配信#23-5 らいばーほーむのみんなで焼肉パーティーだよっ!:5
「みんな~、ロシアンルーレットを持って来たよ~」
ロシアンルーレットハンバーグのタネが出来たので、タネを載せたバットを持って今もわいわいと騒いでるみなさんの所へ。
「おー、ロシアンルーレットか! いいなそれ!」
「へぇ~、みたまちゃんもそういうことするんだねー」
「いやいや、我が家のエンジェルは遊ぶ時はそれはもういたずらっ娘になる女の子ぞ!? 可愛すぎて鼻血が出るぜ☆」
「いやほんとに出てますけど!?」
「いたずらっこ……ふへへぇ、みたまちゃんはいたずらっこかぁ~」
「ん、非常に良き」
「いたずらっ娘みたまちゃんとか、至上すぎませんかぁ~?」
【いたずらっ娘……そうか、みたまちゃんはいたずらっ子になるのか】
【普段はあわあわしたりするあのみたまちゃんがいたずらっ子……何それ最高か?】
【ってか、しれっとハンバーグ作ってて草なんですが】
【あいつらが性癖暴露大会なんてしてる裏で、ロリピュア組がせっせと作ってた。百合はいいぞぉ……?】
「というわけなので、早速やろ! 28個作ったけど、外れは13個だよっ!」
「13? みたまちゃん、半々じゃーないのかーい?」
「うん。二つはゆあちゃんとゆいちゃん用です。あ、いくまおねぇたま、持って帰ってもいいかな?」
「んー? どしてウチー? あ、なるほどそういうこと! おっけーおっけー! 全然おっけー!」
「ありがとうっ! じゃあ、各々これ! と思ったハンバーグのタネを選んで焼いてね! あ、そこまで大きくしてないから、そんなに時間もかからないで焼けるはずだよ! それに、牛肉だから多少レアでも問題ないです!」
「みたまママのハンバーグッ……! ちなみに、外れってどういうことなの?」
「えっとね、すごいことになります!」
(((なにが!?)))
すっごく辛いか、甘いかの違いだけど。
本当に苦くしようかな? って思ってたけど、折角のいいお肉だったので、台無しにならない範囲で作ることにしました。
ただし、見た目はごくごく普通のハンバーグだけど!
「みたまちゃんみたまちゃん、これみたまちゃんも参加するの?」
と、お姉ちゃんが赤らんだ顔をしながら僕にそう尋ねてきました。
「もちろん! あ、わからないように、一度タネを作った後、わたしとリリスおねぇたまでお互いシャッフルしたので、わたしもわからないようになってるから、安心してね! あと、二つだけすっごいことになるものがあります!」
【すげぇ、ずるはしないのかw】
【そういうことでずるはしなさそうだしね、みたまちゃん】
【ってか、みたまちゃんも食べるんかww】
【これどうなるんだ?】
【つーか、あのハンバーグ、シャトーブリアンで出来てるんだぜ? 怖くね?】
【絶対ウン万円とかするだろ】
【……本当、なんでVTuberがそんなとんでも肉を用意してるんですかねぇ……】
【いやほら、らいばーほーむだし……】
【尚、らいばーほーむ以外の箱のライバーたちもこの配信を見てるそうですが、戦々恐々としている模様】
【↑そりゃそうだろww】
【むしろ、羨ましい! 食べたい! とか言える奴がいたら、そいつはらいばーほーむ適正がある】
【草】
【すっごいやつってなんだ……】
「なる、ほど、です……! じゃ、じゃあ、早速、焼きますっ……!」
「ん、焼く」
「うちも焼くぜー!」
「……そう言えばこれ、確率二分の一で外れだよね? まあ、いっか! 面白そうだしね! みたまちゃんの料理は滅多に食べられないし、ここは前向きに行こうか!」
「その通りです、たつなさん! みたまママお手製のハンバーグという、至高の料理を楽しまないとですよ! じゃあ、あたしも焼くわ!」
「じゃあ、ボクこれー」
「俺はこれだ!」
【たつな様が完全に酔ってるw】
【いつもならば、慎重になるはずなのに、酒が入った途端これとか……ギャップがいいわー】
【ポジティブたつな様の供給をもっとぉ!】
と、みなさんは各々タネを選ぶと、それぞれで焼き始めました。
僕とリリスおねぇたまも適当に選んで、同じように焼き始める。
「え、待って? なんかこれ、すっごいいい匂いするんだがー?」
