77.鍛え直した追放冒険者
第5章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「到着!」
眩い光が一瞬で弾け、俺たちは【シーサイドタウン】の石畳の上に立っていた。
俺の空間魔法【エクストラテレポート】で、あっという間に目的地へ到着!
たった一泊二日の出来事なのに、まるで数週間ぶりに帰ってきたような懐かしさを覚える。
エリスお嬢様とリーズの勝負。
そして危険度Sランク、ジェネラルベヒーモスの討伐。
報酬は白金貨105枚に金貨20枚――桁外れの成果だ。
今までの報酬も合わせれば、とんでもない額になる。
だが金の使い方は後で皆で相談しよう。今はやるべきことがある。
「ギルドに向かおう!」
ギルドマスターへの報告、そして聞きたいことが山ほどあるのだ。
さらにリーズの正式な紹介をする予定だったが、突然のクエスト発生で中断されたままだった。
石造りの大通りを抜け、港の方角にある【ルミネスゲート】のギルドへ向かう。
ギィィ――ッ。
ギルドの扉を押し開けると、喧噪と笑い声がどっと溢れ出た。
「ただいま!!」
俺が声を上げると、次の瞬間――
「おかえりだ! アニキ!」
「お嬢! おかえりなすって!」
「姉御! 良くぞご無事で!」
「姫!!」
…もうこの呼び方にツッコミは入れる気力がないが
リーズは姫になったのか…。
ちなみに俺は“アニキ”、エリスは“お嬢”、テンテンは“姉御”。
そして今日からリーズが“姫”。もはやコントである。
「お、来たか! ウェルくん!」
奥から現れたのはギルドマスターのゲルドさん。
「ゲルドさん! お久しぶりです! 報告したいことが山ほどありまして――」
俺が話そうとした瞬間、ゲルドさんは掌を前に出して制した。
「まぁまぁ、焦るな。……どうせそのうちの一つは【ブルガンリルム王国】のギルドバトルの件だろう?」
「あ、はい!」
ブルガンリルム王国主催の【ギルドバトル】――それが一週間後に開催される。
おっさんだった頃は他人事で、ルールすら知らなかった。だが今回はそうはいかない。
「お前たちは初参加だろうから、今のうちに説明しておこう。……まぁ、毎年ルールが変わるんだがな」
「え、毎年変わるんですか!?」
「そうだ。今年の形式は“5対5の勝ち抜き戦”。相手ギルドの五人を全員倒せば勝ち、だ」
単純明快。しかし、だからこそ実力差がもろに出る。
「ちなみに去年は五人でのチーム戦だった。連携が命の年だったな」
「全然違うじゃないですか!」
「そうだ。今年は個々の力を試す年らしい。個人戦主体のルールになっている」
ゲルドさんが腕を組み、渋い顔で頷く。
「……ということは、選ばれる五人は全員が戦闘力重視、ということですね」
「察しがいいな、ウェルくん。今年は近接タイプ中心の模擬戦を行う予定らしい」
なるほど。つまり、剣士や格闘家の見せ場というわけだ。
「というわけで、ギルドマスターの権限で決めさせてもらう。ウェルくんとテンテン――この二人は確定だ!」
「おおっ!」
ルミネスゲートの中でも、近接戦闘のツートップと呼ばれる俺とテンテン。
周囲の冒険者たちから歓声が上がる。
だが――
「妾はヒーラーじゃから戦闘は皆無じゃ。出場するなら他の冒険者を選ぶが良い」
エリスお嬢様は一歩下がり、静かに辞退の意思を示す。
「では、リーズは?」
「わたくしは戦える精霊と契約しております。出場に問題はございませんわ」
淡い微笑みとともに、指先に光の粒子が舞う。
なるほど、召喚精霊で前線に立てるタイプか。
これで三人確定。
残り二人は――と思ったところで、ゲルドさんが口を開いた。
「残りはもう連れてきてある。……ギルドバトル常連の猛者たちだ!」
その言葉と共に、入口の扉が再び開く。
逆光の中、三つの影がゆっくりと歩み出てくる。
「久しぶりだな、ウェル。いや――アニキ、とでも呼ぼうか?」
現れたのは、俺をかつて追放した元パーティーリーダー、剣士ビリー。
だが今の彼の眼差しは、あの日とは違い、まっすぐに俺を見据えていた。
その背後には、鮮やかな紅髪を揺らす魔導士カーリン。
以前の刺々しい雰囲気は消え、穏やかで自信に満ちた微笑みを浮かべている。
そして最後に――
「強くなった俺たちに任せな!」
声を張り上げたのは拳闘士ユルゲン。
筋肉が服を突き破りそうなほど鍛え上げられ、以前よりも圧倒的な気迫を放っている。
「みなさん!!」
思わず声が出る。
オークロードの一件以来、彼らと顔を合わせるのは初めてだ。
あの日の敗北を糧に、彼らは鍛錬を積み、今ではA級冒険者に昇格している。
「やっとA級になったんだ。いつまでも後輩のケツを追っかけてられねぇからな!」
その言葉に、胸が熱くなる。
俺はビリーの成長にウルウルしていた。
こうして、【ルミネスゲート】代表メンバーが決まった。
ウェル。テンテン。リーズ。ビリー。ユルゲン。
五人の冒険者たちが、いま集う――。
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