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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
イベント編:聖夜にはどんちゃん騒ぎ! 二日かけての狂人披露会! 吐血もあるよっ!

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イベント1日目#おしゃべりコーナー:22 暁の場合:下

 自分でも何を書いたかわかってない。

 女性同士によるギャルゲの委員長談義という、なかなかに珍しい状況になった委員長スキーギャルから移り変わって、次に出て来るのは……


「やぁ、こんにちはおね……いや、お兄ちゃん。詩与太暁だよー」


 らいばーほーむ唯一のショタ枠である、暁であった。


『鈴木千尋って言います、よろしくお願いしますっ』

「うん、よろしくねー」


 そんな暁が次に相手することになったのは、可愛らしい顔立ちの……少年であった。

 というか、どう見ても男の娘と呼ばれるジャンルのビジュアルをした相手だったので、最初の挨拶でも、暁は一瞬お姉ちゃんと言いかけた。


 尚、暁のリスナーの呼び方は『お兄ちゃん』『お姉ちゃん』なので、たとえ相手が自分よりも年下だろうが、それで呼ぶことにしている。


「やー、なんかびっくりしちゃったよー」

『えっと、びっくり?』

「うん、びっくり。まさか、ボクのおしゃべりコーナーに、同性の人が来るとは思ってなかったからねー」

『あれ? ぼくが男ってわかるんですかっ?』


 暁の発言に、男の娘なファン(?)が目を丸くして驚く。


「そりゃわかるよー。自分が男の娘系な見た目してるからね。仮に声も女の子寄りっぽい声しててもわかるよー」

『す、すごいですね……!』

「慣れかなぁ。中学生くらいからこうだし」

『ということは、中学生の頃からずっと今みたいな姿なんですか? VTuberなので、実際の容姿はあまりわからないですけど……』

「まあねー。多分、中学二年生くらいで止まったかな? 声変わりもほとんどなかったしねー」


 あははー、と笑いながら言う暁に、男の娘ファン(?)は、


『あ、あのっ! 実は暁さんに訊きたいことがあって……!』


 どこか緊張した面持ちでそう切り出した。


「んー? なにかな? ボクでよければ、なんでも答えるよー」

『ありがとうございますっ。えっと、ですね…………ど、どうしたら、暁さんみたいに、強く生きられるんでしょうかっ!』


 暁が男の娘ファンの頼みを快く聞き入れると、男の娘ファンは意を決したようにそんなことを暁に尋ねていた。

 さすがの暁もこれには少しだけ面食らった。


「んー、強く生きるって言うと?」

『あっ、そ、そうですよね! これだけじゃなんのこっちゃって感じですよね! えっと、見ての通り、ぼくって女の子っぽい見た目じゃないですか……?』

「まー、そうだねぇ」

『だから、その……普通の男の人だったら絶対に経験しないようなことを経験すると思うんです』

「ん~、それはたしかにねー」

『それで……明らか年上な女性に襲われそうになるんですっ! どうすれば、暁さんみたいに強く生きられるんでしょうかっ』

「あ、そう言う感じ?」

『そう言う感じです……』


 どうやら、男の娘ファン(?)の訊きたいことと言うのは、同じようなことが起こっているはずの暁が、どうして普通に生きているのか気になったからのようである。


「ん~、なるほどねぇ……ちなみに、千尋お兄ちゃんはいくつ?」

『16歳です……』

「おおぅ、年下。ということは、高一? それとも、高二?」

『高一です』

「あ、全然高校生。ちなみにそれって、どういう状況で?」

『ぼく、ネカフェでアルバイトをしてるんですけど……その、たまたまそこの店舗で働いてる人が、女性の方が多くて……』

「ふむふむ?」

『それで、一緒になると、たまにその、目がすごいことになってる人とか、休憩時間にやたらと近くに来る人とかもいて……』

「なるほどー?」

『一応その、実害は出てないんですけど、こういう時どうすればいいんだろう……って思ってて……そしたら、暁さんとのおしゃべりコーナーが当たって、訊いてみようって感じで……』

