607.封印の間への案内
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
ルシファーの金色の瞳が、俺たちを順に見渡す。
黒い翼がゆるりと揺れ、封印の間に影を落とす。
「さて、話が長くなったな。リュシエル、グリモワールのところまで案内してやれ。試練は明日からにしよう」
「はい、ルシファー様」
リュシエルの言葉で、俺は肩の力が少し抜けた。
しかし、頭の中では、グリモワールの恐ろしい成長速度とラディソスの科学力が渦巻いていた。
ルシファーはここに残り、リュシエルに案内を任せるようだ。
奥にある壁まで行くと、埋め込まれた水晶が微かに光り、地下へ続く階段が現れた。
そのまま俺たちは、リュシエルを先頭に階段を降りる。
足音ひとつでも、静寂に吸い込まれそうなほどの重苦しい空気。
「なんだか肌がピリピリするわね~」
レナが階段を降りる度に違和感を覚える。
「……なんだか…重苦しいですわ…」
リーズが小声で呟く。手には僅かに力が入っている。
「魔力とは違う圧倒的なプレッシャーを感じますね」
ココさんは冷静だが、剣を握る指先に、内心の緊張が滲む。
「な…なぜか震えが止まらないアル」
テンちゃんは手を胸に当て、小さく震える声で言う。
「……拙者も武者震いするでござる」
サヤは眉を寄せ、戦闘姿勢を意識している。目には鋭い光が宿る。
「……本当に封印されておりますの?」
リーズは封印を疑い、その瞳の奥には警戒と恐怖が混じっている。
リュシエルは一度立ち止まり、振り返って言った。
「そう心配しなくても大丈夫です。ちゃんと封印はされていますから」
そう言いながらも、ルシファーは固い表情で答える。
「ただ、封印しきれないほどの《破壊衝動が漏れ出して》います。つまり、あなたたちが感じているのは《ただの殺気》」
その言葉に、俺たちは背筋を強く伸ばす。
《魔力》も《気》も感じないほど、封印されているのに、《破壊衝動》だけで俺たちにプレッシャーを与えるなんて、とんでもない殺気だ。
空気がますます重くなる。封印の間は近い。
廊下の奥に、巨大な水晶の扉が現れる。
扉の表面には古代文字と魔法陣が刻まれ、微かに光を放つ。
リュシエルが手をかざすと、封印の魔法陣が青白く輝き、空気が震えた。
「こちらになります」
リュシエルの声に従い、俺たちは扉の前に立つ。
胸の奥で、恐怖と期待が入り混じり、鼓動が早まる。
扉が重く唸りをあげ、ゆっくりと開く。
その向こうには、想像を絶する光景が広がっていた――
巨大な魔法陣の中央で、封印されるように浮かぶ影。
その影は、まるで眠る獣のように静かで、しかし、圧倒的な存在感を放つ。
グリモワール――《世界を滅ぼす悪魔》。
ついに、俺たちはその全貌を目にすることになる。
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