イベント2日目#ステージ『ロリピュア組による、ニチアサ的ライブ』:中 ある意味戦犯的ましゅまろ、同時に褒められもするましゅまろ
「というわけで、んっと、他のみんながしていたように、わたしたちもトークします!」
「うむ! そうじゃな! というか、ステージ自体、時間がそんなにあるわけではないからのう。歌も当然あるにはあるが、どちらかというとトークの方が多いかの?」
「ライブとは? ってなっちゃうよね」
「うむぅ……まあ、らいばーほーむじゃからな! 昨日のライブステージ自体もそうじゃったから、問題あるまい!」
【草】
【草】
【まあ、そうだけどwww】
【でも、正式にロリピュアとして活動していくわけだし、普通にトークはいいよね】
【この二人のトークとか、百合満載で最高なのでいっぱい欲しい】
【それな】
「というわけでトークじゃが……んむぅ、何がある?」
「いきなりトーク! って言われても結構難しいよね……」
二人揃ってうーんと首を傾げながら、何を話そうかと悩む。
その様は、見た目も相まって子供のように微笑ましい。
中身の年齢は17歳と22歳だが。
「じゃな。まあ、こんなこともあろうかと、事前にましゅまろを用意してあるのじゃ!」
「わぁ! さすがリリスおねぇたまだねっ!」
「ふふふー、我はみたまの先輩であり、相棒じゃからな! お姉さんとして、引っ張るのじゃ!」
「えへへ、やっぱりリリスおねぇたま優しいね」
【てぇてぇ……】
【お姉さんぶる陛下とか可愛すぎん?】
【元々陛下は可愛いライバーだったけど、みたまちゃんという相方が見つかった途端に、その可愛さの次元が上がったよね】
【わかる……お互い大好きっぽいから、相乗効果が半端ない】
【まあ、その結果死ぬわけですが】
【うん、それはそう】
「というわけで、今日はステージ用にアカウントを開設してあるのじゃ! アカウント名は『ロリピュアの魔法箱』じゃ! 今から募集するぞ!」
「いっぱいくれると嬉しいですっ!」
【名前が可愛い】
【本当にこう、ニチアサ方面なのがおもろいww】
【ロリピュアだけ、なんか年齢層が違うんだよなぁ……】
【可愛いからヨシ】
二人が募集を始めると、アカウントにたくさんのましゅまろが届き始める。
「ふわわっ!? す、すごいいっぱい来てるよぉ!?」
「おおぅ、これは予想外じゃなぁ……じゃが、うむうむ! 素晴らしいのじゃ!」
「うんっ! こうやってたくさんの人が参加してくれてるってことだもんね!」
「では、早速選ぶのじゃ! まずは……これじゃぁ!」
そう言って、リリスが選んだましゅまろには……
「んーと? 『今宵! こんたま! ロリピュアとしてのユニット結成おめでとうございますっ! それで素朴な疑問なのですが、ロリピュアとしての名乗り? 口上? はありますが、挨拶のようなものはあるんでしょうか?』とのことじゃな。ほほう、挨拶か」
「あぁ~~」
ロリピュアの挨拶についての質問が書かれていた。
書かれていた内容に、みたまとリリスの二人はたしかにと声上げ、会場でもそんなような声が上がる。
【言われてみればそうだな】
【あれはあくまで口上ってだけで挨拶じゃないよな】
【あった方がいいかも?】
【よくわかってる奴がいるぜ】
「たしかに、挨拶は大事じゃな。我であれば、最近はもう略しとるが、今宵が挨拶になっとるし、みたまはこんたまじゃからな」
「そうだね」
「であれば、ロリピュア用の挨拶は欲しいのう……」
「何がいいかなぁ?」
「そうじゃのう……我らはピュアと呼ばれとるし……安直ではあるが、こんぴゅあとか?」
「でも、わたしとリリスおねぇたま二人でロリピュアだし、その挨拶だと、わたしの要素が多くないかな? どうせなら、わたしとリリスおねぇたま二人の要素があった方がいいような?」
「なるほど……であれば、こよたまとか?」
「それはいいかも?」
【どっちもいいなぁ……】
【個人的にはこんぴゅあ派】
【こよたま良くない? 結構好き】
【二人の要素が混ざってるみたいでいいと思います】
【どっちも可愛いからなー】
「うーん……うむ、やはりこよたまで良い気がするのじゃ」
「じゃあ、そうしよっか!」
「じゃな!」
「というわけで、今後ロリピュアとして動く際の挨拶はこよたまになりましたっ!」
「コメント欄で挨拶を書き込むときはそっちを書いてくれると嬉しいのじゃ! もちろん、分けて書くでも問題はないぞ! 好きな方でいいのじゃ!」
【せっかく決まったんなら、こよたまで行くわ】
【ロリピュアだからな! 二人で一組だし!】
【普段の配信でやりそうなのに、イベントでやるのがらいばーほーむらしいw】
「では、次のましゅまろに行くぞ! 次はみたまが引くのじゃ!」
