47.『連れション』ならぬ『連れゲロ』
第2部完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
危険度Aランクの魔物――ワイバーン討伐のため、俺たちは馬車で四日間かけ、山奥の小さな村に辿り着いた。
俺たちは疲労を隠せないまま村に到着したが、ワイバーンは危険度Sランクの魔物ヒュドラに食べられていた。
ワイバーンではなくヒュドラと戦うという、かなりのイレギュラーだったが、俺たちはなんとかヒュドラを倒すことに成功したのだった。
案の定、俺は力を使い果たして倒れ、目を覚ましたのは三日後だった。
その後、満点の星空の中、村人たちは俺たちの無事を祝ってご馳走と酒を振る舞ってくれた。
それはもう、浴びるように飲んだ。
――しかし、まさかこの後に地獄が待っているとは思いも寄らなかった。
宴会が終わり、翌朝――
「めっちゃ頭痛てぇ……。気持ち悪い……」
やっちまった。調子に乗って酒を飲みすぎたのだ。二日酔い。転生後、初めての経験だった。
「くっ…こんなに節度なく飲んでしまうとは…」
本物のSランク魔物を倒したテンションで、つい羽目を外してしまった。
「エリスお嬢様とテンちゃんは、どうしているんだろう?」
二人も相当飲んだはずだ。
――うっ!
吐き気に耐えきれず、俺は便所へ駆け込む。間に合え!
ドアを開けると――
「あっ…」
そこには、便所でゲロを吐きながら顔色の悪いエリスお嬢様が座っていた。
「はぁ…はぁ…ギロ」
俺を見る目は鋭く、ビクッと身体が跳ねる。
「ノックぐらいするのじゃ!!!!」
飛び蹴りを喰らった。美少女の蹴りが直撃――顔面にモロに食らった……悪くない!!!!……と言いたいところだが、俺の口からレインボーブラストが発射されそうな勢いだ。
「だ、台所!!」
便所が駄目なら台所へ逃げるしかない。
走り込むと――
「オロロロロロロロロロ…」
台所でゲロを吐くテンちゃんを発見。顔色は真っ青だ。いや、お前もか!!
「お…おぉ…。ちょうどいいところに来たアルなウェル。一緒に【連れション】ならぬ【連れゲロ】するネ」
【連れゲロ】って何!?!?
もう限界だ!! もらいゲロ寸前!! 仕方ない。俺はテンちゃんと台所で【連れゲロ】を敢行することにした。
せーの――
「オロロロロロロロロロ…グェエエエエエエエエ!!」
女の子と共同作業――ロマンチックな光景は、かつてはハート型のストローでジュースを飲んだり、料理を作ったりする想像で満たされていた。
しかし今目の前で行われているのは――ゲロ作業。ロマンチックのかけらもない!!!!
「はぁ…はぁ…お…落ち着いてきたアル…。初めてお酒を飲んだけどこうなってしまうとは知らなかったアル…」
「初めてかい!!」
思わず突っ込む。初めてでよくグビグビ飲めたよなぁ。
「ウェルとどっちが飲めるか競走したのがいけなかったアルな…」
未成年のくせに36歳の俺と飲み比べるとは……止めなかった俺にも責任があるか。
「…お酒はほどほどに飲むのが一番だよ…」
死にかけの声で言う俺に、テンちゃんは返す。
「アタシよりお酒弱いやつに言われてもピンと来ないアル!」
そう、俺はテンちゃんに先に酔い潰されてしまったのだ。
「ウェルが酔い潰れた後は、エリスと飲み比べ勝負したアル」
……女の子って強いなぁ、と改めて感じる。
「そしたら村人全員も飲み比べ大会が始まって…」
え? 触発されたの!?!?
「オロロロロロロロロロ…グェエエエエエエエエ!!」
家の外でも村長さんや村人のほとんどがゲロ大会を始めていた。いや、お前らもかい!!!!
「はぁ…はぁ…こんなに飲んだのは久しぶりだべ…」
「はぁ…はぁ…おかげで気分爽快…オロロロロロロロロロ…!!」
顔色は死にかけだけど!! 村はしばらく、ゲロの臭いに包まれ、ヒュドラの毒に匹敵する悪臭が漂ったという。
こうして、二日酔いから回復するため、俺たちはさらに一泊することになった。
移動中、パーティーで真剣な反省会。
「…お酒はほどほどにした方がいいアルな…」
「…賛成じゃ…」
「…ですねぇ…」
心の底から意見が一致した。
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