閑話#13 【(仮題)みたまちゃんの冒険 ~伝説のえんがわを求めて~】
【割と真面目な話の配信! ゲストもいるよ!】
天空ひかり/Amasora Hikari
チャンネル登録者107万人
609,366人が視聴中
#らいばーほーむ #ひかたみ #コラボ
「はーい! スマホやパソコン、タブレットで見てる人も! テレビで見ている人もこんひかーー! 天空ひかりこと、シスコンでーす☆」
【やっぱそれ定着させるんかいww】
【普通逆やろ!】
【真面目な話とか言いつつ、初手から不真面目なんですがそれは】
「あっはっはー! いやいや、冒頭がこれなだけで、中身は真面目にやるから!」
その日は、椎菜が調理実習でクッキーを作って来た翌日の夜。
その日は、いつもと変わったタイトルでひかりが配信を行っていた。
【んで? コラボ相手って誰?】
【みたまちゃん?】
【それとも、たつな様?】
「んーん、その二人じゃないよー。ともあれ、早速登場してもらいましょう! はーい、こっち来てこっちー!」
「先輩にどうしてもって言われたから来て上げただけなんだからねっ! デレーナ・ツァンストラよ!」
「こんるかー。全員コラボの時にコラボしたいからと呼ばれた、深海いるか。今日はよろしく」
ひかりに呼ばれて出て来たのは、二期生の常識人こと、デレーナ・ツァンストラと、三期生の女版山寺○一とか言われてる、深海いるかだった。
【どういう人選!?】
【は!? ツンデレちゃんといるかちゃん!?】
【すまん、なんの繋がりか一切わからねぇ!!】
「えー、はい。なぜこの人選なのかさっぱりかと思うけど、ちゃーんと共通点が存在しまーす! なんと、私たちの本職はライバーではなく、クリエイター職! あ、でも、いるかちゃんはもう辞めてるんだっけ?」
「ん、有休も消化しきった。しばらくはライバー一本だけど、しばらくしたらフリーランスで仕事をするつもり」
「んまぁ、ライバーはいつまでできるかわからないからねぇ。いいと思うよ☆ 私も仕事してるし! デレーナちゃんもそうだよね?」
「私は……あー、二足の草鞋どころか、三足の草鞋状態ですけどね」
【え、どゆこと?】
【そう言えば、ツンデレちゃんって古書店やってるんじゃなかった? 他にも職業あるん?】
【ってか、いるかちゃんも何の仕事をしてたとかは聞いてなかったっけ】
【つーか、それ訊いていいの? ほら、身バレとか……あとは、プライベートな話だし】
「そこは大丈夫! 二人ともいいよー、って快く聞いてくれたから!」
「べ、別にっ、みたまママの手作りぬいぐるみで手を打ったわけじゃないんだからねっ!」
「ん、完成が楽しみ」
【物で釣ったんかい!】
【ってか、ぬいぐるみって何!?】
【まさかとは思うが、みたまちゃんはぬいぐるみを作れるのか!?】
「できるよー。というか、私とみたまちゃんのぬいぐるみも作って、私の部屋に飾ってあるし! すっごい可愛いんだよ! ちなみにこの二人には、それぞれ自分たちのガワのぬいぐるみを作ってもらってます。みたまちゃんに言ったら『もちろんいいよ~! すぐに作っちゃうね!』って言って、こまめに作るとか。完成はまだ先だけどねー」
【おかしい。みたまちゃんって学生だしライバーだし、家事もしてるのに、どうやってやってるんだ……?】
【何気に、みたまちゃんも結構不思議なんだよなぁ……w】
【魔乃闇リリス:ぬぅっ、ずるいのじゃ! 我もみたまお手製のぬいぐるみが欲しいのじゃ!】
【猫夜はつき:あたしも欲しい!】
「あ、二人ともいらっしゃい! んまぁ、頼めば作ってくれると思うけど、今頼んじゃったらみたまちゃんがパンクしちゃうので、二人の分が完成したら言うといいよー。というか、みたまちゃん見てるよね? どうどう?」
【神薙みたま:うん! 大丈夫だよっ! 完成したら二人のも作ってあげるね!】
【みたまちゃんいて草】
【レアキャラだ!】