「なるほどねー」

『なので、その、どうしたら強く生きられますか……?』


 男の娘ファンは不安気に暁に再度そう尋ねる。

 暁は、ん~、と少しだけ考える素振りを見せてから口を開いた。


「ボクの場合は……単純に一度襲われかけた時に、自分がMって自覚しただけだからねぇ。正直参考にならないよー?」

『そ、それでも構いませんっ』

「そっかそっか。じゃあ、ボクなりのアドバイスをしよう。そうだねぇ……まず前提として、千尋お兄ちゃんがどう思ってるかじゃないかなー?」

『ぼく?』

「そうそう。本当に嫌だと思ってるのか、そうでないのか。そこだねー」

『んっと……嫌われてるっていうわけじゃないですし……その、単純にどうしたら暁さんみたいに強く生きられるのかなって感じで……』

「その、ボクみたいに、っていうのはどういう意味でなのかな? ボク自身は、自分が強いとは思ってないんだけどねー」

『そんなことはっ! だって、暁さんって刀さんとカップリングを作られても平然としてますし、堂々とM発言してますし……それに、その、年上の女性に襲われるのはむしろウェルカムって言ってるじゃないですか? すごく強いなぁって……』

「なるほどねー。つまるところ、ボクの特に気せずに好きなことをしてる、そういうところが訊きたいのかな?」

『そうなります、ね』

「そうだねぇ……ボクは中学生の段階で自分をモデルにした同人誌を書く同級生の女子がいたし、中学生の頃に襲われかけたしねー。多分、その時にメンタルが鍛えられたんじゃないかなー?」


 しれっととんでもないことを言っているような気がするが、気にしたら負けである。


『それってつまり……自分で強くなったと言うより、その、強制的にレベリングした、みたいな感じですか……?』

「そうなるのかなー? あとは、ボクが年上で且つSっ気のある人が好みだったことと、割と楽観的な性格だからねぇ。実害が出なければいいよーくらいの感じ」

『な、なるほど……』

「参考にならないよね」

『そ、それは………………はい』


 苦笑い交じりに参考にならないよねと暁が言うと、男の娘ファンは否定しようとするも、結局は正直に頷いた。


「あぁ、別に責めてるとかじゃないからねー。ボクの場合は色々と奇跡的なまでに全部の要素がかみ合ったところがあるからねぇ……」

『じゃあ、どうしようもないんですか……?』

「うーん……あー、じゃあ、ボクの考え方を一つ伝授してあげよう」

『本当ですかっ?』

「ほんとほんとー」

『その考え方はどんな物なんでしょうか!』

「ボクの場合は常に『実際に襲われることに比べたら、あらゆることがマシだし、可愛いものだよね』という考え方をしてるねー」

『……それって、ちっちゃいマイナスを大きなマイナスで誤魔化してるだけでは……?』

「うん、正解」

『……あ、あの、まだ襲われたことはないですよ……?』

「普通は襲われないんだけどねー。ボクは例外だけど」


 などと言っている暁だが、実際に過去に色々あった上でのこれなので、こいつも大概メンタルがおかしい。

 まあ、本人がMだったし、年上好きだったのが大きいが……。

 そもそも、異性の、しかも年上の大人に襲われかけると言う状況自体、トラウマになりかねない物のはずだが……まあ、こいつはちょっとおかしいので。


「でも、こういう考え方は結構便利だよ?」

『そうなんですか?』

「まあねー。考えようによっては、あれ以上の不幸がこの先で起こるとは思えない、っていう風にできるしね」

『あ、なるほど……』

「例えばだけど、電車の中で年上の女性に痴漢されても、さすがにあれ以上のヤバいことは起こらないよね、なんて思うこともできるんだよ」

『あのー、それって本当に例えなんですか……?』

「例えだよー。実際には電車じゃなくて、バスだったから」

『そこが例え何ですか!?』

「まあねー」


 なんで平然としてるんだろう……男の娘ファンはそう思った。


「なので、アレに比べたら遥かにマシ、と言う考え方は、結構有効だよー」

『たしかにそう、ですね』

「それに、本当に嫌だったら店長さんに相談したり、本社に相談するのもいいんじゃないかなー? まあでも、手を出してこない時点で、その辺りの良識はある人なんだと思うけどね」

