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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
2024年 1月

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#172 反省会コラボの後の雑談、セウトな恋雪の部屋

『疲れた……』

「あ、あはは、お疲れ様、柊君……」


 土曜日。


 今日は四期生の方で反省会コラボがあったので、僕はお姉ちゃんたちと一緒に、配信を視聴して、柊君の雄姿を見届けました。


 配信が終わってから一時間ほど経過した頃、柊君から電話がかかって来たので早速電話に出た時の第一が疲れたという一言でした。


 その言葉の中に、かなりの疲労感が滲んでいるのがわかるくらい。

 もともと柊君ってツッコミ属性ではあったけど、いざ配信が始まるとああなるんだなぁ、なんて思ったっけ。


『椎菜、お前よく疲れないな……』

「うーん、どちらかと言えば楽しい、の方が強いからかなぁ」

『……まあ、ボケ側のほうが疲労感は少ないもんな』

「どういう意味!?」

『そのままの意味だ。……だがまあ、普通に楽しくはあったよ』

「それならよかった。僕自身も長く続けるつもりだけど、柊君もできれば長く続けてほしいからね!」


 こういう活動って、なんだかんだ流行り廃りが激しいし、どんなに大人気な人でも、時間が経つにつれて、人気が下火になる、なんてことはよくあること。


 でも、僕は今の活動が楽しいから長く続けたいし、一緒の事務所に入った柊君にも長く続けてほしいわけで……。


『そうそう辞めないよ。というか、俺が辞めたら……』

「辞めたら?」

『皐月さんがなんか悲しきモンスターになりそうでなぁ……』

「さ、さすがにそれはないんじゃないかな……?」


 というより、悲しきモンスターって……?


『……まあ、椎菜はその辺の情緒がなぁ』

「???」


 なんでだろう。

 今柊君に呆れられたような気が……気のせいかな?


『まあいいや。俺も今後は配信をしていくし、頑張るよ。とはいっても、俺も高校生だし、三年になったら受験勉強もあるがな』

「そうだねぇ。柊君も星波大学だよね?」

『あぁ。椎菜と一緒に志望校だな。近場だし、学力的にもちょうどいいからな』

「そっかそっか。僕たちが入学するときは、寧々お姉ちゃんが四年生にいると思うから、ちょっと安心だね?」

『そう言えばそうだったか。たしか、冬夜さんと東雲さんも同じ大学なんだよな?』

「うん。でも、僕たちが入学する頃には二人とも卒業しちゃってるけどね」

『それもそうか』


 一緒だったら嬉しいなーと思ったけど、歳の差があるから仕方ないね。

 そう言えば双葉お姉ちゃんも大学生さんって言ってたけど、星波大学なのかな?

 今度ちょっと聞いてみよう。


『そう言えば、椎菜は明日は配信だったよな?』

「うん。お説教です」

『説教配信っていうのもある意味斬新だな……。いや、V以外では似たようなのはあるが、それでもVTuberで説教ってのはなぁ』

「食生活の改善を目標としてます!」

『はは。説教されるのが学生の椎菜じゃなくて、大人の二人っていうのがなんというかこう……言い方は悪いが情けないな……』

「二人も好きでああなったんじゃないと思うので、明日は頑張って食生活の大事さを教えに行ってきます」

『ま、椎菜なら問題ないだろ。母親属性が強いからな』

「ちゃんとお母さんだからね!」

『やっぱバグだと思うんだ、それ』


 みまちゃんとみおちゃんは僕にとって大事な娘だからね!

 いつか反抗期が来るのかもしれないけど、それでも頑張って育てぬくのです!


