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ロリ巨乳美少女にTSしたら、Vtuberなお姉ちゃんにVtuber界に引きずり込まれました  作者: 九十九一
イベント編:聖夜にはどんちゃん騒ぎ! 二日かけての狂人披露会! 吐血もあるよっ!

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イベント1日目#おしゃべりコーナー:13 刀の場合:下

 一巡が終わり、再びおしゃべりコーナー。

 後半戦最初に登場するのは……


「今日はよく来てくれたな! 宮剣刀だ! よろしくな!」


 らいばーほーむ一期生の男性枠である、宮剣刀であった。

 前半戦ではお賽銭に5万円をぶっこみ、見事にチケットを当てた女性ファンと、刀とよく似た性癖を持った堅物そうな男性(実は職業が弁護士)だった。

 それからも普通に楽しくおしゃべりコーナーをしていた刀が、次に相手をしたのは、


『エロゲ持ってるのが彼女にバレました。死にたいです……』


 エロゲを持っていることが彼女にバレた、今にも死にそうな顔の男性であった。

 初手からまさかのカミングアウトに、さすがの刀も……


「おう! じゃあ、対策を考えるか!」


 普通にいつも通りのバカだった。

 まあ、それを言うのならば、相手の初手の発言も人によってはバカ……いや、かなりバカな物ではあるのだが。

 というか、VTuberとのおしゃべりコーナーで何を言いだしているのだろうか、この男性。


「まずは、名前と性癖を教えてくれ!」

『性癖!?』

「おう、性癖。どういうエロゲを持ってるかで、対処法が変わるからな!」

『た、たしかに……とりあえず、名前は安藤健って言います。性癖は…………ヤンデレ、ですかね』

「なるほどな! よし、じゃあ健、まずはどういう経緯でそうなったのかを教えてくれ! 話はそこからだな!」


 名前と性癖を聞いた後は、そこからどうしてバレたのかということを尋ねた。


『経緯は……その、その日がたまたま仕事が休みになったんです。それで、買ったばかりのエロゲが途中だったことを思い出して、続きをプレイしてたんです』

「なるほど」

『とはいえ、折角休みになったんだし、と彼女にLINNで休みになった! というメッセージを送ったら、すぐに遊びに来るというメッセージが来まして……』

「なら事故りようがない気がするんだが?」

『はい、それを見越してプレイをしていたんです。そろそろ来るかなと言うタイミングで、やっぱり遅くなる! というメッセージと共に予定時間が書かれていたんですよ』

「なるほど?」

『じゃあそれまでプレイだ! ってなって、続きをしてたんですが……面白すぎて、止まらず……気が付くと、そう言うシーンに差し掛かり……そのタイミングで、彼女が自分の部屋に入ってきまして……』

「お、おう……なるほどな、それは死ねる」

『……俺っ、どうしたらっ……!』


 考える限りの最悪のタイミングで彼女が入って来たという情報に、さすがの刀も同情した。


「そうだな。その彼女はどういう反応をしていたんだ?」

『……すっごいいい笑顔で、無言で出て行きました』

「罵倒とかも無かったんだよな?」

『ないです……』

「ちなみに、その後のLINNでメッセージとかは?」

『別れる旨のメッセージは一つも……ただ、どこか刺々しいというか、不機嫌と言うか……はい』

「なるほどな」

『俺、どうしたらいいですかね……』

「そうだな……一番手っ取り早いのは、開き直って『俺、エロゲ好きなんだ!』っていう方法だな!」

『メンタルが死ぬッ……!』


 刀の一つ目の案に、男性はメンタル的に無理と答える。

 まあ、普通に考えてそう簡単に開き直れるような事柄でもないので、当然と言えば当然である。


「別の案としては、あれだ、エロゲ持ってる俺、どう思う? って訊くだな!」

『拷問じゃないですかヤダー』


 二つ目の案、ほぼ一つ目と大差ないが、まるで拷問のような案に、男性は却下した。

 まあ、こちらも当然と言えば当然。


「それ以外だと、誠心誠意謝るとかじゃないか?」

『それが現実的ですかね……?』

「まあな! けどよ、別に悪いことをしたわけじゃないからなぁ。正直、謝る意味がない」

『自分で言っておいて!?』

「自分の趣味が露呈したことを謝る意味って、実際なくないか?」

『たしかに……!』

「彼氏彼女の関係になってる以上、将来的には結婚も視野に入れてるんだよな?」

『それはもちろん……』

「ならまあ、むしろバレてよかったと思う方がいいんじゃないか?」

『というと?』

「正直、人によっては今から言うことでキレるかもしれないが……エロゲをやってたくらいで冷めるような相手なら、その彼女さんと健は相性があまり良くなかったんじゃね?」

『な、なる、ほど……』


 刀のド直球な言葉に、男性はやや微妙な表情を見せるも、たしかにと控えめに頷く。


「俺は別に結婚してないし、そもそも彼女がいたこともないが……やっぱ、相手のことを尊重し合えるのが一番だろ? それなら、早い段階で知られてよかったと割り切るしかないんじゃないか?」

