イベント２日目＃ステージ『いるか×たつな×デレーナ×いくまによる、声真似Yes or No』：２　完全に腹筋を壊しに来る無法者ないるか。二つ名は多分、腹筋キラー

「んくっ、ふふっ……ま、待ってっ、わ、笑いが、と、とまらなっ……あはははっ」

「や、やっぱ、い、いるかっちは、は、反則ふふふっ！」

「あはははっ！　あ、あれはずるい、わよっ……！」

「ん、私の十八番」

　可愛い系ボイス→津田○次郎風ボイスという即死コンボにより、初手から腹筋を破壊される者が続出。

　それはステージにいる、たつな、いくま、デレーナの三名も例外ではなく、破壊力のあまり大爆笑。

【マジであれはずるいｗｗ】

【笑うなって方が無理だろ……ｗ】

【らいばーほーむで、笑ってはいけない２４時的な物でもやろうものなら、間違いなくいるかちゃんで罰ゲームだろうなぁ】

【みたまちゃんですら大きな声で笑うしな……】

【何気にみたまちゃんって大きい声であんまり笑わないよね？　三期生のオフコラボの時はあったけど】

【言われてみれば？】

【そもそも、みたまちゃんが出てる時って、笑いよりも萌えが強すぎてなぁ……】

「ん、というわけで、改めてルール説明。多分、笑いでそれどころじゃなかったと思うから」

「そ、そうだね……あ、改めてたの……んふふっ」

「たつなパイセン、笑ってくふふ！」

「ふ、二人とも言えてなあはははっ！」

「ん、大惨事。ステージ、上手くできる？」

「「「誰のせいだと！？」」」

「ハハッ☆」

「「「んぐふぅっ！」」」

　あまりにも他人事だったので、三人が怒ったような笑ったような、そんな中間の表情で言い返すと、某夢の国のネズミの声を出して来ると言う、倍返しカウンターをくらってしまう！

『『『ぶはっ！？』』』

【それはアウトだろｗｗｗ】

【某ネズミはあかんて！　それはアウトォ！】

【や、やめてっｗ　ほ、本当にお、お腹痛いｗｗｗ】

【こ、呼吸がッ……呼吸が持たぬっ……！　し、死ぬｗｗｗ】

「ん、おふざけはここまで。ともあれ、このステージでは、私たち三期生が入って来てから今日までの間のらいばーほーむメンバーの声真似をするので、それを本当に言ったか行ってないかを当てるクイズ形式。せっかくなので、来場者も参加できるようにしてある。モニターに○か×か出るので、正解だと思う方に手を上げてほしい。まあ、何もないけど」

「はぁ、ふぅ……ほ、本当に君と言う人は……」

「や、やー、本当に油断してたっしょ……」

「ず、ずるすぎるわ……」

　いるかが真面目に説明している間に回復した三人は、息を整えながら会話に混ざる。

　会場内の方は、未だに笑いが止まらない者もいるが、ある程度マシになって来た者もいる。

「ちなみに、とある人物の影響で、みたまの問題はない」

「「「でしょうね」」」

『そりゃ、許されないよなぁ……』

『昨日のアレだし……』

『さすがシスコン』

【声真似が許されないのって怖いよね】

【あんなに激似なのに、ね……】

【魂レベルで判別するあいつがただの変態なだけなんだよなぁ……】

「尚、それ以外は普通に問題として出せるので、腹筋にお気を付けください」

「初めて聞いたわー、その注意」

「普通は聞かないと思う」

「まず、腹筋に気を付けなきゃいけないＶＴｕｂｅｒのステージって……」

「ん、じゃあ、早速第一問に行く。準備はいい？」

「「「ＯＫ」」」

「ん、それじゃあ、第一問」

　いるかがそう言うと、デデン！　という効果音（はつきボイス）が流れた。

「「「ぶふっ！」」」

『『『～～～～っ！』』』

【そ、騒音猫ォォォォ！】

【あいつやってくれやがったぁ！ｗｗ】

【くそっ、笑いの刺客はいるかちゃんだけだと思ったら、効果音が不意打ちしてきやがったｗｗ】

【おのれ、クソ猫ォ！】

　まさかの人力ＳＥに、会場内は再び笑いが起こる。

　実はこれ、いるかが事前にはつきに頼んでいたことで、はつきの方もそれはもうノリノリで協力した。

　あと、これを知っているのは、らいばーほーむの運営陣といるか、はつきだけなので、三人は本当に知らなかった。

　しかも、無駄に声の圧が強いのも酷い。

「『ホ゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛！？　このクソ猿ゥゥゥゥゥゥァァァァァ！！　ゆ゛る゛さ゛ん゛ッ゛ッ゛！！　絶対にゆ゛る゛さ゛ん゛そ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛！！』はい、というわけで第一問目ははつきのセリフ。では、声真似ぇ～～～！　Yes or No～～～！」

