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88.トーナメント戦

第6章完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!

 冒険者武道会【ギルドバトル】の幕が上がった。

 そして、【魔導車】に乗って登場した八つのギルド――。


 ブルガンリルム王国最大規模のギルド【ブレイブハート】。

 鉄壁の守備を誇る【アイアンタートル】。

 褐色の美女が集う戦乙女の集団【ブラックアマゾネス】。

 むさ苦しい野性味溢れる【ワイルドダディー】。

 誇り高き犬族の集団【バスターウルフ】。

 黒衣に身を包んだ沈黙の魔導士集団【アトモスロード】。

 自然と共にあるエルフ族の【ゴッドウッド】。

 そして――光の扉という名を冠する俺たちのギルド、【ルミネスゲート】。


 魔導車が会場中央を回るたび、観客席から轟音のような歓声が響く。旗がはためき、紙吹雪が舞う。


「これ動くアルか!? 凄いアル!!」

「素晴らしいですわ! 興奮しますわ!!」


 テンテンとリーズが目を輝かせ、初めて乗る【魔導車】に子どものようにはしゃいでいた。


「これくらいではしゃぎやがって…」


 ぼそっと呟いたビリーに、ユルゲンがに呆れ顔で話しかける。


「なぁビリー…」

「ん? どうした? ユルゲン?」

「お前も去年はしゃいでいただろ?」

「…」


 ユルゲンは人のこと言えないだろとつっこむ。


「そ、それに比べてこっちは大人しいもんだぜ」


 ビリーは話をすり替えようと俺の方を見る。

 テンちゃんとリーズとはほぼ同じ年齢であるにも関わらず落ち着いているのが気になるようだ。


「…あ〜ははは…」


 俺は乾いた笑いを返す。

 見た目は若くても中身は前世込みで三十六歳。おっさんだ。

 しかもこの魔導車、どう見ても地球で見慣れた車と大差ないから、いまさら驚く理由もない。


「そろそろ、俺たちが呼ばれるぞ! 観客がいるから手を振るんだ!」


 今回の【ギルドバトル】はトーナメント形式の勝ち抜き戦。


 先鋒:ユルゲン

 次鋒:ビリー

 中堅:リーズ

 副将:テンテン

 大将:ウェル


 という順になっていて俺がリーダーである。

 しかし、何度も出場しているビリーがセレモニーの作法を教えてくれた。

 緊張と期待が入り混じる中、俺たちの魔導車がついに正面のステージへ。


「さぁ!!! 出揃いました!!!

それでは各ギルドマスターたちが代表して、あいさつをお願いします!!」


 実況のロムの声が会場に響く。観客に向かって正々堂々と戦うことを誓うみたいなことをするようだ。

 ギルドマスターたちが一斉に前へ出る――が。


「今回はウチが優勝だ!!!!!」


 ルミネスゲートのギルドマスター【ゲルド・ダスティン】さんがいきなりの宣戦布告。


「あのおっさん…やりやがったな」


 ビリーの言葉に全員同調する。

 案の定、ギルマス補佐のクラーラさんが額を押さえているのが遠くに見える。


「聞き捨てなりませんね。今年も優勝はうちですよ」


 ブレイブハートのギルドマスター【デューイ・スターク】が挑発に応じた。


「今年こそうちだバカヤロー!!!」

「黙れ! むさ苦しい男ども! 優勝は私たちだ! 男はひれ伏せ!!」


 各ギルドのマスターが次々と名乗りを上げ、場は一気にヒートアップ。


「いいぞいいぞーー!!!」

「やれやれーーーー!!!」


 観客の歓声が止まらない。


「あーーーーー!!!! 今年は特に荒れているぞ!!

