622.天界の扉
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
ルシファーは空の島の大地を踏みしめたまま、一歩も動かずに二人の動きを見据えていた。
広げられた黒翼が戦場の空気そのものを圧迫し、風さえ逃げ出すように重さを帯びる。
ときおり、彼の翼が鼓動のように脈打つたび、地面が低く震動した。
その眼差しに映るのは——未熟ながらも、確かに力を伸ばしつつあるテンテンとサヤ。
追い上げるように息を荒くしながらも、ふたりの瞳には折れない光が宿っていた。
戦場の外縁で見守っていたリーズ、レナ、リュシエルは、いつの間にか息を止めていた。
「……二人とも、この一週間で見違えるほど強くなっていますわ……」
リーズが胸の前で手を組み、呟く。
「でもまぁ…相手がアレじゃあね~。実力が桁外れよ~」
レナは苦笑まじりに肩をすくめる。
真正面から浴びるだけで精神がひしゃげそうな威圧感。それは戦闘力の差以上に《格》を思い知らせるものだった。
「くっ……まだまだ……やれるアル!!」
テンテンは額の汗を手の甲で拭い、膝を震わせながら声を振り絞る。
「少しづつ……わかってきたでござる!!」
サヤも唇を結び、刀を強く握る。
胸の奥に巣食っていた不安は、ルシファーの教えで、じわじわと決意へと形を変えつつあった。
「お前たちはまだ《気の流れ》を掴めておらぬ。流れに逆らうな。——身を委ねろ」
ルシファーの低い声が響く。
しかし、二人の体表を、仙気と竜気が脈動するように揺らめき始めた。
まだ不規則だが、それでも確かな変化。
——その時だった。
カッ——ーーーーッ!!!!!
空が白い閃光に包まれ、世界が一瞬、塗りつぶされた。
「な、何事ですの!?」
リーズが思わず空を仰ぐ。
光が収束していくと、空の島よりさらに高い天。
そこに——巨大な、黄金の扉が現れていた。
「……《天界の扉》……だと……?」
ルシファーがゆっくりと顔を上げる。
その瞳の奥に、かすかな警戒と闘志が交錯する。
トットット!
「あ、あれは何じゃ……!」
異常を察知したエリスとココが、その場に合流する。
天を裂くように鎮座したその扉は、太陽光すら霞ませるほどに神々しく輝き、周囲の雲を吸い寄せながら圧倒的な存在感を示した。
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