165.魔族の魔力残滓
第10章完結まで連続投稿します!
追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!
「魔族は生まれながら人族の10倍、犬族の9倍の魔力を持っている。生まれからして圧倒的な実力差。さらに無詠唱で上級魔法を放てるのは当然のスキルだ!!」
魔族の圧倒的な魔力は、周囲の空気を震わせ、樹々の葉をざわつかせる。
人族の魔導士で上級魔法を無詠唱で放てる者など滅多にいない。
魔力量とそれをコントロールするスキルを持った魔族だからこそ可能な技だ。
「種族の差をわきまえない愚かで脆弱の小物よ。俺に刃向かったことをあの世で後悔するがいい。さて、次の獲物はどれにしようか…」
「…いてて…結構効いたな…」
俺は軽くダメージを受けただけで済んだ。
「!? 馬鹿な!? なぜ生きている!? いや、生きていること自体が不可解だが、なぜその程度のダメージなのだ!?」
消し炭にするつもりで放った魔法をまともにくらったにも関わらず、ほとんどダメージがない俺を前に、マルディの瞳が見開かれる。
「とっさに【魔導霊気】で防御して良かったな」
【魔導霊気】――魔力、霊力、気を融合させ、全ての能力を爆発的に上昇させる俺のオリジナル戦法。
最初はレナがいないと使えなかったが、一瞬だけなら単独でも可能になった。
防御用途に限定すれば、十分に戦える。
スタッ。
俺は地面に着地した。森の土は踏みしめる度に微かに崩れ、枝葉が耳元で擦れる。
「ぐ…ただの子供ではないようだな…。名を聞こうか」
剣を構え、俺は答える。
「瞬速の猟犬【ウェル・ベルク】」
「俺はマルディ・スタング。魔族でないのにここまで強いやつがいるのだな。相手にとって不足なし!!」
ドーン!!
森に響く轟音。突然、屋敷の方向に黒く光る柱が立ちこめる。
「な、なんだ!?」
「ふははは!! 相棒が動き出したようだな!」
「相棒だと!? もう1人魔族がいるのか!?」
魔族が二人も? 厄介な状況だ。
「…少し違う…あいつは【魔族の魔力残滓】だ」
「魔族の魔力残滓!? …ってなんだ!?」
「…お前…強いくせに意外と無知だな。魔族の魔力は特殊でな。魔力量が多いだけでなく魔力の密度も高すぎるのだ。それ故に魔力が自我を持つことがある。それをコントロールできないのは半人前だが、そのせいで魔族の出来損ないが生まれるのだ」
魔力が自我を持つ――そんなことが本当にあるのか。
しかも理屈が複雑すぎる。
「その魔力残滓の名は【ジャック】だ」
ジャック……つまり首謀者はマルディとジャックの二人組か。
「ジャックは身体を持っていない。その代わり、色んな生物に寄生して身体を乗っ取る能力がある。急遽計画を変更し、屋敷の方でそれを行ったようだな」
「屋敷の方…って…まさか!?」
森を抜ける風が、戦場の緊張をさらに際立たせる。
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