イベント2日目#ステージ『うさぎ×はつきによる、クソゲーRTA』:上 思った以上に相性のいい二人
【らいばーほーむイベント二日目『うさぎ×はつきによる、クソゲーRTA』】
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#イベント二日目 #らいばーほーむ #狂人たちの宴 #騒音猫×コミュ障兎
連続しているかの声帯模倣芸がありつつも、次なるステージへ。
「こんつきこんつきぃぃぃぃ! 会場にいる、らいばーほーむリスナー諸君! はつきがやってきたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そして、ステージ開始時間と同時に、フライング気味に、とてつもなく騒がしい騒音をまき散らす可愛い声が聞こえて来た。
【うるせぇぇぇ!】
【初手からうるさ過ぎるぞwww】
【騒音猫ォ!】
【あれ? っかしいな、イヤホンが壊れたか……?】
【ワイのヘッドホンも死んだ】
【なぁ、さっきから何も聞こえないんだけど、耳鼻科行った方がいいかな?】
【お前ら、聴力が……!】
うるさ過ぎるはつきの元気はつらつボイスに、コメ欄はうるせぇ! というコメントで溢れかえった。
会場内の方は、あまりのうるささから、耳を抑える者が続出。
「は、はは、はつきさんっ、あ、あのっ、ふ、フライング、ですぅっ……!」
「あ、ごめんごめん! いやー、はつき、こういうでかでかなイベントとか、こうも人がいっぱい集まる場所とか初めてで、テンション上がりまくっちゃって! めんごぉぉ!」
【だからうるせぇってwww】
【誰か黙らせろよこの騒音猫ww】
【何を言うんだ! はつきっちは、うるさいからこそ、はつきっちなんだろう!?】
【テメェ、いるかちゃんたちのステージではよくもやってくれやがったなぁ!? おかげで、熱々のグラタンが俺の気管にクリーンヒットしたわ!】
【大やけどで草】
【それはいてぇww】
「というわけで、改めてこんつきぃ! らいばーほーむの騒音猫! らいばーほーむ三期生の猫夜はつきだぞ! 今日はクソゲーをやりに、この会場に来たぞ!」
「そ、それはだめ、ではっ……!?」
「でも、やっぱり一番楽しみじゃん!? ほら、みんなあんなに楽しそうにステージをやってたし!」
「そ、そう、ですけどっ……で、でも、わ、わたしは、その、は、恥ずかしさがぁ~~~っ……!」
「でもうさぎ先輩、今日のために全力で練習して来てたよね?」
「ゲームに手を抜くことを、わたしはできないですぅっ……!」
「おぉ、なんという力強い言葉! うさぎ先輩のゲームに対する情熱はやっぱりすごいぞ! あっつあつ!」
「て、照れますぅ~……」
【なんか、意外とこの二人相性がいいな?】
【コミュ力お化けとコミュ障だからな。うさぎちゃんって、はつきっちみたいに、会話をリードしてくれるタイプと相性がいいんだろ。ほら、いくまっちとも仲いいし】
【たしかに。そう考えたら、はつきっちはすげぇな……】
【らいばーほーむの先輩方曰く、多分らいばーほーむ内で一番とっつきやすい、とのこと】
【マジか】
【つまり、今後入ってくるであろう四期生が最初に仲良くなるべきなのははつきっちってことか……】
【ある意味いい先輩にはなりそうではある】
「はい! というわけで、既にイベントステージの二日目も折り返し! はつきたちのステージと、みたまちゃんたちのステージ、それからシークレットが残ってるぞ!」
「な、長かった、です、よねっ……」
「うんうん。はつきたちも、色々動き回ってたし、短くて長かった気がするぞ……」
昨日今日のことを思い返しながら、はつきは苦笑い交じりにそう零す。
