配信#23-4 らいばーほーむのみんなで焼肉パーティーだよっ!:4
薄味ィ!
「いやー、我がマイエンジェルの母性は破壊兵器っすねー」
「起き抜けの第一声がそれでいいのかい? というか、マイエンジェルは地味にキモイね……」
「あっはー! たつなちゃんの容赦のない言葉のナイフが、羽がもげた天使を襲うぅ☆」
「お姉ちゃん、酔ってる……?」
【うん、絶対酔ってる】
【むしろ酔ってないわけがないだろこれ】
【普段よりめんどくそうで草】
「こく、こく……はふぅ~……お酒美味しいですねぇ~……あと、レバーも……あぁ~、失われた血液が補充されていくという充足感が、私の体を満たしていきますねぇ~……」
「わかる……うちもここまでレバーが美味しいと思ったことはねぇです……レバーおいしー」
「なんかもう、焼き肉というより、レバー焼きね……それにしても、レバーが美味しいわ……」
【黙々とレバー食ってるww】
【ってか、鼻血出した組、全員レバー食ってるんですがw】
【レバー美味しいけど、ここまで食うのはバカすぎるw】
【痛風なるぞ!】
【さっきのみたまママの母性が強すぎて、無事に死亡してさ、レバー食おうと思って近くのスーパー行ったら、売り切れてた……】
【俺なんて、中華料理のチェーン店に行ったら、品切れって言われたわ】
【草】
【被害が甚大過ぎるwww】
【レバーだけ売り切れるとかあるぅ?】
「うへへぇ……みたまちゃんは可愛いぞ~……」
「わわっ!? はつきおねぇたま!?」
お肉とお酒がほとんど同じペースで消費されていく途中、赤い顔でとろ~んとした笑顔を浮かべながら、はつきおねぇたまが僕に抱き着いて来ました。
【おっとぉ!?】
【なんか、はつきっちがみたまちゃんに抱き着きだしたぞ!?】
【百合か? 百合なのか!?】
【いやこれ、どう見ても酔っぱらってるだけな気が……】
「んん~……みたまちゃん、いい匂いだぞ~……んへへぇぇ……」
「は、はつきおねぇたま? さすがに、食べてる途中で抱き着くのはお行儀が悪いよ?」
【そこじゃなくね!?】
【注意点がお母さん過ぎるww】
【まあ、実際母親だし……】
【草】
【十六歳なんだけどなぁw】
「ん、はつき、ずるい……私もみたまに抱き着く……」
「ふわ!? い、いるかおねぇたまも!? も、もう……なんだか、親睦会の時を思い出しちゃうよ」
あの時も三人がお酒を飲んで酔って、それでなぜか僕に膝枕をしてほしいって言って来てたっけ。
でも僕、膝枕好きなんだよね……なんでだろう。
「おおう、酔っ払いがみたまを襲ってるのじゃ」
「お、襲うっ……!? そ、それは、こうっ、え、えっちなこととか……えっちな、こととか、ですかぁ……!?」
【うさぎちゃん!?】
【何を想像してんのコミュ障うさぎ!?】
【やめろやめろ! うさぎちゃん、酒飲んだら記憶残るタイプなんだから! ぜってぇ、後悔するぞ!?】
【むしろ、後悔してびくびくしてるうさぎちゃんとか……最高じゃね?】
【当然だよなぁ?】
【むしろ、そこまでがワンセット】
「お、お酒を飲む、時は……後先を、考えないっ……!」
「いやそこは考えた方がいいっしょ~。ごく、ごく……はぁ~」
「やー、こうして集まって、配信中に飲むのはいいねー。いつもより、カパカパお酒が進んじゃうよねー」
「暁、飲み過ぎると二日酔いになるぜ! まあ、俺も今日は全力で楽しむがな! ごくっごくっ……くはぁ! やー、酒が美味い! ついでに、肉も美味い! まあ、高級肉が怖いがな!」
『『『むしろ食べたくねぇ!』』』
【そりゃそうだw】
【配信で飲み食いするために買って来た物が超高級な肉はなぁw】
【ブルジョワ過ぎるんよ】
【むしろ、ブルジョワ三人娘はなぜらいばーほーむをしてるのか……】
「そりゃー、VTuberになって、委員長キャラを広めたいからっしょー」
「と、トレード、以外でお金を稼ぎたい、のと……お、お友達が欲しかった、から、ですねっ……!」
「VTuberで、ロリ系の方とお近づきになりたかったから以外にありますぅ~~?」
【最悪だww】
【まともな奴らがいねぇ!】
【一見まともに見えるうさぎちゃんですら、理由がおかしいからな!】
【特にロリコンがロリコン過ぎてヤバいw】
「しかし……ジュース組もいるんだ、君たち、飲み過ぎないよーにー」
