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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
イベント編:聖夜にはどんちゃん騒ぎ! 二日かけての狂人披露会! 吐血もあるよっ!

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イベント2日目#1 二日目の始まり

 前座前座言われまくっている一日目が終わり、翌日の朝。


「んっ、くぁ~~~~~っ……んぅ……んっ、目が覚めた!」


 桜木一家が宿泊する部屋では、椎菜が目を覚ますなりぐっと伸びをしていた。

 そのすぐ両隣では、みまとみおの双子が椎菜にくっついて気持ちよさそうに眠っている。


「あ、おはよう、椎菜ちゃん」

「あれ? お姉ちゃんもう起きてたの?」

「そりゃあね! 今日はある意味椎菜ちゃんの晴れ舞台と言っても過言ではない日! 早起きは当然! あ、そう言えば会場の外でレバニラ炒め売るらしいよ?」

「なんで!?」

「ん~、出張販売的な? ま、いつものこと! それじゃあ、私たちもさっさと着替えて準備しちゃおっか。みまちゃんとみおちゃんも最初は一緒に連れて行かないとだしね」

「あ、うん。そうだね。みまちゃん、みおちゃん、起きて~、朝ですよ~」


 ゆさゆさ、と優しく体をゆすりつつ、二人に起きるように促す椎菜。

 その表情はとても母性に満ち溢れており、なんというか、母娘感が半端ない。

 実際に母娘だが。


「んぅ……あしゃ……?」

「……ねむぃ、でしゅ……」


 椎菜に起こされた二人はと言えば、目を覚ますとくしくしと目をこすりながら、寝起き特有の舌っ足らずな状態である。

 ぽけぽけ~、っとあどけない表情であるためか……


「ごぶふっ」


 シスコンが笑顔で血反吐を吐いた。


「お姉ちゃん!?」

「ふ、ふふっ……さ、さすがみまちゃんたち……やはり、寝起きが強すぎる……!」


 シスコンは朝からシスコンエンジンが全開である。


「あ、あの、お姉ちゃん大丈夫?」

「モーマンタイ! さ、準備準備! これくらい時間経過で回復しますとも!」

「そ、そうなんだ」


 椎菜は愛菜のことがよくわからない、そう思ったそうな。



 というわけで準備を終えた四人はホテルで朝食を摂る。

 食べ終えた後は、双子をマネージャーに預けて、愛菜と椎菜の両名は会場へ向かって歩き出した。


「うわぁ、本当に屋台があるよ」

「あれっていいのかな?」

「いいんじゃない? 昨日、速攻で保健所に連絡したらしいし」

「それってすぐにできるものなの……?」

「ん~、出来ちゃったんならいいんじゃないかな? というか、調理師免許持ってる人、マネージャーにいるし」

「……え、そうなの!?」

「うん、本当本当。二期生のマネージャーさんがねー」

「そうだったんだ……」


 まさかの情報に椎菜は驚く。

 普通はマネージャーが調理師免許を持っているとは思うまい。

 まあ、そう言った背景もあり、屋台が出来た、と言うのもあるのだが……ちょっと保健所の人も頑張っちゃったらしい。

 らいばーほーむの大ファンな人がいたようで、早朝なのにものすごい早さで来て、手続き諸々を終わらせてしまったために、こうしてできてしまったのである。

 この世界は色々とおかしいので。


「にしても、今日もすごい人だねぇ」

「う、うん。……あんなにいっぱいの人に見られるんだよね……? うぅ、緊張して来た……」

「まあ、椎菜ちゃんなら大丈夫! あ、それとも緊張をほぐすために私の指食べる?」

「なんで!? どういうこと!?」

「え? だってほら、手の平に人って書いて飲み込むといいって言うじゃん? そういうことだよ」

「僕はお姉ちゃんの言っていることがよくわからないよ……」

「私はいつだって椎菜ちゃんのことだけを考えているだけだよ~」

「僕以外のことも考えていて欲しいかなぁ……」


 シスコンの発言に対し、椎菜は苦笑い交じりにそう返した。

 ともあれ、現在の会場前。