　初手からはつきの叫び芸をしたかと思えば、クイズのお決まりセリフのようなものを、ステージショーの司会のお姉さん風に言ったことで、やっぱり笑いが起こる。

「「「ぼぶふっ！」」」

『『『ぶはっ！』』』

【似すぎィ！】

【これは酷いｗｗ】

【ってか、どういう場面のセリフだよこれｗｗｗ】

【騒音猫のクソみたいな絶叫ボイスも完コピできんのかよｗｗｗ】

【本人が言ってるのも普通におもろいけど、これを無表情で声真似してるいるかちゃんのほうが面白いのバグだろｗｗ】

【最後のボイスも面白いｗｗ】

【何しても面白いのはずるいｗｗ】

「と、とにかく、今のははつき君のセリフだね……セリフって言うか、叫んでるだけな気がするけど……」

「ん～、はつきっちっていつもクソゲーやってるけど、いっつも叫んでるんよねー」

「そう、ね……いつも、濁点が付いた声で叫んでるイメージ、よね」

「ということは、クソゲー配信の時のセリフ、かな？」

「ちなみに、このクイズで出て来る問題は、必ずしも配信だけとは限らない。プライベートで言ってる可能性もあるので、そこも注意」

「「「マジかぁ……」」」

【難易度クソ高くて草】

【配信じゃないところのセリフもクイズで出るんかぁ……】

【いや、むずくない？】

【声真似ってだけだと、難易度高いな……】

　配信内だけでなく、プライベートでも言っている可能性があると判明し、本当に言っているのかそれとも言っていないのか頭を悩ませる。

「ちなみに、ヒントはあるん？」

「もち。ただし、三人で一つだけ質問できる権利がある」

「つまり、一問に付き一回しか使えないと言うわけか……これは、慎重に使った方がいいか？」

「ですね……。というか、三期生っていうのが、あたしたちからすると難しくないですか？」

「たしかに！　現状、はつきっちとコラボしたのは、リリスパイセンとうさぎっちくらいじゃなかった？　あとは大体同期コラボだった気がするし」

「そうだね。みたまちゃんはかなり頻発してるんだが……あんまりタイミングが合わないらしくてね。あとは、はつき君の配信内容が基本的にゲーム配信なのも理由だね」

「あー、クソゲーですもんね。ウチでクソゲー配信ってなると、できるのは刀先輩、暁、うさぎさんくらいだし……」

【言われてみれば確かに】

【三期生というか、はつきっちは基本クソゲー配信だから、なかなか難しいんだよなぁ】

【何気に陛下とはコラボしてるのが面白いｗ】

【別段一期から二期までのライバーたちもコラボしたくないってわけじゃなくて、普通にコラボしたいらしいけどな】

【普通にはつきっち面白いしｗｗ】

【一緒にゲームやる相手としては最高だよな】

「まー、ゲーム配信をメインでやってるのは基本、ウチかうさぎっちくらいだしねー。暁っちや刀パイセンもやるけど、さすがに男女比が偏るのはまずいしー」

「らいばーほーむはあまり気されないらしいが、それはそれとして面倒な輩と言うのはいるからね」

「ん、私としては、全力朗読とか混ざりたい」

「正気かい！？」

【草】

【草】

【たつな様ｗｗｗ】

【女性陣であれやりたいとか言う人いるんだｗｗ】

【まあでも、男の声出せるし、実際違和感はないのか……】

【ただ、絶対にカオスになるんだろうなぁｗｗ】

【声帯模倣できるし、ギャルゲー朗読になったら、間違いなく声真似すると思う】

【見てぇｗｗ】

「それで、クイズはどう？」

「っと、そうだった。とりあえず、質問をするべきかな？」

「そですねー。やっぱ、ノーヒントは無理ゲー」

「たつなさん、どうぞ」

「了解した。じゃあ……そうだね、それはどんなゲームなんだい？」

「ん、いい質問。これは、絶☆殺エテ公処分録、と言うゲームをプレイした時のはつきのセリフ」

「「「？？？？」」」

　全く持って知らないゲームの名前が飛び出して来たことで、三人はさらに頭を悩ませた！

　というか、タイトルから中身が全く想像もできないゲームである！

【知らねぇｗｗｗ】

【なんだそのゲーム！？】

【誰か！　誰か有識者はいないのか！？】

【これでどうやって判断しろと？】

【鬼畜ゲーだったｗ】

【ヒントがヒントしてねぇｗｗ】

「ん、全くわからないと思うので、ゲームの説明を少し。簡単に言えば、平凡な主人公の住む家にクソ猿が侵入して来て荒しまわるのでそれを処すゲーム」

「可哀そうでは！？」

「やー、さすがに処すのはちょっと」

「動物を殺すのは……」

「ちなみに、買って来たばかりの服を汚す、仕事着を破く、下着を使用不可レベルで汚す、タオルが使えなくなるレベルでぶっちぶちにする、家電などの電子機器を再起不能レベルで破壊する、ＰＣのハードディスクを大破させる、隠していたギャルゲーのパッケージに落書きをしたのちに完膚なきまでに汚す、処せなかったらムカつくを１００倍濃縮したような死ぬほど腹立つ変顔で煽って来る、などがある」

