198.超級風魔法【ゲイルランパート】
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「【アイテムボックス】!!」
俺は叫ぶと同時に、虚空に手を伸ばした。そこから、魔導霊気刀を取り出した。
「おぉ! ウェルくんも【アイテムボックス】が使えるのか!」
アーサーさんの驚きが響く。
【アイテムボックス】は、希少魔法だからな。
俺は刀を握り直し、低く息を整えた。
「いくぞ!」
ギュン!
地を蹴る音が消える。俺の身体が残像を引き、超高速でヴァンへ突撃する。
「【鋼魔斬閃】合成!【魔導霊気・斬閃】!!!」
滅魔流の奥義【鋼魔斬閃】。
その斬撃は、一瞬で空気を裂き、ヴァンの胸元を貫かんと走った。
ズガーン!!!
だが、斬撃は見えない壁に弾かれた。
ヴァンの周囲を取り巻く多重魔法障壁が、盾のように煌めいている。
「やるな! 魔力を流して強化しなければヒビが入ったぞ!」
上級魔族――恐るべき防御力だ。
魔法障壁に魔力を流し、即座に強化しているらしい。
「それなら! 【ディアブロシー】【発勁】合成!!!」
俺は地面に足を沈めるように力を込めた。体内を駆け巡る闇の魔力と気功を融合させる。
「くらえ!! 【魔導腐霊気・発勁】!!!」
ズドーン!!!
黒い波動が炸裂し、空気が歪む。ヴァンの障壁に亀裂が走った。
「うおおおおぉ!!!」
ピシピシ――。
障壁が悲鳴を上げるように軋み、ヒビが広がる。
「何!? くそ!」
ヴァンの額に焦りの色が浮かぶ。
「超級風魔法【ゲイルランパート】!!」
バンッ!
「うわっと!?」
突如、嵐が爆ぜた。空気が唸り、無数の刃のような風がヴァンを包み込む。
その風の壁に触れた瞬間、俺の身体は軽々と弾き飛ばされた。
「俺の最強防御…超級風魔法【ゲイルランパート】。近づくものを全て切り裂くかまいたちの結界だ」
最強防御。
いきなりクライマックス級の魔法を使うとは――追い詰めていた証拠だろう。
だが、俺も限界が近い。
魔導霊気の制御だけでも膨大な魔力を消耗している。このままでは長くもたない。
「我が名において来たれ風の精霊…」
詠唱――!
あの結界は、詠唱中の無防備を防ぐためでもあるのか。
「やらせないぞ!!」
ギュン!
俺は再び風を切り裂いて突進する。
ヴァンの詠唱を止める、それしかない!
これまでの超級魔法はすべて無詠唱。無詠唱では威力が約七割に落ちる。
全力の魔力を込めた完全詠唱。想像もしたくない。
「それなら!【ディアブロシー】【エンチャント】合成!!!」
俺は魔法を魔導霊気刀に宿す。
「【剛剣】合成!! 【魔導腐霊気・剛剣】!!!」
ズドーン!!!!!
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