 昨日と変わらず、会場前には長蛇の列が既に出来上がっていた。


 運営スタッフの人たちも仕事を始めているようで、最後尾のプラカードを持つスタッフや、列整理などを行うスタッフの姿もある。

 あと、よく見ると歩きでレバニラ炒めを販売するスタッフの姿もある。

 明らかにおかしい光景だが、誰もツッコみを入れなかった。


「さて、私たちは人に見られる前にさっさと中に入らないとだね! 今日は忙しくなるよ!」

「うん!」


 ともあれ、二人は一緒に会場の裏手へ回り、会場内へ入っていく。

 会場内に入ると既に他のらいばーほーむの面々が来ており、各々が準備に勤しんでいた。


 何せ、今日は昨日とは違い、おしゃべりコーナーという一対一で会話するという状況ではなく、朝から夜までステージがあるからだ。

 それ故、準備があるし、大まかな流れの確認や、それぞれやらなきゃいけないことをのチェックなどもしなければいけないわけで。


 そう言ったこともあり、いつもはふざけ倒すらいばーほーむのメンバーたちも、こういう時はかなり真面目である。

 椎菜の方も栞を見つけると、一緒に出るステージの確認を行う。

 とはいえ、ほとんど確認に留めているが。


「うぅ、緊張するなぁ……」

「なんや? 椎菜さん、緊張しとるん?」

「もちろんするよぉ……だって僕、あんなに大勢の人たちの前で踊ったり歌ったりなんてしたことないもん……栞お姉ちゃんはあるの?」

「うちは……まあ、去年やっとるからなぁ」

「そう言えばそうでした……」

「ま、うちも去年はガッチガチやったけど、最終的にはリラックスして望めたし、椎菜さんも大丈夫や」

「そうだといいけど……」


 と、こちらのロリ組は対照的な様子であった。

 椎菜は緊張しているし、栞の方は特に緊張するそぶりを見せず、いつも通りの柔和な笑みを浮かべている。

 一番まともな状況になっているのはおそらくここだけだと思われるが。


 何せ、シスコンとロリコンの場所に関しては、確認もへったくれもないし、男二人の所についてもやることはほとんどいつもの配信と変わらないので、やっぱり確認のへったくれもないし、はつきとうさぎの所についてもやるのはゲームのRTAなので、チャートの再確認程度。いるか、いくま、たつな、デレーナの所については、あれはクイズ形式なので、やっぱりこちらもやることがないわけで。

 そのためか、大抵の所ではかなりのおふざけ状態になっていたりする。

 何してるんだろうか。


 そんなこんなで、裏では各々が準備に勤しんでいるわけだが、そうこうしている内にイベント二日目が始まる時間になる。


「さて、そろそろ二日目が始まるわけだけど……みんなの準備はOK?」


 らいばーほーむのメンバーたちは一ヵ所に集まっており、そこで愛菜が他のライバーにそう尋ねる。


「当然! 今日が本番だしな! 全身全霊、全力全開でやるってもんだぜ!」

「せやな。うちも今日は頑張らなな!」

「私の方も問題はないよ。昨日いいことがあったし、最早私に怖いものなどない。どんとこいさ」

「おおぅ、皐月パイセンが自身に満ち溢れてるぅ! じゃ、あーしも頑張らなきゃ!」

「そうね。なんとしても、ステージは成功させないと」

「だねー。ボクはまあ、いつも通りにやればいいかなーって。その方が気負わなくて済むしー」

「ぜ、絶対にし、失敗がで、できない、ですぅ……! もし失敗すれば、し、死がっ……!」

「いやそこはやり過ぎだと思うぞ! でも、今日は一緒に頑張ろうね! 恋雪さん!」

「ん、今日は会場の人たち全員の腹筋をバッキバキにする気でやる。笑いを取りまくる」

「うふふぅ~、たのしくお話ししましょうねぇ~、ひかりさん~。あ、椎菜ちゃんと栞さんのステージも全力で楽しませてもらいますねぇ~~!」

「いっぱいの人を笑顔にできるように頑張りますっ……!」

「うんうん! みんな準備万端だね! トップバッターは私と千鶴ちゃんだからね! 先陣切ってくるぜ☆」


 と、シスコンが言った時、千鶴、椎菜以外のメンバーは思った。


(((初手で狂気はやばいよなぁ……)))


