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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
2023年 12月(下)

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#133 翌日の朝、サインを渡したりとか

「――ぴゃ!?」


 目を覚ますと、栞お姉ちゃんの顔がものすごく近くて驚きました。

 というか、あれ!? なんか僕も普通に栞お姉ちゃんを抱きしめてる気が……?

 た、たしかに昨日の夜栞お姉ちゃんに抱き着かれて、そのまま眠っちゃった記憶はあるけど……え? え!?

 と、とりあえず、起きないと……。


「し、栞お姉ちゃん、栞お姉ちゃん。起きて~」

「ん、んんぅ……なんやぁ……もうあさぁ……?」

「う、うん、朝なので起きてくれると僕は嬉しいかなぁ……」

「……しゃぁないわぁ……」


 僕の言葉に栞お姉ちゃんはどこか緩慢な動きながらも、もぞもぞと目をこすりながら起きてくれました。

 そこでようやく抱き着き状態から解放され、僕の方もむくりと起き上がる。


「えっと、改めて、おはよう、栞お姉ちゃん」

「おはよう、椎菜さん」

「んっと、よく眠れた……?」

「びっくりするくらい熟睡やったで」

「それならよかったです」


 少なくとも、僕に抱き着いた状態でも大丈夫だったのは一安心。

 かく言う僕の方も、特に寝苦しいとかは無くて、むしろすごく熟睡できたのはよかったです。

 やっぱり、人肌の温もりがあると眠れるのかな……?

 あと、なんだかすごくいい夢を見られたような気もしてたり。


「そう言えば……他の人たちが起きてない気が……って、えっ」

「どないしたん? 椎菜さん……って、お、おおぅ……」


 自分たち以外に起きていないと思った僕は、栞お姉ちゃんから視線を外して当たりを見回して……血だまりに沈んでいる人や、すごく安らかな表情で眠っている人がいて、思わず驚きの声を上げていました。

 というか、これどういう状況!?


「お姉ちゃんはなんでお布団じゃないところで倒れてるの!? あと、ミレーネお姉ちゃんと小夜お姉ちゃんは一体何が!?」

「謎やなぁ……」

「と、とりあえず、起こそう!」

「そやな」


 何はともあれ、色々と心配な三人を起こしました。



 あの後、なんとか三人を起こすことに成功すると同時に、他のみなさんもそれぞれが起き始めました。


 そこからは朝ご飯を食べて、少しだけのんびりして、最後に温泉に浸かって(みまちゃんとみおちゃんのお願いに負けました……)帰宅の時間となりました。


「いやぁ、ほんまにありがとうなぁ、小鳥遊さん。あないに血で汚してしもうたのはさすがに申し訳あらへんけど……」

「いえいえ、らいばーほーむ皆さまですからね。血で汚れるくらい問題はありませんとも」

「そ、そうかぁ?」

「えぇ。それに、皆様の配信のおかげで、実は予約の電話がひっきりなしで……本当になんとお礼を言えばいいのか」

「あんな配信だったのに、効果あったのか……」

「皐月パイセン、それは言っちゃだめっしょ。めっちゃ同意だけど」


 配信……なぜか途中から記憶がないけど……でも、旅館の宣伝になったのはよかったです。

 ご飯も美味しかったし、温泉も気持ちよくて、肩こりもかなり解消されたしね!


「あ、折角だし、全員でサイン書いてく?」

「お、いいなそれ! つってもまあ、旅館側がOKならだけどな!」

「よろしいのですか?」

「もちろんやぁ。折角やから、受け取ってほしいわぁ」

「そういうことでしたら、是非」


 お姉ちゃんの提案で、この場にいる全員でサインを書くことになりました。

 とはいえ、いきなりサインとなると色紙がないなんてことにな……


「誰か色紙持ってる?」

「あぁ、私が持ってるよ」


 ると思っていたら、皐月お姉ちゃんがなぜか持っていました。

 なんで……?


「ん、皐月さんが持ってるのは意外」

「ですねぇ~。むしろ、こういうのは愛菜さんやミレーネさんが持っていそうなんですけどねぇ~」

「あー……まあ、あれだよ。実は街を歩いているとたまにモデル名義の方でサインをお願いされることがあってね……で、まあ、持ち歩くようにした」

「それ、怒られないんですか?」

「問題はないよ。あくまでも個人的なファンサだからね。まあ、そうならないように極力変装してるんだけど……なんていうか、たまに変装中でも見破られることがあって……。どうやら、重心の移動だとか、あとは身長やらいろんなことで判定をしてくるらしい。一番怖かったのは……魂とか言われた時かな」

