69.S級冒険者
第4部完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「氷剣【フリーズブレイド】!!」
ぴきぃーーん!!
森の空気が凍りつくような鋭い音とともに、冷気が辺り一帯を包み込む。
「魔物たちが一瞬で凍った!?」
ブレイブハートのエース、S級冒険者のレオン・スティーブンが冷気をまとった剣を振ると、森の木々も巻き込む形で魔物たちが凍りついた。
ざわついていた草木が凍結の衝撃でぱきぱきと音を立て、50体近くの魔物が動かなくなる。
さすがはS級冒険者だ、と俺は胸を高鳴らせた。
「まぁ、S級冒険者といってもまだ1年だからね。ベテランの人たちにはまだまだ届かないよ」
謙遜するレオン。その笑顔の裏には、計り知れない実力が隠されている。
「次は俺がやります!ザコ限定の新技!!」
ウェルが前に出て、地面を指先でなぞるように魔法を発動する。
「ラーニング3つ同時発動!!!毒魔法【ヴェノム】、【ヒュドラポイズン】、【ポイズンカース】。合成!【ヒュドラヴェノムカース】!!!!!」
【ポイズンカース】は触れただけで毒の呪いをかける固有魔法。その応用で魔力を地面に流し込み、触れた者に毒が回る。しかし、遅効性という弱点があるため、罠でなければ使いづらい。
そこで【ヴェノム】と【ヒュドラポイズン】、二種類の即効毒を組み合わせ、攻撃力を補強した。
「グギャアアアアアアアアア!?!?!?」
地面から立ち上る緑色の毒霧に触れた魔物たちは次々と倒れ、危険度GランクからCランクまでが苦しみもがく。
「ぉぉおおお!!なんてすごい魔法だ!!」
驚くブレイブハートの冒険者たち。しかしその熱気を遮るように、
「グオオオオオオオオオオ!!!!」
危険度Bランクの魔物には通用せず、巨体が森の奥で唸る。
「うーん…やっぱもっと研究が必要だな」
遅効性の毒が戦闘での難しさを浮き彫りにする。危険度Sランクのヒュドラの毒を混ぜて即効性を持たせたが、力は半減してしまった。
それでも、低ランクの魔物は一掃できたのだ。
「解除! 今です皆さん!!」
黒い毒文字が空中でぱっと消え、俺は仲間に合図を送った。
「うおおおおぉ!!!!アタシに続くアル!!!!!」
なぜかテンちゃんが先頭を切って走り出す。
「あの女の子に続けぇー!!!遅れを取るなーー!!!」
後に続き、冒険者たちが危険度Bランクの魔物を次々と討伐していく。
森の空気は緊張と興奮で震え、枝葉が切られる音、魔法が炸裂する閃光、土埃の匂い、風に乗る草の匂いが混ざり合う戦場となっていた。
「に、逃げろーーー!!!!」
先頭から悲鳴が聞こえた。
「危険度Aランク+1の魔物ベヒーモスが3体出現!!!」
大きな角を持つ凶暴な獣型の魔物。ヒュドラほどではないが大型で、森の木々を踏み潰しながら突進してくる。
「みんなは逃げるネ!!」
テンちゃんがベヒーモス3体を引き付け、他の冒険者を逃がす。
「テンちゃん待たせた!!」
俺とレオンがテンちゃんに追いつく。
「一人一殺で大丈夫かい?」
「もちろんです!」
「任せろアル!」
俺とテンちゃんの実力を見込んで、一体ずつのベヒーモスを任せるレオン。
「ラーニング3つ同時発動!!!【ヒュドラファング】【剛剣】【獣豪腕】合成!【大蛇牙獣剛剣】!!!!」
「八極気功拳【超発勁】!!!」
「氷剣【グロスブレイド】!!」
【大蛇牙獣剛剣】はヒュドラの牙、ギルドマスターゲルドの【剛剣】、オークロードの怪力を組み合わせたパワー重視の斬撃。
【超発勁】は手に集中した【気】を凝縮し、一撃に全力を封じ込める技。
【グロスブレイド】は冷気をまとった氷の剣。叩き斬ることで大型の魔物すら凍り、真っ二つにする。
ズバーン!!!!
ズドーン!!!!
ピキィーーン!!!!
【大蛇牙獣剛剣】を受けたベヒーモスは上半身と下半身に分断される。
【超発勁】を受けたベヒーモスは森の奥まで吹き飛び、木に激突して倒れた。腹部は大きく凹んでいた。
【グロスブレイド】を受けたベヒーモスは縦に真っ二つになり、半身2つが氷漬けになっていた。
3人同時に凶暴な大型魔物を、一撃で仕留めたのだ。
「うおおおおぉ!!!!!!!!」
冒険者たちの歓声が森に響き渡る。
「なんて奴らだ!!」
「レオンさんについていけるなんて!」
「羨ましいぞ!!!」
「俺たちも負けてられねぇなぁぁ!!!!」
一気に士気が上がり、冒険者たちは次々と魔物を討伐していった。
「ふぉっふぉっふぉ!ワシはまだ手出しせんでいいみたいじゃのう」
後列で高みの見物をする国王陛下。
そして、レオンや俺たちのすぐ後ろでは、
「危険度Aランクなら俺たちもやれるっての!」
「まぁまぁ! 楽できたんならいいじゃない」
「……眠い…」
ブレイブハートのA級冒険者たち。
金髪短髪の二刀流魔法剣士キーファ・コッカー、赤髪ボブで道場着のテリーサ・ワイラー、黒髪低身長の眠そうな魔導士モニカ・ダート。
ちなみにキーファは俺と同じA+2級で、他は無印。
「俺たちには俺たちのプライドがあるのだーー!!!!!!行くぞお前らーーーーー!!!!!!」
「おぉ! 熱いねー!!」
「……眠い…」
気合の入ったキーファが二人を引き連れ、危険度Aランク+1のベヒーモスを次々撃破していく。
「グオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」
さらに一回り大きなベヒーモスが3体現れる。
「あれは…ジェネラルベヒーモス!」
【ジェネラルベヒーモス】、危険度Sランク。
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