「うんっ。じゃあ……これ! えーっと……『今宵! こんたま! お二人のフードメニューに当たりがあるとのことですが、確率的にはどれくらいの物なのでしょうか? 当たり報告が少なく、実際に当たっている人を社長以外に見かけてません』とのことだけど……あー、当たりかぁ」
みたまが引いたましゅまろに書かれていたのは、二人のメニューにある当たりの存在についてのことだった。
「これ、なんて言えばいいんじゃろうな?」
「そうだね……確率、はよくわからないけど……わたしが大体……100食くらい、かな?」
「我は漬物故、みたまよりは多いが、それでも150くらいじゃなぁ」
【少ねぇ!?】
【想像以上に少なくて草】
【え、待って? じゃあ引当ててる人、相当やべぇ運してんじゃん!?】
【両方当ててる社長……え、こわ……】
【ってことは、トワッターとかで当たり報告してる奴ら、マジもんの豪運じゃねぇか!?】
「そういえば、今はどれくらい残っとるんじゃろうな?」
「あ、それならお姉ちゃんが教えてくれたよ~」
「ほほう、そうなの……え、そうなの?」
「うん。お姉ちゃん、把握してるって」
「そ、そう、なのか。ひかり、怖いのう……」
突然お出しされたシスコンの狂気が、みたまの口から放たれた。
【ヒェッ……】
【待って待って!? なんであの人把握してるのぉ!?】
【俺たちは癒しのステージを見ていたはずなのに、なぜ、シスコンの狂気を聞かされなきゃならんのだ!?】
【イヤァァァァ!?】
「ちなみに、どれくらいなのじゃ?」
「んっと、わたしが残り12食で、リリスおねぇたまが10食だったかな?」
「む、我の方が出てるんじゃな」
「みたいだね。でも、もうすぐ無くなりそうって言ってたよ?」
「じゃろうな。まあ、我らとしては全部はけてほしいのじゃ」
「あはは、そうだね」
二人としては、せっかく自分たちも作った料理だから、できればはけてほしいと思っている。
まあ、その肝心の当たりの確率がありえないほど低いので、はけてほしくてもなかなか当たらないのだが。
「でも、話で聴くところによると、我らのメニューを頼みまくってる者もいるらしいぞ?」
「お腹大丈夫なのかなぁ?!」
「お腹もそうじゃが、財布の方も心配になると思うんじゃが……」
「あっ、そっか……一応、買いやすいようにってなるべく安くしてるとはいえ、1000円以上はするもんね……」
「うむ。我とみたまは、共に1200円じゃからのう。仮に両方を十人前ずつ食した場合、2万4000円じゃからな……」
【実際、メニューの値段、マジで安い】
【え、こんなにボリュームあって、その値段でいいの? ってくらいだもんなぁ……】
【下手な飲食店より美味いし、なんだったらボリュームもあるしで……VTuberのイベントなんだよね? おかしくね?】
【細部までこだわるのがらいばーほーむ】
【こだわりすぎて、とんでもないことになってるんですがそれは】
「できれば、お金は考えて使って欲しいかなぁ」
「そうじゃなぁ。いくらファンで、推しに全力で金銭を使うのはいいんじゃが、さすがに使い過ぎて生活を困窮させる、というのは心配になるからのう……」
「そうそう。トワッターとかで、『推しのグッズを大量購入したぞーーーー! これで次の給料日まで、もやし生活だッ……!』っていうのがあって」
「お、おおぅ、それは心配になるのう……」
「しかも、わたしたちのグッズで……」
「う、うむぅ……もっと心配になった……」
二人は自分たちに散在しているファンたちが心配になった。
大体は、喜ぶのだが、この二人はそれはもう心が綺麗なので、グッズが売れることよりも、その人たちのお財布事情を心配してしまうのである。
【ほんといい娘すぎん?】
【ここまで純粋にファンを思えるライバーというか、配信者や芸能人もなかなかいない気がする……】
【大体はそういう策略か? って思っちゃうけど、この二人、そういう企てとか絶対にがてだろうしね。特にみたまちゃん】
【わかる。まあ、だからいっぱい買っちゃうわけですが】
「じゃが、まあ、相手は社会人。きっと平気か平気じゃないかの境界線はしかと理解しているはずじゃ。大丈夫じゃろう!」
「そう、だといいなぁ……」
「では、次のましゅまろに行くぞ! これが終わったら、次の歌じゃな!」
「うん! じゃあ、リリスおねぇたま、どうぞ!」
「うむっ! では……む? これは…………~~~っ!?」
「ふぇ!? ど、どうしたの!? リリスおねぇたま!?」
お題を見た瞬間、リリスの顔が真っ赤に染まり、みたまが慌ててどうしたのかと声をかける。
「あっ、い、いやっ、そのっ……」
【ん? なんか陛下の様子がおかしいぞ?】
【陛下が顔を真っ赤にするとかレアすぎね!?】
【陛下! 何があったのですかぁ!】
【どうしたんだろ、陛下】
「一体何が書かれてたの?」
「こ、これじゃ……」