「「「「え? 魂判定は普通では?」」」」

「……あー、うん。そうだね……逸般人の四人はそうだね……。シスコンだし、ロリコンだし、おぎゃってるし、ママだしね……うん……」


 何を言ってるのかよくわからないけど……皐月お姉ちゃん、そう言う理由で色紙持ってたんだ。

 なんというか、すごくサービス精神がすごい。

 見習いたいけど……Vtuberだからなぁ……。


「まぁ、何はともあれ、ささっと書いちゃおうか」


 そう言って、皐月お姉ちゃんがこの場にいるみなさんに色紙を手渡す。

 僕も色紙を受けとってからサインを書こうとして……。


「……そう言えば、サインって書いたことない……」

「……あたしも」

「……私も」

「同じくですねぇ~」


 そこで、サインを生まれてから一度も書いたことがないことに思い至りました。

 それは僕以外の三期生の三人も同様で、いざ書こうとした段階でそこでペンが止まってしまいました。


「そう言えば、三期生はそういうのしたことなかったねー」

「そ、そう、です、ね……。機会がなかった、です、から……」

「小夜さんは書いたことあるん?」

「これでもイラストレーターなんで、そりゃあ書いたことねぇわけがねぇですよ。よくあるサイン色紙をプレゼントする、みてぇな企画も参加してましたしねぇ」

「あー、あるあるね。あたしもたまぁにあるわそれ」

「サイン、サイン……なんて書けばいいんだろう……?」

「こういうのはノリでいいんだぜ? 実際、俺たちだってノリと勢いだけの奴だしな! まあ、一部メンバーは表の職業がバレないように、なるべく似ないようにしてるってのはあるが」

「なるほど……じゃあ、あたしもノリと勢い書く!」

「ん、同じく」

「じゃあ、私もぉ~」

「え、えっとえっと……頑張りますっ!」


 俊道お兄ちゃんからの助言を受けつつ、リラックスして早速サインを書いてみる。

 とりあえず、名前は必須……でも、名前だけだと寂しいし、この辺りに……あ、この辺りに狐さんを描いて……。


「おかーさん、なにしてるのー?」

「……きになる、です」


 サインを書いていると、みまちゃんとみおちゃんの二人がそう言いながら色紙を覗いて来ました。

 あ、可愛い。


「えっとね、サインって言って……なんて言えばいいかな……んーと、ここに僕が来ましたよー、って教えるためのもの、かなぁ……」

「「んぅ?」」

「あはは、わからないよね。まあ、僕もなんて説明すればいいのかわからないんだけど……」


 こういう成長していくとなんとなく理解している事って、子供に教えるのが難しかったりするよね。


「ん~……これでいいかなぁ?」


 なんだか、全体的にこう……丸い感じの文字になったし、イラストになったけど。


「全員書けた?」

『『『OK!』』』

「はいはーい。じゃあ、回収しちゃおう! 栞ちゃんよろしくぅ!」

「了解やぁ」


 代表して栞お姉ちゃんがそれぞれから色紙を回収して、それを小鳥遊さんに手渡す。


「ありがとうございます。こちらは大事に飾らせていただきます!」

「こちらとしてもほんまに楽しかったわぁ。また、みんなで来させてもらうで」

「その時をお待ちしております」

「ほな、小鳥遊さんもお元気で」

「はい。みなさまもお気をつけて」

『『『ありがとうございました!』』』


 最後にお礼を言ってから、僕たちは旅館『湯桜』を後にしました。

 うん、すごく楽しかったです!