『というか、あれだな。もしも椎菜が男のままらいばーほーむに入ってたら、戸隠さん辺りと付き合うことになってそうだな』

「ふぇ? さ、さすがにないんじゃないかな? たしかに恋雪お姉ちゃんはすごく美人さんだけど、僕みたいな人とは付き合わないんじゃないかなぁ。だって、僕だよ? 人並よりちょっぴり家事ができるだけだもん」

『椎菜。ちょっぴり家事ができる奴は衣類の修繕はしないし、昼食以外で一汁三菜をやらんし、編み物も毎年冬にやらないんだ』

「そうなの? お母さんはよくやるけど……」

『一般的に見ても、椎菜と雪子さんは少数派だぞ』

「そっかぁ」


 僕って少数派だったんだ。

 でも、僕は家事をするのが好きだし、あれくらいは普通だと思ってたんだけどなぁ。


『だが、明日は二人の家に行くんだよな? 配信ってどっちでやるんだ?』

「んっと、基本的には恋雪お姉ちゃんの方かな。でも、抜き打ちチェックっていうわけじゃないけど、二人のお家にはいくつもり。二人とも、家事サービスの時すごかったからね……」

『椎菜、本気でキレてたもんな……久しぶりに見たぞ、あれ』

「だって、大事な人たちがあんなに環境の悪い場所で生活してた上に、食生活もダメダメだったんだもん……体を壊してほしくなかったので……」

『ほんと、椎菜は優しいよな……』

「そ、そうかな?」

『あぁ。普通、出会ったばかりの人たち相手にそんなことしないだろ。というか、人によっては普通に反発しそうだしな。反発されないってことは、気持ちがちゃんと伝わってるってことだな』

「……そうだといいなぁ」

『というか、らいばーほーむで椎菜の言うことを聞かないなんてことをしようものなら、愛菜さんとか百合園さん、あとは四季さんとかが暴走しそうだしな……あぁ、あと俺以外の四期生』

「お、お姉ちゃんだけは否定できない……」


 お姉ちゃん、変なところで僕に対して過保護なんだもん。

 なんというか、『椎菜ちゃんの言うことは世界の真理!』とか言ってくる感じで……。


『愛菜さんだけじゃないとは思うがな。……あ、そうだ。椎菜に聞きたいことがあるんだが』

「なぁに?」

『俺たちの配信、見ててどう思った?』

「柊君たちの? んっと、すごく面白かったよ? まあ、僕の話題はすごく恥ずかしかったけど……」

『それは諦めろ。あの四人は椎菜ガチ勢だ』

「僕のガチ勢って何!?」


 聞いたことないんだけど!?


『気にするな。っと、面白かったかどうかもそうなんだが、こう、改善点とかあるか?』

「改善点かぁ……。うーん、なんだかんだ僕もらいばーほーむに入ったばかり見たいなものだから、なんとも言えないかなぁ。面白かったのは事実だもん」

『それもそうか……。三期生と四期生の間には、そこまで大きな差はないからな。なら、愛菜さんは何か言ってなかった?』

「お姉ちゃん? うーんと……あ、一つだけあったよ」

『お、なんだ?』

「んっと、『椎菜ちゃん愛が強いのが見てわかる……だが! まだまだ甘いっ! 鍛える余地あり。今度、みたまちゃん学へ強制参加させよう』って言ってたけど……」

『あの人とんでもないことを企んでるな!?』

「あ、あははは……」


 お姉ちゃんが言っていたことを柊君が知ると、柊君はツッコミを入れました。

 ちなみに、みたまちゃん学というのは、お姉ちゃんが定期的に配信してるものです。

 僕もよくわかってなかったり……。

 なぜかお姉ちゃんが見ないようにって言ってくるので……。


『だが、それは俺に対して、というよりあっちの三人だよな? 俺に対しては何かあったか?』

「あ、うん。えっとね、『ほう、ツッコミの切れはさすが。なら、皐月ちゃんと一緒に組ませればどんなボケも打ち返してくれそうだね!』だって」

『二対十四とか鬼か?』

「あれ、僕も十四なの!?」

『椎菜は無自覚にボケるし、気が付くと人を殺してるからな……』

「そんな物騒なことはしない、ボケてないよぉ!?」

『……ソウダナー。シイナハボケテナイナー』

「あの、なんで棒読みなの……?」

『知らぬは本人だけということだ』

「そ、そう、なんだ……?」


 僕ボケてないよね? 大丈夫だよね?