「いやあの、たつなさん? たつなさんの周り、空になった缶とか、瓶があるんですが。どんだけ飲んでるんですか。というか、すっごい緩んだ顔してますよ?」
「……私のストレスは、酒によって解消される……故に私は、酒を飲む! あー、お酒美味しいなァァァ!」
「たつな、おぬしちょっと怖いぞ!?」
「目が据わってやがる!」
「おー、たつなちゃんがらいばーほーむってるぅ☆ いいねいいね、これからもらいばーほーむろうぜー☆」
「絶対にことわーーーーる!」
【メッチャ酔っとるww】
【これは酷いw】
【たつな様が醜態晒してて草】
【普段ならこんな風にはなってない……一体どんだけストレス溜まってるの……?】
「でもぉ! 私が一人で地獄を見るのも、あと少しぃっ! それまでは、絶対に耐えるぞ、私ぃぃぃ~~!」
「たつなちゃーん! それは言っちゃアウトー!」
【あと少し……?】
【え、なに? たつな様引退!?】
【うっそ!? 勘弁してぇ!? 誰がこいつらのツッコミするのぉ!?】
【ツンデレちゃんとか、既に頭おかしくなってんだよ!? 勘弁してぇ!】
「あたしの扱い!?」
「まー、仕方ないよねー。あ、サザエ美味しい」
「お~、本当だぞぉ~。苦みがいいぞぉ……」
「ん、エビも良き。殻が邪魔だけど」
「結構エビがあるんだね。うーん、あとでスープにでもしようかなぁ」
お姉ちゃんが持って来たの、有頭海老だしね。殻も頭も結構出そう。
うん、出汁を取ってスープ……ううん、お味噌汁の方がいいかも。
みんなお酒飲んでるしね。
【みたまちゃん、出汁取ろうとしてて草】
【いやでも、あれだけの量があるんだったら出汁を取りたくなる】
【実際美味いよなぁ……海老の出汁】
【わかる……パスタにしてもいいし、味噌汁にしてもいい、スープでもいい……最高よ】
【食材を無駄にしないという強い意志を感じる】
「というわけなので、海老を食べたら、殻と頭は捨てないでね~。お味噌汁作るので」
『『『今すぐ海老を食う!』』』
「ふぇぇ!? 今すぐじゃなくてもいいんだよ!? って、本当に焼き始めてる!?」
【草ァ!】
【みたまちゃんのお手製お味噌汁が飲みたいだけで……w】
【っていうか、しれっとたつな様も混じってて笑う】
【まあほら、酒が入ってるから】
【たつな様って、酔うとこう、明るくなるんだなって】
【普段は冷静な感じなのに、ギャップがすごい】
【普通に可愛いと思うw】
僕がお味噌汁を作るって言った途端に、みんな海老を焼き始めました。
僕に抱き着いていたはつきおねぇたまといるかおねぇたまも、しゅばっ! という感じで、海老を焼いてます。
そんなに飲みたいの……?
なんて思っている内に、海老がどんどん焼かれて、ボウルいっぱいの殻と頭が出ました。
あ、僕もちゃんと食べました。美味しかったです。
というわけで、僕は殻と頭が入ったボウルを持って、備え付けのキッチンへ。
調理器具も元々用意されてたみたいで、ありがたく使わせてもらいます。
少し大き目の鍋にお水と殻、頭を入れて出汁を取っていきます。
「みたまよ、我も何か手伝うのじゃ」
「いいの? リリスおねぇたま?」
「うむ! ほれ、我もみたまと同じで酒は飲まんからな!」
「そういえばそうだね。リリスおねぇたまってお酒飲めないの?」
「飲めなくはないが……うむぅ、周囲から飲むな! って言われておる。まあ、我もあまり好まない故、一向に構わんのじゃがな!」
「そうなんだー。僕はお母さんがお酒弱いし、お父さんもあまり得意じゃなかったみたいだから、多分すっごく弱いと思うなぁ」
「なるほどのう。まあ、酒など飲まずとも生を謳歌できる。我らはジュースで楽しもう」
「うん!」
【なんか、ロリピュアたちがほのぼのしてるw】
【やっぱいいわー、あの二人】
【擬人化野郎とショタ野郎以外で、公式カップリングされそうな二人だしなー】
【カップリングされた商品出たら絶対買う】
【わかる】
【確実に買う】
「ん、一発芸する」
「おー! いるかさん、やる気だぞー!」
「いいぞ! いるか!」
「みたまのメスガキボイスを聞いた時のふゆりの声真似」
「局所的すぎない!? いやでも、ちょっと気になるかも……」
「では。んんっ……『め、めめ、メスガキボイスぅぅ~~~!? みたまちゃんの、め、メスガキボイスですよぉ~~!? 最高っ! 最高過ぎて私の魂が高次存在になりそうですよぉ~~~!? ウリィィィィ!?』ん、以上」
『『『ぶふっ!』』』
