イベント2日目#ステージ『うさぎ×はつきによる、クソゲーRTA』:下 クソゲーがクソゲーたる所以。
なんか長い!
「さぁ! クソ長いオープニングムービーが終わり、早速ゲームスタートだぞ! 画面には……なんか、ちょっと汚いホームレスさんがいるね!」
長いオープニングムービーが終わった後に映し出されたのは、炎上する街になぜかぽつんと一人佇んでいるホームレスな男の姿であった。
すぐ傍には、主人公(偽)と思しき男女が倒れており、ホームレスは何かを披露仕草を見せてから操作可能になる。
「本当に主人公(偽)が死体になってるぞ……」
「補足ですが、あちらの二人の主人公(偽)の名前は、男子高校生が『皇春夜』で、女子高生が『雪宮美優』と言う名前です」
「本当に主人公とヒロインみたいな名前だぞ……」
【マジで主人公として使おうとしてたんやろなぁ……】
【やはりクソゲーか】
【ってか、本当にホームレスが主人公だよ。需要あるのか? これ】
「さらに補足ですが、この主人公(偽)の二人ですが、実は男子高校生が退魔師の家系で、女子高生は宇宙人の家系だったりします」
「ジャンルはどこ!?」
うさぎからされた補足により、はつきがツッコミを入れた。
「クソゲーあるある。なんか無駄に設定を詰め込み過ぎるせいで、明らかにジャンルに会っていないキャラがいるというあれです」
「すっごいわかるぞ……なんでその設定にしたの? ってくらいに、設定が盛り盛りで取っ散らかってるクソゲーとかあるし」
【どういうゲームなんだこれww】
【本当にクソゲーあるあるだった】
【しかも、明らかにタイトルに似つかわしくない設定しまくってやがる】
【まあ、死んでるんですけどね】
【草】
「さて! 走者のうさぎ先輩は現在、迫りくるリビンデッダーの攻撃を回避し、反撃……しなーーーい! 最小の回避行動のみで真っ直ぐどこかへ向かっていきます! 現在は河川敷らしき場所にいましたが、どこかへ向かっていきます! というか、なんで河川敷が燃えているのか! コレガワカラナイ!」
【草】
【たしかにそうだけどもww】
【普通に上手くて草】
【↑どっちが?】
【両方に決まってるんだよなぁ……】
【普通にちゃんと実況できてるが笑う】
「走者のうさぎ先輩、ここを素早く突破するコツはあるのでしょうか?」
「そうですね。基本的な敵の配置は固定で、ランダム性はありません。しかしながら、クソゲーあるある、バグがやたら多いという現象が発生していることで、ここのゾンビたちの攻撃範囲がすごいことになっています。具体的には、腕を振り下ろした際に、その腕だけではなく、腕が横三本分くらいの範囲が攻撃対象であり、見えない攻撃を仕掛けてきます。見えざる手ですね」
「なんか、怠惰とか言って来そうな人が使うアレみたいですね!」
「おそらくそうでしょう」
「え? バグじゃないの?」
「バグです。ですが、開発者の一人がこのバグの報告を受けた際に『見えざる手みたいでカッコいいじゃん! じゃあこれバグじゃないから! 仕様にするね!』とかアホみたいなことを言って来たことによって、バグから仕様に変わりました。まあ、システム面ではバグです。デレーナさんと一緒ですね」
「うさぎ先輩、ゲーム中は本当に毒舌になるね! すごくいいと思うぞ!」
【さりげなくディスられているツンデレちゃんww】
【うさぎちゃんにディスられるとか、普通に心に来るだろww】
【これは酷いw】
【ってか、バグを仕様にするんじゃないよ!!】
「けど、うさぎ先輩は綺麗に避けてるぞ? これはどうやって?」
「これ、見えざる手は腕の真横にしか展開されないので、長さは変わらないんです。なので、腕を振り下ろした際、どこまで手が伸びて来るか、ということを把握しておけば回避は可能です。ただし、たまにバグでなぜか敵が瞬間移動してくる場合があるので、そうなった場合は0.5秒以内に緊急回避をすることでノーダメージで行けます。あ、ちなみにですが、今回のRTAではノーダメ縛りです」
「さすがうさぎ先輩だぞ! 自らクソゲーをさらにクソゲーにするその感性……! はつきも見習いたいぞ!」