「「「クソ猿に慈悲は無い」」」

　ゲーム内にする猿の行動を聞いて、三人は真顔でそう言った。

　先ほどまで擁護していたとは思えないセリフである。

【草】

【全員ブチギレで草】

【たつな様ですらダメなのかｗｗ】

【たつな様が真顔でキレるのは面白いｗ】

「衣類系を汚し、破くのはダメだ。許されない。ギルティ。処す」

「ギャルゲーのパッケージに落書きとか万死っしょ。動物愛護団体が何と言おうと万死。殺意が湧くっしょ」

「ハードディスク大破とか、は？　殺すわよ？　一体何度、データ破損で原稿を落としたことかッッ……！　あ、あの時も、あの時もッッ……！　おのれ、雷……おのれ、フリーズ……ッ！」

「ん、全員ブチギレ。デレーナさんは、目のハイライトがない。本業で何があった」

「……あと数ページで原稿完成ってところで、落雷による停電でデータが吹っ飛んだ」

「「「うわぁ……」」」

『『『うわぁ……』』』

「……あと、渾身の一作ができた時に、突然のフリーズでデータ破損もしたわ」

「「「うわぁぁぁぁぁ……」」」

『『『うわぁぁぁぁぁぁ……』』』

【なんというか……作家からしたら地獄みたいな奴……】

【それは死ねる……】

【データ飛んだ時の絶望感って半端じゃないよな……】

【ワイ、数十ページが飛んだことある……】

【最悪過ぎる……】

　あまりにもなデレーナの最悪の経験に、訊いた者たち全員が同情した。

　クリエイターにとって、データが飛ぶのは地獄でしかない。。

「ん、とりあえず、今のがヒントになる。答え、わかった？」

「そう、だね……なんだろう、ゲームの内容を聞いたら、言ってそうな気がするんだが……」

「いやそもそも、仮にこれが嘘だったとしたら、ゲームも存在してないってことになりません？」

「あー、たしかに。そこも嘘って可能性があるもんねー。これはちょーっちむずくなーい？」

「ふむ……いやこれ、はつき君が本当に言いそうなのがずるいよね……」

「「それな」」

【あの騒音猫なら言ってもおかしくないって言うか……なんだったら、いつぞやのロ○カスの時とか、似たような感じだったし】

【いやまあ、ロ○カスはねぇ……】

【正直、はつきっちのクソゲー配信は、はつきっちの叫び芸が一番面白いまであるし】

【わかるｗｗ】

【この問題難しすぎー！】

「じゃあ、もう、ここは勘で行こう。いくま君はどっち？」

「ウチは、言ったに一票」

「デレーナ君は？」

「あたしは言ってないに一票」

「割れたね……」

「たつなパイセンは？」

「私も言ったに一票」

「じゃあ、あたしたちの回答はYesね」

「ん、じゃあ……会場のみんなはどっちかな！　はーい、○の人ー！」

「「「んぐっ……！」」」

　不意打ち変声術！

　今度は、小学校高学年くらいの女の子の声が出て来た。

　やっぱり無表情！

『『『くっ、うっ……！』』』

　今までのに比べたらインパクトはなかったので、笑いを堪えながら〇に手を上げる。

【た、耐えたっ……何とか耐えたっっ……！】

【くそっ、どこで笑いを取りに来るかわからねぇｗｗ】

【いつ変声が来るかわからないのが怖すぎるｗｗ】

【常に身構えてても疲れるし、ちょうどその身構えが切れたタイミングを見計らって変声してくるんだもんなぁ……】

「では、×の人」

「「「んぶふぅっ！？」」」

　○の時とは打って変わって、やたらと男らしくカッコいいボイスが飛び出す！

『『『げはぁ！？』』』

【待って待ってｗｗ　ど、どこからその声出した！？ｗｗ】

【わ、笑いがっ、笑いが抑えられないｗｗｗｗ】

【無理無理無理ィ！】

【ヒィｗｗｗ　し、死ぬッ、わ、笑い死ぬｗｗｗｗ】

【ぐあああああ！？　目に酒がァァァァ！？】

　序盤でもやった二段構えは、再び聴いた者たちの腹筋を破壊する！

「ん、○の方が多い。じゃあ、答え合わせ。正解は……」

　笑っている者たちを放置して、いるかがそう言うと、ドラムロールが流れる（ＳＥ：猫夜はつき）。

　ただでさえ笑いのダムを破壊されているのに、ここに来て騒音猫の人力ＳＥ！

　既に腹筋はバッキバキである！

「実際に言っていたぞ！」

「「「あっははははは！！！」」」

　まさかの、はつきの声真似で正解発表をしてきたことで、三人は声を上げて笑った。

【無法過ぎるｗｗｗ】

【やっぱこのステージダメだって！　腹筋がやばいもん！ｗｗ】

【い、息ができんｗｗｗｗ】

【誰かぁ！　あの変声お化けを止めてぇ！】

【これが、まだ続くと言うのかｗｗｗ】

【普通に死ぬｗｗｗ】

【持ってくれよぉ、俺の腹筋と表情筋……！】