『……結婚してからバレるよりはいい、と?』

「おう! 場合によっては、即離婚なんてパターンもあるからなぁ……そう言う意味じゃ、な?」

『たしかに』

「なので、健が取るべき行動は……とりあえず、ド直球に『ヤンデレエロゲ好きなんだけど、どう思う?』って聞くことだな!」

『死ねと!?』

「実際問題、それくらいしか対処法がない気がするんだよな、俺」

『ひ、否定できないっ……!』


 さっきまで割といいこと(?)言っていたはずなのに、結局アレな提案をするところは実にらいばーほーむである。

 そもそも、まともな対応を求めるのならば、たつなが適任なのだが……その肝心のたつなは現在進行形で萎びているので……。


「ま、どっちに転ぶにせよ、結局は向き合わなきゃいけないんだし、ずっと逃げてらんないだろ? なら、当たって砕けろだ!」

『それで砕けたら、恋人関係が終わるんですが!?』

「それもそうだな! でもあれだぜ? こういうのは、開き直って暴露した方が何かとよかったりする」

『それはそうかもしれませんが……』

「なら決まりだな! 全力で頑張るんだぜ! あ、できれば後日談を教えてもらえると助かるな!」

『鬼ですか!?』

「いや、こういう相談をされておきながら、その後のことを知れないのはさすがになぁ?」

『ぐっ……たしかに!』

「というわけで、後日談、楽しみにしてるぜ!」

『……うっす! 全力で頑張ってみます!』


 結局、男性は全力で頑張ると言うことで決着した。

 まあ、逃げることが出来ないのは事実なので、対応としてはある意味間違いではないだろう。


「その意気だ! ……で、だ。健は俺が当たったってことは、一期生が推しなんだよな? 具体的には誰だったんだ?」

『あ、それは陛下ですね』

「お、リリス推しか! ってことは、ロールプレイは得意なのか?」

『いやぁ、そう言うのはあんまり。なので、普通の配下です』

「なるほどな! ま、最近のリリスは人気がすごいことになって来てるからなぁ」

『みたまちゃんとのシナジーが半端じゃないですからね……』

「だな! あの二人は天然記念物みたいなもんだ! ってか、あの歳であそこまでのピュアってのもすげぇよなぁ。なかなかいないだろ」

『たしかに……。そう言えば、あの二人の組み合わせってかなりの人権ですけど、近くで見てる側としてはどうなんですか?』

「あー、そうだなー……正直、死寝るよな! っていうか、間近だからこそ、俺らの命が一番ヤバいんだぜ!」


 はっはっは! と男性の質問に快活に笑って答える。

 何をどうしたら、VTuberのイベントでそんな言葉が出て来るのだろうか。


『やっぱ強いのか……』

「正直、焼肉パーティーの時とか、ヤバかったよな! 一番ヤバかったのは、ふゆりだけどな! あれ、絶対死んだろってレベルの出血だったし。下手したら、鼻血の勢いだけで飛べるんじゃねぇかな、あれ」