「じゃな……思わず涎が出そうじゃ」
「はっ!? ロリの涎!? ご褒美なのでわけてもらえるとぉ~~!」
【いや気持ち悪すぎるわ!!ww】
【変態すぎる!?】
【そこまで行ったらガチのヤバい奴だろ!?】
【ロリコンの業が深すぎる……!】
「む、涎? 汚いからやめた方がいいと思うのじゃが」
「何を言いますかぁ~!? ロリの涎は聖水みたいなもんですよぉ~~!」
「ん、同期のロリコンが度し難い弩級の変態な件について」
「……あたしの同期もやべー、とは思ってたけど、三期生の変態、灰汁が強いって言うか、そもそも存在そのものが灰汁じゃないかしら」
【存在が灰汁は草ァ!】
【悪ではなく、灰汁なのがポイント】
【つーか、お前が聖水とか言うと、なんかこう、別の意味に聴こえるわッ!】
【聖水(意味深)】
【やめいww】
【ってかこれ、酒に酔ってるから変態的言動をしてるのか、酔ってなくても平気でこれを言ってるのかがわからねぇ……】
【ロリコンだからな……どっちもありえる……】
「我、魔王じゃから聖水は作り出せないのじゃが……」
「いえ、聖水は誰にでも生成可能ですよぉ~」
「誰か! 誰か猿ぐつわ持って来て! これ以上ロリコン君に何かを言わせたらだめだ! 配信停止になる!?」
【www】
【草ァ!】
【いやマジでギリギリのラインで攻めてるからそのラインを超えそうなんですが!?】
【酔ってるはずのたつな様が思わず素面になるくらいには、やっぱヤバいんだなって】
【ギリギリのライン(アウトの方)】
【ってか、やっぱ陛下はちゃんとキャラ設定を大事にしてるんやなって】
【他がガン無視してるだけなんだよなぁ……】
【むしろ、VTuberでちゃんとキャラ設定に沿ってる人の方が希少なので】
【それはそうw】
【ナチュラルに気持ちわりィこと言ってるのになぁ……】
【まあほら、くっそゆるふわなお姉さんがこう、下ネタを言うのってなんか興奮するじゃん? そういうことだよ】
【その変態、人としてヤバい人なんですがそれは】
「ふゆりさんも、一緒に焼こ~。はつきも早く食べたいぞ~」
「そうですねぇ~! みたまちゃんの小さく可愛らしい手でこねられたハンバーグですからねぇ~~!」
「……正直、気持ち悪い! ということは簡単だけど、うちも正直、それを思わんでもないので、なんとも言えねぇです……」
【草】
【草】
【わたもちママww】
【普通に気持ち悪い発言してんのになぁ……w】
【なんかもう、ロリコンだからね、で許されてる感じはあるよね、これ】
【まあ、初手でロリコンを知らしめたから、それもある】
【途中からこれだったらアレだが、最初から変態だったからなぁ……ほら、初期値がマイナスだったから】
【↑それはそれでどうかと……】
【あとはらいばーほーむに入ったからじゃねぇかなぁ……】
【たしかに……他の所だったら、なんかこう、いつか炎上してたよね、って感じはする。まあ、それはシスコンにも言えることだが】
【いや、そもそもらいばーほーむのほぼ全員、他だったら炎上してそうな感じはある。らいばーほーむという、頭のおかしい企業とか言う認識があったからマシなだけで】
【らいばーほーむだからね、で解決するからね。仕方ないね】
というわけで、お肉を焼くこと数分ほどで焼けました。
「じゃあ食べよう☆ じゃ、私から食べるぜ!」
『『『任せた』』』
「おおう、全員押し付けて来たなぁー。じゃ、いっただっきまーす! はむっ……え、なにこれおいし!? 柔らか!? 肉の旨味の暴力!? やー! これはお酒が進むぅぅ! ワイン! これワインが一番いい奴!」
「あ、お姉ちゃんは当たりだね。普通に作ったハンバーグ」
「配信のネタとしては外れじゃね?」
「です、ねっ……ここ、は、外して、欲しかった、ですっ……!」
「じゃあ、次はあたしが食べます。じゃあ、早速…………は? え、へ? は? なにこれ、美味し過ぎるッ……!? い、今まで食べて来たハンバーグが消費期限切れで作られたのではないかと思うほどに美味しすぎる!? あっ、やばいっ! これはお酒! お酒が欲しくなるわ!? ごくっ、ごくっ……はぁ! 最高っ……!」
【メッチャ美味そうに食ってるww】
