配信#19-6 出張みたま家事サービスだよっ!《御月美うさぎ編》:6
「か、肩が、羽のように軽いですぅ……!」
「それはよかったです!」
マッサージを終えると、うさぎおねぇたまは肩をぐるぐると回しながら、感極まった様子を見せていました。
【ガチ目に嬉しそうな声】
【よっぽど肩凝りとか酷かったんだろうな~~w】
【狼神いくま:まー、うさぎっちのあの胸なら肩凝りが無い方がおかしいっしょ。にしても……みたまっち、マッサージメッチャ上手なんだ。ウチも早く受けてみたいし!】
【魔乃闇リリス:我は……そもそもそう言った疲れとは無縁じゃからのう。我的に、膝枕と耳掃除が気になるのじゃ!】
【雪ふゆり:私も肩凝りが酷いですしぃ~……早く受けてみたいですねぇ~】
【デレーナ・ツァンストラ:巨乳自慢ッ……! くっ、やはり巨乳は敵ッ……!】
【猫夜はつき:……胸が大きいのは羨ましいぞ……むむぅ】
【やっぱ羨ましいのかww】
【というか、胸の話題になる度に嫉妬する様はマジで草なんよなぁ】
【たしかにww】
「それじゃあ、そろそろ夜ご飯にしないとだね! うさぎおねぇたま、リビング行こっ!」
「あ、は、はいぃ!」
【お! 夜ご飯か!】
【お前ら、飯テロに気を付けろ! 絶対美味そうな飯が出て来るからな!】
【こちとら既に飯は準備済みだ!】
【草】
というわけで、リビングに移動。
「それじゃあ、作っていきます!」
「た、楽しみに、し、してます、ねっ!」
「うん!」
うさぎおねぇたまの期待に応えないと!
早速調理開始。
冷蔵庫の中に入れておいたものを取り出していきます。
【お、調理が始まった!】
【これは……ハム、だな。しかも、結構いい奴。厚みがあるし】
【うわー、スライスされてないハムだよ。ふっつうに高いんだよね、あれ……】
【美味いんだけどねぇ。けど、それでお金を使うくらいなら、安くてお腹いっぱい食べられる物の方がいい、ってなちゃうんだよなぁ……】
【ってか、みたまちゃんって、そう言うこと考えて買い物するの?】
「もちろん! なるべく安くて美味しい物! が一番いいからね! たしかに、高いものは美味しいのかもしれないけど、安い食材だって調理次第でいくらでも美味しくなります!」
「な、なる、ほど、ですぅ……! ち、ちなみに、み、みたまさん、的にどういうこと、を?」
「わたし? ん~……例えばなんだけど、薄切りのお肉とかじゃなくて、厚みがあったり、塊だったりするお肉とかに、蜂蜜を揉みこんだり、みじん切りかすりおろした玉ねぎに付け込んだりすると、お肉が柔らかくなるの。そう言うことを活用すると、安いお肉でも柔らかくて美味しくできるよ! っていうこととかかな?」
【あー、なんか聴いたことある】
【たしか、シャリアピンステーキとかあったよな。玉ねぎのみじん切りでステーキ肉を覆って、それを焼くって奴】
【あれ、マジで柔らかくなるからおすすめぞ】
【地味にそういう知識もあるのか】
「調べるとこういうのはいっぱい出て来るのからね。わたしも、もっといっぱいレパートリーを増やしたいし!」
特に中華料理はあまり作ったことがないから、やりたいなぁ、なんて。
「なる、ほど、です……! ち、ちなみに、みたまさんが一番、得意なジャンル、ってなんです、か?」
「ジャンル? うーん……洋食とか? ハンバーグが一番得意だし……」
【あー、みたまちゃんの作るハンバーグ、メッチャ美味そうだったよなぁ……】
【わかるぅ……たつな様の時に出たあれだろ? すっごい美味そうだった】
【春風たつな:実際かなり美味しかったからね。そこらのお店で食べるよりも、遥かに美味しいよ】
【べた褒めで草】
【くぅぅ! 食べたい食べたいっ! っていうか、みたまちゃんこんなに料理できるんなら、その内料理系の案件とかきそうよね】