【まあ、配信中とか滅多に現れないもんね】
【魔乃闇リリス:ありがとうじゃ!】
【猫夜はつき:わーい!】
みたまに作ってもらえると聞いて、二人は大喜びである。
尚、この後も他のライバーから注文が入り、みたまは快く全員分のぬいぐるみを作ったとか。
「さてさて、話が脱線したので戻して。えーっと、知っての通り、私はデザイナーをしつつ、同人誌を描き、ライバーをしているわけだね。あ、私も三足の草鞋みたいなものかな☆ で、デレーナちゃんが」
「あたしはラノベ作家よ。これでも一応、アニメ化されてるわ」
【ちょっと待てや!?】
【さらっととんでも情報が出て来たんですが!? え、ツンデレちゃんってラノベ作家なの!?】
【しかも、アニメ化までされてる!?】
【うっそやん!?】
「いえ本当よ。というか、馬鹿正直に言えるわけないじゃない。仮に言ってたら……そうね、何の作品を書いてるのか特定しようとする輩がいるでしょうし、これはそんなにいないとは思うけど、まだ刊行していない内容を教えてほしい、とか言うバカがでるでしょ」
「あー、わかるわかる。私もたまーにそう言う人がいるかな。同人誌関連で。そういうのは、ちゃんとお金を払ってほしい物だよね☆」
「そういうこと」
【な、なるほど、すっごい納得。……んで、いるかちゃんはなんのクリエイターを?】
「私はモデリング。3DCGを作る仕事で、前はそれ系の仕事をしてた。まあ、ブラックだったけど」
【えぇぇ……】
【なんかしれっととんでもないことになってるぅ……】
【シスコンはデザイナー兼同人作家で、ツンデレちゃんはラノベ作家、いるかちゃんは3Dモデルを作る人……おかしくなーい……?】
【……なんかもう、他のライバーも何かしらとんでもない職業を持ってても驚かないわー】
【ってか、声優がいるって言われても驚かんわ……】
「あ、誰とは言わないけど、プログラミング技術を持った人もいるよ?」
【マジで!?】
【どうなってんだよライバーホーム!?】
【それだけの人材がいるんだったら、絶対ゲーム作れんじゃん!】
「んまぁ、出来るだろうねぇ。案外面白そうだけど」
「面白そうですけどそれ、あたしがシナリオを書くことになりません?」
「ん、私はモデリング?」
「だねぇ。私はー……あー、背景とか簡単なラフかな! 人間も描けるけどねー」
「となると声優はリリスさん辺りですか?」
「お、いいねぇっ! リリスちゃん演技すっごく上手だし、似合うよね!」
【魔乃闇リリス:ま、まあの! 我の得意分野なのじゃ!】
【猫夜はつき:おー、すごいなー。はつきは何もないからなー】
「あ、そう言えばふゆりやみたまママも上手いわよね? ASMRするくらいだし」
【神薙みたま:ふぇ!? さ、さすがに声優さんは……】
【雪ふゆり:あらあらぁ~、面白いお話ですねぇ~】
「ん、ふゆり。やっほ」
「いらっしゃーい、ふゆりちゃん!」
「あぁ、ロリコンが配信にっ……!」
【何気に三期生全員おるw】
【珍しいなー】
【みたまちゃんが配信側ならともかくそれ以外でねぇ……】
【ってか、ゲーム制作の話しみたいになってるけど、真面目な話ってのは何?】
色々と脱線していた話題だったが、視聴者たちがタイトルのことについて言及してきたので、ひかりもそうだったと咳ばらいを一つしてから、口を開く。
「んー、まあ、真面目な話……にはなるんだけどねー。ほら、最近AI技術が発展して来てるよね?」
【あぁ、してるしてる。AIイラストとか、文章を作成してくれるAIとかなー】
【普通にすごいよなあれ】
【わかる。絵が描けなくてもある程度想像の物が作れるしね】
「そうそう。で、まあ、それに関しての雑談でもしようかな、って思ってね。それで、クリエイター職のこの二人を呼んだと言うわけです」
【あ、なるほど。それでこの二人なのか】
【納得した】
【しっかし、AIを雑談の題目にするって、どういうこと?】