「難易度が低いゲームはゲームじゃないです」
【草】
【草】
【草】
【どんだけドMなんだよwww】
【うさぎちゃんって、マジで鬼畜ゲーとか縛りプレイしてる時とか、すっごい生き生きしてるからなぁ……】
【死んでもなぜか嬉しそうな顔でやり直すって言うね】
「ところで、失敗したら、って考えないの?」
「考えます。でも、失敗したと言うことは、ミスをする箇所がわかったということ。つまり、ミスを潰すための対処法を見つけることができると言う事でもあります。故に、ミスは大事です」
「なるほど……!」
キレるのではなく、次へ活かすための糧にする辺り、うさぎの精神力はちょっとおかしい。
しかも、心が折れることはないと来ているので、かなりのものだ。
そりゃあ、ゲーム中のうさぎがドMと言われるのも無理はない。
【カッケェ】
【すっごいカッコいいスタンスしてて草生える】
【これが、うさぎちゃん……?】
【いつもおどおどしているうさぎちゃんはいずこへ?】
「おっ! 次のエリアに進んだぞ! ストーリーが挟まって……おーっと! うさぎ先輩がガチャガチャとコントローラーで何かのコマンド入力を行っているゥ! そして、ストーリーがスキップされたーー!」
【うるせぇwww】
【うるさいけどおもろいww】
【実況者としてぴったりするぎるんだよなぁw】
【ってか、今のは何?】
「走者のうさぎ先輩、今の行動はどのような意味が?」
「このゲームのストーリーは通常スキップが不可なのですが、コマンド入力を行うことでスキップが可能なんです」
「無駄システムすぎるぞ……!」
「ちなみにこれ、デバッグ機能の名残です。コマンド入力を入れることで、実は秒でエンディングに行くことができますが、それはレギュレーションが違うので今回はストーリースキップのコマンドだけです」
「それ、ゲームとしてどうなの……?」
「通常、ゲームのデバッグ機能は、開発段階のテストプレイなどでしか使用しないものですが、おそらく消し忘れたのか……もしくは、時間などが足りず、デバッグ機能入りのゲームソフトを入れたかのどちらかですね。どちらにせよ、コマンド必須のデバッグ機能なので、おそらくこのゲームをデバッグしたテスターの方々は大変だったでしょう。実際、このゲームをテストしていた方がRTA走者をしていたりします」
「ずるくない!?」
「いえ、私がその記録をぶち破ってますので、問題ないです」
「おぉ! さすがうさぎ先輩! 相手のアドバンテージをガン無視していくスタイル! はつきは好きだぞ!」
「恐縮です」
【うさぎちゃんのキャラが違い過ぎる件について】
【ってか、しれっと経験者を超えてるうさぎちゃんがヤバい件について】
【知らんのか? うさぎちゃんはRTA界において女帝とか言われる人ぞ? あの人、いくつも世界記録持ってるし】
【人じゃねぇ……】
「さてさて! 気が付けばなぜか学校に到着! うさぎ先輩、これは何をする場所でしょうか?」
「ストーリー的には、学校が避難所になっております。主人公なホームレスは、そこに避難して来たわけです。そして、あわよくば食料をかっぱらってさっさと出ようとも考えていますね」
「く、クズ過ぎる……!」
「実際クズです」
ドストレートな物言いに、会場で噴き出すような声が頻発した。
普段のうさぎからは想像出来ない発言だったので……。
【うさぎちゃんの毒舌が新鮮すぎるww】
【なんか知らんけどメッチャドキドキするんだけど……】
【うさぎちゃん、ゲームのことになると、SになったりMになったりするよね……】
【それがいいんだよ!】
「ちなみに、ここで本編屈指の理不尽死ポイントがあります」
「ほほう? それはどんな?」
「えー……あ、これです、この選択肢」
「えっと? 超美人な女性を助ける、超美人な女性を助けない……? これ、どういうこと?」
「簡単に言えば、自分の持ってる食料を渡すか渡さないか、という選択肢ですね」
「なるほど。じゃあ、渡すを選べばいいんだね!」
「はい、今のではつきさんは死にました」
「なんでぇ!?」
【草ァ!】
【待っておもろすぎwww】
【うさぎちゃんのテンションが面白いwww】