【狼神いくま:たしかに! みたまっち監修のハンバーグとか、超食べてみたいし!】
【料理案件かぁ。らいばーほーむじゃ一度も見かけたことがない案件だなぁww】
【まあ、料理系の配信とか……あー、あれか。去年の年末にやってた、闇鍋配信】
【↑あれか……あれは酷かったよなぁ……w】
【なんだっけか。地獄みたいな鍋になったんだっけ?】
【激辛系材料を投入しまくった人が続出したし……尚、陛下が一番の被害を被った模様】
【魔乃闇リリス:……あれは、嫌な事件、じゃったな……(遠い目)】
【デレーナ・ツァンストラ:地獄過ぎて、感触が辛かったわ、あれ。……今年もやるのかしら?】
「闇鍋配信……あっ! それってあれかな、お姉ちゃんが激辛唐辛子パウダーをこれでもかっ! ってくらいに練り込んだ肉団子を持って行った配信かな?」
【春風たつな:それだね】
【みたまちゃん、見てたの?】
「はいっ! というより、元々わたし、らいばーほーむは見てたんです。今でこそちょっとあれですけど、所謂推しがお姉ちゃんだったので!」
お姉ちゃんの配信、面白かったからね。
何事にも全力でやる姿が好きだったから。
【天空ひかり:ホアァァァァァ!? ホァアアァァァァァァア!? ホアッ! ホアアッァァァァアァァ!? ホアッホアッホアホアァァァァ!】
【あー! いけませんお客様! シスコンに推し発言はいけません! あー! お客様!】
【死んだはずのシスコンが蘇ったと思ったら、人語を失ってて恐怖なんですが……?】
【深海いるか:ん、大好きなみたまに推しって言われたら、誰だってこうなる】
【雪ふゆり:ぐぬぬぅ~~~~っ! やはりっ、ひかりさんは手ごわいですねぇ~~~~っ! ですがぁ~! 私もいつか、みたまちゃんに推しと言ってもらえるようになって見せますよぉ~~~~っ!】
【いやあんた同期やんけ!】
【同期というだけで勝ち組ポジなのに、推しになりたいと申すか……この欲張りさんめっ!】
「わたし、らいばーほーむに入ってからは、みなさんが推しですよっ! 元々好きでしたけど、よくしてくれてますし、みなさんすごく優しいので、大好きですからっ!」
なんて、笑顔で本心を言いました。
こういうことは、素直に言うのが一番いいのです。
「アッ――……」
バターーンッ!
って、うさぎおねぇたまが倒れた!?
「う、うさぎおねぇたま!? ど、どど、どうしたの!?」
「み、みたま、さんが、だ、だい、大好き、って……し、死寝ますぅぅ~~~~……」
「ふあぁ!? 起きてぇ!? まだ寝る時間じゃないよぉ~~~!? あ、あのっ、うさぎおねぇたまが!」
【魔乃闇リリス:( ˘ω˘)スヤァ】
【狼神いくま:( ˘ω˘)スヤァ】
【デレーナ・ツァンストラ:( ˘ω˘)スヤァ】
【猫夜はつき:( ˘ω˘)スヤァ】
【深海いるか:( ˘ω˘)スヤァ】
【雪ふゆり:( ˘ω˘)スヤァ( ˘ω˘)スヤァ( ˘ω˘)スヤァ……<ワガショウガイニイッペンノクイナシ】
【これは……うん、死寝る……ガクッ……】
【はにかみ顔差分+大好き発言は、殺しに、来てる、ぜ……】
【燃え尽きたぜ……真っ白にな……】
【春風たつな:……私も一瞬心臓が止まりかけたが……何とか踏みとどまった。しかし、他の者たちはダメだったらしい。みたまちゃん、私たちのことは気にせず、調理に戻ってくれていい】
「え、い、いいの? それ……? うさぎおねぇたま、すごくいい笑顔で倒れちゃったけど……」
【春風たつな:問題はないよ。そのうち起きる】
「それでいいのかなぁ……まあでも、うん。じゃあ、続き作っちゃうね!」
心配ではあるものの、たつなおねぇたまが大丈夫って言うのなら大丈夫だよね!