「あー、うーん、そうだねぇ……まず最初に私のAIに対する考えというか、思ってることをぶっちゃけちゃうんだけど……正直、嫌いなんだよね、あれ。特にAIイラストは」
いつものように、明るい声音ではあるものの、その言葉には真剣さがちゃんと感じられるほどだった。
【んまぁ、実際にそれを職にしてるもんなぁ、シスコンは】
【やっぱ嫌うよね】
【というか、好きだーって言ってる人の方が少数じゃね?】
「うんうん、まあ嫌いな理由を挙げれば色々あるけど……とりあえず、二人はどう思う?」
「そうですね……あたしも好きじゃないですね。文章作成はまあ100歩譲っていいとしても、AIイラストはちょっと……だってあれ、大体同じようなタッチじゃないですか」
【草】
【まあそれはそうw】
【全体的に同じような描かれ方だよなー。ワンパターンってわけじゃないけど、それでもパターンが決まってる感じはある】
「私は趣味で使う分には全然いい。けど、商業として利用するなら、思うところはある」
【それもわかるなー。一部分だけ使用してるー、っていうなら全然ありなんだが、全部AIを使ってるぜ! ってなるとちょっと嫌だよなー】
【それな】
「だよねだよね! いやさ、最近AI関連で色々問題起きてるじゃん? 一クリエイターとしては本当に腹が立つ物でねぇ……。AIイラストって、大雑把に言えばいくつもの絵を学習させて、学習したAIが画像を生成する、みたいな感じなわけだけど……たまーに、無断でイラストレーターの絵を学習させて、それを利用して商業利用する、みたいなことがあるよね?」
【あぁ、あるなー】
【たしかに、見たことはある】
【そういやあれ、どっかの同人系を販売するサイトで、速攻隔離されたり、商業利用できなくなってなかったっけ?】
【あったなぁw】
「そうそう、私はまぁ、個人で楽しむ分には全然いいとは思ってるんだけど……これが商業利用ってなると、ちょっとね……あ、ちゃんと自分の絵を学習させた物だったら全然いいよ? 楽をしたいって気持ちもわからないでもないし」
「あー、それはちょっとわかるかも。個人では全然いいんですけどね……」
「同じく。でも、商業利用は好きじゃない」
【まあ、うん。わかる】
【同人ゲーとか、AIイラストを使ったゲームが激増したしなぁ……正直、どれも同じような絵でさ、全然好きになれん】
「でも、AI系ってまだ全然規制されてないよね?」
「そう言えばされてないですね……いや、販売サイトとかでは規制されてるし、場合によっては著作権の侵害や、名誉棄損、それから肖像権の侵害はありますけど……」
「けど、法的にはあまり規制されてないし、全然整備もされてないから、実質穴だらけ」
「その通り。というか、私も普通にやられたことあるしね」
【マジで!?】
【被害者なん!?】
【いやまぁ、色々話聞いてると、シスコンのサークルって、かなり人気らしいし、ネットで調べればすぐ出て来るぐらいらしいけど……あー、そりゃ情報収集のタイミングで使われるか……】
「え、それどうしたんですか?」
「気になる」
「いやー、速攻で発見して示談に持ち込んだよ。もちろん、弁護士は通してね」
【ガチだったw】
【弁護士を入れてる辺り、本気なんだなぁ……】
「まあ、初めてだったみたいだし、最初は示談にしたけど……またやったらすぐに訴えるけどね。人によっては甘いと言われるかもしれないけど、その相手は知らず知らずのうちにやっちゃった感じだったし。なので、一回目だけは許しました」
【な、なるほど……】
【つまり、故意でやってたら普通に訴えられてたわけか】
【ある意味命知らずだよなぁ……】
「たまに、AIでいい、とか言う人がいるけど、ひかりさんはどう思う?」
「死ねばいいと思います」
【ド直球過ぎて草】
【うわぁww】
【笑顔ですげぇこと言ってるな……】
【魔乃闇リリス:お、おおう】