【これはひでぇw】
【助けたら死ぬって何!?】
「これが作中一のトラップです。主人公がクズなので、良い行動をさせようという心理を突いた選択肢ですね。ちなみに、ここで助けるを選択すると、主人公は死にます。病気になって」
「病気!? まさか、リビンデッダーになる的な感じのアレ?」
「いえ、アレな病気です」
「アレ?」
「はい、アレです。そうですね……あまりこういう場で言うのは憚られるので……簡潔に。梅ですね」
「梅? 梅、梅、病気………………アッ」
うさぎの謎の梅発言にうーんうーんと頭を悩ませるはつきだったが、すぐにその単語の真意を理解した。理解してしまった。
そして、それを理解できてしまったものが多数いたことで、会場内からは、
『『『うわぁ……』』』
というドン引きするような声があちこちで上がった。
ちなみに、梅の意味がわからずお父さんやお母さんに尋ねて困らせている子供や、舞台裏で意味がわからず、こてんと首をかしげているロリピュア組がいたりする。
【最悪過ぎるww】
【たしかに理不尽死だわ】
【これは酷い……】
【うわぁ……】
【最悪すぎるw】
「でもこれ、匂わされるの?」
「匂わされますね。ガッツリ。選択肢を選んだあと、なんやかんやが説明されるんですが、なぜかそこの話の力の入りようがすごいんですよね。クソゲーあるある。変な所の物語が無駄に力が入ってると言うあれです」
「な、なるほど……とんでもねぇクソゲーだぞ」
「本当にクソですよ」
「と、ともあれ! 話している間にもうさぎ先輩はどんどん進んでいく! 現在、学校内に大量に入り込んできたリビンデッダーを倒……さない!? あれ? うさぎ先輩、これ、制限時間とかついてるぞ!? しかも、討伐カウンターみたいなのもあるけど、倒さなくていいの?」
「あ、これ、バグで普通にスキップ出来ます」
「おおぅ」
「ちなみに方法は、校舎の四階へ移動して、階段から東へ移動。そのまま隅の角にロッカーがあるので、壁とロッカーに熊手を構えながらジグザグにキャラを動かすと、なぜか壁にめり込んで、屋上に瞬間移動します」
「なんで!?」
うさぎの説明通りにキャラが動くと、一瞬で屋上へ移動した。
通常、屋上へはゾンビを倒さなければいけないのだが、それをガン無視してのスキップである。
「このゲーム、熊手が最強武器なんです」
「熊手が最強……?」
「大抵のバグ技で使用します。というか、これが手に入ったらゲーム終了だと思ってください」
「はつきの中で、熊手が最強武器としてインプットされそうだぞ」
【熊手ww】
【なんで武器が熊手なのか】
【これは酷いww】
「現実で熊手が最強なのは貝類を相手にした時だけです」
「たしかに」
「あ、ちなみにこの時点でこのゲームの5割が終わってます」
「もう半分!?」
「半分です。このゲーム、実はアクションパートが死ぬほど短くて、ストーリーで嵩増しされてるんです」
「クソゲーすぎるぞ」
「はい、死ぬほどクソゲーです。ストーリーを削ってアクションパートを頑張ってほしかったですね。まあ、アクションパートもクソなんですけどね……」
「そうなの?」
「この熊手、比喩なしで最強武器です。まず、これはゾンビたちの攻撃の上位互換みたいなものでして、横に五個分、縦に五個分、右斜め前、左斜め前にも五個分というクソ強武器です」
「それはもうゲーム性破綻してない?」
「してますね。正直、この武器が手に入ればクリアです。バグを使えば今みたいに様々なイベントをスキップ可能ですし」
「おおぅ、なんかもう、本当にクソゲー……」
「しかもこのゲーム、なぜかQTEが挟まることもあるので、邪魔です。死ぬほど邪魔です。おそらく、バ○オ4のような感じにしたかったんでしょうが、そもそも劣化コピーですらないものにしかなってません」
「ボロクソ……」
【うさぎちゃんの評価がボロクソすぎて笑う】
【まあ、うん……知ろうとでもわかるレベルのクソゲー】
【ただそれはそれとして、うさぎちゃんのプレイが気持ち悪いのも事実】
【動きとかヤバくない?】
【わかる……】
「コメント欄でも言われてるけど、うさぎ先輩の動き、ものすごいぞ……」