◇
それから一時間もかからずに夜ご飯が完成しました。
「というわけで、今日の夜ご飯は、ハムカツと芝海老の唐揚げに、チョレギサラダ。あとは、お味噌汁とご飯です!」
「わ、わぁ~~~~っ! す、すごくっ、お、美味しそう、ですぅ~~~!」
【ぎゃぁぁぁ! 美味そう! 美味そう過ぎるぅぅぅぅぅ!】
【食べなくてもわかる! これ絶対美味しい奴!】
【あぁっ、お腹空くっ……仕事が終わらなくて、空腹中なのに、お腹空くぅ~~~~~っ!】
【飯テロはやっぱ反則だって!】
「じゃあ、食べよっか!」
「は、はいぃっ!」
「「いただきます!」」
本日二度目のうさぎおねぇたまとのご飯。
すると、早速と言わんばかりに、うさぎおねぇたまがハムカツに手を付けて、パクリ、と一口。
「~~~~~っ! お、おぉっ、美味しいですぅ~~~~~!」
と、目を爛々と輝かせて、そう言いました。
見てて美味しいと思ってくれていることがわかりやすくて、すごく気持ちがいいです。
やっぱり、こうして反応をしてくれるのは、作り手として嬉しいね!
「それならよかったですっ! あ、サラダもちゃんと食べてくださいね?」
「はいぃ! ……あ、これも、美味しい、ですねっ……! お、お味噌汁も、ま、毎日飲みたい、くらい、ですぅっ……」
【なかなかに古いプロポーズセリフで草】
【懐かしいプロポーズのセリフだぁw】
【え? 味噌汁が飲みたいってプロポーズなの?】
【そんな時代があったのか……】
【待って? ジェネレーションギャップで死にそうなんだけど?】
【そうか……今は言わないのか……】
【春風たつな:まあ、実際問題、ギリ2000年代感はある】
【狼神いくま:そう言えば、2010年代辺りから見なくなった気はする? ちらほらはいたけど、最近はマージで見ない】
「えへへ、そう言われると作った甲斐があります!」
「はむっ、はむっ……ハムカツは、さ、最高、ですぅ~~~~……」
「美味しいよね。わたしも好きだよ~。普通のカツじゃ絶対に出せないよね」
「はぃ~~……あ、おかわりって、もらえ、ます、か……?」
「もちろん! ……はい、どうぞ!」
うさぎおねぇたまから受け取ったお茶碗にご飯をよそって返却。
「ありがとう、ございますっ」
「うさぎおねぇたまっていっぱい食べる方?」
「ど、どう、でしょう……? で、でも、好きな物がある、と、いっぱい、食べちゃう、かも、です……!」
「そうなんだね! でも、いっぱい食べる人っていいと思います! 食べる量が少ないと、ちょっと心配になっちゃうもん」
【わかりみが深い】
【いっぱい食べる女の子は可愛い】
【少なくとも、食生活が細い人は見てて心配になる】
「お、美味しい、ので、い、いっぱい食べちゃいますぅ……!」
「そんなに気に入ってくれたの?」
「そ、それはもう……!」
「そっか。それなら、実はハムカツサンドを作ってあるので、明日の朝にでも食べてください!」
「はぇぇ!? そ、そそっ、そんなことまで、し、してくれた、んですかぁ!?」
「はい! うさぎおねぇたまの汚部屋を見て、その、まともな食生活をしてなさそう……って思っちゃったので」
【草】
【理由が草すぎる】
【狼神いくま:実際問題、うさぎっちの食生活って、わりと外食とか出前が多めじゃない?】
【デレーナ・ツァンストラ:そうね。少なくとも、まともな物を食べてたようには思えないわ】
【猫夜はつき:うさぎ先輩、ちゃんと食べた方がいいぞ】
【雪ふゆり:ですねぇ~。一人暮らしなら、自炊は基本ですよぉ~?】
【やっぱうさぎちゃんの食生活はアレなのか……】
【実際そこんとこどうなん? 正直に言ってみ?】
