配信#27-6 らいばーほーむのみなさんと、大晦日配信だよっ!:6
「じゃあ、次はこの私だね! さてさて……あ、ところでみたまちゃんって、鍋の土台を作ったから、確かなにも用意しなくてもいいってなってたけど、何か入れたりした?」
「うん、入れたよ? せっかくだったので、闇鍋に合わせた物を作って入れたよ!」
「よっしゃ! 絶対それ当てるぅ!」
「ほほぅ、みたまの入れた具材か……気になるのじゃ」
「えへへ、面白い物に仕上げたよ~」
「鍋の具で面白いとは?」
「んまあ、みたまっちの料理ってたまにとんでもないの混じってるしー?」
【いたずら料理かな?】
【みたまちゃんって、普段は心優しくて、家事が万能な幼女って感じなのに、なぜかこういう料理で遊べる時は普通にいたずらっ子になるよね】
【そこがいいんだよなぁ!?】
【あの罰ゲーム料理なぁww】
【そもそもどうやって作んの? ってレベルのもの作って来るからなぁ】
闇鍋は初めてだったし、何よりせっかくの初参加。
楽しみたかったので、僕はお家で闇鍋用の具材を作りました。
こういう時だからこそ、だよね。
「では、みたまちゃんの料理を当てに行くとしよう」
「ふふふー、今回はお姉ちゃんでもちょっときついんじゃないかな?」
「なんか、楽しそうね、みたまさん」
「うっすらと見える限りだと、みたまちゃん、すっごいいたずらっ子な笑みを浮かべてるぞ」
「ん、実は結構ないたずらっ子」
「料理系に関しては特にですねぇ~」
「よっしゃ! 我がシックスセンスにより、探し当てようとも! すぅー…………これだぁぁぁ! あむっ! ……んぐおあぁぁぁ!?」
【草】
【草】
【おもしれー女】
「んのぁぁぁ!? な、なんじゃァこりゃァァァァァァ!?」
「ひかり、何食ったんだ?」
「ぐはぁっ、わ、わかるっ、私にはわかるっ……! これはみたまちゃんが作った料理ではないと……! というか、待って、マジで地獄みてぇなもんが入ってるんだけど! くっ、こ、この食感的に……おそらく、餃子のようなタイプの物……誰だ! 餃子っぽい物を入れたのは!?」
「あぁ、それは私だね」
「なにィィィ!? たつなちゃんだとぉぉぉぉ!? な、何を入れたんだ!?」
「デスソースとザ・ソースを混ぜた肉だねを包んだ餃子。あぁ、安心してほしい。辛みが染み出さないよう、三重くらいに包んでいるから」
「お、おのれぇぇぇ! たつなちゃんめぇぇぇ! くっ、さすがの私でも口内は鍛えていなかったッ……」
「たつなよ、何故そのような物を……?」
「え? 日頃の恨み」
『『『なんか、すみません……』』』
当然だよね? というような、声音で理由を口にして来て、みなさんは謝罪を口にしていました。
たつなおねぇたま、本当に普段から大変なんだね……。
【お、おう】
【そりゃ普段から酷い目に遭ってるもんなぁ……】
【日頃の恨みがあまりにも強すぎる】
【中身がヤバすぎて草】
【つーか、マジでとんでもないもん入れてんのがほんとに草生える】
【よっぽど、恨みつらみが溜まってたんだなぁ……】
「あぁ、今回はそこそこの量を用意したので、自分に心当たりがある人は……遠慮なく、食べてほしい♪」
「す、すごく、いい笑顔、してそう、ですぅ……」
「あー、こりゃマジヤバめっしょ」
「ぐふっ……内臓、骨、筋肉は鍛えられても、口の中を鍛えなかったのが仇となったか……おのれ、たつなちゃん……」
そんな中、お姉ちゃんはすごく苦しそうにしていました。
その割にはまだ余裕がありそうだけど……。
「ふっ、いい気味だね、ひかり」
「おのれぇ……あ、みたまちゃん、スープ美味しいね」
「あ、うん。ありがとう」
「……ねぇ、ひかり、実際辛いんだよね?」
「うん、辛いね。でもほら。私って一度受けたダメージはしばらくすると、薄くなるタイプだから。もうそろ効かなくなるよ?」
「……君、人間?」
「私のような人なんていっぱいいるよ?」
『『『それは絶対ない』』』
「おっとー?」
【お前の様なバケモンがいてたまるか!?】
【デスソースとザ・ソースが入った餃子食ってけろりとしてるのがマジでヤバいと思う】
【あれ、一滴でもヤバいんじゃなかった?】