『あの人、某海賊漫画に登場するコックなんですか?』

「女好き、と言う点ではあながち間違いじゃない気がするな」

『対象、ロリだけじゃないですか』

「ロリコンだからな! ま、いいんじゃないか?」

『あそこまで堂々とロリコン名乗れてるあの人の心臓って、毛が生えてるどころか、オリハルコンか何かでコーティングされてるんですかね?』

「なんじゃないか? 俺ら的には、ひかりに対抗できる奴ってことで一目置いてるけどな!」

『あのシスコンと張り合えるレベルって、普通に考えたらバケモンですよね』

「らいばーほーむの奇数期にはバケモンが入ってくるのかもな!」

『それ、五期生でバケモンが入ってくると言ってるのでは?』

「だったら面白いよな! まあ、たつなの胃が死ぬだろうけどな!」

『あの人、なんで続けられてるんですかね』

「なんだかんだ、面白いかららしいな。俺たちも、たつなのツッコミがあるから上手くやれてるわけで、普段から感謝してるんだけどなー」

『それ以上にあの人の胃が死んでる気が……』

「まあ、新しい常識人も入って来るらしいし、大丈夫だと思うぜ!」

『絶対大丈夫じゃないと思うんだよなぁ……』


 なんて、まるで友人のようなノリでこの男性との話は終わった。

 それからもファンとの会話を楽しむ刀。


「今日は来てくれてありがとな! 宮剣刀だ! 楽しんでってくれ!」

『我が生涯に一片の悔いなし……』


 そんな刀の所へやって来た女性ファンの一人は、刀の挨拶を聞いただけで天に拳を突き上げたまま、安らかな表情で死んでいたが。


「初手ラオウ系女性ファンは初めて見たな!」


 ラオウ系女子というパワーワード(尚、らいばーほーむではよく見られる光景な模様)を口にしつつ、刀はそれを見て笑っていた。


『ハッ! いけないいけない! 折角、今日のためだけに願掛けという願掛けをしまくったのに、初手で気絶は水泡に帰す……!』

「おっ、起きたな! んじゃまあ、改めて、宮剣刀だ! 今日はよろしくな!」

『水野綾香です! 刀君を一生推していく所存です!』

「一生推してくれるのは嬉しいが、俺が引退した時はどうするんだ?」

『死にます』


 刀の質問に真顔で簡潔に答えた。

 愛が強すぎる。


「覚悟ガンギマリ系だったかー。ま、それくらい好かれてるってのは、配信者として嬉しいってもんだぜ! ありがとな!」

『い、今のを聞いても、引かないどころか……笑顔でお礼を……!? こ、これが、圧倒的イケメン力を持った、刀君の力……!』

「イケメン力ってのはよくわからないが、引くことはしないな! 愛がでかいファンってことだからな!」

『ヤバイ、いつものあの溌剌とした笑顔が今は私だけに向けられていると言うこの状況が最高過ぎる……! いや待って私……こんな幸せ空間が都合よくあるわけがない……つまりこれは夢……!? そ、そうよね! これは夢よね! つまり、ここで目を閉じて目を開ければ、いつもの無味乾燥な日常……! おやすみィ!』


 刀の笑顔でやられた女性ファンは、今の現状が夢だと思い込むと、なぜか目を閉じだした。

 そして、目を開くと……。


「よっ、目は覚めたか? 俺と言う存在は夢じゃないぜ!」


 ニッ、と笑顔と共にからかい混じりの刀の言葉を受けた女性ファンは……


『夢じゃ、ないっ……!? え、待って待って待って? こんなイケメンでイケボでイケメンな性格の刀君が、私の妄想と欲望で生み出された存在じゃ、ない……!?』

「おう!」

『スゥ――……ヤッタァァァァァァァッッ! 最推しが私だけに笑顔を向けて来てくれてる状況サイコーーーーーーーーーーー! もう死んでもいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!』


 なんか暴走した。

 というか、ものすごいガッツポーズをして叫んだ。

 よっぽど嬉しかったらしいが……ある意味、女を捨てているような気もしないこともない。


『げはぁっ!』


 そんな女性ファンは興奮と推しと話せるこの状況という幸運がオーバーフローを起こして、血を吐いて倒れたが。


「俺はみたまちゃんじゃないぜ!?」


 もっと言うべきことがあるはずなのに、刀はなぜかそっちを口にするのであった。

 この女性ファンはこの後も死んでは起きて叫ぶ、と言う奇行を繰り返し、刀もそんな女性ファンのことを面白れぇ! と言う理由で心の底から楽しんで、会話は終了となった。


 尚、女性ファンの喉は翌日、がっさがさになったのは言うまでもない……。

 後半戦のトップバッターは刀でした!

 正直、らいばーほーむメンバーの何名かって、単体で動かすのクッソ難しいんですよね……配信ならともかく、こういう一対一の会話形式となると、マジでむずい。というか、刀は本当に動かしにくい……なので、とりあえずエロゲの話しさせとけばいいよね! になってる。それでいいのか。

 それからこちらは余談。

 前回、超常存在の種族が出て来た挙句、各種族ごとの好みが出ましたが、それについての簡単な説明(?)をば。

・天使→好み:みたま&リリス 理由:社畜たちにとっての癒しだから。というか、癒し系が推しになりやすい。

・悪魔→好み:ロリコン&シスコン 理由:欲望に忠実な人間っていいよね! 実に人間らしい!

・妖魔→好み:はつき、男二人 理由:妖魔が住む世界は基本静かだけど、騒ぐときは騒ぐ(主に宴とか)ので、テンションが高いのが推しになりやすい。故に、騒音猫とあの二人。

・精霊→好み:たつな 理由:精霊って真面目な方々が多いのと、精霊のトップの方が苦労人。なので、同じ苦労人なたつなにはシンパシーを感じているため。

・妖精→好み:たつな 理由:「あの人をからかったり困らせたりするの絶対面白いやん! 超いじりてぇwwwww」。一言で言えば、善意の愉快犯。

 まあ、こんな感じ。

 あくまでも推しはこうなりやすいってだけで、個人単位で言えば結構ばらけますが、比率はこうなりやすいよー、って感じですかね。

 尚、みたまは殿堂入りな模様。

 さぁ、次回は誰になるかな!

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― 新着の感想 ―
やっぱりらいばーほーむって 1人ひとつ必ず突出してるものが強すぎておかしいと 思われてるけど根はしっかりしてるんよなぁ全員 超常存在の推したちがイメージに合いすぎwww
妖精の理由があまりにも酷すぎる(笑)
エロゲバレとか泣けるなあ
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