「ひぇっ!? あ、あぁっ、あのっ、あ、あれ、ですよっ!? ちゃ、ちゃんと、ば、バランスよく、で、出前をと、取ってる、のでぇ!?」
「そう言う問題じゃないと思うなぁ……」
「ひぅっ!」
「ともあれ、明日の朝ご飯用のハムカツサンドがあるので、それを食べること! あと、このサラダもある程度余分に作って冷蔵庫に入ってるので、そっちもね! それから、スープも別で作ってあるから!」
「そ、そん、なにっ!?」
「うん! だって、うさぎおねぇたま、色々心配だもん」
主に食生活とか、ね……。
【めっちゃ甲斐甲斐しいwww】
【これもう通い妻では?】
【やってることが世話焼きな幼馴染とか、通い妻のそれ】
【何気に、うさぎちゃんが大勝ちしてて草なんですがwww】
【魔乃闇リリス:なるほど、朝食を作ってもらえる場合もあるのじゃなっ……! メモしておくのじゃ!】
【雪ふゆり:ですねぇ~~~~! これは是非とも! 食べなければぁ~~!】
「それは、その時になって見ないとわからないかなぁ」
「わたし、相当運がいい、んですねっ……一生分の運を、使い果たした気がしますぅ……」
「大袈裟だよ~」
なんて、他愛のないことを話している内に、夜ご飯を食べ終えました。
それと同時に、配信も終わりの時間に。
「さて! それじゃあ、この辺りで今回の出張みたま家事サービスはおしまいですっ! 長時間ご視聴いただき、ありがとうございましたっ! 次回はいるかおねぇたまのお家にお邪魔するので、お楽しみにっ!」
【長いけどあっという間だったなぁw】
【みたまちゃんが可愛すぎるから、見てるだけで時間が過ぎる】
【そこに存在するだけで、我々の時間を奪う、まさに時間泥棒……!】
【VTuberってある意味時間泥棒やろ】
【それはそう】
【見てて飽きないからね!】
「あ、うさぎおねぇたまは何か言いたいことはあるかな?」
「な、ない、ですっ! あ、えと、きょ、今日は、あ、ありがとうございましたっ! お、おかげで、すごく、綺麗になりました……!」
「いえいえ! でも、今度からは、ちゃんと定期的にお掃除すること! その時は呼んでくれればわたしもお手伝いするからね!」
「ありがとう、ございますぅ……!」
「うん! ……というわけで! これで配信はおしまいですっ! 次の配信は、雑談配信をします! 見に来てくれると嬉しいですっ! それじゃあ、おつたま~~~っ!」
「お、おつみみ~~~っ!」
【おつたま&おつみみ!】
【春風たつな:おつたま!】
【狼神いくま:おつたま!】
【デレーナ・ツァンストラ:おつたま! おつみみ!】
【猫夜はつき:おつたま、おつみみだぞ!】
【深海いるか:おつたま!】
【雪ふゆり:おつたま、おつみみですよぉ~~~!】
【おつおつ!】
【おっつぅ!】
【やー、今回も面白かったわ】
【マジでこの企画好きだわー】
【みたまちゃんの家事風景が見られると言う、最高の配信だからな……】
【さーて、残りの仕事も頑張りますかね! 活力も得たことだし!】
【仕事頑張れ!】
【みたまちゃんの可愛い姿を見れば活力しか漲ってこないぜぇ!】
【ってか、シスコンはどうしたんだろうな?】
【死んだんじゃないの~?】
【ってか、何気にわたもちママもいなかった気が……】
【シスコンはともかく、わたもちママは忙しいんやろ!】
最後は割と薄目で終了!
まあ、他に書くことがなかったからね! 仕方ないね!
尚、らいばーほーむ、闇鍋配信については、まあ、どっかで余裕があったら書きます!
ちなみに、激辛肉団子は椎菜作です。
次回は、軽く家のことに触れた後、みまとお出かけの話になるかと。内容はまだ決めてない!