【間違いなく死ぬ。辛さに耐性がないと死ぬね】
【なんで平気なんですかね、このバケモン……】
【邪神、だからね】
「まいいや。はい次行こう。次は、リリスちゃんかな?」
「うむっ! では我もいただくぞ! では、我は……これじゃな! む? 何やら丸いが……はむ…………んんっ!? え、なんやこれ!? んぁっ! んんん!? ふ、不思議な味しとるんやけど!?」
「リリス! 素が出てる素が出てる!」
「ハッ!? こほんっ! ふ、不思議な味じゃな!」
「リリス、取り繕えてないぜ?」
「まあ、口調に設定のあるVTuberが素で喋るって言うのも、ある意味お約束だよねー」
【陛下ww】
【やっぱ陛下関西圏の人じゃね?】
【そうか、陛下は素は関西弁なのか……え、最高じゃねぇかッ……!】
【関西弁ロリは可愛い】
【みたまちゃんがある意味ファインプレーww】
【前に酔っぱらった時、妙にイントネーションが関西圏の人っぽかったけど、マジだったのか。すげぇな……】
「むむむぅ……! こ、これは本当に何なのじゃ……? 食感的には肉団子なんじゃが……こう、味が変化するというか……」
「あ、それわたしが作ったものだね」
「むっ、みたまが?」
「うん。今回、こういうの作ったら面白いかなーって思って、味が七段変化するような肉団子を作ってみました!」
『『『そうはならんやろ』』』
「なってるよ?」
【草ァ!】
【みたまちゃんの料理技術マジでどうなってんの???】
【あの、七段変化って何……?】
「リリスさん、食レポをどうぞぉ~」
「う、うむ。そうじゃな……。まず、最初にふわりとした食感が出迎えるのじゃが……その後に来るのは、肉の旨味でも言うべき味で……かと思えば、しょっぱい。そう思った次の瞬間にはなぜか焼き鳥の味がし、かと思ったら、今度はカレーの味がする……と思えば、今度は中華丼のような味になり、次が生姜焼き、最後にレモンゼリーの味になる……」
『『『なぜそうなった!?』』』
「んっと、作ったらできたの!」
『『『えぇぇぇ……』』』
【本当にヤバくて草】
【ナチュラルにとんでもないもの作ってない?】
【何をどうしたらそうなる】
【美味しいのだろうか、それ……】
【そもそも、人間が作れる料理じゃないだろww】
なんとなくできるかもー! って思って作ってみたんだけど、成功したから自分でもちょっとびっくりしてたり。
だけど、こういう時だからこそ、こういうのがあるといいよね!
「ねね、リリスパイセン。それ、美味しいん?」
「うむ。不思議な味じゃが、普通に美味しいのじゃ。しかも、なぜか味が被らんし」
「本当に謎すぎる料理になってる……」
「美味しいのがすげぇよ」
「あ、ある意味、怖い、です、ね」
「まあ、何はともあれ、次はみたまじゃな」
「あ、うん。じゃあ、わたしも食べるね!」
ん~と、どの辺りにしようかなぁ……うん、この辺り!
えいっ、とお箸を入れて、最初に触れた物を引き上げると……。
「んっと、これはなんだろう? あむっ……んっ! 美味しい!」
「あれ、みたまちゃんは普通に当たり引いてるぞ」
「みたまさんは何を食べたの?」
「んっと、多分小籠包!」
「本当に当たり引いてる……」
「ちなみに、小籠包は誰?」
「我じゃな」
「ロリ組だけ交換しただけよね、それ」
「マジで仲がいいな二人とも」
【前世からの恋人なんじゃね?】
【なんかこう、陛下とみたまちゃんの相性の良さは異常】
【最早超常めいた何かがあると言われても納得するわ】
「噛んだ瞬間、熱いお汁がじゅわっ! って出て来て、それがすごく美味しいです!」
(((言い方……)))
【熱いお汁の言い方がなんか、うん】
【天然って怖いわー】
【でも、小籠包って陛下が用意したんだよね? ってことはそれ、陛下の手作りなのかな?】
「ちなみに、我の手作りじゃ。それは」
「そうなんだ! わたし、作ったことがないから、今度教えて!」
「もちろんじゃ! 我もみたまからはいくつか教えてもらいたい料理があるのでな!」
「えへへ、じゃあ教え合いっこしようね!」
「うむ! 約束じゃ!」
『『『ごふっ!』』』
「鍋関係ない所で死ぬのは勘弁してくれ……」
【この二人だけやっぱおかしいって】