初めての大型イベントということもあり、はつきは大層テンションが上がっていた。
しかし、いざイベント当日になると、それはもう忙しさが半端ではなかったのだ。
まあ、はつきは体力が割と無尽蔵みたいなものなので、他の三期生に比べたらぴんぴんしてるのだが。
尚、うさぎは既に疲れがすごいことになっているが、合法的にゲームができると言うこともあって、疲れが一時的に飛んでいる。
おそらく、このステージが終わったら倒れるだろう。
「まあ、ゲームの準備もまだ時間がかかるみたいだし、はつきたちもオープニングトークするぞ!」
「わ、わたし、なんかと、は、話しても、お、面白い、でしょう、か……?」
「大丈夫だぞ! はつきが上手く進めるから!」
「た、頼もしい……!」
【いや本当に頼もしいなww】
【あれ? どっちが先輩だっけ? はつきっち?】
【後輩にリードされる先輩……先輩の姿か? これが?】
【二期生において、うさぎちゃんだけが後輩に頼られるんじゃなくて、後輩を頼るからなぁ……】
【言うて他の面子って、頼られてたっけ?】
【ツンデレちゃんは頼ってるだろ、みたまちゃんに】
【あれは頼ってるんじゃない。おぎゃってるんだ】
【草】
「じゃあ、話すぞ! ん~……あ、そうだ! みんなは、はつきのフードメニューは食べた?」
「あ、あの、すごく辛い、あれ、です、よね……?」
「そんなに辛いかな? あれ」
「えっ?」
「え?」
【なんか、はつきっちのメニューがクソ辛いって聞いたんだけど、あれってマジなの?】
【マジ。私、昨日食べたけど、死ぬかと思った。一応、市販で売られてた、某激辛焼きそばの最上種を食べたけど、普通に食べれたから行けるだろうと思ったら、普通に死にました……あれ、ヒトノタベモノジャナイ】
【片言になるレベル!?】
【マジでどんなバケモンなんだ……!】
「あれ? はつきのメニューってそんなに辛かったかな? すみませーん! この中に、はつきのメニューを食べた人ぉ!」
と、はつきが会場にいる来場者たちにそんな質問を投げかけると、あちらこちらから手が上がった。
全体の五分の一くらいは手が上がっているところを見るに、かなりの人数が食べたようだ。
「お! 結構いるぞ! でもあれ、そんなに辛くなかったと思うんだけど」
『『『いや辛いわ!?』』』
「おおぅ、ものすごく声が聞こえて来たぞ」
「や、やっぱり、辛い、んです、ね」
【会場中から声上がってて草】
【あれを辛くないとか、はつきっちの痛覚バグってるんじゃね?】
【辛い物が好きな人はドMみたいなもんだし……】
「おっと、はつきがドMとか言われてるぞ。でもそれ、うさぎ先輩のほうだと思うぞ!」
「はひぇ!? わ、わわっ、わたしは、え、M、じゃない、ですよぉ!?」
「でも、うさぎ先輩って、ただでさえ鬼畜なゲームを、なぜかさらに難しくするような縛りプレイをしてるし! はつき的には、太陽神ポイントが高いぞ!」
「太陽神ポイント……?」
「自ら苦行に笑顔で飛び込む人たちに付けるポイントだぞ! ちなみに、100ポイント貯まるとはつきがお泊まりに行きます」
【草】
【お泊まりwww】
【はつきっちがあげるんじゃなくて、はつきっちが泊まりに行くのがおもろいww】
「お、お泊まり……!? わ、わたしの、家にも……?!」
「もち! ちなみに、うさぎ先輩の太陽神ポイントは、既に90ポイントの大台! 今日のRTA次第で100ポイントだぞ!」
「わ、わたしにも、き、気軽にお泊まりできる、人が……!?」
「まあ、ポイントなんてなくても、いつでも呼んでくれていいんだけどね! ちなみに、うさぎ先輩なら無条件だぞ! うさぎ先輩とゲームするの、好きだし!」
「はひゅ!?」
「ん~? どったの? うさぎ先輩?」