恥ずかしそうにもじもじしながら、リリスが見せたましゅまろにはこう書かれていた。
「えーっと……愛してるよゲームをしてください? …………ふぇ!?」
【マジかよwww】
【とんでもねぇの引いてて草!】
【百合! 合法的に百合が見れるゥゥゥ!?】
【ヤッタァァァァ! ロリピュアの百合ダァァァァァ!】
【っていうか、会場の方がチラッと見えてるけど、期待してる奴が多すぎるww】
【そりゃ、ロリピュアの二人からでしか得られない栄養があるからな】
コメ欄でも指摘されているように、二人の百合を期待してか、それはもうわくわくとした表情の者が多かった。
舞台裏も同様で、スタッフなどがはよぉ! はよぉ! みたいなことを思っていたりする。
尚、ロリコンはみたまの発言で起きた。
「こ、これって、その……わ、わたしが三期生のみんなと一緒にやった……」
「う、うむ、あれ、じゃな。お互いに告白して、照れたら負けと言う……あれ、じゃな……」
「「……~~~~~っ!」」
【待って? 向かい合いながらお互いに俯いて顔を真っ赤にするとか可愛すぎません?】
【この二人に息ぴったり具合はどうなってんだ】
【実は姉妹で! ってレベルで息ぴったりだよね】
【可愛い……!】
「ま、まあ、しかし……その、せ、折角貰ったし、やるか……?」
「そ、そう、だねっ……! じゃ、じゃあ、どっちから、やる……?」
「こ、ここは、みたまよりもお姉さんな我がやるのじゃっ……!」
どちらが先にやるかと言う話になると、リリスが顔を真っ赤にしながら自分からやると、お姉さんぶりながら言ってきた。
「う、うんっ、じゃあ、い、いつでもっ」
「う、うむっ! では、行くぞっ……!」
【陛下の告白……どういう感じで来るんだ?】
【やっぱ陛下っぽい言い回しじゃない?】
【まあ、陛下っぽい言い回しなら大丈夫だろう!】
【↑え、それフラグ……】
「そ、その、えと、じゃな……わ、我は、み、みたまのことが……せ、世界で一番、大好き、じゃよ……?」
陛下的言い回しをするだろうと思われていたリリスがした告白は、もじもじとしながらの乙女の様な告白であった。
というか、ものすごい告白してますよ感のある表情という、無駄に凝った表情差分である。
「ふにゃっ!? あっ、えとっ、あぅ……」
『『『ごふっ……』』』
【てぇてぇ……】
【可愛すぎ……あれ? おかしいな、体が透け――】
【( ˘ω˘)スヤァ】
【鼻血】
【――】
あまりにも破壊力のある純粋で乙女な告白に、死人が続出!
みたまの方も、それはもう顔を真っ赤にしているのが余計にダメージを与える結果になっている!
「うぅ~~~~~! や、やっぱり恥ずかしいのじゃぁっ! つ、次はみたまじゃぞっ! いつでも来るのじゃ!」
「う、うんっ……! じゃあ、えと……いく、よ?」
「う、うむぅ!」
リリスが告白したので、次はみたまの番。
みたまは視線をあっちへこっちへ動かし、ぎゅっと手を握って、顔を赤くしながら口を開いた。
「わ、わたしは……優しくて、明るくて……れ、練習の時に、わたしを気遣ってくれる、優しい、リリスおねぇたまのことが、だ、だぃすき、ですっ……!」
「ふにゃぁ!? う、うぅぅ……」
『『『げはぁっ……!』』』
【ち、血が、足りないっ……】
【だ、誰だよッ、こんなヤバいましゅまろ書いたのっ……】
【すみません、体が冷たくなってきました。さむいです……あれ、めのまえが……】
【れ、レバニラ、レバニラをぉぉ……】
リリスに続き、みたまの告白も破壊力が凄まじく、人死にが出た。
既にステージ付近は血だらけである。
「……す、すごく、照れちゃう、ね……」
「そ、そう、じゃな……」
「でも、その……げ、ゲームとは言え、好きって、言われるの……嬉しいね」
「そ、そうじゃな……我も、その、嬉しい……」
「「……えへへぇ」」
お互いに嬉しいと言い合って、顔を真っ赤にしながらはにかみ顔で笑い合う二人。
『『『アッ――――』』』
【( ˘ω˘)スヤァ】
【( ˘ω˘)スヤァ】
【( ˘ω˘)スヤァ】
【( ˘ω˘)スヤァ】
【( ˘ω˘)スヤァ】
当然、この一撃で数多の死人を出したのは言うまでもない。
「と、ともあれ、じゃっ! う、歌っ! 歌に行くのじゃ!」
「そ、そうだねっ! じゃあ、えとっ、き、聴いてくださいっ!」
告白し合った恥ずかしさで二人は安らかな顔で死にまくっている観客たちに気付かず、そのまま次の歌へ進むのであった。
二人の愛してるよゲームで一番命が危ない状態になったのは、ロリコンです。
ガチで心肺停止状態になって、裏でたつなやデレーナに心肺蘇生されております。
もうだめだよ、あの変態……。
シスコンの方は死んではいるけど、なんとか蘇った。
会場の方では、先生と柊が無傷で生きており、麗奈は辛うじて意識を保ってます。