現時点のうさぎの動きと言えば、最小限で動いていることはそうなのだが、その間一度も立ち止まらずに熊手で敵を倒し、攻撃を回避しつつ、さらに動く回避完了と同時に攻撃してそのまま先へ進むと言うムーブをかましている。
しかもバグ技も同時進行で使用しており、マップの見えない壁に向かって熊手を五回振り、しゃがみモーションを九回半、そこからさらにマップを開く、閉じるを四セット行ってから攻撃の降り始め一フレームで回避に入れて、その回避も一フレームでしゃがみへ移行してから、やっぱり一フレームで構えモーションからの攻撃モーションを入れてから、すぽっと壁越えをしていたりする。
その間のうさぎの手元がマジで気持ち悪い、とは近くにいたスタッフ談。
はつきは尊敬の目で見ていた。
「ちなみに、今のが四徹して会得したタイムを一秒縮める技です」
「はつきが途中で力尽きた奴……」
「私をもってしてもかなり難易度が高かったです。何せ、一度の誤差もなく角度調整を維持しつつ、全ての動きを一フレーム以内でこなす、というのを連続背成功させないといけないわけですからね」
「一秒のために頑張り過ぎるところ、はつきは好きです」
「RTA民はその一秒に一喜一憂し、命を賭ける生き物ですので」
「カッコいいっ……!」
【カッコいいかなぁ?!】
【はつきっちの感性はよくわからん】
【いやでも、RTA走者のプレイスキルってバカ高いからなぁ……あれカッコイイよな】
【わかる】
【でも、今のクソ難易度の技を使っても一秒なんだよなぁ……】
【まあ、うん……】
「さぁ、ここを超えたらそろそろラスボス戦です」
「おー、もうラスボス! ……そう言えば、タイトルにあった天使の指輪ってなんなんだぞ?」
「あれですか? 実はあのタイトルになっている『天使の指輪』って、最初に死んでいた主人公(偽)が所持していた物なんです」
「うん!?」
「それを、ホームレスが漁りました」
「最低すぎるっ……!」
「ちなみに、ホームレスが持ってる熊手の入手経路も主人公(偽)です」
「緊急事態とはいえ、なかなかのクソっぷり……!」
最初からない主人公への好感度がマイナスへ突入した。
ちなみに、既に主人公へのヘイトはとんでもないことになっている。
「それで、この指輪なんですが……実は天使とか何も関係していない、ただただ、昔の宗教の信者たちが神の贈り物と崇めていたもので、何の力もありません」
「タイトルの意味は!?」
「(意味は)ないです」
「えぇぇぇ……」
「よくあるクソゲーでもタイトルはくだらなくとも意味はあったりするんですけど、このゲームには何もないです。虚無ですね」
「なかなかすごいゲームだぞ……」
「クソゲー史に残るクソゲーですね。武器種は豊富なのに、結局熊手が強すぎて意味ないですし、そもそも落差が激しいですし……ロケットランチャーとか、何を血迷ったのか、リアルタイムで一日一回しか撃てない仕様ですからね」
「クソゲーすぎるぞ……!」
【なんかもう、なるべくしてなったクソゲーって感じだな……】
【ヤバすぎるww】
【絶対プレイしたくねぇww】
「そうこうしている間にボス戦です。本来なら、もっとボスがいるし、普通にプレイした場合は十時間はかかるんですが、学校のゾンビ撃退イベントをスキップしたので、全部スルーしてます。仕方ないですね」
「うん、うさぎ先輩が色々すごいぞ」
十時間のゲームを一時間程度に縮めているうさぎである。
尚、このゲームの世界記録持ちはうさぎ。
「さぁ、そうこうしている内にボス戦! ボスは……あれ、これ最初に死んだ主人公(偽)!? しかもなんか体が膨らんで気持ち悪いクリーチャーに!? 気持ち悪い! 実に気持ち悪いです! 聖杯のかけらを突っ込まれた。ワカメのような感じ!」
「多分、それがモデルですね。ちなみに、真のボスがいますが、そのボスは今回のRTAでは出ません。フラグ全部へし折ってるので」
「真のボス(笑)だね」
「本当にそう揶揄されてます」
「悲しい……」
【このゲームのクソゲー度が高すぎる……】
【スルーされる真のボス(笑)さんカワイソス】
【なんだこのゲーム……(困惑)】
