室で配ったときは、みんなかなり驚いていたな〜。まっ、当然か。その後は、何事もなく学校は終わった。

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