「いやさ、普通に考えてよ? AIで作成された物の大本を作ったのは何? 人間が0から創り出した物だよね? というか、ポチポチやってるだけで作れる作品に対して、好きになれる絵描きは多分いないと思うよ? イラストは、その絵師それぞれの個性があるからこそ、たまにとんでもない技術と才能を引っ提げて現れる絵師がいるわけで。それをAIだけでよくね? なんてしちゃったらそれはもう……イラストレーターとかいらないよね? という話」
【なるほど……】
【んまぁ、こう言うのってこうやって二次元の方向の趣味を持ってたり、何らかの形で携わってたりするとAIの危険性とかがわかるけど、そうじゃない人の方が絶対数として多いからなぁ……】
「実際問題、何がダメなのか、っていうことを理解してない人も多いって聞きますし……」
「ん、クソ上司もそっち側でクッソ腹が立った。死ねばいいのに。路頭に迷ってるけど」
「あー、それは確かにクソだねぇ」
【あー、すみません。その辺無知でして、AI技術の何が問題なのかがわからず……教えていただければ幸いなのですが】
【同じく。何が問題なん?】
「おっと、そうやって知ろうとするのは言い心掛けだよ☆ そうだねぇ……デレーナちゃん、説明できる?」
「あたしですか? わかりました。そうね……まず前提として、さっきもひかりさんが言ったようにAIイラストなんかには当然大本が存在してるわけよね? それこそ、どこかの誰かが描いた絵を基にする形で。かなりの数をAIに学習させることで作れるわけだけど……当然そこに個性なんてないわけね。で、まあ、ひかりさんが言ったように、ポチポチしてるだけでクオリティーの高い絵が出来るわけよ? その速さは人間じゃ到底できない。しかも、無駄にクオリティーが高いから、何かの形で絵を描きたいと思っている人たちなんかは練習しなくても絵が描ける! とか思って使う。で、その学習に使われたイラストレーターたちからすると、無断で使われた上に、販売なんかされたら……収入が減ってしまうし、どこの誰とも知らない人の懐にお金が入るわけで。そう言う部分が一番の問題ね」
「ん、つまるところ、テストでカンニングされると言う状況が近い」
【なるほどー】
【カンニングで例えるのかよww】
【まあでも、あながち間違いじゃないよなぁ……。だってあれって、一人が必死に勉強してきたのに、別の奴が特に何も努力せずにその成果にあやかろうとして、他人の頑張りを無断で使って、テストで高得点を取る、ってことだもんな】
【言い得て妙だな……】
【なるほど、そう考えるとクソほど問題なのがわかるなぁ】
【たしか、どこかのイラスト投稿サイトでは普通にAIイラストの投稿が禁止になってたよな。あれマジで対応が早い方だったし、いい判断だろ】
「そうそう、いるかちゃんの言う通り。んー、あれだね。どうして問題なのかわからない! って時は、それを少しスケールダウンさせて考えるといいよー。学校の問題で置き換えるとか。今のいるかちゃんの例えで行けば、学校では停学を貰うけど、別段犯罪というわけじゃない。だけどそれを、今度は社会に出た場合で考えると……犯罪、とまではいかないかもしれないけど、大きく信用は失うし、次の仕事にすら就けなくなる可能性がある」
【あぁ、なるほど! そう言う考え方か】
【たしかに、そういうのはありだよなぁ。実際子供だから許される行為ってのも、スケールアップさせると、大抵犯罪になるしな……】
【わかりやすっ】
「そういうことー。あ、別に著作権が引っかからなければ商業利用はしてもいいと思うよ? 引っかからなければね。というか、仮にあれでゲームを作っても、結局は話が面白くなきゃ意味がないしね!」
「ん、その通り。普通じゃ多分買わないと思う」
「……でも、AIイラストを使った物って、大抵同人ゲーだと思うんですけど」