『言われてみれば……』

「まあ、何もしないとも言いきれないから、いつでも裁判で大勝できるように、ボイスレコーダーなんかで色々しとくといいよ」

『一番具体的な対処法……』


 この後、二人は男の娘のあるある話をして盛り上がって、おしゃべりは終了。

 それからもおしゃべりをして行くと、


「やぁ、今日は来てくれてありがとねー、お姉ちゃん」

『――ホアアァァァァァァァァァァァ!!!???』


 暁が挨拶した途端に奇声を上げる女性ファンが現れた。

 暁は特に驚かなかった。

 なんでだろうか。


「おー、すっごい声だねー。どうしたの?」

『うっ、うぅっ……』


 かと思えば、今度は泣き始めてしまった。

 情緒不安定過ぎる女性ファンのようだ。


「ありゃー、泣き出しちゃった」

『こ、これがっ……ぐすっ、な、生の、暁きゅんっ……こ、声が、声が尊いっ……尊さがとどまるところ知らないとかっ……うっ、さ、さい、最高過ぎて、号泣しそうっ……』

「ん~、号泣するとボクが普通に心配になっちゃうから、出来れば避けてほしいかなぁ~」

『え、あ、暁きゅんが、路傍の石ころ以下の価値しかない私を心配……!? や、やばいっ、あまりにも、この状況が天国過ぎてっ……うわぁぁぁぁぁっ!』

「おー、ガチ泣き。それって嬉しいから泣いてるでいいのかな?」

『う、う゛れ゛し゛い゛て゛す゛……』

「そっかー。やー、そこまで会っただけで本気で泣いてくれるくらいにはファンってことだもんねぇ。うんうん、すごく嬉しいよー。ありがとう、お姉ちゃん」

『げぶはぁっ……!』


 暁のお姉ちゃん発言で、女性が吐血!


「ボク、みたまちゃんじゃないんだけどなぁ」


 どこかの擬人化野郎と同じことを言う暁だが、あっちとは違ってツッコミにはなっていない。


『私のオアシス…………マジで、尊い……尊過ぎて、心臓がのBPMが300越えしそう……』

「それは死ぬんじゃないかなー」

『死んだら、自力で蘇るつもりっ……! 私が死ぬ時は、暁きゅんが引退する時……! つまりっ、まだ、私は生き続けるっ……!』

「そっかそっか。まー、ボク自身もいつまでらいばーほーむでVTuberしてるかはまだわからないけど、最後まで応援してくれるって言うのはやっぱり嬉しいよねぇ。頑張らなきゃーって思っちゃうよ」

『暁きゅんはっ、いつでも我々学会の者たちの癒しであり、希望だからっ……! もう、本当に最高っ……こんなっ、こんな幸せを一人で享受していいのか、わからなくなるけど……うぅっ、今日は、一生の記念日……』

「あはは、大袈裟だねー」


 記念日にしようとしている限界女性ファンに、暁は笑いながらそう呟く。


『あ、そ、そうだったっ! 暁きゅんにお願いがあるのっ!』

「お願い? うん、もちろんいいよー」

『ありがとうっ! えとね、私は木場杏奈って言うんだけど、その、杏奈お姉ちゃん大好きって言ってほしくてっ……!』

「そんなことでいいのー?」

『推しに生で個人で言ってもらえる時点で、そんなことなんてレベルじゃないわっ……!』

「そっかそっかー。じゃあ、言うからねー」

『バッチコイ!』

「杏奈お姉ちゃん、大好きだよ~」


 ほんわか~とした笑顔でそう言うと、


『カハッ……こ、これがっ……り、リアルショタの、大好きボイス……( ˘ω˘)スヤァ』


 血反吐を吐いてからぶっ倒れていい笑顔で逝った。


「ん~、ボクは別にみたまちゃんじゃないんだけどなぁ。まあ、いっか~。お姉ちゃん、起きてね~。風邪引いちゃうよ~」


 死んだ女性ファンを、暁はなんとか起こして、その後も楽しく(?)お話をするのであった。

 というわけで、暁!

 まさかの、ロリピュア組が最後に残ると言う現象が発生!

 前回は、ヤバい奴らが最後に残ったけど、後半戦は可愛さの方がヤバイ人が残ってしまった!

 ルーレット神様、ロリショタ好きだな!?

 というわけで、今日はさらに二話投稿! 21時までには3話目を出したい! 2話目は……18時くらいまでかな! 最後まで頑張るぞッ……!

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― 新着の感想 ―
なぜっ!、この世界に吐血用の内臓がないのだっ!?
アレェなんか男組それぞれ吐かれてない?? 男の娘きた!いやでも暁くんやっぱり 経験値が違いすぎるwww 学会の奴らマジでやばいやんwww みんなあんななのかなぁ、、、
吐血の輪が広がっていくw
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