「そして、最終決戦が始ま……って終わったぁぁぁぁぁ! 熊手! やっぱり強い熊手ぇ! ラスボスをワンパンです! 潮干狩りにしか使えないサイズの熊手でワンパンKO! 悲しい、これは悲しいです! ラスボス会合のようなものがあった際に、お前、何で倒された? 俺エクスカリバー、とか言ってる中一人、俺、熊手、とか言って哀愁を誘うレベルの悲しい状況! これは辛いィィィ!」
【うるせぇww】
【無駄に具体的にすんなよ騒音猫!www】
【無駄に上手いのが腹立つwww】
「そして、ボスを倒したところでタイマーストップ! 記録は53分49秒! 世界記録が、うさぎ先輩の53分50秒なので、世界記録更新でーーーーす!」
「やりました!」
【本当に一秒縮めてて草】
【ってか、あれだけやって一秒なのかww】
【クソ面白かった】
【うん、でも絶対にやりたくないね!】
「というわけで、うさぎ先輩。完走した感想をどうぞ」
「とりあえず、主人公死んでくれないかな、ということと、このゲームのシナリオライターはシナリオライターを名乗らないでほしいですね」
「そっちの感想なんだね! じゃあ、はつきも感想を。ぶっちゃけ、主人公が病気で死んだ時が一番面白かったです」
「わかります。初見は本当に笑いますからね。あれ。二週目は主人公へのヘイトでさらに笑顔になれます」
【たしかにww】
【なるほど、あれはそう言う楽しみ方なのか……】
【絶対違うと思うなぁ……】
「と、いうわけで! 見事、うさぎ先輩のクソゲーRTA、見事挑戦成功! はい、拍手!」
はつきがそう言うと、会場内が拍手で埋め尽くされ、コメント欄も8の数字で埋まった。
とりあえず、プレイスキルやべぇ、と思ったので。
「じゃあ、エンディングトークに入るぞ」
「あ、は、はいっ、えと、お、お疲れ様でしたっ……」
「あれ、さっきまでの喋りがもう消えてる!?」
「す、すみませぇぇん……そ、その、コントローラーを握ると、あ、ああなっちゃい、まして……」
「な、なるほど。ハンドルを握ると人格が変わるような生態なんだね! すごく好きです、そういうの!」
「ぴゃ!?」
「じゃあ、時間もないっぽいので、手身近に! さぁ、はつきたちのステージはこれにて終了だぞ! 残るは、ロリピュアのステージと、シークレット! この後のステージはこれまでのステージに比べて休憩時間が長く設定されている……というか、レバニラタイムが設けられてるので、みなさん! レバニラ補給はしっかりするんだぞ! この時間の間だけ、会場内の至る所でレバニラ屋台や、立売がされまくってるので、そこを利用してもいいし、フードエリアでご飯を食べるのもいいので、是非是非! レバニラ補給をするんだぞ!」
「え、えと、血が足りなく、ならないように、してください、ねっ……!」
【草】
【知ってるか? これ、VTuberイベントなんだぜ】
【会場内にレバニラ屋台とか立売が大量発生しているのは草なんだよなぁ……】
【こんなん、らいばーほーむしかできんやろww】
【だからこそ、他の箱が頭を抱える! ……うん、らいばーほーむは相手が悪すぎる。こんなんをクリスマスイブとクリスマスにやってくるんだからな……】
「じゃあ、これにてはつきたちのステージは終わりだぞ! それじゃあ、バイバァァァァァァァイイイ!!!」
「ば、ばいばい、ですぅ……!」
【うるせぇよwww】
【最後の最後でうるさかったww】
【うさぎちゃんがメッチャ大人しくて草】
【対照的なのにメッチャ相性よくてよかった】
【今後もこの二人の絡みが見たいなぁ】
【わかる】
【はつうさは最高だった……】
遅れてすみまっせん! 書き終わらなかったんやっ……!
それはそれとして、本当にイベント編の終わりが見えてきましたね!
残すところ、ステージが二つ! ロリピュアのステージは……まあ、3~4話で終わらせたいかな。
ただ、シークレットがねぇ……そこそこ長くなると思います。12人全員出すからね。
さぁ、次は多分館内ボイス回! イベント編を終わらせて、普通の日常系の話に戻りたいッ……!
楽しいけどね! これはこれでね! うん!