「あっ、い、いえぇっ! な、なんでもない、でしゅよっ!?」
「ん~?」
にぱっ! とした笑みで好きと言われ、うさぎが赤面。
はつきの方はいつも以上におどおどするうさぎを見て、なんでそうなったのかいまいちピンと来ておらず、首を傾げる。
無駄に可愛い。
【可愛い】
【あれ、普通にてぇてぇぞ?】
【はつきっちのカップリング相手は、うさぎちゃん……?】
【猫と兎か……いやありか?】
【活発系美少女と、おどおど系美女の百合か……うん、素晴らしい!】
【まさか、はつきっちでてぇてぇと思う日が来るとは思わなかった】
【二期生って、三期生とのシナジーが高いんじゃね? これ】
【なるほど……ツンデレちゃんはみたまちゃんだし、はつきっちはうさぎちゃん。地味に、いくまっちはロリコンと相性がいいなんて噂もあるしな……】
【↑マジ? ロリコンといくまっちって相性いいの?】
【どっちもエロゲやるから】
【納得した】
【あ、うん。変態】
【で、いるかちゃんは声帯模倣のせいで、男組と相性がいいことが発覚したし……あれ? 本当にシナジーあるな……】
「まー、ほら、うさぎ先輩とは既にこらぼしてるからね! はつき的には緊張しないでリラックス出来てちょうどいいぞ」
「そ、そう、ですかっ!? で、でもわたしって、その、こ、コミュ障、だし……ふ、不快にさせちゃう、かも……とか、思ったり、お、思わなかったり……あ、や、やっぱり、すっごく、思い、ますぅっ……!」
「あはは! 気にしなくていいぞ! はつきは、いつも通りのうさぎ先輩でほっとするし、安心するぞ! 普段のままを維持しながらどこでも話せるって、普通にすごいことだと思うし! それに、うさぎ先輩って恥ずかしがり屋でも、ライバーしてるからね! はつきとしては、すっごく尊敬してるぞ!」
「……これがっ、圧倒的、光属性っ……!」
【はつきっちがマジでこう、陽キャ】
【こぉれは惚れますわ】
【しかも本心っぽいのがいいよな、これ】
【やっぱうさぎちゃんと相性よくね?】
【メッチャいい。どっちもゲーム好きだし】
「はつきは光属性じゃないぞ! 炎属性だぞ!」
【まあ、うん、熱いからね】
【信仰対象が、どこかの熱血漢だからなぁ……】
【初配信の時に、三分の二を太陽神の話題で終えた女だ、面構えが違う】
「個人的には、はつきが一緒でよかったの? って思ってるけどね!」
「ど、どうして、ですか?」
「いやほら、はつきってうるさいじゃん? うさぎ先輩って基本的に大人しい方だから、はつきと一緒は嫌じゃないかなー、なんて思って」
「そ、そんなこと、ない、ですよっ! その、すっごくやりやすい、です、しっ! わ、わたしもっ、は、はつきさんと一緒に、ゲームするの、す、好き、ですよっ……!」
「お、おおぅ、なんだかその、好きって言われると照れちゃうぞ……えへへ」
「……わ、わたしも、ちょっと、恥ずかしい、です……」
お互い赤面しながら、照れ笑い。
ある意味、百合の花が咲かなそうな二人だったのに、なぜか百合の花が咲いていた。
これには、会場にいる人たちもにっこり。
【てぇてぇ……】
【はつうさてぇてぇ……】
【はつうさの語呂いいなw】
【さっきのステージが終始ギャグだったから、なんだろう、すごく癒されるぜ……】
【はつき×うさぎ……あり】
【既にトレンド入りしてるww】
【まあ、うん。この二人、マジでいいわ……】
百合の花により、二人のファンが増えた。
思った以上にこの二人、相性が良かった。
書いてて結構楽しい。
作中でも触れられましたが、二期生って全体的に三期生とクッソ相性いいよね。というか、組むことでシナジーが発揮されるやつらと言うか……うん。そう言う特性なんでしょう、二期生は。そう思うことにします。




