619.天界での観察と奥義の極意
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「天界で、私は人間のあらゆる魔法や戦闘術を観察してきた。歴史も含め、逃すことなく見てきたのだ」
ルシファーの声は低く、しかしその一語一語に圧倒的な重みがあった。
サヤは思わず身をすくめる。天界の長い年月を経た堕天使の視線は、単なる観察ではなく、すべてを理解し尽くす眼差しに満ちていたのだ。
「なぜそこまで人間を観てきたでござるか?」
サヤは疑問の声で問いかける。
「もちろん、《神を殺せる者》を見つけるためだ」
ルシファーの言葉が空間に響く。
その声に、天上の光が微かに揺れ、黒い翼の影が床に長く伸びた。
「だからこそ、魔力の流れ、気の流れ――すべて理解している。滅魔流も例外ではないはずだ」
「…そうでござるな。奥義の流れ、竜気の収束点、そして力を使いすぎれば自滅するでござる」
サヤはルシファーの淡々とした説明に戦慄を覚えた。
背後の空気がわずかに震え、まるで空間そのものがこの言葉の重さを受け止めているかのようだった。
「だから、お前の失敗も、私は手に取るようにわかる」
その言葉に、サヤは息を呑んだ。
ルシファーの瞳には、教えを受ける者を見下す冷たさはなく、全てを見通す知識の重みだけが宿っていた。
「仙気もそうだ。仙人族特有のもの――お前の体内で流れる力も、私は見抜いている」
続けざまに、ルシファーはテンテンに目を向ける。冷たさよりも淡い敬意が、その声に混じる。
「仙気の流れ方、制御のクセ、呼吸のタイミング、全てを観察し、自分のものにするのだ。そうすれば、お前たちは確実に強くなる」
サヤもテンテンも、息を飲む。
目に見えない力の流れまで読まれ、解析され、すべて見透かされている――その感覚に、背筋が自然と伸びた。
ルシファーは静かに空中に舞い上がる。黒い翼が天井近くまで届き、まるで空そのものを切り裂くようだ。
その姿に、サヤは思わず視線を奪われた。
「さて、では実戦だ」
ルシファーは指を鳴らすと、空気が震え、エネルギーが渦巻き始める。
サヤとテンテンは互いに目を合わせ、無言で頷く。
「まずは、基礎の流れを整え、奥義の出力を均衡させる」
サヤとテンテンは息を整え、胸の奥で気の流れを感じ取る。
体内で力が微かに震え、熱を帯びていくのを感じた。
その瞬間、ルシファーの目に光が宿る。
「闇魔法や滅魔流に限らず、全ての力は流れを知ることから始まるのだ」
ルシファーは翼をたたみ、再び床に降り立つ。
天界での長き歳月が生んだ知識と観察力――その全てが、今、この地上の若き戦士たちの背中を押す。
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