【可愛すぎ……】
【まじでほのぼの~ってしてるよな】
【可愛いからヨシ!】
【とりあえず、吐血したわ】
リリスおねぇたまがお料理ができるのは知ってたけど、かなり得意なのかも。
そう言えば、一緒に準備してた時、かなり手際が良かったよね。
まあ、それはふゆりおねぇたまと暁おにぃたまの二人もだったけど。
今度、お料理の配信をしたいなぁ。
「さて、最後は私か……まあ、適当にこれでいいか………………これは、なんだろうか? まあ、とりあえず食べて………………んぶふっ!」
「たつなおねぇたま!?」
「ちょっ、どうしたんですか!?」
「たつなぁ!?」
「な、なんっ、え、なにこれっ!? ま、不味い!? ものすごい不味い!?」
「何を、食べさせられた、んです、か?」
「死ぬほど甘い何かと死ぬほど酸っぱい何かと死ぬほど辛い何かが混じった球状の何か……」
「何かしか言ってねぇな」
「うわっ、本当に不味いっ! みたまちゃんの作ったスープが一瞬でかき消されるほどのまずさ……これ、本当に何だい!? げほっげほっ!? んのあぁぁぁ!?」
「あ、それは私だね☆」
「ひかりぃぃぃ!?」
「ちなみにそれ、グラブジャムとレモン汁を濃縮したものをぶち込んだ何かです」
「そりゃ不味いよ?!」
【草】
【マジで不味そうなもん作ってて草】
【世界一甘いものを容赦なく使用してる辺りが邪神】
【何気に愉快犯だもんなぁ……】
「くっ、ほ、本当に不味い……!」
「フハハハハハ! お返しじゃァァァァァ!」
「おのれぇ……!」
と、そんな風にお姉ちゃんとたつなおねぇたまの二人は喧嘩? のようなことを始めました。
う、うぅん、仲がいいなぁ……。
「ん、すごいことになってる」
「まあ、たまにああやって喧嘩するのもいいんじゃね? 喧嘩ってか、原因はひかりだけどな」
「あはははー。楽しいですねー」
「ところで、はつきっちとうさぎっちは食べ終わったん?」
「美味しかったぞ! 殻はどうする? みたまちゃん、何かできる?」
「あ、わ、わたしも、食べ終わり、ました」
「う~ん……カニは出汁を取るくらいしかできないけど……海老の殻は粉砕して粉末状にすれば、何かできそうではある、かなぁ」
思いつくのは、こう、おせんべいみたいなものを作るというか……。
でも、伊勢海老でそういうのってできるのかな?
ん~……粉砕しちゃえば同じかな。
あ、でもあれかな、そこまで長い時間煮込んでたわけじゃないから、ビスクができるかも?
海老ならできそう。
「もしかしたらできるかも?」
「ほほう! 何ができる?」
「ビスクかな」
「ビスクって?」
「そうですねぇ~。簡単に言えば、甲殻類を使ったスープですねぇ~。殻も使うので、すごく濃厚な海老の風味を感じられますよぉ~」
「ほほう、そんな料理が!」
「みたまっちってそーゆー料理も作れるんだ?」
「前にやったことがあって。伊勢海老のレシピもあったはずだから、それをやろうかな? まだ海老はいっぱいあるしね……」
ふゆりおねぇたまが用意した海老はあと5匹もあるからね。
さすがに全部入れることはできなかったので、こっちの海老は何か別でということになったから。
あとで色々やろ~っと。
スタッフさんたちにもおすそ分けするって言ってたしね。
これだけあれば、いっぱいビスクが作れそう。
【ビスクとはまたオシャレなもんをww】
【高校生でビスク作るのか】
【ビスクとか初めて知ったんだけど、すごいなぁ、みたまちゃん】
【しれっと料理しってるロリコンも面白いけどな】
【何気に料理できるっぽいからな】
【そこはすごいよな、マジで】
「大体、君はいつもいつも――」
「そう言うたつなちゃんだって、最近は例のかr――」
「わーわー!? それはダメだって!?」
「フハハハハハ! この私に喧嘩を売ったこと、後悔させてやるぜェェェ!」
「おのれひかりぃぃぃぃ!」
あと、二人は本当に仲いいね。
割と興味ができたら作っちゃう系女子なみたまです。
それはそれとして、最早みたまのいたずら料理がファンタジーの域に到達してるけどまあ、世の中不思議なこともあるということでね。
多分、2話以内で終わると思います。