【ごくり……】
【いや、普通に美味しそう……】
【……まあ、シャトーブリアンハンバーグ、だもんね……】
【美味いに決まってるんだよなぁ……】
【あと、それをしれっと上手く調理してるみたまちゃんもすごいと思う】
【たしかに……】
「……二人も美味しそうに食べてることだし、私も食べるとしよう。ところでみたまちゃん、外れは一体何が?」
「お楽しみです!」
「……だよねー。なら、意を決して…………南無三!」
【絶対肉を食べる時に使う言葉じゃねぇww】
【まあ、前回の全員コラボでバグ料理食ってたから……】
【脳がバグる料理を作れるの、やっぱすごい……すごくない?】
「……あ、これは確かに美味い……というか……昔モデル事務所の社長にご馳走されたアレな気が…………あ、なるほど、深いことを考えないでおこう。美味しい、以上、これだけがわかってればいい…………お酒、肉、美味い」
【www】
【片言ww】
【たつな様……】
【おいたわしや】
と、三人を皮切りに、みんなそれぞれでハンバーグを食べ出して……。
「おっ、すっげぇ美味い……いや辛ぁ!? なにこれかっら!? クッソ辛いあばばばば!? 鼻ッ! 鼻に来たァァァァァ!?」
「刀先輩!? これはボクも全力で当たらないとですね……! 一口! …………あっまっ!? え、すっごい甘い!? あぁぁぁぁ!? チョコ!? チョコだよね!? すっごい甘いっ……のに、普通に美味しいのがバグるね……!」
【なるほど、外れは激辛とチョコ入り……いやなんでチョコ入り美味しいの?】
【やっぱみたまちゃんの調理技術おかしくね?】
【そも見た目と中身が乖離してるものを作れる時点でヤバいだろ】
【うん、そうだね(遠い目)】
見事に、刀おにぃたまと暁おにぃたまの二人が外れを引いてました。
うん、いいリアクションです!
「か、辛いですぅ~~~~!? あっ、は、鼻っ、鼻に、つ、ツーンって、ツーンってしますっ……!」
「んぐっ、甘いハンバーグっ……! け、けど、たしかに、普通に美味しいぞ……!」
「うへへぇ~~、みたまちゃんとリリスさんのお手製というだけで最高ですよぉ~~~……外れなどあらずぅ~!」
【ロリコンの平常運転なことよ】
【まあ、ロリコンだし】
【まあほら、ロリコンはこれで面白いからさ】
【やべぇ奴だけどな】
「じゃあ、わたしたちも食べよっか?」
「じゃな!」
リアクションを楽しむこともそうだけど、せっかく作ったんだし、僕たちも食べないとね!
というわけで、僕とリリスおねぇたまも選んだハンバーグを食べて……
「「はむっ…………きゃらーーーーい!?」」
【wwww】
【いや仕掛人が当たるんかいww】
【言い方可愛いww】
【ってか、同じタイミングで食べて、同じタイミングで同じこと言ってて草! かわいすぎかよ!】
【可愛いなぁww】
「んんぅ~~~!? か、辛いっ! な、何かっ……あっ! ハンバーグの中に入れたチョコっ……!」
「わ、我もこれはあかんのじゃぁっ……! じゅ、ジュースっ……!」
あまりの辛さに、僕は近くに持って来ていた、いたずら料理に使った時の余りのチョコレートをパクリと食べて、リリスおねぇたまはすぐ近くにあったコップに手を付けると、こくこく、と中に入っていた飲み物を飲みました。
「あっ! みたまちゃんそれ!?」
「リリスもそれはジュースじゃ――!?」
「はむっ……もむもむ……」
「こくっこくっ……」
「「……はにゃ~~……?」」
お姉ちゃんの慌てた様な声が聞こえたところを最後に、ここから記憶が途絶えました。
次回、誰かが暴走すると言ったな、あれは嘘だ。
……と言うのは冗談で、ちょっと睡魔が割と限界だったので、次回暴走させます。まあ、誤って飲んじゃうなんて、物語じゃよくあることだよね! ちなみに、みたま&リリスが飲んだのは、それはもうアルコールが弱い奴で。具体的には、1%~2%程度の奴。クソ雑魚だったんですねー。
どうでもいいあれですが、私も数%程度のお酒でアウトになります。私もクソ雑魚なんです。
追記:色々あって、最後の描写が変更になりました。椎菜は飲み物ではなく、とあるチョコを食べました。やっちゃったね!