「それにしても、あの配信が原因でかなり旅館が有名になったみたいだね」

「みたいだねぇ。見てよこのトワッターのトレンド。ほぼらいばーほーむ。さすがだねぇ。腐の者界隈のも混じってるけど」

「柊君、思いっきり巻き込まれてるけどね」

「だねぇ。ま、これも洗礼ってことで。あと……全員寝たね」

「そりゃあ、さっきまで謎の一発芸大会なんかやってたからね。まあ、いいと思うよ。疲れるのは私だけってことで」

「さっすが皐月ちゃん。それにしても、あの旅館はよかったし、また行きたいなぁ。今度は家族旅行で」

「君、何気に家族旅行とかする方だよね」

「そりゃあ、私の地獄時代を支えてくれたお父さんに、椎菜ちゃんという天使と合わせてくれたお母さんだもの。心の底から感謝してるし、恩しかないよね。正直」

「ははっ、君のそう言うところ、本当に尊敬するよ」

「そりゃどうも! さぁて、明後日は冬コミだし、明日また準備しないとなー」

「そう言えば、椎菜ちゃんはどうするつもりなんだい? コスプレするんだろう?」

「ん~、売り子をお願いしようかなって。あぁ、いっそのこと栞ちゃんも引き入れようかな。日本人はみなロリコン」

「熱い風評被害すぎる……」

「とか言うけど、僅か四ヶ月で200万人達成した我がマイエンジェルシスターな椎菜ちゃんという存在がいるんだけどねー」

「否定できない……」

「でしょ? とはいえ、二人に危害を加えるような阿呆が現れた時は……私が秘密裏に処すけどね」

「君、最近栞相手にも若干過保護になりつつないかい?」

「あー、なんか椎菜ちゃんがやたら栞ちゃんに懐いてるし、その逆もあるからねー。栞ちゃんに何かあったら、多分椎菜ちゃんものっそい落ち込むし。それもある」

「そうか。あぁ、私たち全員当日は君の所に行くから」

「でしょうねぇ。ちなみに、私のところは結構すぐに捌けちゃうんで、早く来た方がいいから」

「だろうね。ま、楽しみにしているよ」

「ふふふ、既に吐血させる準備はできてるぜぇ……!」

「恐ろしいセリフだ……」

 各ライバーのサインについて。

【一期生】

・ひかり→割とまとも。なんか小洒落た筆記体にみたまのイラストが入ってる。なんでお前のイラストじゃないんだよ。

・たつな→モデル業ではものすごいカッコいい筆記体でのサインだけど、ライバーとしては少し可愛らしくするために丸っこい感じになってる。雅(皐月のモデル名です)の字と比較して、特定したファンもいるけど、漏らさないようにしています。ファンの鑑だね!

・リリス→なんて言えばいいか……カッコいい系で書こうとしたけど、なんか可愛くなった感じのサイン。魔乃闇リリスという名前が漢字+カタカナなので、書く時はリリスをメインにしていて、カッコいいからという理由で英語表記。声優としては、リアルの女性声優みたいなサイン。

・刀→特にこだわりがないので、普通に名前書くだけ。なのだが、なぜか無駄にリアルなサムズアップの右手が書かれている。本当になぜだ。


【二期生】

・デレーナ→英語表記で、一筆書き。一番シンプルだと思う。実はサインの形状からラノベ作家としてのあれこれがバレかねないが、あまりもドストレート過ぎるのでバレてない。奇跡だろこれ。

・いくま→全部ひらがな。サインの中に顔の狼の絵が混じっている。あと、よく見ると眼鏡が書かれている。

・暁→刀と同様、特にこだわりはない。ゴシック体で名前を書いて、その横にデフォルメされた、中指と薬指のみ閉じた手を添えている。ちなみにこれ、高校時代の部活内部で「ゼウス」を表現するものだったとか。なぜゼウスなのか。

・うさぎ→うさぎの絵が描いてある。以上。サインとは???


【三期生】

・はつき→一筆書きタイプ。ただ、なんか色紙がうるさい。色紙全部を使ってでかでかと名前が書かれている。あと、ちっさい余白にメガホンとか猫が描かれてる。なんでサインもうるさいんだお前は。

・いるか→すっごいカックカクな文字でサインを書いた。丸みが一切ない。それだけ。申し訳程度に生物のイルカのイラストが描かれている。

・ふゆり→お洒落な筆記体によるサイン……なのだが、よ~く見るとロリコンと読める。洗練された無駄に無駄のない無駄な技術である。ド変態である。

・みたま→可愛らしい丸い感じのサイン。なんで元男が一番可愛い文字になっているのか、コレガワカラナイ。あと、可愛らしい狐のイラストが二つ描かれている。尚、色は白と黒。お察しである。


【四期生】(この先でるかわからんので)

・かざり→まさかの書初め系。筆を使ってサインを書く。お前……。

・めい→こいつも【なぜか】書初め系。ものっそい達筆な字……というか、草書体。ってかお前それ古典……。

・いなり→まあイラストレーターだからね。普通です。普通に……文字でイラスト描いてくる。

・柊→こいつも特にこだわりはないんで、普通に名前を書くだけだと思う。それか、頑張って筆記体覚えるんじゃないですかね。


 ハイ以上!

 らいばーほーむのサインはこんな感じィ!

 というわけで、旅行が終わったので、次は冬コミィ!

 ってか、なんかイベント編からずっとらいばーほーむ全員出てる気が……。

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― 新着の感想 ―
めいさん何故か筆そして草書体何故なんでしょうねぇ みんなサイン個性がそれぞれ出てるwww
普通に生きていればお目にかからない逸般人という言葉を普通に受け入れてきている、怖いwww
何となくだけれど。みたまに関しては想像してた通りに丸っこい字で書いて、可愛いイラストが描かれるんだろうなぁと思ってましたが、その通りでしたねwにしても、一番ひどいのはうさぎですねぇ。てか、何故うさぎ?…
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