【なんで似てるんだよww】
【声クッソ似てて草ァ!】
【wwwwww】
【あかんww 似すぎてダメだったww】
【ってか、普通に言いそうなのがひでぇww】
【なんでそっくりに声出せるんだよww】
【さすが、女版山〇宏一だァ……】
「ちなみに今の、みたまとひかりの二人が記念配信をしてる時、集まって視聴した際に実際にふゆりが発してたセリフ」
【!?】
【マジかよwww】
【言いそうじゃなくて、既に言ったあとだったんかい!w】
【えぇぇぇ……】
【最後完全に、デ〇オじゃん】
【デ〇オはロリコンだった……?】
【↑絶対ちげぇ!】
「向こう、楽しそうだね~」
「じゃなぁ。社会に出ると、やはり苦労するのかのう」
「でも、リリスおねぇたまは、もうすぐ卒業だよね?」
「ん、うむ、そうじゃなぁ。就活は……まー、する必要がないがなー」
「そうなの?」
「うむ。これでも、VTuber以外にも職はある故」
【向こうがアホみたいなことしてるのに、こっちはクッソほのぼのしてるんですが】
【やっぱロリよ。ロリが最強よ】
「しかし、みたまよ。あの塊肉はどうするのじゃ?」
「あー、あれかぁ……うーん、どうしよっかぁ……」
「正直我、食べるのが怖い」
「……僕もです」
「ならばいっそ、加工すればよいのではないか、と」
「加工?」
ぐるぐる、とたまに掻き混ぜつつ、加工すればいいと言って来たリリスおねぇたまに、僕はこてんと首を傾げながら聞き返しました。
「うむ。こう、普段食べてるものに見た目を変えればよいでのは? みたいな」
「あ、なるほど! つまり……普段食べてるようなハンバーグに見た目を変えればいいってことだね!」
「お、おう、そうじゃな。……それはそれで食べるのが怖い気が……」
「じゃあ、せっかくだし、ロシアンルーレットでもしよっか?」
「おっ、それは楽しそうじゃな!」
【なんか、みたまちゃんがいたずらしようとしとる!?】
【陛下もノリノリになってて草】
【一体何をする気だ?】
【ってか、あの塊肉をハンバーグにする気なのかww】
【クッソ贅沢やん……】
【それを調理しようとするみたまちゃんよ】
「とりあえず……うん、激辛、激甘、激苦……あと、酸っぱかったり、しょっぱかったりするのでいいかな?」
「いいと思うのじゃ。こう、大量のわさびとからしを入れるとか……」
「なるほどなるほど……じゃあ、この中にこれとこれを……」
「ほほう、みたまもなかなかのいたずらっ子じゃな……!」
「えへへ、たまには僕も遊びたいのです」
【あかん、二人の会話が可愛すぎwww】
【向こうでは性癖暴露大会が始まってるけどな】
【アホすぎるんだよなぁ……】
【ってか、あの騒ぎで聞こえてない二人ってすごいな】
【あれじゃね? エッチなことに気付かせねぇ! という神の意志的な】
【草】
【実際ありそうで草】
【みたまちゃんと陛下だからなぁ……】
「うん、じゃあそういうことで!」
「うむ! 我も手伝うぞ!」
「ありがとう! ……ところで、リリスおねぇたま」
「うむ、なんじゃ?」
「今気づいたんだけど、そのネックレスどうしたの?」
いたずらを二人で考えて、大まかなことが決まったところで、リリスおねぇたまが銀色の三日月の飾りが付いたネックレスをしていること気が付きました。
よく見ると、紫紺色の宝石みたいなものが付いてるけど……すごく綺麗。
前はしてなかったような?
「これか? なんか、我の家のポストに手紙と一緒に入っておってなー。しかも、差出人は不明。しかし、なかなかに好みのデザインであった故、こうして着けてるのじゃ」
「へぇ~~、なんだか僕の組み紐みたいだね?」
「じゃなー。そう言えば、何やらみたまもアクセサリーが増えとるが」
「あ、僕も最近もらったの。僕も気に入ってます」
「うむうむ、よく似合ってるのじゃ!」
「リリスおねぇたまも似合ってるよ~」
【ごはっ!】
【や、やばいっ、普通に会話してるだけなのに、は、鼻血が止まらんっ……!】
【やはり、リリみた、リリみたなのか!?】
【ロリ×ロリ……それすなわち最強なり……】
【俺、基本的に大人のお姉さん的な人が好みだったけど、なんかこう、ロリコンに目覚めそう……】
【わかる……】
【この二人は強い】
【やっぱロリだよな!】
はい、今回は薄味です。
まあ、正直書くのがむずくてねー。人数的に。
次回は……うん、暴走するかもね! 誰かがね!