 特にそんなことをしてないような気もするけど…………傍から見たらそう見える、のかな……?

 そ、そんなことないよね?


『ふわぁ……あー、悪い椎菜。さすがに疲れがそろそろピークだ……』

「あ、うん。じゃあ、もうお開きかな?」

『あぁ。俺から電話しておいて悪いな。風呂に入って寝るよ』

「うん。おやすみなさい、柊君!」

『あぁ、おやすみ。明日頑張れよ』


 最後に柊君がそう言って通話は終了となりました。


「明日……うん、頑張ろう」



 というわけで翌日。


 今日は藍華お姉ちゃんと恋雪お姉ちゃんの二人と一緒に配信をする日。

 場所が二人のお家ということで、僕は道中でお買い物をしてから浜波駅で待ち合わせをするために駅前に来ると……


「こ、こん、にちは!」

「ん、こんにちは、椎菜」

「あ、二人とも、もう来てたんだね! こんにちは!」


 すでに二人が駅前にいて、僕を待っていました。


 集合時間まであと十五分くらいはあったけど、早く来てくれたみたいで嬉しい。


「きょ、今日は、よ、よろしく、お願いします……!」

「ん、怖いけど、よろしく」

「怖いって……でも、こちらこそよろしくお願いします! あ、夜ご飯の材料も買ってきたので、夜は安心してね!」

「あ、ありがとう、ございますっ……!」

「ん、椎菜のご飯は美味しいから嬉しい」

「です、ねっ。で、でも、この後、お説教、だと思う、と……うぅぅ……」

「普段からちゃんとしてれば僕も何も言わないよ?」

「「……」」

「目を逸らさないの。でも、今日で色々と改善してもらうからね! 覚悟してください!」

「「……はい」」



 それから僕たちは二人が住んでいるマンションへ。


「そう言えば二人って同じフロアなんだっけ?」

「そ、そう、です、ね。わ、わたしが501で……」

「私が502」

「あ、お隣さんだったんだ」

「ん、気付かなかった?」

「色々あったのでそこまで思考が回らなかったからかなぁ」


 それに、恋雪お姉ちゃんと藍華お姉ちゃんの二人の間も結構時間が空いちゃったからね……。

 それもあるのかも。


「なる。それで、最初は恋雪さんの部屋?」

「そ、そう、です」

「どっちも色々と心配ではあるんだけど……藍華お姉ちゃんの場合、一番ひどいのは自室で、リビングは比較的! マシだからね。でも、恋雪お姉ちゃんの場合はほぼ全部屋が全滅なので、先にね」

「い、一応、た、保ってる、と、思い……ま、す……」

「あの、どんどん声がちっちゃくなってるけど……」

「……すみませぇぇん……」


 恋雪お姉ちゃんはちょっとだけしゅんとしてなぜか謝りました。


 あー、うん、色々と察しました。

 前ほど酷くはなってない……と思いたいなぁ……。


 なんて、そんな淡い期待を抱きながら、恋雪お姉ちゃんのお家に入って……


「………………」


 その光景に言葉を失いました。


「あ、あの、えと……し、椎菜、さん、ど、どど、どう、です、か……?」

「…………う、うぅぅ~~~~~~んん…………ぎ、ギリ……ギリギリで、せ、セー……ウトっ……!」

「「どっち!?」」


 とりあえず、お掃除かなぁ……!

 恋雪の部屋、セウトッ……!

 実は書く直前まで、家事サービス回にするか、お説教回にするかすごく迷いましたが、お説教回が勝ちました。理由。いるかの出番が最近ねぇ! 以上!

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― 新着の感想 ―
あの四人…? あれ…?
せうとだあw
『『二対十四とか鬼か?』 「あれ、僕も十四なの!?」』 僕も含めて、とかでは?
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