乱闘すると中止にしますよーーー!!!」


 実況ロムの警告でようやく静まり返るギルドマスターたち。

 こうして波乱の予感漂う開会式は終わり、試合が始まった。


 くじ引きで決まった初戦の対戦表。


【ルミネスゲート】VS【ゴッドウッド】

【アイアンタートル】VS【バスターウルフ】

【ブレイブハート】VS【ワイルドダディー】

【ブラックアマゾネス】VS【アトモスロード】


 ――よりによって初戦が去年2位の【ゴッドウッド】か。


「このメンツなら負ける気がしない!」


 俺は拳を握った。これまで数々の試練を越えてきた仲間たちだ。勝てない理由なんて、ない。


「今回の勝ち抜き戦トーナメントの勝利基準はこちらを用意したぞ!」


 すると、会場全体が淡い光に包まれた。


「本日のゲスト! 悪魔の頭脳【クレスト・キオール】さんの発明品!

この空間の中で戦うと、ダメージを肩代わりしてくれるという仕組みだ!

致命傷になるとゲームオーバー! 空間の外に弾き出されたら負けとなる!!」


 観客がどよめく。

 まるで巨大な結界のようなフィールド――これが安全に戦うための最新技術か。


 凄い! こんな機械と魔法を組み合わせた物が作れるなんて、その人どんだけ天才なんだ!?




 そして、第1試合。


「それでは第1試合!! 【ルミネスゲート】VS【ゴッドウッド】! 先鋒は前へ!!」


 ユルゲンが一歩、闘技場の中央へ進み出る。

 対する【ゴッドウッド】の戦士は、金髪碧眼のエルフの弓使いだった。



 一方、ギルドマスターたちの控え室。

 会場全体をよく見渡せる場所に位置している。


「あやつは大丈夫なのか?」


 隣で観戦しているエリスお嬢様の声に、ギルドマスターのゲルドさんが口角を上げて答える。


「大丈夫さ。あいつは強くなった」


 と横顔でキメたセリフを言うゲルドさんであったが。


「反対側で見ると誰だかわからんな」


 反対側の顔はクラーラさんにフルボッコされて、誰だかわからないほど腫れ上がっており、ギルドマスターの威厳の欠けらもない。


「次、子どもたちに変なプレッシャー与えたら許しませんからね」


 クラーラの背後には鬼の幻影が見えるような威圧感が漂っていた。


「しゅびばぜん…」


 情けない返答とともにゲルドさんは涙目。


「ゴホン…代わりに私から解説しますね」


 冷静さを取り戻したクラーラが、観戦席に向けて説明を始める。


「弓を使うということは遠距離型。なので接近すればユルゲンが優勢です。しかし、接近できなければ厳しい戦いとなるでしょう。そして、それはお互い理解しています」


 近接戦闘をチェックする模擬戦であるが、魔導士や遠距離型の冒険者が出場してはいけないというルールはない。


 近接戦闘に倒されれば、それは未熟だったと捉えるからだ。


「もしくはあの弓使い…。近接も得意なのかもしれんのう」


 と、エリスお嬢様が推測する中――開始の合図が鳴った。


 ユルゲンが地を蹴る。

 その巨体に似合わぬ速度で距離を詰める。だが、エルフの放った矢が弧を描いて軌道を変えた。


「ち、追尾するのか」


 魔法が付与された矢だ。避けても背後から迫る。

 さらに、弓使いと思われていたエルフ族はナイフを取り出す。


 弓を避けながらナイフも避けなければならない。

 これがこのエルフの遠距離&近距離を組み合わせた戦い方ということか。


「小賢しい!!!」


 ユルゲンが咆哮し、拳で迫る矢を一撃で粉砕した。

 矢が砕け散る光の粒を突き抜け、渾身のストレートがエルフの腹に突き刺さる。


「くはぁ!!!」


 そのままエルフはワンパンでKOだ。


「勝者!!! 【ルミネスゲート】のユルゲン!!!」


 会場が揺れた。

 ユルゲンが拳を掲げると、観客席から大歓声が巻き起こる。


 俺たちは立ち上がり、仲間の勝利を祝って叫んだ。


 ――初戦突破。

 ルミネスゲートの反撃が、今始まった。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

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