「そりゃね。同人ゲームは企業みたいにお金があるわけじゃないから、安価で作れるAIイラストに頼るからねぇ。あとは、同人ゲームだったら敷居が低いし」
「あぁ、なるほど……資金力ってわけですか」
「そうだねぇ。んまぁ、海外では使ってるところもあるみたいだけど、日本じゃあんまり見かけないかなぁ。というか、創作が盛ん過ぎる日本じゃ、そういうのはね……」
「AIイラストを使った作品を会社が販売したら、普通に叩かれると思う」
【たしかにww】
【同人なら許せるけど、そう言う方面でお出しされたらキレる自信があるわw】
【わかるww】
「とまぁ、色々語ったけど、そういうことです! いつかはちゃんと法整備されるといいんだけどねぇ……というか、早くしてほしいし。じゃないと、取り返しのつかないことになりそうだしね! 一クリエイターとしては、早くしてほしい物です」
と、ひかりがそう締めくくってAIの話を切る。
「さて……これだけじゃ真面目なだけになるし……よーし! ここからはもしらいばーほーむでゲームを作るなら! という題材で雑談しよう☆」
「あ、いいですね」
「ん、賛成」
【真面目な話が飛んだww】
【らいばーほーむだからな! 最後まで真面目とかないやろww】
「で、何を作りたい? 私はみたまちゃんが主人公のゲーム!」
【神薙みたま:ふぇ!? ぼ、僕?!】
【あ、僕になってる】
【基本僕っ娘らしいし? いいんじゃね? 可愛いしな!】
「賛成ね」
「ん、私も。問題は、ジャンル」
「ジャンルかぁ……ノベルゲームとか?」
「つまり、みたまを攻略できる……?」
【雪ふゆり:それだったら資金出しますよぉ~!】
【御月美うさぎ:わ、わたし、も、お、お金を、だ、出しますぅ~~~~!】
【なんか沸いてて草】
【資金提供する側なのかよww】
「は? それは断じて認められないが!? 例え恋愛ゲームだろうと、どこの馬の骨ともわからない者たちにみたまちゃんを攻略されるとか嫌だが!?」
【別にゲームならいいだろww】
【ゲームでもダメなのか……w】
【たとえゲーム内での攻略でも許さない辺り、異常なまでの独占欲な気がするぜ……!】
「やっぱノベルゲームは無し! アクションゲームとかパズルゲームの方がいい気がする!」
「アクションって言うと、どういう感じですか?」
「そうだねぇ……例えばこう、えんがわを求めて色々なステージを攻略する、的な?」
「回復アイテムはお稲荷さんね」
「ん、一番いい」
【神薙みたま:た、たしかに、そう言う冒険なら行ってみたいかもっ……!】
【草】
【行きたいんかいww】
【どんだけ好きなんだ、えんがわ……】
【猫夜はつき:攻撃方法はどうするの?】
「お、良い質問だね、はつきちゃん! そうだねぇ、みたまちゃんはお狐様で巫女さんだから……霊術的なあれこれで攻撃とか! 水を出したり風を出したり!」
「あ、いいですねそれ。シナリオは……最高のえんがわの存在を聞きつけたみたまちゃんが、持ち前の霊術を駆使して道中の敵を倒したり、困ってる人を助けながら、最高のえんがわを求めて冒険をする、そんな感じがシンプルでいいかもしれないですね」
「ん、なら敵はほのぼのした感じにする。ラスボスは、ヒラメーで、偽ボスはカレイーにすればいいと思う」
【安直ww】
【けど、その方が似合うかもしれんww】
【草】
【真面目にゲームの制作の話ししてんのが笑うんですが】
【どうしてこうなった】
【神薙みたま:最高のえんがわ……】
【みたまちゃんが最高のえんがわに反応してるんですがww】
と、三人+視聴者とコメ欄にいるらいばーほーむメンバーで、なぜかみたまを主人公としたゲームの会議みたいなものになり出し、気が付けば配信内で大まかな世界観や設定が完成してしまっていた。
だからだろうか。
「……なんかこれ、作らないの、もったいなくない?」
「「たしかに」」