 と。


 よりにもよって、なぜヤバいのとヤバいのの対談を最初に持って来てしまったのか。

 らいばーほーむの運営スタッフは頭がおかしい……いやいつも通りだった。


「あ、そう言えば今日の館内ボイスって、生らしいよ」


 そんな中、シスコンが突然とんでもないことを言って来た。


『『『……はい?』』』

「いやだからね? 今日の館内ボイス、実は生でやるらしいよ? 私たち全員交代で」

『『『……はいぃぃぃぃ!?』』』

「いやー、実はついさっき社長に言われてねぇ! あ、安心して! 台本はないから!」

「なぜ台本がない!? 頭おかしいのかい!?」

「皐月ちゃん、らいばーほーむだよ?」

「くっ、なんて強い返しなんだッ……!」

「いやでも、面白そうっしょ」

「だな! リアルタイムで館内ボイスは面白そうだぜ! な、暁!」

「そうですねー。これは好き勝手色々できそうですよねー」

「ん、でもリアルタイムということは、イレギュラーで大量の人死にが出る可能性大」

『『『あ~~~』』』

「あ、あの、なんでみなさん僕のことを見るんですか……?」


 いるかの呟きに、みたま以外のメンバー全員がみたまを見て納得したような声を漏らした。

 みたまはなぜ見られているのか、よくわかっていない。

 いつになったら自身の魅力(殺戮兵器としての)に気付くのか……まあ、一生気付く日は来ないと思われる。


「あ、そうだ。それともう一つ社長からあってね」

「こ、今度は、な、なんです、か……?」

「今日のシークレットについては、全員参加らしい、とだけ」

「そうなんですか?」

「おうよー。結構どでかいことをするから、全員当事者になってね! とのこと」

「ふむ~、なんや面白そうやなぁ」

「だね! あたしも楽しみになって来たぞ! らいばーほーむでどでかいことなら、期待以上になりそうだし!」

「ですねぇ~。今から楽しみですねぇ~」

「うんうん! というわけらしいので、今日は頑張ろう! そして絶対に成功させようね☆」

『『『おー!』』』


 そうして、らいばーほーむのメンバーたちは昨日以上にやる気を漲らせ、聖夜のイベント二日目へと足を踏み出したのであった。



 現地民たちは後に語る、


『あれほどやばいリアルイベントは見たことがないし……いやマジで何やってんの? って思った日はないです』


 と。


 それ故か、一日目と二日目を通して、この年のイベントは、


『聖夜の核爆弾事変(色々な意味で)』


 とか言われるようになる。

 というわけで、二日目突入! ちなみに、一日目は49話で終わりました。くっ、もう一話やるべきだったかッ……!

 まあ、それはさておき。

 なんか不穏な終わり方してますが、まあ、うん……二日目はちょっとね、この世界からするとかなり爆弾というか、大量の核爆弾がセットされちゃってるので、仕方ないね!

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― 新着の感想 ―
解体班はー!?爆発物処理班ー!? え?あっちでレバニラ炒め食ってた?
・・・えーと・・・・観客全員確殺かな?(^_^;) しかもステージは初手からSUNチェック必要な奴じゃないですかやーだー。 ・・・・・このイベント・・・いったい何人の観客がまともな状態で帰ることができ…
あー、ちょっと待って、、、脳が拒否反応 まず一言、ツッコミどころが多いよ! さすがらいばーほーむだね!!! 館内生放送は直殺しに来てるのかな??? オーバーキルにもほどってものがあるでしょ!! なんか…
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