「だよね? だったらいっそ……作る? それこそ、らいばーほーむ全員巻き込む形で!」
「ん、すごくいい。モデリングなら任せて」
「じゃあ、あたしはシナリオを作るわ」
「なら私は舞台となる世界の設定画でも作ろうかな! あと、敵キャラのデザインとか!」
【雪ふゆり:資金ならお任せをぉ~~~!】
【御月美うさぎ:私もですぅ~~~!】
【魔乃闇リリス:ならば、我は声で手伝うのじゃ!】
【宮剣刀:なら、俺たちはナレーションでもするか!】
【詩与太暁:お、いいですねー。なら、ボクもそれで参加しちゃおっかなー。前半後半分ける感じでー】
【春風たつな:なんだかすごいことになってるね……じゃあ私は、主題歌的な方面で手伝おう】
【狼神いくま:ならウチはプログラミングー!】
【猫夜はつき:おおう、ならはつきはテストプレイをするぞ! その経験があるから役に立てると思うぞ! 根気もいる作業だし!】
【神薙みたま:ふぇぇ、な、なんだか僕が主人公のゲーム制作の話になっちゃってるよぉ……】
【らいばーほーむ全員参加じゃねぇかwww】
【みたまちゃんだけ困惑してるのは草】
【ってか、プログラミング出来る人っていくまっちかよww】
【つーか男二人がナレーションなんかやったら、絶対うるさいだろ! それこそ、北○の拳の終盤の次回予告みたいになんだろうが!w】
「よーし! あとでちゃんとした資料を作らないとだねぇ! あ、どうせなら、みたまちゃんのデザインは、わたもちさんに頼みたいなー」
「ですね……でもあの人、最近浮上しないんですけど」
「トワッターもいない」
と、そんな風に三人が話していると……。
【わたもち:みたまちゃんが主役のゲームだとぅ!? ならば、このうちも手を貸すよ! というか、みたまちゃんがメインなのに、ママであるうちが参加しないとかありえねぇですよ!】
【わたもちママが現れた!?】
【今までいなかったのに何してたん!?】
【わたもち:色々とあって準備的な! まあ、まだまだ終わらないけど、なんとなしにトワッターを開いたら『みたまちゃんの冒険 ~伝説のえんがわを求めて~』とかいう、謎すぎるトレンドがあったから、飛んで来た!】
【草】
【草】
【トレンド入りしたのかよww】
【名前で笑うんだよなぁ……w】
「やったぜ! というわけで、今後はちょこちょこ作っていくことにしよう☆」
「「おー!」」
【春風たつな:おー!】
【魔乃闇リリス:おーなのじゃ!】
【宮剣刀:おうよ!】
【狼神いくま:おー!】
【御月美うさぎ:お、おーっ!】
【詩与太暁:おー】
【猫夜はつき:おーだぞ!】
【雪ふゆり:お~~~~!】
【神薙みたま:お、おー……?】
【わたもち:おー!】
【みたまちゃんww】
【しれっとらいばーほーむに混ざるわたもちママで草】
【まあ、実質らいばーほーむだし?】
【やっぱ仲いいなぁ、らいばーほーむww】
「はい! というわけで、そろそろ時間になるので、ここで話は終☆了☆ 今日も見に来てくれてありがとう! 今後はゲーム制作もしてくつもりなので、応援してね☆ ではでは、おつひか~~~~!」
「「おつひかーー!」」
【おつひか!】
【おつひかww】
【おつひか!www】
【やー、すごい配信だったなぁ……】
【前半あんなに真面目だったのに、後半からただのゲーム制作の打ち合わせになってんだもんなぁww】
【まあ、シスコンがまともに話し続けるとか無理だよな!】
【つーか、らいばーほーむのクリエイター適性はなんなんだよw】
【もはやライバー事務所ってか、ゲーム会社だろww】
【そういや、ゲームは売るんかなぁ】
【その辺気になる……!】
真面目な話を最後まで続けるのは無理だったよ……というか、サブタイトルが既にネタなんだよなぁ。
はい、らいばーほーむのみなさんがゲーム制作に入りましたー。どうしてこうなった……。
あ、今日はもう一話掲示板をぶち込む予定です。久しぶりのね!




